ストロベリー・パニックのSS保管庫です。

著者:名無しさん(1スレ788)


「わーい! ベッドだーっ!」
「……」
教室の中にあっては異彩を放つとしか言えないベッド。
それを前にして固まる檸檬と、一直線にダイブして、千華留に抱きつく絆奈。

「千華留お姉様ぁ、このベッド、どこから持ってきたんですかぁ?」
「うふふ、絆奈ちゃん、それは秘密よ」
「えー、お姉様ぁ、教えてください〜」
千華留は、寄りかかる絆奈の頭を撫でながら微笑むだけで、はぐらかす気満々だ。
千華留の顔が、ぽかんとした顔のままの檸檬に向く。

「檸檬ちゃん、どうしたの?」
「檸檬ちゃんも、こっちきなよ。ベッド、ふかふかだよ〜」
「はぁ」
ため息とも返答ともつかないような声を出して、檸檬はベッドに腰かける。
教室の真ん中に出現した、このけっこう豪勢なベッドについては、何を聞いてもムダだろう。

「で、お姉様、こんなもの出して、一体どうなさるおつもりですか?」
「ふっ、檸檬ちゃん、それは愚問だわ」
「……なにも教室で」
「気分転換になって、いいじゃない」
「誰か入ってきたらどうするんですか」
「一緒に楽しんでいってもらえば?」
「……」
その内容がいかに理不尽なものであっても、檸檬には、姉を言い負かすことなどできはしない。

それに、
「檸檬ちゃん、おいで」
「……はい」
本当は檸檬だって、今、絆奈がそうしているように、姉の胸に顔をうずめたいのだ。
絆奈とは反対側から、おずおずと姉にしなだれかかる。

「両手に花で、おねーさんは嬉しいわ〜」
檸檬は思う。一番の花はあなただろうに。しかし、姉がそう言ってくれるのは、純粋に嬉しい。

千華留お姉様が、私達にキスの雨を降らせてくれる。
陳腐な言葉だが、文字通りなのでそれ以外に表現のしようがない。

優しく、くすぐったく、甘く、熱く。
交互に、平等に、分け隔てなく。
唇に、頬に、耳に、首筋に、まぶたに。
母猫が子猫にするように、ぺろぺろと舐められる。
どうして姉に舐められるのは、こんなにも気持ちいいのだろうか。
鼓動は速いのに、安心していられるのはなぜだろうか。
とろけるような感触の中で、とりとめもないことを考える。

「お姉様……くすぐったいです」
檸檬は自分の声が、ねだるような甘いものであるのに、自分で驚く。
「千華留お姉様ぁ……もっとぉ」
絆奈は素直だ。あどけない顔に薄く開いた口から漏れる甘い声は、素直に、淫らだ。

「はいはい。うーん、今日はどっちからする?」
千華留お姉様が、首をかしげて二人を見る。
檸檬と絆奈は目を合わせる。うん、同じ考えのようだ。

「お姉様ぁ、今日は私達がお姉様をいかせちゃいますっ!」
「覚悟してくださいね。お姉様」
「えっ?」


今日は、お姉様には大人しく寝たままでいてもらって、せいぜい気持ちよくなっていただこう。
二人とも自信はある。なにせ、お姉様に直々に仕込まれているのだ。
とはいえ、あんまり激しいと、足の方が心配だ。檸檬は絆奈の方を向いて釘を刺す。

「絆奈ちゃん、あんまり激しくしないでね」
「はーい、わかってるよ。檸檬ちゃん」
「えー、お姉さんは、激しい方がいいなぁ」
千華留お姉様が、口をとがらせる。お姉様、自重してください。

「足が治ったら、いくらでも、いかせて差し上げます」
「檸檬ちゃんも、言うようになったわねぇ」
「敬愛するお姉様が、何も知らない私に、本当に丁寧に教えてくださいましたから」
「あら? 檸檬ちゃんはよくできた生徒よ。才能があるわ」
「ど、どんな才能ですかっ」
「はいはーい! 檸檬ちゃんは、ちゃんと自習もしてま〜す」
「って、絆奈ちゃん!」
慌てて絆奈の口を塞ごうとする檸檬だったが、その手を絆奈に押さえ込まれる。

