24 -TWENTY FOUR- WORLD

　CTUロサンゼルスで捜査部門を取り仕切るチーフのジャックは、この日の深夜0時に上司のウォルシュ長官から緊急の呼び出しを受けた。最近ギクシャクしていた娘のキムとチェスを打つ約束を反故にしなければならなくなったジャックは、後ろ髪を引かれる思いで家を出て行った。そんな父親の想いとは裏腹に、キムは友人のジャネットに男友達を紹介してもらうため、母親のテリーには無断で家から抜け出すのだった。
　CTUに到着したジャックは、この日の内にアメリカ合衆国大統領候補であるパーマー上院議員が暗殺されるという情報がもたらされたを告げられた。また、ウォルシュ直々に、CTU職員の中に潜む内通者（スパイ）の割り出しを命じられた。

　首謀者はアンドレ・ドレーゼン。目的は、極秘に拘束されている父親のビクター・ドレーゼンの奪還と、デイビッドが計画しジャックが指揮を執ったナイトフォール作戦により母親と娘を殺された復讐である。
　アンドレは当初アイラ・ゲインズに指示し、キムとテリーを人質に捕りジャックを脅迫し操って、デイビッドの暗殺者に仕立て上げ両者に恨みを晴らす計画（プランA）だった。しかし、この計画が失敗に終わったため、実弟のアレクシス・ドレーゼンと他2人の暗殺者を使い、強引に暗殺を仕掛けるプランBを実行したが、ジャックらCTUに阻止された。

　物語は、テロリズムに対してはジャック・CTU・デイビッド陣営が互いに相関しあって解決へと進んでいく。また途中、ジャックの家族・CTUの内通者・パーマー家のスキャンダルへも波及していく。
　他シーズンは合衆国自体がテロの標的であるのに対し、本作ではパーマー上院議員個人（厳密に言えばジャック自身も）がテロの標的であり、若干のスケール不足は否めないものの、序盤から惜しげもなく盛り込まれるどんでん返し的展開は、初見の者を魅了するに違わないシナリオであるといっても過言ではない。