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私は今でも真に色気を感じる事は無かった。
真にフェロモンと言う言葉が合わないと思う。
だから、事ある毎にそういうのを思うままに否定した。
私に対する態度はいつまで経ってもとげとげしかった。
その事をかなり根に持っているみたい。
今日は偶然にも仕事とその後で明日まで真と一緒になる。
真の方は何か意を決している感じがする・・・。

今日プロデューサーは居ない。誰も邪魔は入らない。
絶好の機会だ。ボクの事で色気を感じないといつも馬鹿にしている千早と話を着ける。
ボクは仕事中から意を決していた。そのお陰か集中力が続いて仕事は大成功だった。
今夜は千早と同じホテルでそれぞれ個室を取ってある。
どちらかの部屋で二人きりになってしまえば邪魔は入らない。
誰にも邪魔はさせない・・・。

夕飯で二人は一緒の席に着いた。
「お疲れ様、真。」
「お疲れ様、千早。」
言いながら真の私を見る目は鋭かった。あから様に敵意を感じた。
千早はいつも通り素っ気無い態度でボクを見返している。
お互い何も言わずに静かな夕食になった。
そして、二人はそれぞれの部屋に戻って行った。


夜のエージェントはどっち?
   【千早】

    (3)
【真】
        【どちらでもない】

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