※注意点 本作は高貴で偉大な害悪ハンター様に従うぼんだい民の図wの二次創作です。

あらすじ

2024年6月3日、突如害悪ハンターにより全みんつくに対して宣戦布告がされた。
害悪ハンターは"オモイッドオリロッドG87"と呼ばれる洗脳装置を用いて副管の中心人物であるもみじ氏やもっとも対立していたであろう北城氏を洗脳。
それを見た各コテハンは何とか逃げることに成功するも散り散りになっていた。

本編

第1話 決死の逃避行

狭い路地裏に複数の足音が響く。薄暗い空間に足音の反響が重なり、不安を掻き立てる。
「はぁ、はぁ、はぁ」
息を切らしながら、水色の長い髪を揺らした一人の少女が大きなカバンを持って走っている。少女の額には汗がにじみ、緊張と焦りが彼女の表情に表れていた。
狭い路地を必死に駆け抜ける彼女は、角を曲がると一瞬立ち止まり、周囲を見回した。近くには小川にかかる橋があり、その下に潜り込むことを決意する。橋の下は薄暗く、冷たい水の音が静かに響いていた。
少女が橋の下に身を潜めた直後、数人の人物が彼女を追って橋の上を駆けていく。
「どこに行きやがった!!」
「害悪ハンター様に従うことは幸福なんだぞ!!」
「所詮害悪だ。簡単に見つけられるさ。」
怒鳴り声と足音が遠ざかり、彼女の耳に届く音は再び小川のせせらぎだけとなった。少女は、止めていた息を静かに吐き出す。
今まで少女と明記していたが語弊がある。実際には性別不詳なのだ。便宜上、彼女と呼ばせてもらう。彼女の名前はDD-183。みんつくで活動するコテハンの一人だ。
彼女はいつものようにコテハンたちと会うためにヒイラギシティを訪れていた。
しかし、突如現れた害悪ハンターによってもみじ氏や北城氏が洗脳されると事態が一変した。
彼女は混乱の中、他のコテハンと共に逃げ出すも、はぐれてしまった。
「はぁ...はぁ...F-15、F-16、F-117...」
彼女は息を整えつつ、落ち着くために戦闘機の名前を口に出す。いつもこうして、自分を冷静に保つのが彼女の方法だった。
「はぁ〜、さてと,,,どうしよう。」
橋の下で一息ついた彼女は、次の行動を考える。持ってきた大きなカバンに視線を落とし、思案を巡らせた。
「何とかこれは持ってこれたから、自衛くらいはできるかな...」
そういうと彼女は持っていたカバンを開ける。
中には
  • H&K XM8(アサルトライフル)
    • 予備のマガジン8個
  • グロック17(拳銃)
    • 予備のマガジン3個
  • 閃光手榴弾 3個
  • 破片手榴弾 2個
  • 煙幕手榴弾 4個
  • 伸縮式警棒
  • 各種装備品
  • 防弾ヘルメット etc..
が入っていた。
「とりあえず、脱出して本隊と合流しないと。」
装備を整えたDD-183は、慎重に周りを確認すると、隠れていた橋の下からゆっくりと歩き始めた。緊張感が漂う中、彼女は一歩一歩慎重に進んでいく。静かな路地裏を抜けていくと、広い道が見えてきた。
そこからは、害悪ハンター軍の戦車や兵士たちが見えた。戦車は重々しい音を立てながら進み、兵士たちは警戒を怠らずに周囲を見張っていた。
「装備は、SIG XM5にRPK...wikipediaで見つけたのを適当に持って来ましたって感じ。」
DD-183は思わず苦笑した。害悪ハンター軍の装備は統一感がなく、ごちゃまぜだった。
広い道に出るのは危険だが、慎重に動けばなんとかなるかもしれない。自分の装備を確認しながら、彼女は深呼吸をして意識を集中させた。
心の中で自分を奮い立たせ、彼女は再び行動を開始した。周囲の警戒を怠らず、敵の目を盗みながら少しずつ前進していく。
広い道を渡りきると、再び路地裏に入り込んだ。
そのように狭い路地を抜けながら、害悪ハンター軍を回避しながら、ヒイラギシティの端にたどり着いた。彼女は息をつく間もなく、次なる障害に直面することになった。
(あと少し..)
そうDD-183が思った瞬間、上空から巨大な影が落下してくる。轟音と砂埃が巻き起こり、DD-183は思わずしりもちをついた。路地裏の狭い空間に大きな物体が落下する様子は、彼女にとって驚きの連続だった。
砂埃が晴れると、40mもある銀色の巨人が姿を現した。
「えっ...なんでここに...」
彼女は目を疑ったが、銀色の巨人は害悪を滅ぼさんと手を伸ばした。
しかし、その時、轟音と共に20mの機械の巨人が現れ、銀色の巨人の腕を弾き飛ばした。
「あれはネメシス!? ってことはコンフレさん!!」
その機械の巨人はIF-24「ネメシス」。コテハンの一人であるコンバットフレーム氏が生み出したイルネシア共和国が開発した人型兵器だった。
