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【定義】

行鉢法の一である洗鉢時に唱える偈文。喝食行者の「折水」と喝するのに合わせて合掌し唱え、洗鉢した浄水を折水桶に投ずる。洗鉢偈とも。

【内容】

「折水」時に唱える偈文については、『洞上行持軌範』で以下のように註釈している。
禅苑は神呪のみにして偈なし、僧規は偈のみにして神呪なし、入衆・勅修・小規は偈と神呪とを具す、依て今は多分に拠る。 『洞上行持軌範』巻上・9丁表、カナをかなにする

つまり、各清規によって唱えるべき内容が異なることを示しつつ、同軌範では最も用いられている以下の偈文と神呪を重ねて唱えるとし、これが現状まで採用されている。
我此洗鉢水、如天甘露味、施与鬼神衆、悉令得飽満、唵摩休羅細娑訶。 『洞上行持軌範』巻上・9丁表

それから、折水時に唱える指示は『禅苑清規』が古いが、「鉢水を棄てる真言に曰わく、唵摩休羅細莎訶」(巻1「赴粥飯」項)とあり、神呪のみである。また、面山瑞方禅師の指示は、以下の通りである。
折水 我此洗鉢水、如天甘露味、施与鬼神衆、悉令得飽満〈日規〉 面山瑞方禅師僧堂清規』巻1「粥飯法」

なお、面山禅師は『日規(入衆日用)』を典拠にしているが、その場合、3句目が「施汝諸鬼衆」になり、更に神呪も唱えるという違いがある。3句目が「施与諸鬼衆」であれば『校定清規』『勅修百丈清規』などが該当し、『律苑事規』のように「施与諸鬼神」と表記する場合もある。

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