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段ボールに【拾って下さい】とか書いて入っても駄目ですよ。
プレゼントでも生ものは手を付けないことになっているでしょう?
そのまま燃えるゴミの日に捨てられますよ。


相変わらず律子さんのお言葉は正論で、言い返す言葉もない。
「むぅ〜…」
でもでも!いつかは私にだって、優しい言葉の一つもかけて下さる方が現れてもいいじゃないですかっ。
まだ何か言っているみたいですけど、もう聞こえませんからねっ!
私だって分かっているんです。こうやって言えば言うほど引かれるってことくらい。
でも、それが私なんですから仕方がないじゃないですか?
2X年こうやって生きて来て、今さら性格なんてそうそう変えられるものじゃないんですよ。
それにっ!皆さんが魅力的なのもいけないんじゃないですか?!
こんなに若くて、ピチピチむちむちキラキラしている皆さんを見ていたら、そりゃあお姉さんテンションも上がるってもn…

Pi--------!!
画面の文字がドンドン消えていく。

「もぅ。考えてることをリアルタイムで打ち込めるスキルがあるのに、どうしてそれを仕事に生かそうとしないんですか?」
ため息混じりに話す律子さん。
私の真後ろから腕を伸ばしてBSキーを押しているから、顔が近くて、耳に律子さんの息がかかる。
「人の話しも聞いていないし」
そのまま私の体を覆うように左手もキーボードに伸ばす。
「すぐ妄想に逃げる癖は治して下さいと何度言えばいいんですか?」
お小言を言いながらカタカタとキーボードを叩く律子さん。
目の前に文字が生まれていく。
「さ、ホントなら15分もあれば出来る仕事でしょ?はやく終わらせて帰りましょう」
そう言って、律子さんは自分のデスクに戻って行った。
斜め前に座った律子さんは、自分のPC画面から目を離さずにだめ押しのひと言を言う。
「はやく帰りたいからの方便じゃないんですから…ね」


――もうあたしが拾っているのに、逃げちゃうんですか?――


画面を光の速さで保存した。
その勢いのまま一気に仕事を終わらせる。
ここ最近で一番の速さだった気がする。

聞きたいことが沢山ある。
本気ですか?いつからですか?信じちゃいますよ?
「夢じゃないですよね?」最初に出た言葉に苦笑されてしまった。
繋いだ手に力がこもる。耳に小さく届いた言葉は、ずっと憧れ続けた二文字。
私もです!と答えようとした口は律子さんに塞がれていた、とか何とか。

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