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美希は服を全部脱いでベッドに仰向けになった。
「来て。」
その状態から両手を伸ばして私を求める。その仕草はとても可愛らしくて、誘われるまま私は彼女に抱かれた。
柔らかい感触が肌全体で感じられる。顔を交差させて頬をすり合わせる。綺麗な髪から甘い香りがする。
素肌でふれあうのは初めて。服の上からまさぐり合うことはあったけど、裸を見せるとかは初めて。
やっぱり美希の身体は綺麗。もっとふれたい。
でも私達は子供だからあまり知識がない。この後どうしたらいいの?
頬にキスをされた。顔を美希の方へ向けると、今度は唇に。
強く抱きしめ合って舌を絡ませる。気持ちいい、気持ちよすぎてくらくらする。
口を離すと恥ずかしさからか美希はうつむいていて、上目遣いで私を見つめる。
その表情からなんだか思いつめたものを感じる。
「でこちゃん・・・。」
「何?」
私の手を取って下の方へ。
「さわって。」
その声は小さくて、やっとの思いで発したものだとわかった。
裸で抱き合う仲なのだから、こういうこともいずれするだろうとは考えてた。
いざそうなると戸惑いを隠せない。
「するの?」
「うん、でこちゃんだからしてほしいの。」
うつむいたまま答える。
そっと外側をなぞった。ふれた瞬間美希の身体はびくってした。私の肩を掴む手は震えている。
少しだけ濡れてる。さっきのことで興奮してるってこと?
爪をあてないようにゆっくり指先でまわりを撫でるのをしばらく続けた。
デリケートな場所だし、怪我させたくないし。
肩を掴んでいた手が背中にまわされる。

「もう、いいと思うから・・・。入れて。」
「入れてって・・・?」
わかっているけど聞き返してしまう。
「指、人差し指くらいなら入ると思うの。」
「・・・美希、自分でしたことある?」
「・・・ないよ。」
「入れる、けど。無理はしないでよね?」
「うん、わかってる。」
ゆっくり指を、差し込む。第一関節くらいまで。私もそのくらいしか入れたことない。
それ以上は怖いもの。
自分にするときみたいに、入り口をほぐすようにさわってた。そのせいかわりとすんなり入る。
けどもう少し進もうとすると窮屈。あまり奥までいくわけにもいかないし、内部を傷つけないようそっと動かす。
「でこちゃん、もっと・・・。もう少し奥まで。」
「これ以上はきついじゃない、無理よ。」
「大丈夫なの・・・。ちゃんと気持ちいいから。」
ゆっくりなら少しづつ進みはするけど、やっぱり狭い。
「うっ、つ・・・。」
表情が歪んだ。やっぱり痛いわよ。初めてなのに。
「無理よ。痛むんでしょ?」
抜こうとすると手を押さえられた。
「大丈夫・・・なの。入るから、ミキ・・・、でこちゃんとちゃんとしたい。」
「こんなことしなくたって私、美希のこと好きよ。無理しないって言ったじゃない。」
性交渉が恋愛に必須だなんて思ってない。こんなに痛い思いする必要ないのに・・・。
話してる間にもじわじわと指が奥に入る。第二関節が埋もれるくらいには。
「もう一本・・・、入るよ。」
「なに言ってんのよ・・・!今でだいぶ無理してるのに。」
「やだ。ミキ、でこちゃんのモノになりたいの。我慢できるから・・・。」
無理するなって我慢しないでってことなのに・・・。
それに、まだ美希は私のモノじゃなかったの?

「駄目よ。また今度に・・・。」
抜こうと思っても今は下手に動かせる状況じゃない。
抵抗するわけにはいかないから、指が美希の手に玩具のように動かされて中指も入り口にふれる。
一本目の時とは違って指は中々入らない。何かがひっかかってて。
「く・・・、っつ・・・。」
美希の目に涙が浮かぶ。
「痛いならやめなさいよ!・・・そこまでする必要ないじゃない。
それに、大事な物でしょ、私なんかでいいの?」
指に込められた力が強くなっていく。ひっかかりがなくなって、同時に一気に奥へ中指が差し込まれた。
「んっ・・・。」
私の胸に顔をうずめて震えた。その姿は本当に辛そうで。
美希は泣き出していて、私の手はもう押さえられてない。
私を抱き締めて嗚咽をもらしはじめた。
「ごめんね・・・、無理みたい。動かしたりとかは、本当にごめんね。」
だから無理だって言ったのに・・・。
「動かないで、今抜くから。」
抜いた指には少量の血が滲んでいた。私の意思でやったわけじゃないにしても、彼女を傷つけたのは私の指。
こんなはずじゃなかったのに。
なんだかもやもやする。
「ごめんね。でこちゃん困らせちゃって。好きなの、でこちゃん。」
「いいのよ。気持ちは嬉しいから。」
きっと男女間では当たり前に行われてること、これは彼女なりの愛情表現。
「でこちゃん、好きだよ。」
けれど私はそこまでする彼女を重いって、思ってしまった。

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