最終更新:ID:bAdCXqNAbg 2011年10月16日(日) 23:23:13履歴
暴走少女スィンパ DVD vol.2 特典映像
『失敗しない正しい紳士の誘い方』
BGM『光の弾丸は撃ちぬけない(Instrumental)』
第1章 出来る程度で身だしなみを整えましょう
リプル :プロデューサーさん!映画ですよ、映画!
アーモンド:「私はディレクターですが」
リプル :折角の魔法少女ブームだよ。ここで映画化とかやっとけば皆見るって。そしてメインヒロインの私はギャラをがっつりよ☆
アーモンド:「魔法少女がその言葉いうのやめてください」
リプル :グッズもメディアミックスも、あるんだよ?
アーモンド:「ところでもうカメラ回ってるので」
リプル :(棒読みで)きゃっ、もう言ってくださいよカメラさんー。
普段の私のままだったじゃないですかー、もー。
アーモンド:わふ…「いや知ってたでしょう…。
わざと現金なキャラを作った事に意味はあるんですか?」
リプル :アイドルの素ってこんなんかなって思って。
アーモンド:「各方面から苦情が来る前にやめてください」
リプル :あーゆれでぃー。あいむれいでぃー。
はい!相も変わらずやってまいりました、暴走少女特典映像のコーナーです。
アーモンド:「それではガンバって行きましょう。いえー」
リプル :さーて、今回の特典映像はー?
アーモンド:「『失敗しない正しい紳士の誘い方』です」
リプル :誘い方、つまりナンパですか。とうとう私にナンパをしろと言いますか。
アーモンド:ばうわう「仮にもアイドルでしょう。ちょっと合コン出たら引く手数多なんじゃないですか?」
リプル :ねー、そう私もアイドルだもん。アイドルっつったらもう、仕事しごとシゴトshigoto…
合コン?何それ美味しいの?(目から一本の線を描きながら)年齢と彼氏いない歴って、一緒じゃないとおかしいでしょ?
アーモンド:「アイドルの悲しい現実を見た」
リプル :アイドルに恋して。そう、私の恋人はアイドルなんだよ。
あの光り輝く姿が、夢が私の恋愛対象なんだよ。(胸を張りカメラ目線で)どやぁ。
アーモンド:「かっこいいようにまとめようとしてますけど、悲しいことを言ってるのに変わりは」
リプル :うっさい!大体アーモンドの方はどうなのさ、恋とか愛とか爆発出来るの!?
アーモンド:…
リプル :…
アーモンド:(目を逸らしながら)「それではガンバって行きましょう、いえー」
リプル :大丈夫か今回…
第2章 導入はありきたりな話から
リプル :で。ぶっちゃけ、どうやったら男は釣れんの?
アーモンド:「だからアイドルがそういうセリフ言うのやめてください」
リプル :ナンパなんて出来ないよ私。じゃあ今回もインタビューするだけのワンパターンなコーナー?
アーモンド:「いえそれが「この特典映像、別にタイトル関係ないじゃん。適当に遊ぶだけの勝手なコーナーじゃん。
てか本編関係ないじゃん」というクレームが多数来ているので」
リプル :今更だよ!まったくもってその通りだよ!遊ばれてるのは私だけどね!
