当wikiは年齢制限のあるページです。未成年の方は閲覧をご遠慮下さい。

これは、女同士で結婚OKで子供もできちゃう世界でのお話です。
年齢とか細かいことは気にしない方向でひとつ。

<萩原家の人々>
雪歩 …お父さん。七六五商事の課長兼永世お茶汲み名人。マイホームパパ。
春香 …お母さん。専業主婦。お父さんとは今でもラブラブ。
真 …長女。高2。青春真っ只中。
美希 …次女。中2。まだまだ子供。
やよい …三女。小4。しっかりさん。出番少なくてスマン。
千早 …四女。幼稚園年長さん。おうたがだいすき。
真美 …おばあちゃん。神出鬼没。
亜美 …おじいちゃん。お前百までわしも百まで。

<その他の人々>
律子 …真の彼女。乙女。
伊織 …美希の彼女?至高のツンデレ。
小鳥 …やよいの同級生。ことりさんじゅっさい。お話を考えるのが好き。
あずさ …ちーちゃんのおともだち。出番なくてマジすんません。
響 …七六五商事社員その1。
貴音 …七六五商事社員その2。

  ※ ※ ※

2月14日朝の萩原家ダイニング。

「ドドドドド(階段を駆け下りる音)おっはよー!!」
「真、ドタドタ走らないの。早くご飯食べちゃいなさい」
「おはよう、真ちゃん」
「おはよ父さん。あれ、やよいは?」
「もう学校行ったよ。今日は飼育当番なんだって」
「ふーんそうなんだ。あ、父さん、味付け海苔食べないんだったらもらうね」
「うん、もうご飯終わっちゃったからいいよ」
「あ、もうこんな時間!美希起こさなきゃ」

  ※ ※ ※

二階。美希の部屋。

「ガンガンガン!(おたま&フライパン)美希ー!!起きなさーい!!」
「あふぅ……ママ、その起こし方は昭和すぎるの……zzz」
「あんたが毎朝毎朝性懲りもなく寝坊するからでしょ!
 さっさと起きないと向こう一ヶ月サンドイッチの刑にするよ」
「(ガバッ)それだけは勘弁してほしいの!
 お弁当がおにぎりじゃないなんて中学生活灰色すぎるの!」
「いやならとっとと起きて用意するー!ガンガンガン!」

  ※ ※ ※

萩原家の門の前。寒そうに真を待つ律子。

(あのガンガンいってる音はなんなのかしら……?)

そこへ、朝の散歩から帰ってきた亜美と真美がやってくる。

「りっちゃん、おっは→」
「あ、おはようございます」
「毎朝迎えに来るなんて健気だねぃ」
「ラブのパワーだね。真美さんや、こりゃ近いうちに曾孫の顔が見れるかもだよ」
「やだ、何言ってるんですかおじいちゃん」
「赤くなっちゃって、めんこいのうめんこいのう。
 おーいまこちーん、愛しのりっちゃんがお待ちだよ→」
「ダダダダダ(廊下を走る音)おばあちゃん、恥ずかしいからそんなでっかい声で言わないでよ。
 おはよう律子。待たせちゃってごめんね。寒かったでしょ」
「ううん、そんな、今来たばかりだから」
「でも手がこんなに冷たくなって」
「あっ……(ポッ)」
「あ、ゴメン。つい」
「ううん、そうじゃなくて。嬉しい……」
「律子……」
「真……」
「朝っぱらからイチャイチャするなー!さっさと学校行きなさーい!」
「うわぁ母さん!?い、いってきまーす」

  ※ ※ ※

再びダイニング。

「まま、おはよう」
「あら、ちーちゃん一人で起きられたの?えらいねー(ナデナデ)」
「ちーちゃん、パパにおはようのチューして?」
「おはよう、ぱぱ。ちゅ」
「(ポワワーン)ちーちゃんはかわいいなあ〜」
「ぱぱ、そんなにぎゅってしたらくるしいよう」
「雪歩、そろそろ出ないと」
「あ、ほんとだ。じゃあねちーちゃん、パパ会社行ってくるね」
「うん。いってらっしゃい」
「はい、お弁当。それと……(クイクイ)」
「?」
「いってらっしゃい。ちゅっ」
「(ポワワーン)は、春香ちゃん……」
「ママだってイチャイチャしすぎなの。真クンのこと言えないの」
「み、美希いつのまに!?」
「あうあう、い、いってきますぅ〜」

