外伝〜蓮の平和な一日


外伝〜蓮の平和な一日

注意:東方小説となっていますが、東方キャラは出てきません。


時刻は朝の6時少し過ぎ、俺はとあるイベント会場に来ている。
「すまんな、つき合わせて。本当は幹親をつれてこようと思ったんだが、あいつ一昨日から風邪ひいてるから、これなくなってな。」
と横にいる友人の泉 有馬がいう。
こいつは大学に入ってからできた友人だ。
「いいぞ別に。暇だったしな。で、これは何のイベントだ?」
俺は誘われてきたが何のイベントかは聞かされてなかった。
「あ、言ってなかったっけ?ということはカードもない?」
カード?
「もしかして遊戯王か?」
最近関根とよくやってるしな。
「違う違う。これだよこれ。」
と有馬は鞄からデッキケースを出した。
「ヴァンガード?」
「そう。いやさ、フリーファイトを三回やるごとにPRパックがもらえるんだが、そのパックが5種類中一枚入りってやつで、欲しいのが結構あって一人じゃ集めきれそうにないからな。」
なるほど…って
「俺、ルール知らんぞ。」
「え!?」
「それにデッキもないし…。」
「デッキは貸すから平気だ。ルールは説明する。」
―説明中―
「…大体把握した。というかよくプレイ動画用意してたな。」
説明と言うか某サイトにアップされていたプレイ動画を解説つきで見せられてルールを覚えた。
「まあ、念のためな。」
現在時刻は7時過ぎ。少し人が並び始めてきた。まあ、天気が悪いからな。
「で、どれ使う?」
「どれって?」
「デッキだよ。色々あるから選べ。」
「選べって言われても、なにがあるんだよ。」
「エンフェは俺が使うから、あとはむらくも、オラタン、バミューダ、ゴールド、ネオネクだな。」
…さっぱりわからん。
「特徴を教えてくれ。」
「そうか、初心者だったな。えっと、むらくもは軸はシラユキ軸。シラユキはリミットブレイク時、あ、リミットブレイクはわかるか?」
「さっき説明されたから平気だ。」
「そうか、で続けるぞリミットブレイクで相手の攻撃時に手札のシラユキを捨てると相手のパワーマイナス20000。」
「強いな…。けど、使いにくそうだな。初心者の俺でも使えるやつはないか?」
「ならオラタンかゴールドかな?ゴールドはさっきの説明に使った動画の軸だから説明は省く。」
さっきの動画?ああ、リミットブレイクでデッキトップをめくって召喚するやつか。
「オラタンはウィッチ&バトルシスターの混合。こっちのほうがまだ使いやすいかな?」
「ならそっちで。」
「了解。」
俺はデッキを受け取った。
そしてしばらく待ってイベントが始まった。
―イベント省略―
そして午前中のフリーファイトの対戦時間が終わった。
「くっそー、9回中4回しか勝てなかった。そっちは?」
「なんかクリティカルでまくって12回中10回勝った。」
「ビギナーズラックか…。」
「というか雪降ってきたな。」
「ああ。」
一時間くらい前から雪が降ってきた。しかもこっちでは珍しい大雪である。
「帰れるか?」
「……まあ、平気だろ。それより、パックの結果は?」
「見てない。」
「ならあけようぜ。」
開封中…
「何でグレートネイチャー二枚とダクイレなんだよー!!」
有馬はピンポイントではずしたらしい。
「で、蓮はどうだった?」
「えっと、エトランジェ?とむらくも2枚、あとはゴールドパラディン。」
有馬は俺の両肩をつかみ、
「よくやってくれた。」
と言った。目的のやつが当たったらしい。
そして近くで昼飯(有馬のおごり)を食った後、午後のフリーファイトに参加してたのだが、
「あ、アナウンスみたいだぞ。」
「なんだ?」
「えー会場の皆様にお知らせします。現在大雪により、かなりの電車が止まっています。お帰りの際はお気をつけください。繰り返します…」
「だって、どうする?帰るか?」
「平気だろ。」
俺たちはフリーファイトを続けた。しかしそれは間違った選択だった。
イベント終了後、駅についた俺たちを待っていたのは…
「電車止まってるってさ。」
「だよなー…」
電車が止まっていた。しかも復旧は未定という。
「どうする?」
「歩いて帰るには遠いしな…。」
「そういえば楓の家ってかなり近くなかったっけ?」
「そういえば、最寄り駅ここから二駅隣だよな。」
『……』
俺たちは少し考えた後、
「行ってみるか?」
「だな。」
楓の家に向かうことにした。
そして歩くこと2時間…
「とりあえず駅に着いたな。」
「電車動いてるか?」
「ダメだ、動いてない。」
楓の家の最寄り駅に着いた。時刻は17時30分、辺りは暗くなっている。
「とりあえず電話してみる。」
「頼む。」
俺は楓に電話を掛けた。
「はい、もしもし。」
「楓か?」
「とうしました、蓮さん。」
「雪凄いな。」
「あ、はいそうですね。」
「でさ電車動いてないんだよ。」
「そうですね。凄い大雪ですもんね。」
「で、今お前の家の近くまで着てるんだ。」
「……はい?」
「で、電車動くまでお邪魔していい?」
「いいですよ。けど、場所分かります?」
「わからん。」
「今から地図送ります。」
「助かる。」
俺は電話を切った。
「楓どうだった?」
「オッケーだって。お、地図来た。」
俺たちは地図をみなから楓の家に向かった。
『……』