アーモンド:「だから声をかけるなど、形だけでもタイトル通りにふるまってごまかそうかと」
リプル :このディレクターせこいよ。さすが魔砲少女のお友達。
アーモンド:「手軽に、あそこにいらっしゃる方など」
舞台セットの裏にいる、青いショートカットの髪の人物が映る
リプル :背が高くて凛々しい…でも女の人じゃん。あの白い服、女性用だから。
アーモンド:「カッコいいので男性かと思って。だが逆に当たりです、行ってきてください」
リプル :待て駄犬、女性をナンパしろというのか。私はまだ、女を捨ててはいない。
アーモンド:「大半の男性的には、女性×女性の方が嬉しいので」
リプル :男なんて撲滅すればいいのに。
アーモンド:「さらにこういう魔砲少女モノを見る方は、その傾向が強いので」
リプル :さっきから偏見入りすぎでしょうディレクター。
アーモンド:「というわけで、DVD売上貢献のため世の駄目人間どもに媚びへつらって来てください」
リプル :ディレクターがその言葉いうのやめてください。
というか世の男性の趣向をよく知ってるんだね、アーモンド。
アーモンド:…「それは、しっかり市場の傾向を読むことはディレクターの責務であって、
一般な感性を学ぶべきであって、決して個人的な意見というわけではなくて」
リプル :つまりお前の要望か駄犬。絶滅すればいいのに。
アーモンド:「まぁ、なんか困っているようなので普通に助けに行かれてはどうでしょう」
リプル :声をかけるきっかけはお節介ってか。いいよ行きますよ。
アーモンド:(今まで登場してきたものと同じタイプのノートを取り出しながら)「ではこの」
リプル :要らない。
アーモンド:「いや、せっかく本編の主人公が書いてくれたありがたいメモですよ。
本編との唯一の繋がりともいえるこのノートを、毎回雑に扱うのは」
リプル :ならそれの、一番初めに書いてある言葉を読んでみてよ。
アーモンド:わう「『よくわかる誘い方 スィンパ著』可愛い女の子をナンパするのは自然の摂理である。
だけど、世界の可愛い女の子達は全部私のものだ!」
リプル :撃滅!(空の彼方に捨てられる『よくわかる誘い方』)
青髪の女性のもとへ寄る
リプル :そこの人、どうかしました?
青髪の女性:え?えぇと。撮影の見学に来たんですけど、連れとはぐれてしまって…
アーモンド:「迷子ですか」
青髪の女性:(アーモンドが書いたカンペに戸惑いつつ)え?あ、そうですね。
もう、どこに行ったのかしらあの子…。
リプル :スタッフに声かけて探してみますよ。お名前は?
青髪の女性:アミっていう子なんですけど。ホント手のかかる子で、いつも人様に迷惑ばっかり…
あなた方も番組のスタッフさんですか?
目だけで意思疎通を図るリプルとアーモンド(編集による字幕表示)
リプル :(ふむ、完全に一般人か。これはカメラ回していいのか?)
アーモンド:(とりあえず撮っとけばいいんじゃないですか。面白ければ使わせて貰えば)
リプル :(普通断られると思うんだけど)
アーモンド:(そうならないように楽しくインタビューして、いい思い出にするのが貴方の役目じゃないですか)
リプル :(出資者は無理難題をおっしゃる…)
青髪の女性:(状況を掴めない顔で)?
リプル :あーいえ、何でもないですよ。じゃあ貴方のお名前を
サカキ :おー。どこの美人かと思ったら、リウっちじゃん。
突如背後の撮影現場からやってきた仮面の男を写す
リプル :希代のナンパ師キター!しかも開幕からさらりと褒めてやがる!
アーモンド:「これがナンパ力の差か…」
青髪の女性:あら、サカキさんじゃないですか。貴方こそどうしてここに?
サカキ :あーほら、俺この番組のスタッフだから。雑用だけどなー。
リプル :えーっとすいません、知り合いならご紹介願えますか、サカキさん。
サカキ :なんだ、そっちこそ知り合いかと思ったぜ。
この美人さんはリウっち、スクリウだっけ?って名前で、ブリーダー助手の人。
スクリウ :(顔を赤らめつつ)もうサカキさん、そんなに美人美人言わないでください…
リプル :かっこいいし可愛いらしいという、なんだこの女として負けた感は。
アーモンド:「これが女子力の差か…」
サカキ :で、リウっちは何してんの?
スクリウ :アミを探しているんですよ。見学に来たんですけど、あの子テンション上がってどっか行っちゃって。
サカキ :なるほど把握した。アミすけならさっきあっちの方の撮影場所で見たぜ?
