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「自分沖縄に帰るんだ」
「ちょっと待って!!響」
「ボクは君を……」
次の瞬間目に焼きついた白い天井
「夢か……」
この間から何度めなのだろう?
抱きしめたクッションを放り投げ体を起こす
「やっぱりちゃんと伝えなきゃね…」
時刻は8時半、約束の時間は10時
「やばっ」
二人で買ったおそろいの服に急いで着替える
「真ご飯は〜?」
「いらない、出かけてくる」
「そう頑張ってね」
外に飛び出し思わず目を閉じる
本日は晴天なり
初めて彼女と出会った日と同じ
自転車のチェーンを外しストッパー上げる
「さあ行こうか」
彼女を思い出し少し笑いながら進んでいく
そんな心に共鳴するように楽しく揺れるショートヘア
好きだよ心込めて
好きだよ力込めて
どんどん加速していく
彼女の笑顔を見に行くために
「間に合ってよね」
好きだよ声を上げて
好きだよ速度上げて
不意に胸が苦しくなる
「このくらい……」
大丈夫
進んでいくと見える長いトンネル
不吉な予感を感じる何故だろうか
「なんくるないさー」
呟く彼女の口癖
ライトを点けて駈けていくまるで流れ星のように
暗がりの中見える眩しい光
高鳴る鼓動どくどくと脈を打つ
パンクしちゃいそう
大きな深呼吸覚悟を決める
インターフォンを押す
「あ、いぬ美ダメだって」
「はぁ、良かった間に合った」
少し間の抜けた耳に馴染む声

嫌いだよドキドキする
嫌いだよウジウジする
「何が王子様だ……」
制御できない心
ファンが聞いたらどう思うのだろうか
嫌いだよでも嬉しい
嫌いだよでも幸せ
「はーい」
いくつもの時を超えようやく開く扉
見えてきた愛しい人の顔

「あ……真今から言うこと聞いてくれな
「嫌だ」
知ってたから気づいてたから
彼女の言葉を遮る
「えっ」
「響ボクは…ボクは君を…」
言葉がつっかえる
言いたいのに


「真もバカだなー」
「響に言われたくないよ」
後ろに乗ってる恋人に悪態をつく
「お〜見えてきたな!!」
「ホントだ」
あたり一面に咲く花々
「ねぇ響」
「ん?」
「好きだー!!!」
にかっと笑う
「なっ……自分のほうが大大大好きだ!!!」
「なにを〜ボクのほうが百倍大好きだ!!!」
終われ
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