外伝〜教授登場編 第三話

外伝〜 教授登場編第三話 茶屋で説明会

―Side 蓮―

茶屋で合流した俺達。これからメリーさんたちに説明をするところだ。
席は俺の隣に緑風。向かい側の席には通路側から蓮子、メリーさん、教授の順だ。
早苗さんは緑風が来る少し前に帰った。
「で、何が聞きたいですか?」
と俺は三人に聞いた。
「じゃあ、私からいい?」
と最初に言ったのは蓮子だった。てっきりメリーさんが最初だと思った。
「なんだ?」
「ここってどこなの?」
まあ、当然の疑問だな。
「ここは幻想郷。具体的な場所は俺も知らないが外、つまり俺達のいたところと結界で隔離されている。」
「補足、すると忘れ去られたものがいる場所ともいえるな。妖怪やら妖精とか幽霊とかな。」
「けど、緑風さんとか蓮くんとかはどうなのよ?」
「まあ、一部例外があって、外で神隠しにあったりしてこっちにくるのもいる。」
「へえ―・・・。」
「私もいいかしら?」
と、メリーさん。
「いいぞ。」
「話を聞く限り簡単に来れないみたいだけど、蓮くんは何で行ったり来たりしてるのかしら?」
うわぁ・・・核心をついてくるな・・・。
「俺の場合は例外ってことになるのか?」
「まあ、一応紫さんに許可もらってるしな。」
「例外?紫さん?」
三人は疑問に思っている。
「紫さんってのは結界を管理してる人。例外ってのは俺の能力のせいだな。」
「能力?って蓮くんにもあるの!?」
「はい。俺の能力で度々こっちに来ちゃってこっちで生活することにしたんです。」
「あれ?大学にはどうやって?」
「それは特殊な方法で・・・。まあ、大学を卒業したらこっちに完全に住むつもりですけど。」
「そう・・・。」
あれ?なんかメリーさんの様子がおかしいな・・・?
「そういえば、幽霊とか妖怪とかいるって言ったけど本当なの?」
とワクワクして聞いてくる蓮子。
「ああ、いるぞ。というかメリーさんは会ってるし。」
「そうなの、メリー!?」
「え!?いつ?」
あ、そうか。
「ここに来る途中に会ってるじゃないですか。」
「来る途中って・・・もしかして?」
「そうですよ。にとりは河童、文と椛は天狗。」
「そうなんだ・・・。あれ、あのくるくる回ってた子と果物をくれた二人は?」
「・・・蓮、雛と秋姉妹会ってるのか?」
「来る途中にな。で、メリーさん、あの三人は神様です。」
「・・・・・・え?」
「だから神様です。」
「え――――!」
メリーさんは驚いたようだった。
「ケーキ、お待たせ。」
そのとき、千咲さんがケーキとお茶を持ってきた。
「ありがとう。ほら、蓮も置くの手伝え。」
「ああ。」
そしてケーキを食べながら話を再開した。
「私からもいいかしら?」
と教授。
「ケーキが何であるのかしら?文化の発展的に無理があるとおもんだけど?」
ああ、確かに。
「それは千咲さんが神隠しでこっちにきた人間だから。」
「そうなのね。」
その後も質問に答えていった。
「で、お前らどう帰るんつもりなんだ?」
ある程度質問に答えた時、緑風が三人に聞いた。
『え?』
「あ!」
上が蓮子とメリーさん、下が教授だ。
「しまったわ・・・、帰りの機械一人用だったわ・・・。」
「ど、どうするんですか!?」
「一週間あればあと三人分作れるけど・・・。」
一週間で作れるんだ・・・。
「緑風、紫さんは?」
「その手段が一番無難か?」
「紫様なら、無理だぞ。」
と入り口から声がした。
そこには藍さんがいた。
無理ってどういうことだ?
「・・・しまった、もうそんな時期か。秋姉妹がいたから安心してた・・・。」
と緑風がいった。
「そんな時期?」
「蓮、今何月だ?」
といきなり緑風が聞いた。いきなりなんだ?いまは・・・
「・・・冬眠?」
「そうだ。」
「はやくない!?」
「今年はいろいろあったから紫様が「そろそろ準備するからあとよろしく〜」と・・・。」
「・・・しょうがない。最終手段とるか。2人はこっちで返すんで、一人で帰ってもらえますか?」
「まあ、実験データもけっこう取れたからいいわ。それじゃあね、2人とも。」
「あ、はい。」
教授はコートから懐中時計を取り出して何かをした。すると教授がいきなり消えた。
「それじゃあ、そっちも返そうと思ったんだが、少し問題があってな。」
「問題?」
「ちょっと設定をいじらないといけないから明日の朝まで戻れないんだが平気か?」
「大丈夫です。」
「平気です。」
「そうか、なら今日は家に泊まっていくといい。っていいよな蓮?」
「別にいいけど、菊菜さんと梔子ちゃんには連絡しなくていいのか?」
「さっき電話した。」
「いつの間に!?」