スクリウ :ホントですか?ありがとうサカキさん。
リプル :じゃ私も一緒に探して来るよ。
サカキ :あぁ、お願いす…てかリプルさん何かいつもと雰囲気が違、(カメラを見つけて)あぁなるほど。ガンバれりぷるん。
それじゃまたなリウっち、また美味しいものでも食べに行こうぜー。
スクリウ :えぇ、楽しみにしてます。
リプル :無理なくデートの約束取り付けましたが、あのナンパ師。
アーモンド:「始めからゲストに呼べば良かったですね、あのナンパ師」
第3章 流れにのりつつ、しかしはっきりと
リプル :へー。ブリーダー助手なのに遠征した事あるんですか、すごっ。
スクリウ :すごいのはリプルさんですよ、アイドルだなんて。
アーモンド:わふ「では親睦も深まったところで、そろそろナンパを」
リプル :この状況からナンパする私が意味不明だよ。
スクリウ :えと、何がどういう…?
リプル :駄犬の妄想です。気にしないでください。
アーモンド:「まるで私が駄目な人間のように」
リプル :あとカメラ回ってますけど、私の密着取材です。やっぱり気にしないでください。
アーモンド:「さすがに密着取材されるほどは売れてないでしょう、リプルさん」
リプル :うっさい!多分使わない映像なのに、しっかり仕事してる私を褒めろ!
アーモンド:わん「さて、あの子じゃないですか?」
簡易テーブルの前に座り台本を読んでいる人物と、それを覗き込む赤いポニーテールの少女が映る
スクリウ :やっと見つけた…こらアミっ!
赤髪の少女:(こちらを見ず背筋を伸ばして)はひっ!?
リプル :なんだ私らと同じくらいの年かアミちゃん。迷子っていうから、もっとちっさい子かと思った。
アーモンド:(リプルを見ながら)「いくつになっても、子供の時から変わらないような人もいるんですよ」
スクリウ :(片方の手を腰に当て言い聞かせるように)もう、急にいなくなったらダメって言ってるじゃないの!
まったくアミはいっつも勝手に何かして!心配する私の身にもなって―
アミ :(うなだれながら)へい…。へい…。へひ…。
リプル :なんか親子みたいだね。
スクリウ :私はまだそんな年じゃありません!
リプル :すいませんでした!?
スクリウ :(慌てて)えっ、あっ!?ごめんなさい、つい…。
ともかく、ありがとうございました。この子には良く言って聞かせますので。
アミ :へひ…って、うわ!りぷるんじゃん!?初めて生で見た、あたしアナタのファンなんだ!(両手を差し出しながら)
リプル :(握手に応じつつ、どう振る舞えばいいかわからない顔をして)え、あぁいや照れるなー。えと、応援ありがとうね?
アミ :(輝いた瞳で)たまに演技下手だよね!
リプル :うっさい!あれでも一生懸命なの!
スクリウ :そういう事言わない(平手でアミの頭をはたく)
アミ :あはは。でもホント、思ってた通り元気で面白いね。
リプル :(やや困った顔で)え、あ、うん。ともかく、これからもよろしくしてやってよ。
スクリウ :てかアミ、ここで何してたのよ。
アミ :この人に台本見せてもらってた。
先ほどから、こちらのやりとりを微笑ましく見ていた男性を映す。
リプル :あぁアストンさん、どうもです。
アストン :こんにちはリプルさん。
リプル :台本見ていたって事は、台本チェックのお仕事中でしたか。
アストン :えぇ。こちらの台本はよく出来ているので、誤字脱字と入力ミスくらいしかありませんけどね。
アーモンド:「つまり『あちら』である我々の台本は残念な出来具合という事に」
アストン :もちろんそんな事はありませんけど、暴走少女の表現が演じやすいのは確かでしょうね。
リプル :主演が台本書いてるんだっけ…スィンパ氏、一体何者なんだ。
アミ :暴走少女かー。いいよね、突っ走るって!
