「右」の諸君、米国が、戦前、日本、ひいては東アジアに対して犯した犯罪と戦後日本がその占領下にあることに憤れ。「左」の諸君、米帝国主義への憤りを忘れたのか、その米帝の植民地となっている現状に甘んじ続けるのか。日本独立に向けて決起を!〜作成中

注意 日付が古いコラムでは、リンク切れ動画多々あり。★印はサンプル。
  1. 歌謡曲
    1. 倍賞千恵子 その1
    2. 倍賞千恵子 その2
    3. ちあきなおみ
    4. 倍賞千恵子 その3
    5. ちあきなおみ 補遺
    6. 森山良子
    7. 西島三重子 その1
    8. 西島三重子 その2
    9. 西島三重子 その3
    10. 久保田早紀 その1(★)
    11. 久保田早紀 その2
    12. 西島三重子 補遺
    13. さだまさし その1
    14. さだまさし その2
    15. 谷村新司
    16. 倍賞千恵子 その4
    17. 久保田早紀 その3
    18. 百万本のバラ
    19. 私の好きなクラシック的歌謡曲特集
    20. 三枝成彰特集
    21. 久石譲特集
    22. 倍賞千恵子 その5
  2. クラシック
    1. 女性音楽家考
    2. 男性音楽家考
    3. ホロヴィッツ考(★)
    4. 支那人ピアニスト考
    5. ベートーベンのバイオリン・ソナタ「クロイツェル」と黒人差別
    6. ブラームスのハンガリア舞曲の1〜5番
    7. ショスタコービッチ考
    8. ラフマニノフ作品34 14番
    9. ドボルザークのスラブ舞曲第2番(★)
    10. ラベルのワルツ
    11. ショパン特集
    12. ダニエル・ポラック
    13. シューベルトのセレナーデ
    14. ヤナーチェクとグリンカ考
    15. クライスラーの「愛の悲しみ(Liebesleid)」
    16. アルハンブラの思い出
    17. ピアノ芸
    18. リベルタンゴ特集
    19. セザール・フランクのバイオリンとピアノのためのソナタ
    20. ミキス・テオドラキス考
    21. 北欧音楽特集
    22. ユダヤ人の音楽特集
      1. 米国篇(★)
    23. トルコ音楽特集
    24. ロシアとウクライナ音楽特集
    25. カンパネラのピアノ演奏
    26. 現在のピアノ(スタンウェイ)と1805年当時のピアノ(Katholnig)の弾き比べ
    27. 「美人」女性オペラ歌手
    28. 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(There will be blood)』特集
    29. ファド(Fado)の特集
    30. モーツアルト・レクイエム
    31. 歌劇
    32. バッハ小特集
    33. モーツアルトの小特集
    34. ベートーベン小特集
    35. ブラームス小特集
    36. シューベルト小特集
    37. シューマンの特集(★)
    38. ショパン器楽曲(含む編曲)特集
    39. 田中香織さん
    40. モシュコフスキの特集
    41. ワーグナー特集
    42. スペイン音楽特集
      1. イタリア人ポピュラー歌手ミルバ(1939年〜)(★)
    43. 内田さん、またまたおめでとうございます。(★)
    44. ハメリン特集
    45. 英国を象徴する音楽(★)
    46. 庄司紗矢香小特集
    47. ミカエル・タリヴェルディエフ小特集
    48. ルドルフ・ジーツィンスキー
    49. ズビグニフ・プレイスネル
    50. 松下奈緒小特集
    51. ユリア・フィッシャー小特集
    52. 平原綾香特集
    53. 著名クラシック作曲家の最後の作品
    54. ピョートル・アンデルシェフスキ
    55. 牛田智大君の小特集
    56. 映画音楽で読み解く20世紀
    57. クラシック音楽徒然草--歌劇
    58. ブラームス
    59. アレクサンドル・グラズノフ特集
    60. ミシェル・ペトルチアーニ



倍賞千恵子 その1
倍賞千恵子 その2
ちあきなおみ
倍賞千恵子 その3
ちあきなおみ 補遺
森山良子
西島三重子 その1
西島三重子 その2
西島三重子 その3
久保田早紀 その1
 ハメリン特集の真っ最中ですが、久保田早紀(1958年〜)小特集を挿入したいと思います。

 彼女は、美人度及び声質において、同じくシンガーソングライターの西島三重子を上回ると言っていいでしょう。
 とりわけ西島が久保田に比べて遜色があるのは、作詞家としての力量です。
 ただし、歌唱力は両者、甲乙付け難いですし、作曲家としては、西島が直木賞作家だとすれば、久保田は芥川賞作家であり、これまた優劣をつけるのは不可能です。
 (久米小百合 - Wikipedia異邦人 (久保田早紀の曲) - Wikipediaを参照している。)

異邦人 編曲:萩田光雄 1979年に大ブレイクした久保田のデビュー曲。

 久保田早紀は本名に戻って久保田小百合、そして結婚して久米小百合となりましたが、こういうタイプの美人は年の取り方が遅いようです。↓


 名曲である以上当たり前ですが、以下のように様々な形でカバーされています。
 坂井和泉 久保田に勝るとも劣らない美貌と高い歌唱力ですが、持ち味が全く違うので、アフタービートの簡素化された編曲とも相まって、趣のやや変わった感じの曲になっています。↓

 森恵 新しい才能発見。

 野上ゆかな 萩田光雄編曲をベースにビートを利かせた編曲だが、この曲がこの女性の人生における最も美しい一瞬を引き出したってところですね。

 中森明菜 明菜なーんてって小バカにしてたけどびっくらしたなーもー。やっぱこの曲は魔力を持っている!