コンフレの操る「ネメシス」は刃渡り14メートルもある巨大な刀を振りかざし、銀色の巨人の腕にぶつけた。切り落とすことはできなかったものの、その速度と力を活かした攻撃によって、DD-183を掴もうとしていた巨人の腕を弾き飛ばした。突然の攻撃に激昂した巨人は、その標的をDD-183からコンフレに移した。巨人の眼光が鋭く光り、巨大な足を踏み鳴らしてネメシスに向かって突進してくる。
しかし、巨人の大振りな攻撃は高い機動性を誇るネメシスにかすりもしなかった。その動きは鈍く、精度を欠いていたため、コンフレは冷静に巨人の攻撃をかわし続けた。その大振りな攻撃でできた隙を、コンフレは見逃さなかった。
ネメシスは素早く距離を取り、巨人の胸に付いている発光する球体を狙った。そして、24式機動兵器用試製速射式電磁投射砲を構えた。
「これで終わりだ!」
コンフレの声と共に、ネメシスのレールガンが火を吹いた。毎分800発のレートで発射される高速度弾が、銀色の巨人の胸を正確に捉える。
何発も胸に高速度弾を受けた巨人は吹き飛び、周囲の建物を破壊しながら倒れた。
砂埃と衝撃波で荒ぶる髪を押さえながら、DD-183は考えていた。
(コンフレさんは味方? でも、あの巨人が誰かが送った助けかもしれないし…)
コンバットフレーム氏が洗脳を受けていない確証がないため、彼女は疑念を捨てきれなかった。しかし、考えをまとめる暇もなく、ネメシスがDD-183の近くに着陸し、コックピットが開いてコンバットフレームが現れた。
思わず、DD-183はXM8を構え、それに応じる形でコンフレも23式大口径拳銃を構えた
。しばしの沈黙の後、DD-183が口を開いた。
「無事だったんですね、コンフレさん。」
「DDさんも無事で良かったです。」
再び沈黙が流れる。DD-183は思考を巡らせながら、唯一思いついた質問を投げかけた。
「コンフレさん。害悪ハンターってどう思います?」
「っ! いっせーので言おうか。」
「わかりました。いっせーの!」
「怖い奴」「敵」
その回答を聞いたDD-183は、どっと力が抜けた気がした。害悪ハンターに洗脳されると、まるでBOTのように害悪ハンターへの崇拝の言葉を続けるからだ。
「よかった〜。北城さんに加えてコンフレさんが敵に回ったら勝てないと思ってたもん。」
「俺もDDさんの隼公国軍が敵に回ったら勝てないと思ってました。」
二人は笑いながら銃をおろした。
「コンフレさん。その機体、二人乗りできます?車置いてきちゃって。」
「大丈夫ですよ。」
コンフレがそう言いながらDD-183に手を伸ばしたその時、轟音と共にコンクリートの残骸が二人の間に落下した。
「DDさん!大丈夫ですか!?」
「自分は大丈夫です!早く離陸してください!」
コンクリートの残骸が飛んできた方角を見ると、先程倒したはずの巨人が立ち上がっていた。
「わかりました!無線は白紙の回線です!」
コンバットフレームはそう言い残し、ネメシスを離陸させ、再び巨人に向かっていった。DD-183は携帯無線の周波数を白紙作戦時の共有回線に変更しながら、何かで援護できないかと街を駆けていた。すると、戦いの余波で吹き飛ばされたのであろうビルの屋上で横転した軍用トラックが目に入った。
「もしかしたら…」
DD-183は、ビルの階段を駆け上がり、息を切らせながらビルの屋上までたどり着く。
「ゼェ.…ハァ…こんなんなら…もっとうんどうして…たいりょくつけるんだった…ハァ…」
軍用トラックの周りには大量の重火器が無造作に放置されていた。
DD-183はその中の対戦車ミサイルを手に取る。
FGM-148"ジャベリン"
某戦争で有名になったアメリカ製の対戦車ミサイルだ。
「よかった、壊れてない。」
DD-183はカバーを外し、巨人に向けて構える。
巨人をロックオンするとダイレクトアタックモードに設定。そして、
「バッブラストエリアクリア!」
後ろを確認して叫ぶと前を見て引き金を引いた。
バシュッという音ともにミサイルが放たれ、一直線に巨人に向かって飛んでいき、着弾する。
しかし、たかが対戦車用のミサイル。
40mの巨人には全く効かなかった。
「やっぱり効かない!何か他にないの?! AT-4にRPG、スティンガーにTOW! これだけ!?なんかないのデイビー・クロケットとかさ!」
そう叫びながら、重火器の山を漁っているとあるものが目についた。
それはEDFと書かれた鍵が壊れたケースだった。恐る恐るケースを開けるとそこには
「なんでここにジェノサイドガンが…?」