スクリウ :貴方は落ち着きがないってレベルじゃないものね、ホントどうしたらいいのかしら。
それより帰るわよ。リプルさん、アーモンドさん、アストンさん、お仕事中なのにありがとうございました。
アストン :いえいえ、お気になさらず。
リプル :また気楽に見学に来てよ、私案内するし。
アミ :おっと忘れてた。帰る前に…。
アミがカメラを鷲掴みし、顔面どアップで
アミ :『7th Channel Monsters 〜アミとリウと不思議な島〜』は絶賛配布中!
天才美少女アミちゃんも大活躍!その謎を解き明かしに、れっつ航海!
スクリウ :体験版どまりよ。航海どころか難破しちゃってるじゃないのよ。
スクリウがアミの首根っこを掴んで引きずり、画面外へ消えていく
リプル :…何?どういう話?
アストン :(やっぱり笑顔で)みんなガンバってる、という事じゃないでしょうか。
BGM『子守唄(Instrumental)』
第4章 次の約束も取り付けちゃえれば
アーモンド:わん「リプルさん。今日撮った映像は使っていいと上の方が」
リプル :上ですか。上層部で一体何が。
アーモンド:「メディアミックスもあるんだよ、と言ったのはリプルさんですけどね」
リプル :はぁ…まぁいっか。人助けしてギャラがもらえる、いい仕事だったなー。
アーモンド:「相変わらず仕事内容は制作側の意に沿ってませんけどね。というか今回酷過ぎる気が」
リプル :行き当たりばったりです、本当にありがとうございました。
アーモンド:「ネタも完全に切れたということか…」
リプル :ま、適当になんとかしてよディレクター。
それじゃあまた!本編か次回の特典映像でお会いしましょうー☆
アーモンド:わん「リプルさん。仕事してない気がするからギャラ安めでいいかって上の方が」
リプル :ふざけるなーッ!!超仕事したし!そんな上層部は撃墜するしかない、行くよアーモンド!―
※ この特典映像はあくまでオマケです。世界観、設定等は筆者の思いつきであり、暴走少女本編とは全く関係無いという事で勘弁してください。
『失敗しない正しい紳士の誘い方』
BGM『光の弾丸は撃ちぬけない(Instrumental)』
第1章 出来る程度で身だしなみを整えましょう
リプル :プロデューサーさん!映画ですよ、映画!
アーモンド:「私はディレクターですが」
リプル :折角の魔法少女ブームだよ。ここで映画化とかやっとけば皆見るって。そしてメインヒロインの私はギャラをがっつりよ☆
アーモンド:「魔法少女がその言葉いうのやめてください」
リプル :グッズもメディアミックスも、あるんだよ?
アーモンド:「ところでもうカメラ回ってるので」
リプル :(棒読みで)きゃっ、もう言ってくださいよカメラさんー。
普段の私のままだったじゃないですかー、もー。
アーモンド:わふ…「いや知ってたでしょう…。
わざと現金なキャラを作った事に意味はあるんですか?」
リプル :アイドルの素ってこんなんかなって思って。
アーモンド:「各方面から苦情が来る前にやめてください」
リプル :あーゆれでぃー。あいむれいでぃー。
はい!相も変わらずやってまいりました、暴走少女特典映像のコーナーです。
アーモンド:「それではガンバって行きましょう。いえー」
リプル :さーて、今回の特典映像はー?
アーモンド:「『失敗しない正しい紳士の誘い方』です」
リプル :誘い方、つまりナンパですか。とうとう私にナンパをしろと言いますか。
アーモンド:ばうわう「仮にもアイドルでしょう。ちょっと合コン出たら引く手数多なんじゃないですか?」
リプル :ねー、そう私もアイドルだもん。アイドルっつったらもう、仕事しごとシゴトshigoto…
合コン?何それ美味しいの?(目から一本の線を描きながら)年齢と彼氏いない歴って、一緒じゃないとおかしいでしょ?