 長山洋子 元々はアイドルだったって言っても、やっぱ、ミスマッチが面白い。

 ピンク・レディー これはめずらしい。

 山瀬まみ・藤田朋子 これもまためずらしい。


 徳永英明 男性からも一人どうぞ。独自のオツな編曲で聴かせます。

 艾敬(ai jing) 漢語でかつ異なった編曲で歌われてもイイ曲はイイ。ただし、歌唱力はイマイチ。

 堤智恵子 サックス ジャズ化された異邦人です。

 女子十二楽坊(12 Girls Band) 萩田光雄編曲をベースに器楽曲化された異邦人です。


 ところで、「異邦人…には…実はファドの原曲<(Maria Lisboa)>があり」って説どう思います?↓

 念のため、Amalia Rodrigues 御大が歌うMaria Lisboaをどうぞ。


 オマケで、萩田光雄による編曲だけをカラオケでどうぞ。
 独立した曲と言っても通りそうな名編曲ですよね。編曲をあなどってはいけません。
 さあ、あなたも歌ってごらんなさい。


(続く)

日本のはやり歌の米属国化

#4817(2011.6.19)

<ψΕψΕ>(「たった一人の反乱」より)

≫中森明菜 明菜なーんてって小バカにしてたけどびっくらしたなーもー。やっぱこの曲は魔力を持っている!≪(コラム#4815。太田)

 中森明菜を小バカにしてたっていうのがわからん。
 スキャンダルはわかるが、この人はデビューそうそうから大器として評価されていたと思うが。
 こういうちょっとしたコメントで、コメントした人物のセンスがわかるんだよ、太田さん。
 ここで、作曲者である井上陽水が絶賛した「飾りじゃないのよ涙は」。


<太田>

 よくぞ、この曲をあげてくれた。礼を言っておこう。
 実は、センス云々以前のシリアスな問題なのよ。
 「1982年<にテビューし、>1984年11月に、井上陽水から楽曲提供を受けた10枚目のシングル「飾りじゃないのよ涙は」をリリース。アイドルからアーティストへの転換期を迎え」た明菜 - Wikipediaだったわけだが、この歌のせいでボクが完全に彼女と縁を切った・・というか、確か、その頃、日本のはやり歌の世界と縁を切ったことを思い起こさせる記念すべき曲だもんね。
 (どうでもいいけど、それまでの、アイドル時代の彼女のヒット曲も、彼女の歌唱力を十分引き出しているとは言えない↓。なお、彼女の容姿はイモカワイイ、で終わり。

 スローモーション 少女A

 セカンドラブ


 明菜自身、自分の「もともとの音楽のルーツについては、姉や兄たちがディスコミュージックやソウルミュージックを聴いていた影響・・・を挙げており、洋楽<(=米国のポップス)>の影響を受けていることも明かしている」(ウィキペディア上掲)わけだけど、この歌でもって、いわば明菜が自分の原点・・戦後日本の原点でもある・・に戻ったということであり、この歌は、歌手がいなくなってアーティスト(と若干の演歌歌手)ばかりになるという、日本のはやり歌の米属国化の完成を象徴するものだったのさ。
 前にも書いたことあると思うけど、ボクは同世代人及びそれ以降の戦後日本人と決定的に違っていて、クラシックと正調歌謡曲だけで育っていて、全く洋楽を聴いていないのみならず、聴こうと思ったことすら全くないという珍しい人間なんよ。
 自慢じゃないが、ボクは理科系の学問であるかどうかのリトマス試験紙であると同時に洋楽的音楽であるかどうかのリトマス試験紙でもある。
 だから、「飾りじゃないのよ涙は」を聴いて、リトマス試験紙的に生理的嫌悪感が先に立ってしまい、ついに明菜の歌唱力に気づくことがないまま現在に至っていた、ということだろうな。
 ボクはこういう人間だからこそ、米国からの「独立」を叫ぶようになったと言われても仕方がないのかもしれないし、だからこそ、ボクの主張がなかなか日本人に受け入れられない、ということなのかも・・って気がしないでもないなあ。



#4819(2011.6.20)

<TA>

 「<中森明菜の『飾りじゃないのよ涙は』>は、歌手がいなくなってアーティスト(と若干の演歌歌手)ばかりになる という、日本のはやり歌の米属国化の完成を象徴
するものだったのさ。」(コラム#4817。太田)

 私が、音楽を聴くという習慣が全くないせいなのか、音楽および音楽業界そのものにも疎いためなのか、太田さんが何を仰っているのかが今ひとつピンときません。太田さんの言葉で言う「洋楽」とは「米国のポップス」を指すとのことですが、日本の音楽業界(と言っていいのかな?)の変化(洋楽的音楽化)のような現象は他の国では起こっておらず、あくまでも日本特有の現象なのでしょうか。
 この点への考察抜きに「米属国化の完成を象徴するもの」とするのは、疑問が残ります。
 現在、いわゆる「洋服」(ヨーロッパ起源(?)の、現代日本人の日常服)は世界中の人が着ていますが(典拠省略)、それをしてその国が属国であるとは言わないでしょう。

<太田>

 では、お馴染みの英国を例にあげましょう。
 日本の紅白歌合戦にに相当するのが、英国じゃ、クラシックの祭典であるプロムスであり、とりわけその最終日です。

 「ザ・プロムス・・・はイギリス・ロンドンで毎年夏開催される、8週間におよぶ一連のクラシック音楽コンサート・シリーズである。・・・ロイヤル・アルバート・ホールを中心に100以上のイベントが行われる、世界最大のクラシック音楽祭である。・・・イギリス国内では・・・最終夜「The Last Night of the Proms」・・・の模様はBBC2チャンネルで前半、BBC1チャンネルで後半部分が中継されるのが通例となっている。・・・会場のロイヤル・アルバート・ホールは毎回超満員となる。入りきれなかった人々およびロンドン近郊に居住していない人々に対する代償として、プロムス・イン・ザ・パークなる大画面テレビ中継が行われている。初めホールに隣接するハイド・パークのみで行われていたこの中継は、2005年よりベルファスト、グラスゴー、スウォンジーおよびマンチェスターの各都市に拡大されている(年により場所が異なることもある)。各会場ともアルバート・ホールからのフィナーレ中継前の時間には独自のライブ・コンサートの催しがもたれている。これらの会場に集まる人々の総数は数万人に達する。」
BBCプロムス - Wikipedia

