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993 :埋めSS(ゆきりつ):2010/05/24(月) 21:20:47 ID:usHitody
 >>988 愛ちゃん、乙?
で、埋めついでになんてことないゆきりつなど

***
「あ…」

無意識に手に取ったマグカップ。
まだコーヒーが入っていると思っていたが、いつの間にか空になっていた。

ここ数日、私は企画案が纏まらなくて煮詰まっている。
少しでも時間があれば企画書とにらめっこしているが、なかなか納得がいかない。
そして苛立ちを紛らわせるように、ついつい何杯もコーヒーを飲んでしまう。

焦っているのかもしれない。
以前からの希望がやっと叶って任されたプロデュース業。
レッスンは自分の経験もあって順調だが、そろそろ攻めていこうと販売戦略を練ろうとしたものの、
アイドルの適性、予算、クライアントの条件等々を全てクリアするのは想像以上に難しいことだった。

もしかして、向いてないのだろうか。
そんな考えが一瞬頭をよぎり、いやいやこれくらいで弱気になっていてはと無理やり打ち消し、
気分転換にコーヒーを淹れてこようと立ち上がりかけた時。

コトン、と静かに机に湯飲みが置かれた。
湯気と共に、香ばしい匂いが立ち上っている。

「あ、あの、もしよろしかったら、どうぞ」

傍らには、お盆を胸に抱いてもじもじしている雪歩。

「あら、ありがと。…ん、おいしい。これ、何のお茶?」
「そば茶、です。おそば、アレルギーとか大丈夫でしたよね?」
「うん、大丈夫よ。へえ、そば茶かあ。いい香りねえ」
「体にいいルチンを沢山含んでますし、
 カフェインはほとんど入ってないので、胃にも優しいですよ。
 …あ、ご、ごめんなさい。お仕事の邪魔して偉そうなこと言って」
「いやいや、気にしないで、っていうかありがとう。
 少し、休憩しようかな。
 よかったら、もう少しお喋りでも付き合ってくれる?」
「はい、私でよろしければ」

ぱあっと、雪歩の顔に嬉しそうな表情が浮かぶ。
もしかして、ずっと私にお茶を出す隙を伺ってたのかしら。
ここ最近はチェーンコーヒードリンカーになってしまってたから。
アイドルに心配かけちゃプロデューサー失格よね。
でもたまには、肩の力を抜くことも必要なのかもしれない。
雪歩のくれた香りのおかげで、スッとリラックスできた気がする。
そしてこの子の魅力を、もっともっとファンに伝えたいと思った。

「ねえ、雪歩の好きなもの、もっと聞かせて?何でもいいから」
「え?わ、私のですか?」
***

まだ百合未満だけどりっちゃんは雪歩に癒されてるうちに虜になればいいよ!

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