FFシリーズ総合エロパロスレのまとめ

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 カオスゾーンの一角──。
 男は遺跡跡の外れで、一人、行為に耽っていた。
 荒々しい息遣いで、赤黒く、中太りした肉柱を、右手で扱き上げている。
筋骨隆々とした肉体にふさわしい、大型で、無骨な逸物だった。
「ったく、情けねぇなあ……ガキじゃあるまいし」
 男──ジェクトは、先刻襲われた淫夢のせいで、寝付けずにいた。
「つうかよ、あんなハレンチなねーちゃんがウロウロしてるっつーのに。他の
奴らは、どいつも涼しい顔しやがって……あいつら、みんな枯れ切ったジジィ
とカマ野郎だ!」
 カオスに導かれし十人の戦士として、同じく選ばれた二人の『魔女』のことだ。
アルティミシアと『暗闇の雲』と名乗る二人は、常日頃から申し訳程度の薄絹
しか身につけず、豊満な肉体を常にさらけ出し、無神経なほど色香を振り
まいているのだ。
 俗世の性が抜け切らないジェクトにとっては、まさに天国という名の地獄であった。
 その夜も、銀髪の魔女――アルティミシアに纏わりつかれる夢に襲われ、危う
く寝床で精を吐いてしまうところだったのだ。
 とにかく、早々に処理して早く寝所に戻りたい一心で、肉柱を絞り上げていた。
 とくとくと透明な汁を滲ませながら、今まさに迸りを上げようとしていた、その時だ。
「姿を見ぬので探してみれば……」
 玻璃の鈴を鳴らすような、凛とした声と共に、柔らかな質量を持ったものが
ジェクトの背中に覆いかぶさった。
「うおっ!」
 驚き振り向くと、そこには妖しげな笑みを浮かべたアルティミシアがいた。
「このようなところで、そのようなことを……」
「……っ! う、うるせえっ!」
 曲がりなりにも異性に痴態を見られた羞恥心から、褐色に焼けた男の頬に、
別の色が浮き上がった。
 振り解こうと腕を上げた瞬間、背後にあった魔女の姿は消えていた。
 向き直ったジェクトの前で、アルティミシアは膝を着いていた。
「手助けをしてやろうか?」
 肌蹴たドレスの胸元から、色付いた先端が僅かに覗いていた。
 ジェクトは見ぬ振りをしたが、着衣の下に隠したその分身は、ぴくんと跳ね上がり、
素直に反応した。
「なんだよ。アンタ、本気か?」
「ひと時の夢、全てを悦楽に委ねるも、また一興」
 赤銅色の男の肌に、白磁のごとき魔女の指が重なる。星月夜の下に浮き上がる、
艶やかなシルエット。
 アルティミシアの手が、ジェクトの胸に触れ、腹に触れ、更にその下へと。
 藪に分け入る蛇のしなやかさで、目的のものを探り出した。
「フフっ……なんと雄々しい」
 赤黒いそれを手の中に収め、反り上がった幹を根元から撫で上げる。朱に濡れた
唇が、また違う微笑の形に変わった。
 まさに悪夢が現実なったというわけだ。ジェクトは、赤い唇に鈴口を吸われながら、
そう思った。
 魔女の舌戯は、滴り落ちる水滴のようだった。
 舌先でじりじりと粘膜をいたぶり、裏筋を、胴体に浮き上がる血管のうねを舐め
上げていく。
 細い爪でふぐりをくすぐるのがまた堪らない。
 髪飾りを外し、月光のように艶めく銀髪を撫でてやりながら、ジェクトは、低く吐息
をついた。
「勘弁してくれよ……」
 下腹に疼いていた熱源が、再びせり上がっていく。
 暴発を押さえていた留め金が弾けるまで、そう長くは持たなかった。
 ジェクトは無意識に、アルティミシアの後頭部に手を掛け、腰に押し付けていた。
「うっ……クソっ! 来るぞ、しっかり咥えろ!」
 魔女は唇をきつく締め、頭部に向かって一気に絞り上げた。
 先端部のくびれに唇がかかった瞬間、一際膨張した幹が脈動し、濁流を放った。
 口内に肉茎を収めたまま、湧き出る体液を受け止めるアルティミシア。
 舌の上に溢れ出るそれが、甘美な蜜か美酒であるかのように、ひくひくと震える
ジェクトの切っ先を愛撫しながら、ゆっくりと飲み下していった。
「わりぃな……先にイっちまった」
「だが、まだ尽き果てたわけではないようだな?」
 そう言って、硬度を保ったままの逸物を手の中で遊ばせるアルティミシア。
「馬鹿野郎ぅ。お前がいつまでもしゃぶってっから、また勃っちまっただけだ」
 我が子の排泄を始末する母猫のように、尿道口の残液を吸い出す姿は、身も
