最終更新:ID:qMz67FrXBA 2010年08月23日(月) 12:00:35履歴
「こんにちは、あずささん。携帯、持ってきましたよ」
「ありがとう。私ったら、よりによってオフの前の日に事務所に置き忘れちゃうなんて。
しかも真ちゃんにわざわざ家まで持ってきてもらって、本当にごめんなさいね」
「いえいえ、ボクは今日レッスンだけで早上がりだったし、どうせ帰り道のついでですから」
「良かったら、上がってお茶でも飲んでいってくれない?」
「いいんですか? じゃあ、特に用事もないし、お邪魔しちゃおうかな」
「どうぞ〜」
「このチョコレート、美味しいですね」
「でしょう。この近くの洋菓子屋さんのなんだけど、お気に入りなの。
……ねえ、真ちゃん?」
「なんですか?」
「真ちゃんは私のこと、どう思ってるかしら?」
「どうって……うーん、あずささんは優しくてお姉さんみたいだし、いつも落ち着いてるとことか、
見習いたいなって思ってます。
ボク、時々がむしゃらすぎて周りが見えなくなっちゃうから。
それからえーっと……うーん、いっぱいあるんだけど改めて聞かれると上手く言えないですね、へへ。
でも、どうしてそんなこと聞くんですか?」
「真ちゃんから見て、私は魅力的かしら?」
「もちろんですよ。あずささんはとても魅力的です」
「恋愛対象としても?」
「え?」
「例えばこんなことしたら、抱きたくなるかしら?」
「え……あの、あずささん? ――!!」
「どう?」
「あ、あの、あずささんは知ってると思ってたんですけど……。ボクは、千早と」
「知ってるわ」
「だったら、なんで」
「知ってるけど、でも真ちゃんが欲しくなっちゃったから」
「そんな……。駄目です、これ以上は本当に。やめてください」
「嫌なの?」
「あずささん、お願いです」
「嫌ではないのよね?」
「んくっ……や、やめてくれないならボク、か、帰ります」
「だーめ。帰してあげない。うふふ」
「あずささん。今、少しいいですか?」
「何かしら? 千早ちゃん」
「単刀直入にお聞きします。真を、誘惑しましたね?」
「そうねえ。確かに誘ったのは私からだから、誘惑したことになるわね」
「……どういう、つもりなんですか」
「私は、真ちゃんが好き。それだけよ」
「あなたには、モラルというものがないのですか?」
「別に二人の仲を裂くつもりはないのよ? 千早ちゃんは、今まで通り真ちゃんと仲良くすればいいわ」
「私は、そんな風に割り切ることはできません。真も、同じです。
真はあなたと過ちを犯してから、ずっと苦しんでいます。
あずささんだって、真が苦しむのを望んでいる訳ではないでしょう?」
「癒されたくなったらいつでも来ていいのよ、って真ちゃんに伝えて?」
「ふざけないでください!! ……あずささん、本当にどうしてしまったんですか?
