最終更新:ID:VTEOZyg86A 2012年03月16日(金) 09:46:55履歴
ホワイトデー。
バレンタインデーのお返しを、主に男の人がする日。
ちょっと前まではこんな日にプレゼントをするなんて、って思ってたけど、今は違う。
もちろんバレンタインにもお互いにチョコレートを贈り合った。
それでおあいこかもしれないけど、そんなの関係ない。
いつだって、恋人らしいことができる口実が欲しいんだ。
だからこの機会に、ちょっと大胆なことをしてみようって思った。
「あーずーさーさんっ」
「あら、なにかしら真ちゃん?」
休憩室のソファーに座っていたあずささんの隣に座った。
「今日ってホワイトデーじゃないですか、プレゼントもってきたんですよ」
「あら、うれしいわ」
にこにことうれしそうにしているあずささん。
そうさせてるのが自分だって思うと、こっちもうれしくなる。
「じゃあ、ちょっと目をつぶってくれませんか?」
「こうかしら?」
あずささんは目を閉じていてもすごいきれいだ、なんて思っている場合じゃなかった。
ちゃんと目を閉じているか目の前で手をひらひらさせたり、
周りに誰もいないかきょろきょろと……挙動不信だけど、恥ずかしいから仕方ない。
安全を確認して、隠していた飴をとりだして自分の口にほうりこんだ。
そして、目を閉じているあずささんの顔に手を添えて、そっと唇を押し当てた。
ボクの口の中から、あずささんの唇へと飴を送り出す。
あずささんは抵抗することもなく、そのまま飴を受け取ってくれた。
(やった! 口移し成功!!)
目的も達成したし、恥ずかしさもあってすぐに唇を離そうとすると
ガシッ
「ん?」
あずささんの両手が、離れようとするボクの頭をしっかりと押さえ込んだ。
「んむぅっ!?」
目を白黒させるボクの口の中に、先ほど送り出した飴があずささんの舌と一緒に帰ってきた。
そのままボクの舌をからめながら、飴を溶かし始めるあずささん。
押さえつけられ、飴が甘いのかあずささんの舌が甘いのか、
乱暴なのか優しいのか訳が分からなくなって、抵抗する気も溶けていく。
ただ、唇も舌も気持ちいいのはよくわかった。
「おいしかったわ、真ちゃん」
「はぁ……はぁ……どういたしまして……」
飴がすっかり溶けきったところで、やっと解放された。
ボクは肩で息をしてるのに余裕そうなところとか、乱れた前髪をそっと直してくれる気遣いとか、ちょっとずるい。
あれほど好き放題に、蹂躙と言っていいほど暴れ回ってたのに。
でも、あずささんに蹂躙されてる。そう思うとちょっとゾクゾクするかもしれない。
「それでね、真ちゃん」
「なんですか?」
やっと息が整ってきた。
そういえばいつの間にかソファーに押し倒されている……なんて考えてたら、あずささんが小さな包みを取り出した。
「私も持ってきたのよ」
可愛らしいラッピングの中に、いくつかの飴が見える。
「受け取ってくれるかしら?」
「……はい、よろこんで」
そういって、あずささんの背中に手を回した。
(……おそまつさまでした)
バレンタインデーのお返しを、主に男の人がする日。
ちょっと前まではこんな日にプレゼントをするなんて、って思ってたけど、今は違う。
もちろんバレンタインにもお互いにチョコレートを贈り合った。
それでおあいこかもしれないけど、そんなの関係ない。
いつだって、恋人らしいことができる口実が欲しいんだ。
だからこの機会に、ちょっと大胆なことをしてみようって思った。
「あーずーさーさんっ」
「あら、なにかしら真ちゃん?」
休憩室のソファーに座っていたあずささんの隣に座った。
「今日ってホワイトデーじゃないですか、プレゼントもってきたんですよ」
「あら、うれしいわ」
にこにことうれしそうにしているあずささん。
そうさせてるのが自分だって思うと、こっちもうれしくなる。
「じゃあ、ちょっと目をつぶってくれませんか?」
「こうかしら?」
あずささんは目を閉じていてもすごいきれいだ、なんて思っている場合じゃなかった。
ちゃんと目を閉じているか目の前で手をひらひらさせたり、
周りに誰もいないかきょろきょろと……挙動不信だけど、恥ずかしいから仕方ない。
安全を確認して、隠していた飴をとりだして自分の口にほうりこんだ。
そして、目を閉じているあずささんの顔に手を添えて、そっと唇を押し当てた。
ボクの口の中から、あずささんの唇へと飴を送り出す。
あずささんは抵抗することもなく、そのまま飴を受け取ってくれた。
(やった! 口移し成功!!)
目的も達成したし、恥ずかしさもあってすぐに唇を離そうとすると
ガシッ
「ん?」
あずささんの両手が、離れようとするボクの頭をしっかりと押さえ込んだ。
「んむぅっ!?」
目を白黒させるボクの口の中に、先ほど送り出した飴があずささんの舌と一緒に帰ってきた。
そのままボクの舌をからめながら、飴を溶かし始めるあずささん。
押さえつけられ、飴が甘いのかあずささんの舌が甘いのか、
乱暴なのか優しいのか訳が分からなくなって、抵抗する気も溶けていく。
ただ、唇も舌も気持ちいいのはよくわかった。
「おいしかったわ、真ちゃん」
「はぁ……はぁ……どういたしまして……」
飴がすっかり溶けきったところで、やっと解放された。
ボクは肩で息をしてるのに余裕そうなところとか、乱れた前髪をそっと直してくれる気遣いとか、ちょっとずるい。
あれほど好き放題に、蹂躙と言っていいほど暴れ回ってたのに。
でも、あずささんに蹂躙されてる。そう思うとちょっとゾクゾクするかもしれない。
「それでね、真ちゃん」
「なんですか?」
やっと息が整ってきた。
そういえばいつの間にかソファーに押し倒されている……なんて考えてたら、あずささんが小さな包みを取り出した。
「私も持ってきたのよ」
可愛らしいラッピングの中に、いくつかの飴が見える。
「受け取ってくれるかしら?」
「……はい、よろこんで」
そういって、あずささんの背中に手を回した。
(……おそまつさまでした)
タグ
コメントをかく