アーモンド:「アイドルの悲しい現実を見た」
リプル :アイドルに恋して。そう、私の恋人はアイドルなんだよ。
あの光り輝く姿が、夢が私の恋愛対象なんだよ。(胸を張りカメラ目線で)どやぁ。
アーモンド:「かっこいいようにまとめようとしてますけど、悲しいことを言ってるのに変わりは」
リプル :うっさい!大体アーモンドの方はどうなのさ、恋とか愛とか爆発出来るの!?
アーモンド:…
リプル :…
アーモンド:(目を逸らしながら)「それではガンバって行きましょう、いえー」
リプル :大丈夫か今回…
第2章 導入はありきたりな話から
リプル :で。ぶっちゃけ、どうやったら男は釣れんの?
アーモンド:「だからアイドルがそういうセリフ言うのやめてください」
リプル :ナンパなんて出来ないよ私。じゃあ今回もインタビューするだけのワンパターンなコーナー?
アーモンド:「いえそれが「この特典映像、別にタイトル関係ないじゃん。適当に遊ぶだけの勝手なコーナーじゃん。
てか本編関係ないじゃん」というクレームが多数来ているので」
リプル :今更だよ!まったくもってその通りだよ!遊ばれてるのは私だけどね!
アーモンド:「だから声をかけるなど、形だけでもタイトル通りにふるまってごまかそうかと」
リプル :このディレクターせこいよ。さすが魔砲少女のお友達。
アーモンド:「手軽に、あそこにいらっしゃる方など」
舞台セットの裏にいる、青いショートカットの髪の人物が映る
リプル :背が高くて凛々しい…でも女の人じゃん。あの白い服、女性用だから。
アーモンド:「カッコいいので男性かと思って。だが逆に当たりです、行ってきてください」
リプル :待て駄犬、女性をナンパしろというのか。私はまだ、女を捨ててはいない。
アーモンド:「大半の男性的には、女性×女性の方が嬉しいので」
リプル :男なんて撲滅すればいいのに。
アーモンド:「さらにこういう魔砲少女モノを見る方は、その傾向が強いので」
リプル :さっきから偏見入りすぎでしょうディレクター。
アーモンド:「というわけで、DVD売上貢献のため世の駄目人間どもに媚びへつらって来てください」
リプル :ディレクターがその言葉いうのやめてください。
というか世の男性の趣向をよく知ってるんだね、アーモンド。
アーモンド:…「それは、しっかり市場の傾向を読むことはディレクターの責務であって、
一般な感性を学ぶべきであって、決して個人的な意見というわけではなくて」
リプル :つまりお前の要望か駄犬。絶滅すればいいのに。
アーモンド:「まぁ、なんか困っているようなので普通に助けに行かれてはどうでしょう」
リプル :声をかけるきっかけはお節介ってか。いいよ行きますよ。
アーモンド:(今まで登場してきたものと同じタイプのノートを取り出しながら)「ではこの」
リプル :要らない。
アーモンド:「いや、せっかく本編の主人公が書いてくれたありがたいメモですよ。
本編との唯一の繋がりともいえるこのノートを、毎回雑に扱うのは」
リプル :ならそれの、一番初めに書いてある言葉を読んでみてよ。
アーモンド:わう「『よくわかる誘い方 スィンパ著』可愛い女の子をナンパするのは自然の摂理である。
だけど、世界の可愛い女の子達は全部私のものだ!」
リプル :撃滅!(空の彼方に捨てられる『よくわかる誘い方』)
青髪の女性のもとへ寄る
リプル :そこの人、どうかしました?
青髪の女性:え?えぇと。撮影の見学に来たんですけど、連れとはぐれてしまって…
アーモンド:「迷子ですか」
青髪の女性:(アーモンドが書いたカンペに戸惑いつつ)え?あ、そうですね。
もう、どこに行ったのかしらあの子…。
リプル :スタッフに声かけて探してみますよ。お名前は?
青髪の女性:アミっていう子なんですけど。ホント手のかかる子で、いつも人様に迷惑ばっかり…
あなた方も番組のスタッフさんですか?