 もう一つ、英国で、クラシック/正調歌謡曲的な歌が中心のミュージカルが音楽の世界において大きな存在感を示していることはよく知られています。

 で、英国における実際の大衆歌謡の世界はどうか?
 英国で2007年から始まり、世界的な話題にもなっているところの、怪物オーディション番組を俎上に載せてみましょう。
 本日の朝のツイッターで、以下↓のようにつぶやいたところです。
 
 英オーディション番組のブリテンズ・ゴット・タレント<(Britain's Got Talent - Wikipedia)>の出演者の歌を朝から色々聴いている。その目的は? 本日のディスカッションで分かるよ。

 この番組の対象は、歌だけじゃなくって、ダンスでもなんでもありなのですが、ユーチューブで、この番組出場者が歌で競っている姿を撮ったものを探して、アクセス数の多い順番に3つ選んだのが下掲です。
                 
2007/06/13 99,760,907 Connie Talbot(2位) 「Over the Rainbow」 ミュージカル映画『オズの魔法使』(1938年)より。Harold Arlen(ユダヤ系米国人)作曲


2007/06/10 79,750,440 Paul Potts(1位)「ネッサン・ドーマ(Nessun Dorma)」 オペラ『トゥーランドット』(1926年)より。Giacomo Puccini(イタリア人)作曲

  
2009/04/11 69,161,443 Susan Boyle (2位)「夢やぶれて」ミュージカル『レ・ミゼラブル(Les Miserables)』(1980年/1985年)より。Claude-Michel Schonberg(フランス人)作曲


 ユーチューブのアクセスは、英国だけではなくて全球的なものではないか、と言われちゃうかもしれませんが、この番組で、英国人たる3人の審査員によって、これらが1位や2位に選出されたことや、この3人の鑑識眼が確かな証拠に、当番組出場者中、英国でプロ・デビューを果たすことができたのは、この3人を含む5人のみで、また、セカンド・アルバム以上を出すことができたのはこの3人のみ(ウィキペディア上掲)であることから判断すると、ユーチューブ・アクセス数は、英国人大衆の選好度を的確に反映している、と言ってよさそうです。
 さて、この3つが、いずれも私の言う洋楽(米国流ポップス)ではない、クラシック/正調歌謡曲的な歌であることにお気づきでしょうか。
 念のためですが、一番最初のは米国人作曲家による米国の歌ではあっても、断じて洋楽(米国流ポップス)の範疇には属しません。
 つまり、英国では、大衆によって最も好んで歌われている曲、最も人気がある曲は洋楽(米国流ポップス)ではない、ということです。

 他方、現在の日本ではどうか?
 紅白歌合戦を見れば一目瞭然であって、現在では洋楽に席巻されています。

 日本の大衆歌謡のヒット曲は、ど演歌を除けば、かつては、代表的な作曲家が古賀政男(注1)、代表的な歌手が藤山一郎(注2)や淡谷のり子(注3)のような人々であったことからも分かるように、クラシックがベースのものであったのです。

 (注1)「明治大学に入学し、明治大学マンドリン倶楽部の創設に参画した。当時の明大マンドリン倶楽部は、ボッタキアーリ、ラウダス、バッチなどのマンドリンの大曲が演奏されていたが、古賀も「幻想的狂想曲」(ロマーノ)の難曲を独奏するなどの活動が見られている。・・・大学卒業後・・・、日本コロムビア専属<の>作曲家と<っ>た。この時、東京音楽学校在籍時の藤山一郎と出会ったことが古賀政男の人生を大きく変えることになった。藤山一郎の歌唱表現が古賀政男の才能を開花させたのである」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E8%B3%80%E6...
 (注2)「東京音楽学校(後の東京藝術大学音楽部)卒業・・・藤山はプロの歌手にとって重要なのは正式に声楽を習い基本的な発声を習得し、基本に忠実でしっかりとした発声により歌詞を明瞭に歌うことであり、技巧を凝らすのはその先の話であると述べている。・・・後輩歌手では伊藤久男、近江俊郎、岡本敦郎、布施明、尾崎紀世彦、由紀さおり、芹洋子、倍賞千恵子、アイ・ジョージなどを「ただクルーンするだけでなく、シングも出来る両刀使いだから」と言う理由で評価していた」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%B1%B1%E4...
 (注3)「東洋音楽学校(後・東洋音楽大学、現・東京音楽大学)・・・<を>卒業した。・・・クラシックでは生計が立たず、家を支えるために流行歌を歌う。1930年1月、新譜でポリドールからデビュー盤「久慈浜音頭」が発売。キングでも吹込みをはじめる。当時、佐藤千夜子の活躍以来、奥田良三、川崎豊、内田栄一、四家文子ら声楽家の流行歌への進出が目立っていた。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B7%A1%E8%B0%B7%E3...