あなたは、そんな人じゃないはずです」
「私は、元々そんなに良い人ではないのよ。今まではただ、無理してでも欲しいものがなかっただけ」
「……これ以上、話し合っても無駄なようですね。解りました。
でも、これだけは言っておきます。真は、渡しません」
「決めるのは、真ちゃんよ」
千早は、ボクを責めなかった。
その代わり、毎晩激しくボクを求めるようになった。
今までも半同棲と言っていいくらいボクは千早の部屋に入り浸っていたけど、
あの事があってから、家に余程の用事がない限りボクを帰してくれなくなった。
ボクの着替えや生活に必要なものもいつの間にか千早が全部買い揃えていて、
ほぼ毎日千早の部屋から学校や仕事に向かう生活が続いている。
だから親には、仕事が忙しくなってきたから通勤時間を節約するために、
千早の所に厄介になっていると嘘をついた。
そして夜になると、疲れ切って眠るまで何度も抱き合う。
ボクたちはどちらも付き合う前は経験がなかったから、手探りで少しずつやり方を覚えてきた。
不器用でぎこちなかったけど、愛で満たされた行為に満足していたはずだ。ボクも、千早も。
でもあの日を境に、千早はどんどん大胆に、執拗になってきている。
無理をしているとしか思えないけど、少しでもボクを満足させたいからと言われると受け入れるしかない。
だってボクには、千早を拒む権利なんてないんだから。
今日もベッドに入ってから長い時間行為に没頭し、さっきようやく千早が眠ったところだ。
ボクはと言えば、体は疲れているのに寝付けなくて、ただじっと千早の寝顔を見つめている。
まるで寝ている間にボクが逃げるとでも思っているかのように、千早はボクに抱きついたまま眠っている。
元々痩せすぎなくらい細かったのに、今はもっとやつれてしまったように見える千早。
仕事の時はメイクで隠しているけど、目の下にはうっすら隈まで浮いている。
だけど昼間の千早は疲れた様子を全く見せず、むしろ以前よりも高いテンションを保っていることが多い。
起こさないように、そっと千早の頬を撫でる。
ボクが悪い。全部悪いんだ。
だけどほんの少し、本当に少しだけなんだけど確実に、千早の愛を重荷に感じている、
どうしようもなく救いがたいほど自分勝手なボクがいる。
そしてそんな時に必ず浮かぶ、あの日のあずささんの蠱惑的な笑み。
駄目だ。絶対にそれだけは。
どうか。どうかこれ以上、この気持ちが大きくなりませんように。千早を傷つけませんように。
今日も携帯は鳴らない。メールも来ない。
まるで自分の持ち歌のようだと思い、でもあんな綺麗なものではないわねと、自嘲と共に打ち消す。
グラスを持って、ベランダに出てみる。
夜風に当たりながらグラスを揺らすと、氷が触れ合う涼やかな音が響く。
ライムを絞った、ジンロック。
二十歳の小娘には分不相応な飲み方だけれど、最近これがないと眠れない。
あの一度だけですぐに振り向いてくれると思うほど、自惚れてはいないけれど。
今もあの二人はこの空の下のどこかで、一緒に眠っていると思うと、ジンのせいだけではない苦味が胸に広がる。
まるでおままごとのように、可愛らしく初々しい恋を育んでいた二人。
そんな中にいきなり割り込んで、お花畑を踏み荒らすような真似をした私は、きっと地獄に落ちて業火に焼かれるのだろう。
でも、どうしても私は、真ちゃんが欲しかった。
以前から真ちゃんのひたむきさ、可愛さを好ましく思ってはいたけれど、同じ事務所の仲間として、
お友達として以上の感情はないはずだったのに。
千早ちゃんと付き合い始めたと聞いてから、急速に気持ちが変わっていった。
真ちゃんが頻繁に千早ちゃんの部屋に泊まっていることを知ると、抑えきれない焦燥感にかられた。
真ちゃんはもう、知っている。千早ちゃんと、分かち合っている。
そう考えると胸を掻きむしりたくなるような思いに苛まれ、幾晩も眠れない夜を過ごした。
こんなにも真ちゃんに執着する理由が、本当は以前からずっと恋していたからなのか、
それとも実は私が他人の物を欲しがる質だったからなのか、もう自分でもよく分からないけれど。
ほんの一時でもいいから真ちゃんをこの腕の中に閉じ込めて、肌で感じたかった。
ほんの悪戯。気まぐれ。そう装うことで、私は邪な企みを実行する勇気を得た。
そしてあの一瞬、確かに私と真ちゃんは一つに溶け合って、悦びを共有することができた。
ぐらり。夜の闇に家々の明かりや、深夜営業の店のネオンが散らばった景色が揺れる。酔いが回ってきたらしい。
むなしいとは思わない。憎まれても、受け止める覚悟はできている。けれども。