目だけで意思疎通を図るリプルとアーモンド(編集による字幕表示)
リプル :(ふむ、完全に一般人か。これはカメラ回していいのか?)
アーモンド:(とりあえず撮っとけばいいんじゃないですか。面白ければ使わせて貰えば)
リプル :(普通断られると思うんだけど)
アーモンド:(そうならないように楽しくインタビューして、いい思い出にするのが貴方の役目じゃないですか)
リプル :(出資者は無理難題をおっしゃる…)
青髪の女性:(状況を掴めない顔で)?
リプル :あーいえ、何でもないですよ。じゃあ貴方のお名前を
サカキ :おー。どこの美人かと思ったら、リウっちじゃん。
突如背後の撮影現場からやってきた仮面の男を写す
リプル :希代のナンパ師キター!しかも開幕からさらりと褒めてやがる!
アーモンド:「これがナンパ力の差か…」
青髪の女性:あら、サカキさんじゃないですか。貴方こそどうしてここに?
サカキ :あーほら、俺この番組のスタッフだから。雑用だけどなー。
リプル :えーっとすいません、知り合いならご紹介願えますか、サカキさん。
サカキ :なんだ、そっちこそ知り合いかと思ったぜ。
この美人さんはリウっち、スクリウだっけ?って名前で、ブリーダー助手の人。
スクリウ :(顔を赤らめつつ)もうサカキさん、そんなに美人美人言わないでください…
リプル :かっこいいし可愛いらしいという、なんだこの女として負けた感は。
アーモンド:「これが女子力の差か…」
サカキ :で、リウっちは何してんの?
スクリウ :アミを探しているんですよ。見学に来たんですけど、あの子テンション上がってどっか行っちゃって。
サカキ :なるほど把握した。アミすけならさっきあっちの方の撮影場所で見たぜ?
スクリウ :ホントですか?ありがとうサカキさん。
リプル :じゃ私も一緒に探して来るよ。
サカキ :あぁ、お願いす…てかリプルさん何かいつもと雰囲気が違、(カメラを見つけて)あぁなるほど。ガンバれりぷるん。
それじゃまたなリウっち、また美味しいものでも食べに行こうぜー。
スクリウ :えぇ、楽しみにしてます。
リプル :無理なくデートの約束取り付けましたが、あのナンパ師。
アーモンド:「始めからゲストに呼べば良かったですね、あのナンパ師」
第3章 流れにのりつつ、しかしはっきりと
リプル :へー。ブリーダー助手なのに遠征した事あるんですか、すごっ。
スクリウ :すごいのはリプルさんですよ、アイドルだなんて。
アーモンド:わふ「では親睦も深まったところで、そろそろナンパを」
リプル :この状況からナンパする私が意味不明だよ。
スクリウ :えと、何がどういう…?
リプル :駄犬の妄想です。気にしないでください。
アーモンド:「まるで私が駄目な人間のように」
リプル :あとカメラ回ってますけど、私の密着取材です。やっぱり気にしないでください。
アーモンド:「さすがに密着取材されるほどは売れてないでしょう、リプルさん」
リプル :うっさい!多分使わない映像なのに、しっかり仕事してる私を褒めろ!
アーモンド:わん「さて、あの子じゃないですか?」
簡易テーブルの前に座り台本を読んでいる人物と、それを覗き込む赤いポニーテールの少女が映る
スクリウ :やっと見つけた…こらアミっ!
赤髪の少女:(こちらを見ず背筋を伸ばして)はひっ!?
リプル :なんだ私らと同じくらいの年かアミちゃん。迷子っていうから、もっとちっさい子かと思った。
アーモンド:(リプルを見ながら)「いくつになっても、子供の時から変わらないような人もいるんですよ」
スクリウ :(片方の手を腰に当て言い聞かせるように)もう、急にいなくなったらダメって言ってるじゃないの!
