最終更新:ID:rytBZ4cVnA 2020年03月14日(土) 21:56:03履歴
No.88 死んでいる
「死の本質に近いものをこの小説はとらえ得たのではないか」(川上弘美、『朝日新聞』書評)動物学者の夫婦が砂丘で撲殺された。死体に生き物が群がり、肉を貪る……。全米批評家協会賞受賞の問題作!(Amazon内容紹介より)
九相図というものをご存じだろうか。
死体が徐々に朽ち果てていく姿を九つの図に分けて描いた絵画である。
奇書ファンの皆様にとってわかりやすく言うならば、ドグラ・マグラで呉青秀が描いていたアレである。
この作品では夫婦パートと夫婦の娘パートの二つが交互に描かれる。
そのうち夫婦パートが、言うならば九相図的な形になっている。
すなわち、夫婦の死から徐々に死体が朽ちていく流れが、淡々と描かれているのである。
作中の中心は娘パートではなくこちらの夫婦パートであり、「死体の繋いだ手が離れるか」ということが主要テーマとなる。
まさに、死体が主人公の作品である。
死体が徐々に朽ち果てていく姿を九つの図に分けて描いた絵画である。
奇書ファンの皆様にとってわかりやすく言うならば、ドグラ・マグラで呉青秀が描いていたアレである。
この作品では夫婦パートと夫婦の娘パートの二つが交互に描かれる。
そのうち夫婦パートが、言うならば九相図的な形になっている。
すなわち、夫婦の死から徐々に死体が朽ちていく流れが、淡々と描かれているのである。
作中の中心は娘パートではなくこちらの夫婦パートであり、「死体の繋いだ手が離れるか」ということが主要テーマとなる。
まさに、死体が主人公の作品である。
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