際限なく湧き上がる渇望感に、圧し潰されそうになる。
私はどこまで勝手で、浅ましいのかしら。
足元がふらついて、コンクリートに膝をつく。
氷だけが残っていたグラスは手から滑り落ち、砕け散った。
好き。愛しているの。お願い。来て。抱いて。
嗚咽する私が縋るものは、冷たいベランダの手すりしかなかった。
眼を閉じる直前に見た、真の悲しそうな顔が、網膜に焼き付いて消えない。
どこかに引っかかってしまったように、眠る手前で宙吊りになった曖昧な意識の中で、
腕に触れている真の肌の感触を何度も確かめる。
大丈夫。ちゃんと、真はここにいる。大丈夫。
哀れみの色に染まっていた真の瞳。
さぞかし私は不憫で、滑稽に映っていることだろう。
不実な行いをした恋人を責めるより、必死に尽くすことで繋ぎ止める方を、私は選んだ。
背伸びした私の行為を、優しい真は黙って受け止めてくれる。
ほとんど暴力に近いような、一方的な愛し方を。
でも、失いたくない。
どんなに無様でも、真が側にいてくれるなら私は何だってする。
疲れ果てて、あの人の所へ行く気などしなくなればいい。
不思議と、あの人への怒りはすぐに消えた。
あの人が手を出さなくても、いつかはこんな時が来ると予感していたのかもしれない。
いつか、真は私の元を離れてしまうのではないか。
そんな見えない不安を、私は抱えていたような気がする。
相手が誰かなど、どうでもいい。私は真を離さない。ただそれだけ。
もう少しで意識を手放しそうになった時、頬に触れるものを感じた。
ああ、これは真の手ね。分かるわ。だって私はこの手に何度も触れられて、この手の爪の先まで愛しているのだもの。
好きよ。あなたがいなければ、私も存在しないのと同じ。何処にも行かせない。
私は真の体を引き寄せて、肌と肌をより密着させる。
二人の間に隙間なんていらない。私たちは、ずっと一つ。ずっと。
<了>
「ありがとう。私ったら、よりによってオフの前の日に事務所に置き忘れちゃうなんて。
しかも真ちゃんにわざわざ家まで持ってきてもらって、本当にごめんなさいね」
「いえいえ、ボクは今日レッスンだけで早上がりだったし、どうせ帰り道のついでですから」
「良かったら、上がってお茶でも飲んでいってくれない?」
「いいんですか? じゃあ、特に用事もないし、お邪魔しちゃおうかな」
「どうぞ〜」
「このチョコレート、美味しいですね」
「でしょう。この近くの洋菓子屋さんのなんだけど、お気に入りなの。
……ねえ、真ちゃん?」
「なんですか?」
「真ちゃんは私のこと、どう思ってるかしら?」
「どうって……うーん、あずささんは優しくてお姉さんみたいだし、いつも落ち着いてるとことか、
見習いたいなって思ってます。
ボク、時々がむしゃらすぎて周りが見えなくなっちゃうから。
それからえーっと……うーん、いっぱいあるんだけど改めて聞かれると上手く言えないですね、へへ。
でも、どうしてそんなこと聞くんですか?」
「真ちゃんから見て、私は魅力的かしら?」
「もちろんですよ。あずささんはとても魅力的です」
「恋愛対象としても?」
「え?」
「例えばこんなことしたら、抱きたくなるかしら?」
「え……あの、あずささん? ――!!」
「どう?」
「あ、あの、あずささんは知ってると思ってたんですけど……。ボクは、千早と」
「知ってるわ」
「だったら、なんで」
「知ってるけど、でも真ちゃんが欲しくなっちゃったから」
「そんな……。駄目です、これ以上は本当に。やめてください」
「嫌なの?」
「あずささん、お願いです」
「嫌ではないのよね?」
「んくっ……や、やめてくれないならボク、か、帰ります」
「だーめ。帰してあげない。うふふ」
「あずささん。今、少しいいですか?」
「何かしら? 千早ちゃん」
「単刀直入にお聞きします。真を、誘惑しましたね?」
「そうねえ。確かに誘ったのは私からだから、誘惑したことになるわね」
「……どういう、つもりなんですか」
「私は、真ちゃんが好き。それだけよ」
「あなたには、モラルというものがないのですか?」
「別に二人の仲を裂くつもりはないのよ? 千早ちゃんは、今まで通り真ちゃんと仲良くすればいいわ」
「私は、そんな風に割り切ることはできません。真も、同じです。
真はあなたと過ちを犯してから、ずっと苦しんでいます。
あずささんだって、真が苦しむのを望んでいる訳ではないでしょう?」
「癒されたくなったらいつでも来ていいのよ、って真ちゃんに伝えて?」
「ふざけないでください!! ……あずささん、本当にどうしてしまったんですか?