EDF最凶兵器の一つ、凶悪すぎたために後の作品では封印されたと言われるジェノサイドガンがあった。
「コンフレさん!巨人を一箇所に押し留めてください!」
DD-183は無線で叫ぶ。
「わかった!けどどうするんだ?」
そう言いながらコンフレが操るネメシスはアルテミスミサイルを64発全弾発射し、巨人を足止めする。
「ジェノサイドガンを使用します。」
ジェノサイドガンを肩に担ぎ構える。
つばを飲み、汗が額を流れる。
一度の深呼吸の後に叫ぶ。
「悪を撃ち砕く正義の一撃! 光よ!」
引き金を引いた瞬間、轟音とともに紫色の光線が巨人に向かっていく。
光線が巨人に直撃した瞬間、天地を揺るがすような大爆発が起こった。周囲の建物は衝撃波に飲み込まれ、次々と崩壊し、瓦礫の山と化した。猛々しい爆炎が瞬く間に巨人を包み込み、灼熱の炎と黒煙が空高く立ち昇る。その光景は、まるで地獄の門が開かれたかのように壮絶であった。
しかし、その光景をDD-183は見ていなかった。
発射の反動に加えて爆風を受け、彼女は足を踏み外し、ビルの屋上から落下していたのだ。
何とか端に捕まることに成功したものの、指先は限界に近づいていた。
無意識に下を見たDD-183は、後悔の念に駆られた。確実に3階以上はあるこのビルから落下すれば、運が良くても骨折は確実だ。運動音痴の彼女には五点接地などできるはずもなく、高所恐怖症の彼女の脳裏には嫌な想像が浮かんだ。
「もう…だ…め…」
目を閉じ、手を離した。自由落下の感覚が一瞬彼女を襲う。しかし、すぐに何かに抱えられる感覚を覚えた。目を開けると、コンフレの操るネメシスの巨大な手が彼女をしっかりと包み込んでいた。
「大丈夫ですか!DDさん!」
ネメシスのコックピットが開き、コンバットフレームの姿が現れた。その瞬間、DD-183の目から涙がこぼれた。一人での孤独な戦い、巨人との激闘、そしてビルからの落下。これらの出来事を、人一倍臆病な彼女は必死に耐えていた。
だが、コンバットフレームに救われたことで、緊張の糸が一気に切れ、今までこらえていた恐怖心が安堵とともに噴出するのは当然だった。
ネメシスの手の上で泣き続けるDD-183をコンバットフレームは眺める。
(あれだけのことがあった上に、ビルから落ちそうになれば同然か…)
(それはいいけど…なんか見た目も相まって子供みたいだな…ほんとにこの人年上なの…?)
「えっと、DD さん大丈夫ですか?」
コンバットフレームの問いかけにDD-183は泣きながら答える。
「大…丈夫…です…グズッ ごめ…んなさい… 涙…が…止まらなくて…」
「あの、これ使いますか?」
コンバットフレームはハンカチとティッシュを手渡す。
DD-183はそれを受け取るとびしょびしょになった眼鏡を拭いて、鼻水をかむ。
「とりあえず、中に入りましょうか。」
そう言いながらコンバットフレームはDD-183に手を伸ばす。
「ありがとう…ございます…グスッ」
DD-183はコンバットフレームが差し出した手を握り、コックピット内に入る。
「DDさん、隼公国軍はどうしてますか?」
「えっと…グスッ…海軍はフィエド海軍と合流して…大泉洋に待機させてあります…」
「良かった、俺のイルネシアの部隊もこっちに向かわせてるので合流させましょう。」

…鋭意作成中

このページへのコメント

臨場感ある
よき

2
Posted by  knzk_haruka knzk_haruka 2024年06月04日(火) 18:32:14 返信

え!!素敵!!!
心情描写も生き生きとしてて素晴らしいし戦闘描写も躍動感があって場の緊張が目に浮かぶし...
尊敬します!!

2
Posted by 雑子 2024年06月04日(火) 18:09:05 返信

なんだこれ…神クオリティすぎる…認めたくはないんですが…

0
Posted by 害悪ハンター 2024年06月04日(火) 17:21:48 返信数(1) 返信

最後の一言が不要だね。

0
Posted by 名無し(ID:+D+wHxGVcg) 2024年06月05日(水) 23:03:33

良作キターーーー(゚∀゚)ーーーー!!!
最終的には洗脳されてしまったコテハンを無事救済して欲しい(願望)

1
Posted by てぃろるーな 2024年06月04日(火) 16:48:53 返信

でけた。
改良できる点(登場キャラクターの口調など)があればぜひ。

0
Posted by DD-183 2024年06月04日(火) 16:42:27 返信

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