 それが、すっかり様変わりして、現在のように洋楽に席巻されてしまう契機になったのは、日本の敗戦と米国による占領、更には米国への属国化、に伴う洋楽の大量流入である可能性が極めて高い、というのが私の見解なのです。

久保田早紀 その2
西島三重子 補遺
さだまさし その1
さだまさし その2
久保田早紀 その3
百万本のバラ
三枝成彰特集
倍賞千恵子 その5
女性音楽家考
ショパンのノクターン第20番「遺作」
 #3095(2009.2.14)
五嶋みどり特集
 #3458(2009.8.13)
 #3504(2009.9.5)
Katica Illenyi特集
 #3360(2009.6.27)
川井郁子特集
 #3428(2009.7.31)
庄司紗矢香特集
 #3382(2009.7.8)
 #3434(2009.8.2)
 #3504(2009.9.5)
カルメン幻想曲(サラサーテ作曲・ワックスマン作曲)
 #3388(2009.7.11)
カンパネラと愛の夢
 #3241(2009.4.28)
寺井尚子(1967年〜)特集
 #3462(2009.8.15)
 #3574(2009.10.10)
 #3576(2009.10.11)
 #3578(2009.10.12)
村治佳織特集
 #3448(2009.8.8)
松尾依里佳特集
 #3504(2009.9.5)
関連コラム
 #3067(2009.1.31) ハンデと戦う女性ピアニスト達
男性音楽家考
武満徹特集
 #3488(2009.8.28)
 #3490(2009.8.29)
 #3492(2009.8.30)
芥川也寸志特集
 #3518(2009.9.12)
坂本龍一特集
 #3532(2009.9.19)
 #3534(2009.9.20)
辻井伸行(バン・クライバーン国際ピアノコンクール)
 #3328(2009.6.11)
尾崎有飛
 #3402(2009.7.18)
三浦文彰
 #3578(2009.10.12)
キース・ジャレット
 #3799(2010.1.30)
ホロヴィッツ考
 また同じく昨日、1986年にNHK・TVで鑑賞し、ビデオにとったことがある、ホロヴィッツの、モーツアルトのピアノ協奏曲第23番の第二楽章の神が舞い降りたような、すばらしい演奏にユーチューブ上で再会し、感激ひとしおです。
 当時、楽譜を買って、オケのパート込みでピアノで何度も弾いたものです。
 この曲は、テンポも遅く、強い力で弾く必要もありません。
 だから誰でもうまく弾けそうなものですが、ところがどっこい、逆立ちしてもホロヴィッツのこの演奏にはかないません。
 ちょっぴりあるミスタッチなんて全く気になりません。
 では、聴いてみてください。


 これをアップした日本人は、第一楽章と第三楽章はアップしていません。
 その気持ちは分かります。
 第二楽章の演奏がとりわけ傑出しているからです。
 おもしろいことに、全く同じ番組の原盤を、日本人ではない別の人がアップしていました。


 いかにこの演奏が多くの人々の心を打ったか、分かろうというものです。
 この人は、第一楽章と第三楽章もアップしているので、よろしければどうぞ。
 いずれも名演奏です。



 ホロヴィッツのこの時の演奏がいかにすごいか、同じ第二楽章の彼による別の時の演奏・・解釈もイマイチだし、第一テンポが速すぎる・・と聞き比べてみてください。


 また、ほかの人の演奏とも比べてみてください。

 この演奏は大変よいのだけれど、テンポがちょっと遅すぎるのが惜しい。


 この演奏はテンポが遅すぎて全然だめ。


 次の2人は、テンポはよいのだけれど、解釈がイマイチ。
 後のはアシュケナージの演奏ですがね・・。



 ホロヴィッツが、件の第二楽章を弾き終えた後のインタビュー(確かこの部分も「1986」年のNHKの番組で放送されたと思う)で、この演奏はパーフェクトだったと自画自賛していますよ。


 これは、老いた巨匠ホロヴィッツが消え行く前に放った最後の光芒であったのではないでしょうか。

支那人ピアニスト考
ランランとユンディー・リー
 #2950(2008.12.3)
ユンディー・リー
 #3243(2009.4.29)
ベートーベンのバイオリン・ソナタ「クロイツェル」と黒人差別
ブラームスのハンガリア舞曲の1〜5番
ショスタコービッチ考
ラフマニノフ作品34 14番
ドボルザークのスラブ舞曲第2番
 ドボルザークのスラブ舞曲第2番です。
 まずはオケの演奏で。

 次にバイオリンとチェロの演奏で。(パールマンとヨーヨーマです。素晴らしい!)

 次にオイストラッフのバイオリンの演奏で。これも素晴らしい。

 最後に日本の若手のホープ庄司紗矢香のバイオリンの演奏で。恐るべき才能です。

 庄司さん、もうちょっと背があれば、視覚的にも申し分ないんですがね・・。
 残念ながら、ピアノの演奏では、ご紹介する域に達しているものはありませんでした。

ラベルのワルツ
ショパン特集
マズルカ
 #3416(2009.7.25)
ピアノ協奏曲第1番
 #3560(2009.10.3)
華麗なるポロネーズ
 #3588(2009.10.17)
ダニエル・ポラック
シューベルトのセレナーデ
ヤナーチェクとグリンカ考
クライスラーの「愛の悲しみ(Liebesleid)」
アルハンブラの思い出
ピアノ芸
セザール・フランクのバイオリンとピアノのためのソナタ
ミキス・テオドラキス考
北欧音楽特集
スウェーデン
 #3615(2009.10.30)
フィンランド
 #3617(2009.10.31)
ノルウェー
 #3619(2009.11.1)
ユダヤ人の音楽特集
米国篇
 米国の音楽は、ユダヤ人抜きでは語れないと言っても過言ではありません。
 クラシック系だけで言うと、その活躍ぶりの特徴は、大きく二つに分けられるように思います。
 「被抑圧少数民族へのシンパシー」と「抑制的愛国主義」です。

1 被抑圧少数民族へのシンパシー

 (1)ガーシュイン(George Gershwin。1898〜1937年)は米国を代表する作曲家と言っていいでしょう。
http://en.wikipedia.org/wiki/George_Gershwin