あなたは、そんな人じゃないはずです」
「私は、元々そんなに良い人ではないのよ。今まではただ、無理してでも欲しいものがなかっただけ」
「……これ以上、話し合っても無駄なようですね。解りました。
でも、これだけは言っておきます。真は、渡しません」
「決めるのは、真ちゃんよ」
千早は、ボクを責めなかった。
その代わり、毎晩激しくボクを求めるようになった。
今までも半同棲と言っていいくらいボクは千早の部屋に入り浸っていたけど、
あの事があってから、家に余程の用事がない限りボクを帰してくれなくなった。
ボクの着替えや生活に必要なものもいつの間にか千早が全部買い揃えていて、
ほぼ毎日千早の部屋から学校や仕事に向かう生活が続いている。
だから親には、仕事が忙しくなってきたから通勤時間を節約するために、
千早の所に厄介になっていると嘘をついた。
そして夜になると、疲れ切って眠るまで何度も抱き合う。
ボクたちはどちらも付き合う前は経験がなかったから、手探りで少しずつやり方を覚えてきた。
不器用でぎこちなかったけど、愛で満たされた行為に満足していたはずだ。ボクも、千早も。
でもあの日を境に、千早はどんどん大胆に、執拗になってきている。
無理をしているとしか思えないけど、少しでもボクを満足させたいからと言われると受け入れるしかない。
だってボクには、千早を拒む権利なんてないんだから。
今日もベッドに入ってから長い時間行為に没頭し、さっきようやく千早が眠ったところだ。
ボクはと言えば、体は疲れているのに寝付けなくて、ただじっと千早の寝顔を見つめている。
まるで寝ている間にボクが逃げるとでも思っているかのように、千早はボクに抱きついたまま眠っている。
元々痩せすぎなくらい細かったのに、今はもっとやつれてしまったように見える千早。
仕事の時はメイクで隠しているけど、目の下にはうっすら隈まで浮いている。
だけど昼間の千早は疲れた様子を全く見せず、むしろ以前よりも高いテンションを保っていることが多い。
起こさないように、そっと千早の頬を撫でる。
ボクが悪い。全部悪いんだ。
だけどほんの少し、本当に少しだけなんだけど確実に、千早の愛を重荷に感じている、
どうしようもなく救いがたいほど自分勝手なボクがいる。
そしてそんな時に必ず浮かぶ、あの日のあずささんの蠱惑的な笑み。
駄目だ。絶対にそれだけは。
どうか。どうかこれ以上、この気持ちが大きくなりませんように。千早を傷つけませんように。
今日も携帯は鳴らない。メールも来ない。
まるで自分の持ち歌のようだと思い、でもあんな綺麗なものではないわねと、自嘲と共に打ち消す。
グラスを持って、ベランダに出てみる。
夜風に当たりながらグラスを揺らすと、氷が触れ合う涼やかな音が響く。
ライムを絞った、ジンロック。
二十歳の小娘には分不相応な飲み方だけれど、最近これがないと眠れない。
あの一度だけですぐに振り向いてくれると思うほど、自惚れてはいないけれど。
今もあの二人はこの空の下のどこかで、一緒に眠っていると思うと、ジンのせいだけではない苦味が胸に広がる。
まるでおままごとのように、可愛らしく初々しい恋を育んでいた二人。
そんな中にいきなり割り込んで、お花畑を踏み荒らすような真似をした私は、きっと地獄に落ちて業火に焼かれるのだろう。