「いーじゃん別に。今さら恥ずかしいこともないでしょ」
「そ、それはそうだけど……」
「そうそう。私もぜひ聞きたいわ」
だめだ……悪魔が二人になった。

「こほん。えっとですねぇ、檸檬ちゃんは、
 “今日は千華留お姉様とお話、あんまりできなかったなぁ。しょんぼり”
 って日の夜は、決まって一人でエッチをします」
「べ、別にそんなつもりでしてるわけじゃっ!」
「してることは否定しないのね」
「はっ!いえ、そのっ……はい……」
語尾を濁しながらも、肯定する檸檬。

「でも、檸檬ちゃんは、一人じゃなかなか、いきにくいみたいです。
 やっぱりお姉様にしてもらうのが、いちばんってことなのかな〜」
「檸檬ちゃん……お姉さんは、お姉さんは、嬉しいわ」
「お姉様、そんな嘘くさい泣き真似はしないで下さい」
「あら、本心なのに」
けろっとした顔で、“で?”と絆奈に先を促す千華留。ため息の檸檬。

「しょうがないので、やむなく絆奈が檸檬ちゃんのために、協力してあげます」
「何言ってんのよ。いっつも獲物を前にした獣のような目で襲いかかってくるくせに」
「そんなこと言っても、体は正直なもので、檸檬ちゃんは絆奈にあっという間にいかされます」
「だいたい、絆奈ちゃんはいつも激しすぎるのよ。
 私は、お姉様がしてくれるように、ゆっくり優しく時間をかけて、いきたいのに」
「ぶー。私じゃ、檸檬ちゃんを満足させられないって言うのっ?
 ちょっといじられただけで、ぷるぷる震えていっちゃうくせにっ!」
「なっ!」
「うんうん。檸檬ちゃんがいくときにぷるぷる震えるのって、可愛いわよね」
「ねー」
両手をあわせて、意見の一致をみたことを体で示す絆奈と千華留。
恥ずかしいやら悔しいやら、檸檬の顔はもう真っ赤だ。

千華留お姉様、話題を少しそらす。
「絆奈ちゃんは一人でしないの?」
「へっ? 私ですか?」
絆奈がきょとんとした顔をする。檸檬もそれにつられてしまう。
そういえば、絆奈が一人でしているところを、檸檬は見たことがなかった。

「私、一人ではしないもん。檸檬ちゃんがエッチすぎるだけだよ」
「がーん」
がっくりと膝をつく檸檬。こんな感じ→ orz


檸檬はがばりと顔を上げて、千華留にくってかかる。
「お姉様っ! 私って、エッチなんでしょうかっ!?」
「何を今さら」
「何を今さら」
「……」
「あっ、眼鏡がずり落ちた」
顔に半分眼鏡を残したまま、うなだれた檸檬の肩と背中を、そっと千華留が抱き寄せる。

「そんなに落ち込まないで、檸檬ちゃん」
「……で、でも、お姉様……」
「私もエッチだから」
「……お姉様、その微妙にピントの外れたお気遣いが、切ないです」
「うふふ。それに、たぶん絆奈ちゃんもエッチよ」
「えー。私は一人エッチはしませんよー」
「だからといって、エッチじゃないってことにはならないわよ」
「そうなんですか?」
「檸檬ちゃん、ちょっとこっち来て」
「はい?」

千華留は少し足を開いて、その場所を檸檬に指し示す。
檸檬がおずおずと、そこに座り込むと、後ろから千華留が抱きかかえるような姿勢を取る。

「あー、いいなぁ」
千華留に抱きかかえられた檸檬を、指をくわえて見るだけの絆奈。

「絆奈ちゃんは、いいって言うまで、そこでじっと見ててね」
「見てるだけですか?」
「ええ。檸檬ちゃんも、そのままじっとしててね。動いちゃダメよ」
「はい。でも……」
意図を掴めない妹二人をおいて、千華留は抱きかかえた檸檬の胸に手を回す。
そのまま、白い紐のようなブラジャーをずり下げる。