「少しいいかしら?」
とメリーさんが聞いてきた。
「なんですか?」
「2人は一緒に暮らしてるの?」
「はい。実際には5人で暮らしてるんですけど。」
「じゃあ、案内するぞ。」
そして会計を済ませ、俺達は家に向かった。
―中略―
そして夜、というか夜中
緑風は部屋にこもって何かを作ってる。
俺は部屋で寝ようとしたのだが、
トントン
というドアの音がして寝るのをやめた。
ドアを開けるとそこには・・・
「メリーさん?」
「すこしいいかしら?」
メリーさんがいた。
「あ、どうぞ。」
俺はメリーさんを部屋に入れた。
座布団を出して、部屋にある小型の冷蔵庫から飲み物を出し、棚から紙コップを出した。
「どうぞ。」
「ありがとう。」
「で、どうしたんですか?」
「ちょっとね・・・。」
そういってメリーさんはお茶を一口飲んだ。
「まあ、色々ありましたから寝れないのは当然ですよね・・・って蓮子は?」
「あの子はぐっすり寝てるわよ・・・。」
と呆れた様子でいうメリーさん。
「まあ、あいつらしいですけど。」
「ちょっと聞きたいんだけどいいかしら?」
「いいですよ。」
「昼間、卒業したらこっちで暮らすって言ったけど本当なの?」
ああ、あのことか・・・。
「はい。一応、99%今までと同じで問題ないと言われてるんですけどやっぱり確実ではないんで完全にこっちで暮らすつもりです。」
「そう・・・。」
なんかメリーさん、おかしいな。
「けど、いきなりどうしたんですか?」
「え!な、なんでもないわ!?」
とあきらかに動揺しているメリーさん。
「・・・こっちで暮らしたら会えないじゃない・・・。」
今、小声で何か言ったか?
「メリーさん、今なんて?」
「い、いえ。なんでもないわ。」
う―ん・・・なにかおかしい。
メリーさん、俺に気があるのか?・・・あったらいいけど。
「そ、それにしても蓮くんの部屋って片付いてるわね。男の人の部屋って初めて入ったけど散らかってるイメージしかなかったから。」
「まあ、私物もそんな多くないですし、菊菜さんが掃除してくれてるので。」
「菊菜さんってあのエプロンの人?」
「そうです。」
「そういえば2人とも様付けされてたけど・・・。」
「あ、菊菜さんはこの家に憑いてる幽霊なんで、俺達が今の主人らしいです。」
「そうなんだ。」
というか今気付いたんだが俺、今メリーさんと部屋に2人っきり!?そう思うと緊張するな・・・。
「そ、そういえばメリーさんって好きな人いるんですか?」
って何聞いてんだ俺――!
「・・・な、なんで?」
少し動揺してるな。やっぱりいるんだ・・・。
「そ、そういう蓮くんも好きな人いるの?」
メリーさんです!といえたらどれだけいいか。勇気が足りない・・・。
「いますよ。」
「そう、そうよね。蓮くんの周りには美人ばっかりだしね・・・。」
あれ?なんか様子がおかしいな。やっぱりメリーさん俺のこと・・・。聞いてみるか?
1、メリーさん、俺のこと好きなんですか?
2、メリーさん、好きです!
3、メリーさん、俺のこと・・・なわけないですよね。
なんだ、この選択肢は?・・・よし、2番を
しかし、勇気が足りない。
なんでだよ!1はストレートすぎるし、やっぱり3番かな?
「メリーさん、もしかして俺のこと・・・なわけないですよね。」
「・・・・・・」
あれ?メリーさん、顔真っ赤だな。もしかして、マジですか?
「・・・うよ。」
「え?」
「・・・そうよ。蓮くんの事が好きよ。」
「・・・本当ですか?」
「本当よ。好きじゃなかったらこんな時間に訪ねないし・・・。」
メリーさん、顔真っ赤だ・・・。
「お、俺も大好きです!」
「ほ、本当に!?」
「はい!」
その後は少し話をしてメリーさんは部屋を出て行った。
何もなかったからな!
そして翌朝・・・
「というわけで完成したぞ。」
俺達は玄関にいた。
「ここは外とつながってるんだが今まで一部人しか通れなかったんだがこちらで操作することで誰でも通れるようになった。」
「半日でやったのか・・・。」
「おう、さすがに疲れた。」
確かに眠そうだな。
「それじゃあ、起動するぞ。」
ドアを開けると、住宅街だった。
「それじゃあ、お世話になりました。じゃあ、蓮、また明日。」
そういって蓮子が外に出た。
「おう、また明日。」
「そ、それじゃあ、蓮くん、ま、また明日サークルでね。」
と顔を少し赤くしたメリーさんが次に出た。
そしてドアを閉じた後、緑風が
「お前ら昨日何かあったのか?」
と聞いてきた。
「な、なんでもない!」
「顔が赤いぞ―?」
こうして今回の騒動は終わった。メリーさんとの仲が進展するというおまけもついて。