歩くこと20分。俺たちの目の前には立派な和風の家がある。たとえるならFateの士郎の家。
「ここか?」
「地図によるとここだ。南沢って書いてあるし。」
『……』
楓って凄いところに住んでるな…まあ、人の事いえないが。
「インターフォンは無いし、開いてるから入っていいのか?」
「たぶん?というかあそこに見える玄関のところにインターフォンあるしいいんじゃないか?」
俺たちは中に入った。
「と、とりあえず、押すぞ。」
俺はインターフォンを押した。
「あ、どちら様ですか?」
インターフォンから聞こえたのは楓の声だった。
「蓮だけど。」
「あ、少し待っててください。」
少しして玄関が開いて楓が出てきた。
「どうぞ。」
『お邪魔します。』
俺たちは居間に案内された。
「お茶入れますね。」
楓がお茶を入れて持ってきてくれた。
「家族はどうしたんだ?」
「ここには住んでないですよ。仕事で北海道に行ってるんで一人暮らしですよ。」
「そうなんだ…。」
「なんか古そうな家だよな。」
「かなりまえから受け継がれてきてるらしいですから。」
「こう歴史がある家だと曰くつきのものとかありそうだな(笑)」
有馬が冗談交じりに言った。確かにありそうだけどな、ないだろ。
「ありますよ。」
「あるのかい!」
「あ、けどそういうのは倉にありますね。お札が厳重に貼ってあるんでおそらく曰くつきのものだと思います。」
……こわいなそれは。
「そういえば楓の部屋って?」
「一応ありますよ。」
「どこだ?」
「ここを出て、廊下を右に曲がったところです。」
「よし、あさりに行くか。」
「いいですけど、なにもないですよ?」
俺たちは楓の部屋に向かった。
「ここです。」
俺たちは部屋に入った。
「シンプルだな。」
部屋の中はテーブルと本棚が二つ、押入れと箪笥とテレビとかなり普通の部屋だった。
「本棚の中は小説と教科書だけか。」
「あ、箪笥の上に人形があるな。これどうしたんだ?」
箪笥の上にはいわゆる日本人形があった。
「この前、倉の整理してたら埃まみれのそれが出てきたんです。とりあえず洗ったのはいいんですが置く場所にいいところがなくてとりあえず持ってきたんです。」
「そうなんだ。」
「さて、押入れチェック!」
といいながら有馬が押入れを開けた。
押入れの中は布団一式とダンボールが二つあるだけだった。
「これは?」
「片方はゲーム機とゲームソフトです。もう一つはボードゲームとかその辺が入ってます。」
「へ―…でエロ本はどこに?」
「ないですよ。」
「だよな―。お前は持ってるイメージがないしな。」
と話してると電話が鳴った。
「メールか。お、電車動いたって。」
携帯のサイトからのメールで俺たちが使っている電車が動いたというメールだった。
「よかったですね。」
「おう、じゃあ、帰るわ。」
「わかりました。よかったら遊びに来てくださいね。」
「ああ。」
俺たちは帰った。
そして帰宅後…
「ただいま―。」
「お帰りなさい。遅かったですね。」
菊菜さんが出迎えてくれた。
「あっち大雪で電車が止まっててさっきまで帰れなかった。」
「そうだったんですか。夕飯残ってますけどどうします?」
「もらう。」
「じゃあ、リビングに用意しますね。」
俺はリビングに向かった。
「お帰り―。」
リビングには緑風がいた。
「ああ。」
「……」
緑風は俺を見てすこし黙った。
「どうした?」
「お前今日、変なところに行ったか?」
まあ、変なところといえば変かな?
「カードのイベントに行ったけど?」
「ああ、そういう意味じゃなくて。」
「じゃあどういう意味だ?」
「う―ん…上手くいえないが、妖気を少し感じたからな。」
「え!?」
「なんというかものすごく近くに妖怪がいたって感じかな。ここなら違和感ないが、お前外に行ってたんだろ。」
「一体どこで…。」
「まさかイベント会場に妖怪がいたりしてな(笑)」
「笑えないジョークはやめてくれ…。」
「まあ、なにもなかったからいいじゃないか。」
その後、夕飯を食べて俺は部屋に戻った。

―あとがき―
「東方どこいった!」
いきなりなんだよ。
「東方小説なのになんでヴァンガードの話から始まってるんだよ!」
これには理由があって。
「なんだ?」
明日大雪じゃないか。(リアルで)
「ああ、そうらしいな。」
でこの前も雪降ってただろ。
「ああ、成人の日のときな。」
で、その時、ヴァンガードのイベントに行っててな。
「それで?」
平常なら1時間で帰れるのが電車止まって動いてる電車を乗り継いで2時間かけて帰ってきたんだ。
「なるほど。」
で、明日また大雪だからなんか小説書こうかなと思って。
「そんな理由かよ!」
しばらくオリキャラばかりの小説になります。
「東方どこいったんだよ…。」
ネタが出なくて…
しばらく東方キャラが出ない小説が続くと思いますが、これからもよろしくお願いします。


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2013年02月05日(火) 22:30:23 Modified by kq800




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