「きゃっ! お、お姉様っ!」
「はいはい、そのまま」
露わになった檸檬の慎ましやかな胸を、後ろから回した両手で、さわさわと揉んでいく千華留。

「あんっ!お、お姉様っ、きょ、今日は私達が……」
「えぇ。後でお願いするけど、今はこのままさせてね」
「は、はい……あっ、あんっ」
されるがまま、くたりと体を千華留に預ける檸檬。甘い息を吐いていく。
左手は胸をもてあそびながら、右手は、胸からお腹に下がっていき、下着の中に入っていく。

「きゃんっ!くっ、お姉様っ、そこはっ!」
千華留の指先が、檸檬の大切な部分に触れ、その中に差し込まれていく。

「檸檬ちゃんが喘ぐたびに、しっぽがゆれて可愛いのだけれど、それ、脱がせるわね」
千華留が檸檬のしっぽ付き下着に手をかける。腰を浮かせて、脱いでいく檸檬。

「絆奈ちゃんによく見えるように、足、開いてね」
「そっ、そんな、は、恥ずかしいですっ」
今さら恥ずかしがる間柄ではないのは重々承知しているが、
明るい中(しかもここは教室だ)、自分から足を開いて見せるのは、かなり抵抗がある。

檸檬が渋っていると、千華留が耳元で小さく囁いた。
「ね、絆奈ちゃんの方を、見てごらん」


自分の痴態を見ているであろう絆奈の顔を見たくなくて、俯いていた檸檬だったが、
顔を上げて、絆奈と目を合わせる。

絆奈も赤い顔をしていた。なんだかもじもじとしている。
てっきり、にやにやした顔で、こちらを眺めているのだろうと思っていたが、
その表情は、なんだか切なげだ。
とろんとした目で、荒い息を吐いている。

絆奈ちゃんは、私で興奮してる。私に欲情してる。
そう思ったとたん、檸檬の中から羞恥に勝る感情が芽生えてくる。
もっと絆奈ちゃんを興奮させたい、もっと絆奈ちゃんを欲情させたい。

「ほら。絆奈ちゃんに見せてあげましょう?」
千華留が再び囁く。そうだ、そうしよう。見せてあげよう。見せてあげたい。

「ねぇ、絆奈ちゃん。私のエッチなところ、見て」
甘い吐息を交ぜながら、檸檬は足を開いていく。
まだ幼さの残る―――いや、濡れていなければ、まだ幼いままといった方が適切か―――
他人に見せてはいけない方の唇の周りを、千華留の指が這い回る。

絆奈の目が光って、檸檬ははっとする。
こ、これは、いつもの獣の目だ。私を犯そうとするときの目だ。

「檸檬ちゃ〜んっ!」
「ストップっ!」
「え?」
檸檬めがけて飛びかかろうとした絆奈を、千華留の声が止めた。

「絆奈ちゃんは、見てるだけって言ったでしょ」
「そんな〜、千華留お姉様ぁ」
「あらあら、絆奈ちゃんはエッチじゃないんだから、平気でしょ?」
「うっ」
「檸檬ちゃんは、エッチよ〜。ほら、ここをこうすると」
「あんっ! おっ、お姉様っ、そんなにっ!」
「あぉーん! ぐるるるー」
「お、お姉様っ、絆奈ちゃんが、ますます獣にっ!」
「絆奈ちゃん……いくらなんでも、早すぎるわよ……まあいいわ。
 わかったでしょ? 絆奈ちゃんは、自分からはエッチな気分にならないけど、
 エッチな女の子を見ると、とたんに我慢できなくなるタイプなの。
 さあっ、自分がエッチだということをお認めなさいっ!」
千華留の人差し指が、ずびしと絆奈に突き刺さる。

「ぐっ……き、絆奈は、エッチな女の子です」
「うんうん。で、どうしたいの?」
「私の目の前で、お股を濡らせている檸檬ちゃんに、もっとエッチなことがしたいです」
「はい、よくできました。じゃあ、檸檬ちゃん、絆奈ちゃんにご褒美あげましょうね」
千華留が檸檬に囁く。顔を赤くした檸檬が、おずおずと指示されたであろう言葉を告げる。