心も男に服従しきった雌畜に見える。だが、時折ジェクトを見上げる黄金の眼差し
は、牙の如く心臓を貫く鋭い力を持っていた。
 なかなか手応えのありそうな女だ。

「さぁて。アンタ、覚悟はいいか? 俺様の相手はキツいぜ?」
 アルティミシアは微笑み、迷いもなくドレスの前を開いた。
 胸元のまろやかな曲線の全てがあらわとなり、淡く色付いたのばらの蕾が、頂上
からやや上向きに突き出していた。
「共に愉しもうではないか。今宵限りの夢を……」
 軍艦鳥に似た黒翼をひるがえし、魔女の身体は音もなく上昇した。
 舞い降りるようにジェクトの腕の中に収まると、アルティミシアは身体を反転させ、
横様に抱かれる格好になった。
 耳朶の端に、柔らかな吐息がかかる。銅板の如き胸板の古傷に重なるように、
魔女の甘い爪跡が刻まれていった。
「こっからが本番だからな。俺を誘惑したことを後悔させてやる!」
 ジェクトは、片方の豊房を襟の羽毛飾りごと手のひらに抱き、下から押し上げる
ように揉んだ。もう一方には直接唇をつけ、薄紅色の先端部にしゃぶりついた。
 無骨な唇が、玉色の肌を乱していく。アルティミシアを飾る金の装身具が、その身
をくねらす度に、涼やかな音色を立てた。
 いくつかの銀の房が胸の前に垂れ、月の光を宿して燐光を発しているようだった。 
 さらに臍からその下にかけて、そこが神聖な場所であることを示すように、翡翠色
の文様で彩られていた。
 秘部に体毛は殆どなく、丸みのある恥丘がジェクトの目に留まった。
 その谷間から、ぷっくりとした新芽のようなものが、僅かに突き出ているのだ。
 男の指が陰裂を広げると、肉の間から大粒の真珠が零れ落ちた。
 今までに見た女のものよりも、一回りほど大きかった。
「でっけぇクリしてやらぁ……。どうだ? ピンピン感じてんだろ?」
 愛液に浸した指先で、包皮ごと輪を描くように捏ね回す。
 ぴたぴたと粘膜の音が聞こえるほど、そこは潤み、ほころびていた。
「あっ……!」
「いい声だねぇ……もっと鳴いてもいいんだぜ?」
「っ……! 愚か者……!」
 アルティミシアの声には、僅かに震えが混ざっていた。
 花芯を犯す指が、二本、三本と増え、侵攻は秘裂の内部にまで及んだ。
 魔女の指先も、再びジェクトのものに絡みつき、先走りに濡れた幹を刺激し続け
ていた。
「んじゃ、そろそろいくか?」
 ジェクトの両腕が、魔女の腰を捕らえた。
 意を汲み取ったアルティミシアは、男の方に身体を傾けた。
「さぁ……満たして……」
 腰を跨ぐように体勢を変え、掴んでいた肉茎を、自らの秘部に導いていく。
 男に支えられながら、静かに、深く、繋がっていった。
 アルティミアを上位にしたのは、地面に寝かせては翼が邪魔だろうというジェクトの
気遣いだった。
 白大理石の床はすっかり冷え切っていたが、二人の身体は、それを感じないほどに
熱く火照っていた。
 締め付けるような内圧と、背中を走る甘い痛み。
 爪を立てられた反撃に、妖精のように尖ったアルティミシアの耳朶を甘噛みした。
 首筋、おとがいの下にも舌先を這わせ、羽毛飾りの陰に、わざと大き目のあざを残した。
「ああ……っ!」
 最奥の門を叩くと、魔女の背が弓なりに反った。
「まだ、まだだぜ……っ!」
 根元まで深く突き入れ、そのままジェクトは、アルティミシアの腰を抱えて立ち上がった。
「な、何を……っ」
「ちょっくら向こうの祭壇までな、このままご案内するぜ」
 祭壇へと続く広い階段。
 歩を進める度、アルティミシアに突き刺さる情熱の切っ先。
 肉壁の襞が、舵に絡んだ海草のように纏わり付き、ジェクトの芯を悩ませる。
「おー、よく吸い付いてくらぁ。なんならこの格好でイかせてやろうか? ん?」
「……無駄口の多い男め」
「けっ、わぁーるかったな」
 祭壇の端にアルティミシアを降ろす。祭壇はジェクトの腰位の高さで、対面座位には
床よりも都合が良かった。
 腰に巻きついていた両膝を抱き直し、アルティミシアの尻を軽く揺すり上げた。それだけ
でも、つぼまった花芯に低い息が漏れる。
 目下に広げられた結合部からは、狂獣の涎のように蜜が溢れ、やや開き気味の陰唇が
男の幹をしっかりと咥え込んでいた。
