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「お帰りなさいませ、お嬢様」
「ただいま。はい、荷物」
「お持ちいたします」
「…………」
「…………」
「新堂」
「何でございましょうか?」
「見たことの無いメイドがいるんだけど」
「あぁ、彼女は……」
「新人の天海春香です♪」
「なぁんでアンタがここにいるのよぉ〜!」

「と、いうわけで彼女は今日から宿を貸す代わりにここで住み込みで
 働くことになりました」
「な、なんでここに住むのよ……」
「なんでも良い物件が見つからなかったそうで……
 まぁよろしいではありませんか、知らぬ仲でもありませんし」
「し、仕方ないわね……」
「では、彼女はお嬢様のお付け人、ということになりますので
 彼女のお世話をよろしくお願いします」
「は?」
「では、失礼いたします」
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ。
 お世話ってそれこそお付け人の仕事でしょうが。
 何で私が……」
「えへへ、よろしくお願いしますね、お嬢様♪」
「あぁ〜、もうっ! 勝手にしなさい!
 でも、メイドになったからには、ちゃんと仕事してもらうからね!」
「は〜い」

「ちょっと、春香。喉渇いたからジュース持ってきなさい」
「はーい、……って、うわわっ!」
「何やってんのよ、もぅ〜。床がびしょびしょじゃない」
「ご、ご、ごめんなさい! すぐ吹き……きゃあっ!」
「……やると思ったわ、ホントに」

「お嬢様〜。3時のおやつに手作りのクッキーはいかがですか?」
「……頼んだ覚えはないんだけど」
「まぁまぁ、そう言わずにどうぞ♪」
「ん、いただくわ……あら、おいしい」
「でしょ?でしょ? さすが、いいオーブンを使うと違うなぁ」
「って、アンタ! 何勝手に人んちの台所使ってんのよ!?」
「えー、いいじゃない。もうここのメイドなんだからさー」
「いいわけないでしょ! というかメイドの癖にその言葉遣いは何よ!?」
「えへへ〜、ごめんなさ〜い」
「あ、こら! 待ちなさーい!」

「お部屋をお掃除させていただきますね、お嬢様」
「どうぞ……って、ちょっと! どこ開けてんのよ!?」
「さっすが、お金持ちのお嬢様は下着も高級感がある〜
 あっ、でもこっちのは普通に可愛いかも」
「掃除しに来たんでしょうが! やめなさい!」
「あっ、これ、伊織のアルバム? 見る見る〜
 うそっ!? これ、ひょっとして伊織?
 や〜ん、か〜わ〜い〜い〜
 うわ、うさちゃんと同じくらいの大きさだ。
 仲良しのお友達みた〜い」
「こらーっ!!」

「……ちょっと、何よこれ」
「あ、お嬢様。
 新堂さんが『付き人としてもっと普段から近くにいられるように』
 って、ダブルベッドを用意してくれたんです」
「完っ璧にプライバシーの侵害じゃない!
 こんなの絶対許さないわよ!」
「まぁまぁ、いいじゃないですか。
 さっ、もう遅いから寝ましょう、お嬢様♪」
「わっ! ちょっと、何すんのよ!」
「お着替え、お着替え〜♪」
「や……やめ……
 も、もぅ〜許さないわ! メイドのくせに生意気っ!
 そこに直りなさい! お仕置きしてあげるんだからっ!」
「きゃん! お嬢様〜、お許しくださいぃ〜」

――――――――

「まったくもう……家に帰ってもちっとも疲れが取れないわ……」
「どうしたの? 水瀬さん。顔色があまりよくないわ」
「いや、ちょっとね……」
「お嬢様、オレンジジュースお入れしました♪」
「ちょっ……! 事務所では普通にしなさいって言ったでしょ!」
「伊織ちゃん……年上の女の子に『お嬢様』なんて呼ばせて悦んでたんだ……」
「ご、誤解よ! コイツが勝手に……」
「へぇ〜、伊織が、春香を、メイドにねぇ〜」
「年上ドジっ子メイド! これは流行る!」
「もー! 何なのよー!」

その日、水瀬家にメイドが10名ほど増えたとか

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