「絆奈ちゃん、エッチな私の体、絆奈ちゃんの好きにして」
「……がぉーっ! 檸檬ちゃーんっ!」
獣と化した絆奈が檸檬に飛びかかり、千華留共々、体を揺らされる。

「き、絆奈ちゃん、あ、危ない……ん、んくっ」
抗議しようとした檸檬だったが、絆奈の唇で塞がれて、黙らされてしまう。
絆奈は檸檬の唇を、くちゅくちゅとついばみながら、檸檬の体に添えられた千華留の手に
自分の指を絡めるようにして、檸檬の濡れた部分に指を這わせる。


「んっ、あぁん、檸檬ちゃんっ、千華留お姉様っ」
自分を喘がせる二人の名を呼ぶことしかできない檸檬。

「千華留お姉様ぁ、檸檬ちゃんを、いかせちゃって、いいですかぁ?」
檸檬の乳首に吸い付きながら、絆奈は千華留に許可を求める。

「どうぞどうぞ」
即答する千華留。
絆奈はボンテージのパンツを脱ぎ捨てた。
露わになったそこは、檸檬と同じぐらい幼く、同じくらい濡れており、
千華留にとっては同じくらい愛しいところだ。

「はぁ、はぁ、き、絆奈ちゃんだって、お股、ぐっしょりじゃない……」
「えへへー。さ、檸檬ちゃん、一緒に気持ちよくなろ?」
「……お姉様、すみません、先にいかせていただきます」
「あら、いいのよ〜。
 絆奈ちゃんと檸檬ちゃんがエッチするところを、こんな特等席で見れるんだし」

ぼんやりとした頭で、檸檬は姉の声を聞いていた。
よく考えれば、というか一目瞭然だが、今から姉の膝の上で、ルームメイトとエッチをするのだ。
姉にしてもらうのや、妹同士二人きりでエッチをするのとは、また違った恥ずかしさがある。
目の前に、自分と腰をこすりあわせようとする絆奈の姿が見える。
自分の濡れた部分と、絆奈の濡れた部分が、くちゅりという音を立てて、繋がる。
絆奈の体温を感じる。この熱さがそのまま、絆奈の興奮を伝えてくるようだ。
私のこの興奮も、絆奈に伝わっているだろうか。
絆奈の顔を見る。あぁ、伝わっているようだ。

「檸檬ちゃんっ!檸檬ちゃんっ!檸檬ちゃんっ!」
絆奈は檸檬の名を呼びながら、激しく腰を揺すっていく。

「絆奈ちゃんっ!絆奈ちゃんっ!絆奈ちゃんっ!」
檸檬は絆奈の名を呼びながら、激しく腰を揺すられていく。

千華留は、のんびりとした笑顔で、妹二人の体が揺れるのを眺めている。
自分の手のひらの上で―――本当は膝の上だが、比喩的表現だ―――痴態を繰り広げる妹二人。
激しく動きすぎて、どちらかがバランスを崩そうになると、そっと手を添える。
少女二人は、確実に淫猥な行為をしているし、その紅潮した頬がみせる表情は、欲情の只中にある。
淫らな妹二人を膝にのせて、姉は本当に嬉しそうだ。
千華留だって、もう下着はぐっしょりと濡れている。
だというのに、その表情は、淫らなものを見ているときのそれではなく、
ほほえましいものを見ているときの笑顔だ。
見下ろせば、何の不安もなく快楽を貪る妹たち。

「あんっ!絆奈ちゃんっ!わ、私っ、もうっ!」
「いくのっ?檸檬ちゃんっ!いっちゃうのっ!?」
「うんっ、うんっ、もうっ、もうっ」
「いっちゃえっ!いっちゃえっ!いっちゃえっ!」
「くうーーーーっ!」
ぷるぷると震えていた檸檬の体から力が抜け、ぐにゃりと倒れ込む檸檬。
絆奈が檸檬の体を抱き寄せ、そのまま千華留の方へ体を倒す。

「お、お姉様ぁ、ごめんなさい」
かろうじて声を出した絆奈だが、檸檬ごと千華留を押し倒したような格好になった。

「いいのよ。絆奈ちゃんも、ちゃんといけた?」
「は、はい〜」
ベッドの上に仰向けになる千華留と、その上に折り重なるように寝転がる檸檬と絆奈。
妹二人は、荒い息を吐くばかりだ。


  1. 世界は千華留で回り続ける
  2. 世界は千華留で回り続ける(2)
  3. 世界は千華留で回り続ける(3)

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