まったくアミはいっつも勝手に何かして!心配する私の身にもなって―
アミ :(うなだれながら)へい…。へい…。へひ…。
リプル :なんか親子みたいだね。
スクリウ :私はまだそんな年じゃありません!
リプル :すいませんでした!?
スクリウ :(慌てて)えっ、あっ!?ごめんなさい、つい…。
ともかく、ありがとうございました。この子には良く言って聞かせますので。
アミ :へひ…って、うわ!りぷるんじゃん!?初めて生で見た、あたしアナタのファンなんだ!(両手を差し出しながら)
リプル :(握手に応じつつ、どう振る舞えばいいかわからない顔をして)え、あぁいや照れるなー。えと、応援ありがとうね?
アミ :(輝いた瞳で)たまに演技下手だよね!
リプル :うっさい!あれでも一生懸命なの!
スクリウ :そういう事言わない(平手でアミの頭をはたく)
アミ :あはは。でもホント、思ってた通り元気で面白いね。
リプル :(やや困った顔で)え、あ、うん。ともかく、これからもよろしくしてやってよ。
スクリウ :てかアミ、ここで何してたのよ。
アミ :この人に台本見せてもらってた。
先ほどから、こちらのやりとりを微笑ましく見ていた男性を映す。
リプル :あぁアストンさん、どうもです。
アストン :こんにちはリプルさん。
リプル :台本見ていたって事は、台本チェックのお仕事中でしたか。
アストン :えぇ。こちらの台本はよく出来ているので、誤字脱字と入力ミスくらいしかありませんけどね。
アーモンド:「つまり『あちら』である我々の台本は残念な出来具合という事に」
アストン :もちろんそんな事はありませんけど、暴走少女の表現が演じやすいのは確かでしょうね。
リプル :主演が台本書いてるんだっけ…スィンパ氏、一体何者なんだ。
アミ :暴走少女かー。いいよね、突っ走るって!
スクリウ :貴方は落ち着きがないってレベルじゃないものね、ホントどうしたらいいのかしら。
それより帰るわよ。リプルさん、アーモンドさん、アストンさん、お仕事中なのにありがとうございました。
アストン :いえいえ、お気になさらず。
リプル :また気楽に見学に来てよ、私案内するし。
アミ :おっと忘れてた。帰る前に…。
アミがカメラを鷲掴みし、顔面どアップで
アミ :『7th Channel Monsters 〜アミとリウと不思議な島〜』は絶賛配布中!
天才美少女アミちゃんも大活躍!その謎を解き明かしに、れっつ航海!
スクリウ :体験版どまりよ。航海どころか難破しちゃってるじゃないのよ。
スクリウがアミの首根っこを掴んで引きずり、画面外へ消えていく
リプル :…何?どういう話?
アストン :(やっぱり笑顔で)みんなガンバってる、という事じゃないでしょうか。
BGM『子守唄(Instrumental)』
第4章 次の約束も取り付けちゃえれば
アーモンド:わん「リプルさん。今日撮った映像は使っていいと上の方が」
リプル :上ですか。上層部で一体何が。
アーモンド:「メディアミックスもあるんだよ、と言ったのはリプルさんですけどね」
リプル :はぁ…まぁいっか。人助けしてギャラがもらえる、いい仕事だったなー。
アーモンド:「相変わらず仕事内容は制作側の意に沿ってませんけどね。というか今回酷過ぎる気が」
リプル :行き当たりばったりです、本当にありがとうございました。
アーモンド:「ネタも完全に切れたということか…」
リプル :ま、適当になんとかしてよディレクター。
それじゃあまた!本編か次回の特典映像でお会いしましょうー☆
アーモンド:わん「リプルさん。仕事してない気がするからギャラ安めでいいかって上の方が」
リプル :ふざけるなーッ!!超仕事したし!そんな上層部は撃墜するしかない、行くよアーモンド!―
※ この特典映像はあくまでオマケです。世界観、設定等は筆者の思いつきであり、暴走少女本編とは全く関係無いという事で勘弁してください。
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