 本人による、彼の最高傑作・・黒人音楽とクラシック音楽との融合・・Rhapsody in Blue(1924年)のピアノ演奏(オケとの共演)をお聴き下さい。

 ついでに、この曲を、グレン・ミラー(Glen Miller。1904〜44年行方不明)がジャズ風に編曲(?!)したものを、ミラー率いる楽団を彼自身が指揮したものでどうぞ。

 (脱線するが、ミラーの生涯、とりわけ彼の「最期」は滅法面白い。)
http://en.wikipedia.org/wiki/Glenn_Miller

 次に、黒人達が主人公のオペラPorgy and Bess(1935年)中のSummertimeをどうぞ。
 歌うのはFantasia Barrinoです。


 以下は、「被抑圧少数民族へのシンパシー」とは直接関係ないおまけです。

 昨年、北朝鮮で行われた、ニューヨークフィルのAn American in Paris (1928年)の演奏です。




 また、彼の唯一のポップスであり、彼にとって一番カネを稼いだ曲であるSwanee(1919年)もどうぞ。
 歌うのはJudy Garlandです。


 (2)バーンスタイン(Leonard Bernstein。1918〜1990年)も、在米プエルトリコ人に焦点をあてたミュージカル、West Side Story(1957年)の作曲家として後世に語り継がれていくことでしょう。

 ユーチューブに、このミュージカルを映画化したものからの、主要なナンバーがすべてアップされていますので、お時間があれば、全部聴かれるのもよろしいかと思います。
 Prologueだけあげておきます。


2 抑制的愛国主義

 (1)バーリン(Irving Berlin。1888〜1989年)はクラシック系と言うよりは、ポップス系の作曲家(兼作詞家)ですが、バーリンこそ、ガーシュインが「最初の真の米国の音楽曲」と評した
Alexander's Ragtime Band(1911年)

を作曲した人物ですが、彼は、何と言っても、米国の第二の国歌とも言われるところの、
God Bless America(1918、38年)

を作曲した人物として記憶されるべきでしょう。
 Celine Dionの歌唱でお聴き下さい。↑
 特筆すべきことは、彼が、1918年に米陸軍在籍中に戦意を鼓舞する目的でつくったこの曲を、1938年には平和を祈念する曲へと歌詞を変更したことです。
http://en.wikipedia.org/wiki/God_Bless_America
 ま、それでも、神に何度も言及がなされ、選民思想が見え隠れしているところには違和感がありますがね。
 (以上、全般的に、http://jbuff.com/c080703.htmhttp://en.wikipedia.org/wiki/Irving_Berlin も参照した。)

 (2)コープランド(Aaron Copland。1900〜90年) を、
Fanfare For the Common Man(1942年)

の作曲家としてだけ紹介するのは、大変失礼なことなのかもしれませんが、あえてそうさせていただきます。
 ここでも、この戦意高揚のためにオケの演奏会の最初に奏でられるべく発注された曲の
Fanfare for Soldiers, or sailors or airmen
という題名を、コープランド自身が、Fanfare for the Common Manに変更した
http://en.wikipedia.org/wiki/Fanfare_for_the_Commo...
ところに、在米ユダヤの「抑制的」愛国主義ぶりがうかがえるのではないでしょうか。

3 補足

 米国のポップス系のアーチストには、ユダヤ人がきら星の如く並んでいます。
 日本人なら誰でも知っている人だけでも、バカラック(Burt Bacharach。1928年〜)、ディラン(Bob Dylan。1941年〜)(コラム#3631)、セダカ(Neil Sedaka。1939年〜)、サイモン&ガーファンクル((Paul)Simon and (Art)Garfunkel。1941年〜、1941年〜)らがいますが、この4人(グループ)それぞれの、懐かしい代表曲を1曲ずつ紹介しておきましょう。

Raindrops Keep Falling On My Head

Blowing in the wind

OH! CAROL

Sound Of Silence


4 終わりに

 在米ユダヤ人中のクラシック系の最良の作曲家達は、米国においてユダヤ人が長く差別の対象となったこともあり、恵まれない層に共感を寄せるとともに、保険をかける意味で愛国主義にコミットはするけれど、あくまで抑制的に愛国主義に関わろうとしてきたことがうかがえます。
 こうして、彼等は、文字通り、米国の音楽をつくりあげたのです。

 (ユダヤ系米国人である、ハンナ・アーレント(コラム#3617)やアイン・ランド(コラム#3632、3634、3636。いずれも未公開)のような、ユダヤ人中の「最良」の思想家、哲学者が米国に過剰適応したのと比較して、色々考えさせられるものがあります。)

