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PM10:00

私は布団に入ってくつろいでいた
CDから流れるクラシックが心地よい

隣ではホラー映画のDVD鑑賞会をやっているらしい。
春香や亜美真美、萩原さんたちがキャーキャー言ってるのが聞こえる

私も鑑賞に誘われたけれど、眠いので先に休むことにした
イヤホンから流れるピアノの音を聴きつつ横になっていたら、だんだん眠くなってきた

もう寝てしまおう。おやすみなさい。

AM2:00

「・・やお姉ちゃん。千早お姉ちゃん」

誰かに揺すられ目を覚ます。
ゆっくりと目を開けると、目を潤ませた真美がいた

「真美?どうしたの?」
とりあえず起き上がって、何が起こったか聞いてみる

「あの・・・お手洗いに行きたくて・・・」
真美は恥ずかしそうにモジモジしながら、小声で言った

宿のトイレは意外と遠い
が、場所が分からないということは無いハズ
ということは
「映画見て怖くなったのね・・・」

ため息をひとつ吐く私を見て、「だ、だって〜」と更に目を潤ませる真美
とりあえず選択肢は一つしかないので実行する

「良いわ。一緒に行きましょう」

私が布団から出たらすぐ、真美は私の腕を抱きしめた
えへへと嬉しそうに歩く真美を見ると、こちらの心も温かくなる


お手洗いに着いたら、よくあるやり取り
「千早お姉ちゃん、いるー?」
「いるわよ」
「先に行っちゃヤだよ?」
「ちゃんと待ってるから大丈夫よ」

ドア越しに行われるテンプレート的な会話を終え、しばらくすると真美が出てきた

手を洗った後、戻ろうかという時に振り向くと、真美がまたもやモジモジしていた
恥ずかしそうにしながら発せられた言葉は、意外と予想外な内容だった

「千早お姉ちゃん、一緒に寝て良い?」

ということで、私の布団の中には真美がいる
嬉しそうに私の腕を抱える真美は、非常に微笑ましい

もう遅いから寝なさいねとだけ言っておいたが、
一度目が覚めちゃうと眠れないのか、真美は私に話しかけてきた

「千早お姉ちゃんってさ、はるるんのこと好きだよね」
「ぶっ」
思わず噴出してしまった
急に何を言い出すのかこの子は

私が春香のこと好き?
何でバレてるの

「何でバレてるのって顔してるね」
くっ…心までも

「気付いてないの、千早お姉ちゃんとはるるんだけだよ…」

意外だった
皆にもう周知のことだというのね

態度に出さないようにしてたのに…
何がいけなかったんだろう

相合傘して帰ったこと?
お弁当を食べさせ合ってる昼休み?
ファミレスで一つのジュースを分岐ストローで飲んだこと?

思い当たる節が全然無い
割と頭がパニックになってる私に、真美が一つ聞いてきた

「真美を妹で欲しいって思うことある?」

唐突な質問が続く夜
これは何と答えるのが正解なのか
正直考えたことも無かったが、欲しいか欲しくないかと言われると、欲しい

答えに戸惑ってる間に、真美は微笑みながら私に言った

「真美はね、千早お姉ちゃんが本当のお姉ちゃんだったらなぁって思うことあるよ」

嬉しい
こんなこと言われるとは思わなかった

私は真美の頭を撫でながら答えた
「私はね、真美みたいに優しくて良い子だったら、妹に欲しいって思うわ」

お姉ちゃんって呼ばれるのは、結構嬉しかったりする私
姉でありたいという思いは、少なからずあるような気がする

「じゃあ、今だけ、真美のお姉ちゃんでいて」
「えぇ、良いわよ」

今日の真美は中々手強い
抱きしめたくなる気持ちを必死で抑えるのが大変なほど

「お姉ちゃん」
「なーに」
「えへへ…呼んでみただけ」
「なにそれ、ふふっ」

「お姉ちゃん」
「なーに」
「大好き…」
「私もよ、真美」

そんなやり取りを何度か続け、私たちは寄り添いながら眠りについた

END

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