「やれやれ、アソコひくつかせておねだりかよ。そんなにオレ様のナニが気に入ったってか?」
 膨張し、赤みの増した核が包皮の下から完全に露出して、次の行動を誘うように不規則
に震えていた。
「アンタみたいないい女、久しぶりで手加減できそうにないぜ」
「なら、思う存分、解き放てばいい……」
「ああ……そんじゃ、お言葉に甘えさせてもらおうか……っ!」
 ジェクトは、中程まで引き戻した茎を、一息に突き入れた。
「ああぅっ!」
 雷の如きそれは、序章の一文に過ぎなかった。
 ブリッツ選手ならではの強靭な腰周りに任せて撃ちつけられる一撃は、魔女すら失神しかね
ない衝撃と快感を刻みつけるのに十分だった。
 粘膜と粘液の摩擦によって、結合部には白い泡花が咲き零れた。
「しっかりついてこいよぉ……っ、天国まで吹っ飛ばしてやるからなぁっ!」
 渦巻くような激しい律動。溶け合い、縺れ合う、欲と熱。
 振り落とされまいと肩にしがみつくアルティミシアの爪は、確実に銅板色の皮膚を切りつけ
ていた。
 その痛みさえも、快楽を引き立てる差し色でしかない。
 愛情などという生温い感情は二人には不要だった。
 求め、与え、求め返す。実にシンプルな行為の応酬。
「さぁっ! もっと、奥に……!」
 貪欲に搾り上げる蜜壷の中で、ジェクトの分身は悲鳴を上げていた。
 アルティミシアの嬌声が、途切れ途切れに闇を貫く。
 切ない涙声にも似た音色を耳に、男は果てた。
 濃密な愛欲の香りが満ちる只中で、二人の意識は溶け合い、沈んでいった。

 次に目が覚めた時、ジェクトが掴んでいたのは葡萄色の敷布だった。
 月明かりは琥珀色のランプの灯りに、星空は薄布を重ねた天蓋に、廃墟の祭壇は楕円型
の寝台に変わっていた。微かに音楽も聞こえる。薄明

かりに浮かび上がる内装は、どれも値の張るアンティーク物のように見えた。
 眠気払いに顔を擦る。額のバンダナがない。ジェクトは、何も身に着けていなかったのだ。
「目が覚めたようね?」
 アルティミシアだ。
 その足元には、身の丈80cmもない二足歩行の黒猫が、ティーセットを乗せたトレーを持って
立っていた。
 鉢割れ模様で、胸と足の先が白い。スピラでケット・シーと呼ばれていた猫の妖精に似ていた。
「何だぁコイツは?」
「うちの執事、城の雑用一切を任せています。貴方の服と装備品も手入れさせておきました」
 見れば、黒猫は付け襟と蝶ネクタイをしていて、腹の黒い部分は模様ではなく、丈の短い
前掛けをつけているためだった。
 寝台の横には、ねぐらに置いてきた長小手と大剣、腰巻等がサイドテーブルに丁寧に並べ
られていた。
「てこたぁ、ここはアンタの?」
「私の寝室です」
 黒猫が差し出した紅茶を、カップの胴を掴んで受け取り、口に運ぶ。
 どうせなら酒の方がいいとジェクトがこぼすと、アルティミシアは指を一つ鳴らした。途端に
ティーカップの中から、甘いダーク・ラムの香りが立ち上った。
「貴方、私を抱いたまま眠ってしまったのですよ。それで、仕方なくここへ」
「あー? そうだったっけか? いや、あの後アンタが上に乗って、もう一回戦やったとこまでは
覚えてるんだがよぉ……」
 こめかみを掻いたところで、その記憶が戻るわけでもなく。
「早く身支度をなさい。またガーランドの集会に遅れますよ?」
「おう、色々世話してもらって済まねぇな……」
 残りのラムで舌を濡らすと、黒猫にカップを渡して立ち上がった。
「っ……!」
 ジェクトは、背後からアルティミシアを抱き寄せた。
 胸に当たるふわふわとした羽毛の感触が心地良い。
「一番忘れちゃいけねえこと、今思い出したぜ」
 肩越しに右の頬に手を添え、薔薇よりも鮮やかな唇に、自分のものを重ねた。
 身体を反転させながら、歯列を押し開け、舌先を奪う。
「……もう、いいでしょう?」
 アルティミシアの長い爪が、ジェクトの唇をさえぎった。
「このままでいいかどうかぐらい、アンタもわかってんだろ?」
 そう言って、腕を腰に回し、二人の身体を密着させる。黒猫が脛に爪を立てているが、そんなこと
は気にもならなかった。
「本当に……仕方のない人ですね」
 その日、二人は揃って集会に遅れてやってきた。
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