欧州篇
 #3673(2009.11.28)
 #3675(2009.11.29)
 #3687(2009.12.5)
 #3701(2009.12.12)
 #3715(2009.12.19)
狭義のイスラエルの音楽
 #3729(2009.12.26)
ジャコモ・マイアベーア(Giacomo Meyerbeer。1791〜1864年。ドイツ)
 #4331(2010.10.23)
 #4345(2010.10.30)
 #4359(2010.11.6)
エーリヒ・ウォルフガング・コルンゴルト(Erich Wolfgang Korngold。(1897〜1957年。オーストリア・ハンガリー→米国)
 #4375(2010.11.14)
 #4387(2010.11.20)
 #4393(2010.11.23)
エルネスト・ブロッホ(米国ではアーネスト・ブラック)(Ernest Bloch。1880〜1959年)
 #4401(2010.11.27)
ポール・ショーンフィールド(Paul Schoenfield。1947年〜。米国人)とオスヴァルド・ゴリホフ(Osvaldo Golijov。1960年〜。アルゼンチン人)
 #4415(2010.12.4)
ダリウス・ミヨー(Darius Milhaud。1892〜1974年。フランス人)
 #4429(2010.12.11)
マーリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ(Mario Castelnuovo-Tedesco。1895〜1968年)
 #4457(2010.12.25)
ロシアとウクライナ音楽特集
ロシアのいわばB級クラシック
 #3827(2010.2.13)
ロシアのジプシー音楽とロシア民謡
 #3841(2010.2.20)
 #3855(2010.2.27)
ウクライナ
 #3869(2010.3.6)
ラインホルド・グリエール(Reinhold Gliere。1875〜1956年)
 #3953(2010.4.17)
 #3967(2010.4.24)
ロシア篇の追補
 #3981(2010.5.1)
ロシア・タンゴ
 #3985(2010.5.3)
ポーランド・タンゴ
 #4009(2010.5.15)
ロシア・ワルツ
 #4037(2010.5.29)
 #4051(2010.6.5)
ニコライ・メトネル(Nikolai Medtner。1879〜1951年)
 #4065(2010.6.12)
カンパネラのピアノ演奏
現在のピアノ(スタンウェイ)と1805年当時のピアノ(Katholnig)の弾き比べ
「美人」女性オペラ歌手
Elina GarancaとAnna Netrebko
 #3883(2010.3.13)
キャサリン・ジェンキンス
 #4646(2011.3.26)
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(There will be blood)』特集
ファド(Fado)の特集
モーツアルト・レクイエム
歌劇
ヴェルディの歌劇『アイーダ』
 #4023(2010.5.22)
 #4079(2010.6.19)
バッハ小特集
モーツアルトの小特集
ベートーベン小特集
ブラームス小特集
シューベルト小特集
シューマンの特集
 DTMの発展により、演奏の物理的技量を身につけることにほとんど意味もない時代が遠からずやってこようとしています。
 音楽好きであっても、ドシロウトが作曲をするのは(メロディーだけ作るのは別として)容易ではない状態が続くでしょうが、既存の曲をどのように演奏するか、に限って言えば、ドシロウトとプロとの差はほとんどなくなり、感性の質がものを言う時代がやってくるだろうということです。
 さて、近い将来ならぬ現在においても、私は、クラシック奏者について、その物理的技量が一定の水準をクリアさえしておれば、その善し悪しを、彼または彼女の感性の質の高さでもって判断するようにしています。
 そうは言っても、例えばピアノの場合、速くて大きい音も出さなければならない曲では、どうしても演奏の物理的技量面で身体の大きさや筋力の点でハンデを負っている女性奏者が不利になるため、私は、奏者の善し悪しを、比較的遅い曲、そして大きい音をそれほど出さなくてもよい曲の演奏で見きわめようとしてきました。
 音楽を言葉で語っても限界があります。
 今週末の一人題名のない音楽会で、ユーチューブ上の演奏を引用しながら、このことを説明することにしようと思うので、それをご覧下さい。

#4201(2010.8.19)
 まず、ルーマニア人のディヌ・リパッティ(Dinu Lipatti。1917〜50年)なるピアニストによる、シューマンのピアノ協奏曲↓を聴いてください。
 (これは曲の冒頭部ですが、お急ぎの方は、残りは聴かなくてよろしいでしょう。)
 すばらしいでしょう。
 曲がすばらしいだけじゃないんですよ。
 「伴奏」はフィルハーモニア管弦楽団なんだけど、指揮しているのがオーストリア人で巨匠のカラヤン(1908〜89年)だってのがミソなんですな。

 次に、同じリパッティの、今度は、シューベルトの即興曲第2番(コラム#4177)の独奏↓を聴いてください。

 速いばかりの機械的な演奏だと思いませんでしたか?

 これを、同じ曲の、ポーランド人のジメルマン(1956年〜)による情感溢れる・・緩急強弱のメリハリの利いた・・演奏↓(コラム#4177)と比較してみてください。


 夭折したこの「天才」ピアニスト、独奏は物足らないけれど、先ほど聴いてもらった協奏曲の演奏に関しては非の打ち所がありませんでしたよね。
 これは、彼が、カラヤンの指示通りに演奏したからなのです。
 以上から、(指揮者もまさに奏者であるところ、)カラヤンの感性の質が高くて奏者としてリパッティより優れていること、そしてジメルマンに比べてリパッティの感性の質が相対的に低くて奏者として相対的に劣っていること、が何となく分かっていただけたでしょうか?

 今度は、ウェーベルン(Webern)のVariationen fur Klavier Op.27 のピアノ独奏をどうぞ。
 現代音楽は勘弁してくれですって?
 たまにはいいでしょう。
 まず、クラシックファンならずとも名前くらいは聞いたことがある、カナダのあの伝説的な男性ピアニストのグレン・グールド(1932〜82年)による演奏です。↓


 次に、英国在住の日本人女性ピアニスト、内田光子(1948年〜。コラム#3067、3364)による同じ曲の演奏です。↓


 後者の感性の方が上回っている気がしませんでしたか?
 内田は、ジメルマンに比肩しうる、存命で活躍しているピアニスト中の最高峰だと思いますね。
 この内田光子によるシューマンの曲の名演奏を、今週末の一人題名のない音楽会でたっぷりご紹介します。

 ユーチューブの世界を渉猟していて、今更ながら目を啓かされたのは、シューマンの世界の奥行きの深さと豊饒さです。
 そこで、3回シリーズでお送りすることにしました。
 1回目は内田光子小特集を兼ねています。

ピアノ協奏曲 
 言わずと知れたピアノ協奏曲の最高傑作の一つ。
 リヒテル  Witold Rowicki指揮? ワルシャワ国立交響楽団 (ユーチューブにアップされた中ではイチオシの演奏。)

