その1〜ギルドに入ろう

その1 ギルドに入ろう

俺は入るギルドを探すために街を歩いていた。
「さすが本部がある街、ギルドの数が多いな・・・。」
少し歩くとギルドの看板がいくつか見える。
「とりあえず適当に入ってみるか。」
俺はとりあえず近くにあったギルドに入ってみた。
―1時間後―
「う〜ん・・・。なかなか合うギルドがないな・・・。」
数件のギルドに行って活動を聞いてみたがしっくり来るのがない。
というかなんか合わない。
「どうするかな・・・。ん?」
俺はふと、路地を見たらギルドの看板があった。
「大通りにないギルドもあるんだ・・・。ギルド・夜の猫。ちょっと見てみるか。」
俺はギルドのドアを開けた。
「依頼の方かしら?」
奥の机の所にいた女性が声をかけた来た。
女性は濃い緑の長い髪で瞳も緑色だ。年は上だな。
「あ、いえ。ちょっとどんなギルドが気になったんで・・・。」
「あら、じゃあ入るギルドを探してるの?」
「はい。このギルドはどんなことをしてるんですか?」
「このギルドはね・・・」
「お―い、リッシア。この書類・・・って依頼人か?」
奥から長い黒髪の長身の男性が出てきた。
「プリズンくん、違うわよ。入るギルドを探してるんだって。」
「そうか、説明代わるか?」
「そうね・・・お願いできる?」
「おう、じゃあそこのお前、こっちに来い。」
「あ、はい。」
俺は男性に連れられて奥の部屋に来た。
男性は持っていた紙を机に置いてから座った。
「まあ、座れ。」
「あ、はい。」
俺は男性の座った正面のイスに座った。
「まずは自己紹介だな。なんていうんだ?」
「あ、はい。リック・ハーツ、18歳です。」
「俺はプリズン・アーヴィン。このギルドの副ギルド長だ。」
副ギルド長なんだ・・・。緊張するな・・・。
「まあ、そんな硬くなるな。で、リッシアからどこまで聞いたんだ?」
「あ、いえ、来たばかりでなにも・・・。」
「そうか。じゃあまずはこのギルドの活動からだな。」
そういうとアーヴィンさんは説明を始めた。
「このギルド・夜の猫は遺跡探索、魔物退治、アイテム探しなど何でもやる。」
「何でもですか?」
「ああ。正確には依頼を受けて怪しくない依頼だったらだけどな。」
凄いな。ほとんど何でもやるなんて・・・。
「基本的に活動はこのフェンの街から1週間以内でいける距離での活動が多いな。」
なるほど・・・。
「そのためかあんまり入会するやつはいないんだがな・・・。」
「え、そうなんですか?」
普通なら多そうなんだけどな・・・。
「ギルドの依頼は他大陸からの依頼もあるんだ。最近のやつは他大陸でも活動してるギルドや大きなギルドに行くやつが多いからうちのような小規模で活動範囲の狭いギルドには入らないんだよ。」
「そうなんですか・・・。」
「で、次は・・・。」
この後、アーヴィンさんはギルドの名前の由来や今までやってきた活動を話してくれた。
「で、どうするんだ?」
「・・・あの、入りたいです。むしろ、こんなギルドを探してたんです。どこのギルドに行っても一つのことしかやらないところが多くて、ここのようにいろんなことをやってるギルドを探してたんです。」
「そうか、じゃあ、お前のギルド登録書を渡してくれるか?」
「あ、はい。」
俺はギルド登録書をアーヴィンさんに渡した。
アーヴィンさんは机の上の紙から一枚取り出して、登録書を見ながらそれに何か書き込んだ。
そしてその紙と登録書を渡してきた。
「ほら、後はこれにギルド長に渡せば完了だ。」
「ありがとうございます。」
って、ん?
「あのスイマセン・・・。」
「なんだ?」
「ここのギルド長って誰なんですか?」
「なんだ、リッシアのやつ何にも話してなかったのか。ここのギルド長はリッシア・アールス。お前が最初に話してたやつだよ。」
「・・・え?」
あの人がギルド長だったのかよ!
「たぶんまだ入り口の談話室にいるはずだ。」
「ありがとうございます。アーヴィンさん。」
「あ―、プリズンでいい。これから仲間になるんだしな。」
「わかりました。よろしくお願いします、プリズンさん。」
俺はプリズンさんにお礼を言い、部屋を出た。
入り口の部屋、談話室に戻ってきた。
「あら、話は終わったのかしら?」
「あ、はい。」
「そう。」
「あの、これ、プリズンさんにアールスさんに渡せばいいって言われたんですけど・・・。」
俺はアールスさんに紙を渡した。
「リッシアでいいわよ。リック・ハーツくんね。えーと・・・。」
リッシアさんは紙に何か書いて持ってたファイルに入れた。
「はい、これで登録完了。後で天の剣に持っていくわ。」
「ありがとうございます。」
「けど、今年は2人も入ってくれて嬉しいわ。」
「2人?他にもいるんですか?」
「ええ、そうね。みんな今の時間なら2階にいるわ。」
2階?確かプリズンさんの話ではこの上に個人個人のへやがあるんだっけ・・・。
「そうだわ!貴方の部屋を案内するついでにみんなを紹介するわ。」
「いいんですか?」
「いいわよ、それじゃあついてきてね。」
俺はリッシアさんについていき2階に上がった。

―次回予告―

夜の猫に入った俺はリッシアさんの案内で他のメンバーを紹介してもらう。

次回 他のメンバーとの顔合わせ

本当に少ないメンバーだな。けどその分はやく覚えられそうだ。

お楽しみ




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2012年04月15日(日) 21:46:40 Modified by kq800




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