  ※ ※ ※

七六五小学校休み時間。

「鈴木君4個、佐藤さん3個……っと。今のところイワノフ君が8個でトップね」
「小鳥ちゃん、何してるの?」
「今日はバレンタインデーだから、みんなのチョコもらった数を調べてるの。
 やよいちゃんはいくつもらった?」
「えーと、数えるから待ってね。
 いち、に、さん……17個もらっちゃいました!」
「ダントツトップ!?まさかのやよいちゃんハーレム!?
 ああでも、『七六五小の良心』と言われるやよいちゃんだもの、不思議ではないわね。
 17人でくんずほぐれつのめくるめくやよいちゃん争奪戦……アリね!
 こうしちゃいられないわ、ティンときたらすぐにメモっておかないと(カリカリ)」
「小鳥ちゃんは作文好きだねー」

  ※ ※ ※

七六五商事昼休み。
部署の皆にお茶をいれた後、そそくさとお弁当を開く雪歩。

(今日のおかずは何かな……ハッこれは!?タコさんウインナー!!)

タコさんウインナー、それは夫婦間の暗号。つまり『今晩OKよ(はあと)』のサイン。

(春香ちゃん可愛いよ春香ちゃん……おおおおおみなぎってきたー!!!
 今日は絶対早く帰るぅぅぅぅ!!!!)

「なあ貴音、萩原課長はなんで弁当食べながらオーラ放出してるんだ?」
「ああ、響は最近異動してきたから知らないのですね。
 課長は時折あのように覚醒し、通常の三倍の能力を発揮するのです。
 何故いつも昼休みに覚醒するのかは不明ですが。
 これは難航していた事業提携の件、今日中に解決してしまうやもしれません」
「何者なんだ一体。課長なのに率先してお茶汲みしてるし、謎すぎるぞ……」

  ※ ※ ※

七六五中学校昼休み。

「今日もおにぎりがおいしくて幸せなの。ごちそうさま。zzz……」
「バシッ(ハリセン)」
「いたーい。でこちゃんひどいの」
「速攻寝てんじゃないわよ!アンタ今日が何の日か分かってるの?」
「んー園芸部がクレマチスの植替えする日?」
「なんでそんなにピンポイントなのよ!もっと世間一般的なイベントがあるでしょうが!」
「えー。あ、もしかしてバレンタイン?」
「アンタ絶対脳内優先順位おかしいわよ。……それで、何かないの?」
「何かって、なに?」
「だからバレンタインなんだから、その……」
「そういえばチョコ持ってきたの。でこちゃんにあげるね(ゴソゴソ)」
「チロル一箱!?」
「きなこ餅おいしいんだよ?ミキが食べさせてあげるね。はい、あーん」
「ちょ、ちょっと、恥ずかしいじゃない」
「ミキにたべさせてもらうの、イヤ?」
「そうじゃないけど……ああもう、そんな顔しないでよ!あ、あーん……」
「はい。おいしい?」
「ん……。お、おいしいわ。ありがと……」
「それはよかったの(モグモグ)」
「アンタも食べるんかい!!」

級友A「今日も水瀬さんのツンデレは絶好調だね」
級友B「美希ちゃんの天然ジゴロもますます磨きがかかってるよ」
級友C「あれで付き合ってないっておかしいよね」

  ※ ※ ※

お母さんとちーちゃん幼稚園の帰り道。

「ことりはとってもうたがすき♪かあさんよぶのもうたでよぶ♪」
「ちーちゃんは本当にお歌が好きだねー」
「うん、だいすき。あのね、わたしおおきくなったら、かしゅになるの。
 あずさちゃんと”ゆにっと”するの」
「そっかー。あずさちゃん仲良しだもんねー」
「それでね、あずさちゃんはすぐにまいごになっちゃうから、
 わたしがおよめさんになって、どこでもつれてってあげるの」