 内田光子 抜粋だが高音質だし、彼女の素晴らしさを垣間見せてくれる。


『謝肉祭』 内田光子 サイモン・ラトル指揮 ベルリンフィル
 信じられないほどの名演奏。特にオススメは3つめ。





『ウィーンの謝肉祭』より「間奏曲」〜1:53 リヒテル


『クライスレリアーナ』
 より7番'Sehr rasch' ホロヴィッツ

 同上より1番 内田光子


#4219(2010.8.28)
#4233(2010.9.4)
#4355(2010.11.4)
ショパン器楽曲(含む編曲)特集
田中香織さん(ウィーン国立音楽大学院ピアノ科在籍。ローム社奨学金受給者)
モシュコフスキの特集
スペイン音楽特集
フランシスコ・タレガ
 #4527(2011.1.29)
パブロ・サラサーテ
 #4541(2011.2.5)
 #4553(2011.2.11)
アルベニス
 #4569(2011.2.19)
ファリャ小特集
 #4660(2011.4.2)
 #4714(2011.4.29)
ホアキン・ロドリゴ
 #4720(2011.5.2)
イタリア人ポピュラー歌手ミルバ
 スペイン特集の最中ですが、また、少し目先を変えて、イタリア人ポピュラー歌手ミルバ(1939年〜)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%AB%E3...
の歌をお送りします。
 彼女のことに興味を持ったのは、西島三重子の曲をカバーしていることを知ったのがきっかけです。
 期待したとおり、ミルバの歌っている歌の大部分は、私の感性にぴったりです。
 彼女、ドイツと日本でも人気が高い(ウィキペディア上掲)となると、日独伊三国同盟は感性的な基盤があった、ということになるのかも。
 だけど、感性と理性とは別物ですからね。

<日本語>

ウナ セラ ディ

愛のフィナーレ


<ドイツ語>

Hurra wir leben noch

Tango Notturno(コンチネンタルタンゴ)(コラム#4009)


<イタリア語>

Un Sorriso(カンツォーネ)

Tango Italiano(コンチネンタルタンゴ)

Balada para un loco(アルゼンチンタンゴ)(コラム#3631) ピアソラ(コラ ム#3631)作曲

Rinascero(アルゼンチンタンゴ) ピアソラ(同上)作曲

& Julio Iglesias tango Caminito(アルゼンチンタンゴ)
http://www.planet-tango.com/lyrics/caminito.htm

Cancao Do Mar(ファド)(コラム#3940)

Milord(シャンソン)

いい日旅立ち(歌謡曲)(コラム#4353) 谷村新司作曲

昴(歌謡曲) 谷村新司作曲

Come Spiegarti(原題:To Treno Fevgi Stis Okto) テオドラキス(コラ ム#3645)作曲

Sogno di Liberta(原題:Sto perigiali)  テオドラキス(同上)作曲


 初めの頃の一人題名のない音楽会、曲を絞り込みすぎてましたね。
 最後の2曲だって、テオドラキスを取り上げた時、当然紹介すべきでした。

<フランス語>(シャンソンをフランス語で歌っているのが少なくて、探すの大 変でした。)

La chanson des vieux amants(シャンソン)
&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=kX6QiyMhMJs

<英語>(英語で歌っているのも少ないですねえ。)

marinero


ヴィラ・ロボス
 #4731(2011.5.7)
内田さん、またまたおめでとうございます。
 「・・・第53回グラミー賞が・・・発表され、ピアニストの内田光子さん<(コラム#3067、4201、4205、4289)>が最優秀器楽ソリスト演奏賞を受賞した。受賞作は、クリーブランド管弦楽団と共演したモーツァルトのピアノ協奏曲第23番、第24番。
 また最優秀ニューエイジアルバム部門で、琴奏者の松山夕貴子さんが参加する「ポール・ウインター・コンソート」が受賞した。」
http://www.asahi.com/culture/update/0214/TKY201102...
 「・・・「B's」の松本孝弘さんが最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバム賞を受賞した。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/11021...

 残念ながら、彼女のこの二つの曲↑、ユーチューブにはアップされてないね。
 そこで、今まで紹介していない彼女の(モーツァルトの名曲の)演奏を、お一つどうぞ。↓

 ニ短調の幻想曲


 この内田の演奏を、ユーチューブ上のよりアクセスの多い7人の演奏と比べてご覧。 
 内田、もっともっと評価されてしかるべきだって分かるはずだ。↓

 Marc McCarthy:平板!↓

 Nuccio Trotta:全般的に遅すぎる!↓

 Alicia de Larrocha:スタッカートが続く部分を除き名演奏。↓

 グルダ:速すぎるし無造作すぎる!

 グレン・グールド:これはジョークか!↓

 ギレルス:内田のに似ている名演奏。↓

 Maria Yudina:不鮮明な音、ミスタッチ、不自然な間!↓


英国を象徴する音楽
 ハメリン特集の最中ですが、「英国を象徴する音楽」特集をお送りします。
 曲の選定は(※を除き)、ガーディアン掲載ブログ↓に拠っています。
http://www.guardian.co.uk/music/tomserviceblog/201...
(7月21日アクセス)

1 大英帝国

The Crown of India Suite Op 66 (注1) Edward Elgar作曲 ユーチューブには全曲アップはされていない。
 Mogul Dance(March of the Mogul Emperors) 本人指揮 ロンドン交響楽団

 Intermezzo South Salem Saxons Symphony Orchestra

(注1)もともとは、ジョージ5世とメアリー王妃のインド皇帝・皇后戴冠式のためのインド訪問を記念して、1912年に演じられた仮面劇(masque)・・この場合は歌曲・・用の曲。同年に、エルガーは、これからの抽出曲にIntermezzoを加えて、音楽だけのオケ曲に再構成し、自らロンドン交響楽団を指揮して初演した。
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Crown_of_India
http://www.elgar.org/3crown.htm

2 英国

God Save the Queen (King)(英国の国家)※(注2)

