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「亜美ちゃんが真美ちゃんのこといらないなら私の家に来てもらおうかな?」




あれから一ヶ月、真美とゆきぴょんの様子がおかしい。
他の人はわからないかもしれないけど、亜美にはわかる。
べつに抱き合ったりチューしてたりするわけじゃないけど、ゆきぴょんはいっつも真美の方ばっか見てるし、真美もいっつもゆきぴょんの方ばっか見てる。
そんな二人を見てると、なんか亜美だけ仲間ハズレにされてる気がして、ちょっとイタズラしてみた。

今日は髪留めの位置も色も洋服の色も、全部を亜美と真美で取っ替えっこして、亜美は真美に、真美は亜美に入れ代わった。
ママにも気付かれなかったんだから、ゆきぴょんだって絶対気付かないし、真美のカッコしてるから今日はきっと亜美の方を見てくれる。

「「おっはよーゆきぴょん!」」
「おはよう、真美ちゃん、亜美ちゃん。ふふっ、今日は亜美ちゃんの格好してるんだね」

ゆきぴょんは亜美のカッコをした真美に笑いかけた。真美も嬉しそうにそうだよーなんて言いながらゆきぴょんに抱きつく。こんな真美初めて見た。
結局今日も亜美だけ仲間ハズレにされたまま1日が終わっちゃった。

その日の帰り、ゆきぴょんと別れて2人で歩いてると真美が話しかけてきた。
「結局気付いたのゆきぴょんだけだったね〜。でもなんで亜美こんなことしたの?」
なんでって、そんなの決まってる。
「いや〜、最近真美とゆきぴょんラブラブだからちょっとからかってみたくてさ」
でも、笑って聞くしかないじゃん。
だから真美も笑って
『ラブラブなんてあるわけないっしょ〜』
って言ってくれればいいのに、なんで下むいちゃうの?
「ほ、ほら、お家着いたから、こ、この話はおしまい!ね?」
なんでそんなに慌ててんの?

家に着くと、真美はお腹がイタイとかウソついてすぐ部屋に逃げちゃった。
亜美がご飯食べてお風呂入って、寝室に入った時にはもう真美は寝ちゃってた。
今日はもうダメだけど、明日はオフなんだし、真美とちゃんと話をしよう。亜美たちは双子なんだから、きちんと話せばなんでも解決できるよ。



朝起きたら真美はもういなかった。ママに聞いたら友達の家に遊びに行ったらしい。
「亜美も行ってくる!」
家を飛び出した。真美がどの友達の家に行ったかなんてわからないのに。真美が友達の家に行ったかなんてわからないのに。

どこをどう走ったのかわからないけど、事務所の近くまで来てしまった。
この角を曲がれば765プロのビルがある。
イヤな予感がして、曲がったらいけないってわかってるのに、足が勝手に動いて角を曲がる。


ビルの入口から、真美とゆきぴょんが手を繋いで出てきた。


二人に見つからないように、すぐ角まで戻る。
いてもたってもいられなくて、来た道を逆に走る。
走りながらいろいろ考えた。

なんでイヤな予感は当たるのかな?
亜美は何がイヤだったのかな?
真美をゆきぴょんに取られたこと?
ゆきぴょんを真美に取られたこと?

なんで亜美は泣いてるのかな?


だけど、頭の中はぐちゃぐちゃで、何もわからなかった。
だからその時、

「あれ…亜美、泣いてた?」

やよいっちとすれ違ったこともわからなかった。

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