―おまけ1 部屋にての会話―
蓮「いつから俺のこと好きだったんですか?」
メ「夏休みの少し前から・・・。」
蓮「そうなんですか・・・。」
メ「そ、そういう蓮くんはどうなの?」
蓮「俺も同じくらいですね。」
メ「ねえ、私と話すときも蓮子と話すときと同じように話してよ。」
蓮「いいんですか?メリーさん?」
メ「それにさん付けもやめてよ。・・・彼氏なんだし。」
と顔を真っ赤にしてメリーさんが言った。
蓮「わ、わかったよ、メリー。」

―おまけ2 同時刻 部屋の外―
菊「いい雰囲気ですね―・・・。」
六「あ―、やっぱり好きだったんだ。」
菊「やっぱりって何かあったんですか?」
六「いやさ、今日の様子を見てたら察しがついたんだけど・・・。」
菊「これで緑風様も両思いになるといいんですけど・・・。」
六「緑風もいるんだ好きな人。」
菊「そうなんですよ。では続きは私の部屋で・・・。」
六「そうだね。2人の邪魔をしないようにしないとね。」

―おまけ3 次の日大学にて―

蓮子「おはよ―、蓮。」
メ「おはよう、蓮くん。」
蓮「おはよう、蓮子とメリー。」
蓮子「あれ?いつから蓮、メリーのこと呼び捨てに?」
蓮「い、いつからだっていいだろ!」
蓮子「メリーも顔赤いし・・・。まさか、一昨日何かあった?」
メ・蓮『な、なんでもない!!』

―あとがき―
 というわけで更新です。
緑「・・・更新が遅くなった理由を聞こうか?」
 公務員試験がありまして・・・
緑「ポケモン出たよな?」
 な、なんのことでしょう・・・・・・
緑「やってたよな?」
 ・・・・・・はい、やってました。
緑「で、なんか聞いてた話と違うんだが?恋愛はないと?」
 現在、とあるラノベを読んでまして、がんばって挑戦しようと思いまして。
緑「そのラノベのタイトルは?」
 乃木○春○の秘密。
緑「なるほど・・・。」
 まあ、あまり無理はしないつもりですけど。
緑「次回はこの2人の話か?」
 いや、オリジナルのほうを更新しようかと。
緑「と言うことは出番なしか。」
 そうなるな。
緑「まあ、いいけど。」
 こんな作者ですけどこれからもよろしくお願いします。


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2012年07月03日(火) 00:48:27 Modified by kq800




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