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作者:ベリーメロン

 聖殿の水遣いはこの世界に「勇者」を召喚するのが役目である。アラメシアの儀にて異世界の戦士をこの世界に顕現させる、
 そうやって世界の危機に立ち向かうという歴史がこれまで何度も繰り広げられてきた。
 その何度も繰り返されてきた歴史のなかで、水遣いにはもう一つの「役目」が存在する。

「あっ、ひゃうっ!ゆうしゃさまっ私のカラダっどうですか?」

 ぱちゅんぱちゅん。
 腰を揺らしながら水遣いは勇者に問う。薄暗い部屋の中で鳴り響いていたのは交わった勇者と水遣いによるもの。
 水遣いは勇者に馬乗りになって腰を揺らし、その度に艶かしい水音がその結合部から発せられていた。

「わた、しがっ……ひゃんっ動くので、勇者様は休んでてください、あっ」

 水遣いのもう一つの「役目」とは召喚した勇者に身体を許すこと。異世界から召喚された勇者にとって、この世界のために戦う理由はあまりにも少ない。
 だからこそ召喚主たる水遣いはその身体を以て勇者を饗すのである。世界を救う勇者へ、自らを差し出すように。

「勇者様のセイ剣……今ここまで来てるんですよ?」

 下腹部を撫でながら、その下にある猛々しい勇者のモノを意識させる。それだけでさらに膨張するのがわかって、水遣いはさらなる刺激を与えるように腰を動かした。

「私はっ、勇者様のためならっ、なんでもしますからっ!このからだっ、好きにしちゃっていいですからっ」

 普段は清楚な彼女からは想像もできない淫靡な仕草、さらに加速する結合部からの水音。激しさを増す腰の動きに膨張しきったソレが暴発するのは仕方のないことであった。

「あっ……出てますっ!勇者様の子種が、私の中にっ……」

 ゴポリ、と結合部から愛液混じりの精液が漏れ落ちていく。
 水遣いは肩で息をしながら腰を浮かすと、引き抜かれたソレは愛液と精液でぐっしょり汚れていた。
 先程まで入っていたソレを愛しげに撫でて微笑む。

「お掃除しますね」

 汚れたソレを自らの口で綺麗にする。奉仕の一連の流れをこなすため、屈もうとする水遣い。
 だがそれより先に勇者の手が遮り、水遣いの手を取った。不思議そうに固まる水遣いが、入れ替わるようにベッの上に降ろされる。

「ゆ、勇者様?どうかなさいましたか?もしかして不快だったので――んむぅっ!?」

 なにか粗相をしたのではないか、不安にかられた水遣いの口に勇者の唇が重ねられる。
 目を白黒させて驚きに顔を染まる水遣い。先程までの淫猥な様子はどこへやら、余裕を失ったかのように頬を赤くする。
 長く深い口付けは水遣いの舌をなぶり、くちゅくちゅと唾液が交わる音を響かせていた。

「ちゅっんんっ、ゆうしゃさまっきっきすはらめれすんぅっ!?」

 息継ぎの合間に漏らした抗議は、さらなる深いキスで覆われる。水遣いの腕力で勇者に抵抗することもできるわけがない。その後たっぷり数分間に渡って水遣いの口内は、勇者の舌に蹂躙されることとなる。

「はあ……はあっ……ゆうしゃさま……」

 数分にも及ぶディープキスが終わったときは、水遣いは疲労したように荒く呼吸をしていた。
 そうして息をなんとか整えてからポツリと溢していく。

「キスは、だめって言ったじゃないですか……私が愛してもらえる資格なんてないんです……」

 代々水遣いの仕事、それはすなわち勇者に世界を救ってもらうために身体を許すということ。そこにあるのは愛ではなく打算的なもの。
 だからこそその行為は愛のある行為であってはならない。勇者に尽くすだけの奉仕でなければならない。
 そう自らに言い聞かせてきたのだ。

「あんなキスをされたら私……本心を隠せなくなっちゃいます……」

 決壊していく本心。それを静かに聞いていた勇者は、水遣いの頬に手を這わせる。
 そのまま水遣いの耳元へ自らも本心を打ち明けた。

「こんな私でいいんですか……勇者様を利用するために呼び出した私なんかを愛してくれるんですか……貴方を愛していいんですか」

 返答に代わりに短いキスが贈られる。

「……大好きです」

 水遣いの返答もまた単純なもの。だがこれまでとは違った気恥ずかしそうな微笑みを浮かべている。
 下腹部への圧迫感に気付くと苦笑して呟いた。

「……………えっと、その、もっと愛してくれますか?」

 愛する少女の恥ずかしそうに頬を赤く染める姿に、我慢などできるはずもない。理性を手放した勇者は、愛する少女との第2ラウンドに突入する。

「きゃっゆうしゃさまっ!?いきなりはっ!あんっあっああっひゃあああああんっ!?」

 さっきとは明らかに違う感覚に戸惑う水遣い。されどそこにさっきまでの卑屈さはない。
 そんな彼女の嬌声が止んだのはすでに空が白んできてからだった。

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