(注2)「ニュージーランドでは今日でも『神よニュージーランドを守り給え』とともに国歌のひとつである。カナダ、オーストラリア、バハマ、ジャマイカ、マン島では王室歌 (Royal Anthem) として採用されている。イギリス連邦ではないが、リヒテンシュタインでは同じ旋律を流用して独自の歌詞を乗せて国歌としている(かつてのスイス・ドイツ帝国・ロシア帝国も同様であった)。・・・
 一般に編曲者として知られているのはトマス・アーン<(Thomas Augustine Arne)>である。1744年にイギリス上陸に失敗した小僭称者 (Young Pretender) チャールズ・エドワード・ステュアートは、1745年に側近のみを引き連れてスコットランドに上陸した。ハイランド地方の氏族は小僭称者の下に結集し、政府軍をプレストンパンズ (Prestonpans) において破り、以後ジャコバイトはイングランドへ向けて侵攻を開始した。ジャコバイトがイングランド中部ダービーまで南下してロンドンを脅かす<(コラム#181、1136、1696、1797)>中で、アーンは君主と国家の安寧を祈って「神よ、国王陛下を護り給え」を編曲した。」
女王陛下万歳 - Wikipedia

Enigma Variations(1〜14番) Edward Elgar作曲



 お急ぎの方は、9番のNimrodだけでもどうぞ(バレンボイム指揮 シカゴ交響楽団)


The Lark Ascending Vaughan Williams作曲 バイオリン:Janine Jansen(BBC Concert Orchestra)



Tallis Fantasia Vaughan Williams作曲


Gothic Symphony(世界最長の交響曲) Havergal Brian作曲
 (聴くのは下掲の出だしの部分だけでいいでしょう。)
 以下

3 イギリス

God Save the Queen (King)※(前出)
 この曲↑は、その編曲の経緯(前出)からして、「イギリス」の国歌の趣のあることに注意。

Land of Hope and Glory (注3) Edward Elgar作曲

(注3)「エルガーは国王エドワード7世の提案を受けて、戴冠式頌歌の終曲「希望と栄光の国」に「威風堂々<(Pomp and Circumstance)(コラム#3269)>」第1番の中間部の旋律を用いた。歌詞はイギリスの詩人アーサー・クリストファー・ベンソンによる。現在のイギリスにおいては国威発揚的な愛国歌かつ第2国歌的な扱いを受け<ている。>」
威風堂々 (行進曲) - Wikipedia
 このブロガーや、この曲をユーチューブ(画面に「イギリス」国旗が掲げられている)にアップした人物が、どうしてこの曲を英国ではなくイギリスを象徴する曲としたのか、今一つよく分からなかった。

4 スコットランド

Flower of Scotland(スコットランドの「国歌」)(注4)

(注4)「スコットランドの非公式な国歌・・・スコットランドのフォークグループ、ザ・コリーズ(The Corries)のロイ・ウィリアムソン(Roy Williamson)によって『スコットランドの花』は作られた。・・・ウィリアムソンは1960年代中頃にこれを制作、1967年にBBCの番組の中で演奏、発表した。その歌詞・・・は、1314年のバノックバーンの戦い<(コラム#4570)>を題材にしている。この戦いでロバート1世率いるスコットランド軍は劣勢にもかかわらずエドワード2世のイングランド軍に大勝利した。タイトルともなっている「スコットランドの花」とはスコットランドの国花であるアザミを指している。夜の闇にまぎれてスコットランドを攻撃しようと裸足で身を潜めていたヴァイキングたちが、アザミのとげを踏み、その痛さに思わず声をあげたことによって、スコットランドの人々が侵略の危険を察知した、という言い伝えがある。」
スコットランドの花 - Wikipedia

Land of the Mountain and the Flood (注5) Hamish McCunn作曲

(注5)1887年作曲。タイトルはウォルター・スコット(Sir Walter Scott)(コラム#4177、4197、4414)の叙事詩 'The Lay of the Last Minstrel' からとられている。
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Land_of_the_Mount...

5 ウェールズ

Men of Harlech(ウェールズの軍事俗謡) (注6)

(注6)・・・a song and military march which is traditionally said to describe events during the seven year long siege of Harlech Castle between 1461 and 1468. Commanded by Constable Dafydd ap Ieuan, the garrison held out in what is the longest known siege in the history of the British Isles. “Through Seven Years” is an alternate name for the song. Now some associate the song with the earlier shorter siege of Harlech Castle around 1408, which pitted the forces of Owain Glynd?r against the future Henry V of England."・・・
http://en.wikipedia.org/wiki/Men_of_Harlech

庄司紗矢香(1983年〜)小特集
ミカエル・タリヴェルディエフ(Mikael Tariverdiev。1931〜1996年)小特集
ルドルフ・ジーツィンスキー(Rudolf Sieczynski。1879〜1952年)
ズビグニフ・プレイスネル(Zbigniew Preisner(Van Den Budenmayer)。1955年〜)
松下奈緒小特集
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著名クラシック作曲家の最後の作品
ピョートル・アンデルシェフスキ
牛田智大君の小特集
映画音楽で読み解く20世紀
クラシック音楽徒然草--歌劇
#5580(2012.7.5) クラシック音楽徒然草--歌劇(その1)
#5582(2012.7.6) クラシック音楽徒然草--歌劇(その2)
#5584(2012.7.7) クラシック音楽徒然草--歌劇(その3)
#5586(2012.7.8) クラシック音楽徒然草--歌劇(その4)
#5588(2012.7.9) クラシック音楽徒然草--歌劇(その5)
#5590(2012.7.10) クラシック音楽徒然草--歌劇(その6)
ブラームス
アレクサンドル・グラズノフ特集
ミシェル・ペトルチアーニ

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