でも、どうしても私は、真ちゃんが欲しかった。
以前から真ちゃんのひたむきさ、可愛さを好ましく思ってはいたけれど、同じ事務所の仲間として、
お友達として以上の感情はないはずだったのに。
千早ちゃんと付き合い始めたと聞いてから、急速に気持ちが変わっていった。
真ちゃんが頻繁に千早ちゃんの部屋に泊まっていることを知ると、抑えきれない焦燥感にかられた。
真ちゃんはもう、知っている。千早ちゃんと、分かち合っている。
そう考えると胸を掻きむしりたくなるような思いに苛まれ、幾晩も眠れない夜を過ごした。
こんなにも真ちゃんに執着する理由が、本当は以前からずっと恋していたからなのか、
それとも実は私が他人の物を欲しがる質だったからなのか、もう自分でもよく分からないけれど。
ほんの一時でもいいから真ちゃんをこの腕の中に閉じ込めて、肌で感じたかった。
ほんの悪戯。気まぐれ。そう装うことで、私は邪な企みを実行する勇気を得た。
そしてあの一瞬、確かに私と真ちゃんは一つに溶け合って、悦びを共有することができた。
ぐらり。夜の闇に家々の明かりや、深夜営業の店のネオンが散らばった景色が揺れる。酔いが回ってきたらしい。
むなしいとは思わない。憎まれても、受け止める覚悟はできている。けれども。
際限なく湧き上がる渇望感に、圧し潰されそうになる。
私はどこまで勝手で、浅ましいのかしら。
足元がふらついて、コンクリートに膝をつく。
氷だけが残っていたグラスは手から滑り落ち、砕け散った。
好き。愛しているの。お願い。来て。抱いて。
嗚咽する私が縋るものは、冷たいベランダの手すりしかなかった。
眼を閉じる直前に見た、真の悲しそうな顔が、網膜に焼き付いて消えない。
どこかに引っかかってしまったように、眠る手前で宙吊りになった曖昧な意識の中で、
腕に触れている真の肌の感触を何度も確かめる。
大丈夫。ちゃんと、真はここにいる。大丈夫。
哀れみの色に染まっていた真の瞳。
さぞかし私は不憫で、滑稽に映っていることだろう。
不実な行いをした恋人を責めるより、必死に尽くすことで繋ぎ止める方を、私は選んだ。
背伸びした私の行為を、優しい真は黙って受け止めてくれる。
ほとんど暴力に近いような、一方的な愛し方を。
でも、失いたくない。
どんなに無様でも、真が側にいてくれるなら私は何だってする。
疲れ果てて、あの人の所へ行く気などしなくなればいい。
不思議と、あの人への怒りはすぐに消えた。
あの人が手を出さなくても、いつかはこんな時が来ると予感していたのかもしれない。
いつか、真は私の元を離れてしまうのではないか。
そんな見えない不安を、私は抱えていたような気がする。
相手が誰かなど、どうでもいい。私は真を離さない。ただそれだけ。
もう少しで意識を手放しそうになった時、頬に触れるものを感じた。
ああ、これは真の手ね。分かるわ。だって私はこの手に何度も触れられて、この手の爪の先まで愛しているのだもの。
好きよ。あなたがいなければ、私も存在しないのと同じ。何処にも行かせない。
私は真の体を引き寄せて、肌と肌をより密着させる。
二人の間に隙間なんていらない。私たちは、ずっと一つ。ずっと。
<了>
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