(うふふ。私もちーちゃんくらいの頃、
 『ゆきほはなきむしさんだから、わたしがおよめさんになってまもってあげるね』
 なーんて言ってたなあ。やっぱり親子って似るんだ)

「あ、でも、どうしよう」
「ん?どうしたの?」
「わたしね、ぱぱもままもだいすきなの。おねえちゃんもだいすき。でも、あずさちゃんのおよめさんになったら、ままたちのことすきじゃなくなっちゃうのかな?」
「そんなことないよ?あのね、大好きな人は沢山いていいんだよ。
 ママだって、パパのこと大大大好きだからお嫁さんになったけど、ちーちゃんもお姉ちゃんたちも、おじいちゃんもおばあちゃんも、みんな大大だーい好きだよ」
「そっかぁ。よかったー。ぴぴぴぴぴ♪ちちちちち♪ぴちくりぴ♪」

  ※ ※ ※

七六五高校放課後。

(律子、チョコくれないのかな……)
(渡しそびれてたら放課後になっちゃった……)

(まさか忘れてる?でも律子に限ってそんなこと……)
(初めて手作りなんかしたから、すごく不恰好なのよね……)

(聞いたら催促するみたいだし……)
(どうしよう、でももう帰る時間だし……)

(はっもしかして『あなたみたいなヘタレはうんざりだわ別れましょう』って言われちゃう!?)
(はっもしかして『君みたいな可愛くない子といても楽しくないよ別れよう』って言われちゃう!?)

(そんなのやだよ!ボクには律子が必要なんだ!!)
(イヤイヤ!私、真に捨てられたら生きていけない!!)

「律子!!」
「真!!」
(BGM:ホイットニー・ヒューストン『エンダアアアアアアイアアアアイアアアアア♪』)

級友A「今日も真くんは青春全開だね」
級友B「秋月さんも相変わらず乙女爆発だよ」
級友C「毎日よく飽きないよね」

  ※ ※ ※

夜、萩原家リビング。

「父さん、これボクたちからのチョコ。はいちーちゃん、渡してあげて?」
「ぱぱ、いつもありがとう。だいすき」
「みんな……ありがとうね。お父さん嬉しいよぉぉぉぉ(ウルウル)」
「ぱぱ、そんなにぎゅってしたらくるしいよう」
「パパもちーちゃん大好きだよ。ちゅっちゅ」
「パパ、ミキもチューしてあげる」
「えへへ、わたしもチューしちゃおっかなーって」
「うぅぅ、お父さん幸せだよぅ(ウエーン)」
「雪歩ったら、いつまで経っても泣き虫さんなんだから」

「真美さんや、仲よき事は美しき哉だねぇ」
「ほんとほんと。ゆきぴょんは果報者だよ」

  ※ ※ ※

雪歩と春香の寝室。

「ちーちゃん寝てる?」
「うん、ぐっすり」
「じゃあ……雪歩、これ私からのチョコ」
「春香ちゃん……ありがとうね」
「食べさせてあげる。もう夜遅いから一個だけね」
「うん。って、春香ちゃん?あ……」
「……ん……」

(口移し中につきしばらくお待ちください)

「はぅ……。(ガバッ)春香ちゃん、私、火が点いちゃったよ。覚悟してね?」
「んふふ。五人目できちゃうかな?」
「イヤ?」
「イヤだったら四人も産まないよ。雪歩との愛の結晶だもん、どんとこい!だよ」
「春香ちゃん……愛してるよ……」


別室にて。

「真美さんや、曾孫より先に孫が増えるかもしれないねぇ」
「楽しみだねぃ。ふぉっふぉっふぉっ」

おしまい。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

どなたでも編集できます

メンバー募集!