FFシリーズ総合エロパロスレのまとめ

ルーネス×レフィア3



 その日、ルーネスに話し掛けた時点でレフィアは既に赤面していた。
「ルーネス、ちょっと来て」
「え? 俺今日はまだ下着も靴下も眼鏡もこっそり盗んだりしてないぞ」
「つまりいつもはしてるのね……それはいいから、いやよくないけど来なさい」
 強引に腕を引っ張る先はいつもの柱の陰。
 密会所というには少し雰囲気に欠けるが、利用の回数はここ最近増える一方だった。
「昨日抜いてもらったし、今日はまだ別に溜まってないぜ」
「いいから黙って聞きなさい」
 ンッンー、と咳払いをして、ルーネスから目線を外す。
「いつも、その、ルーネスが気持ちよくなる手伝いをしてあげてるでしょ?」
「そうだな」
「だから、ああもうっ、流れで分かりなさいよ!」
「そんな無茶な」
 実際何の説明もしていないに等しい。
 レフィアはずれてもいないのに眼鏡の蔓を弄り回し、顔の火照りを抑え込んで口を開いた。
「だ、だからっ、私が気持ちよくなる手伝いもしてほしいのっ!」
「………………………………は!?」
 耳に飛び込んだとんでもない台詞が聞き間違いでないと確信するのに、多少時間がかかった。
「いい? 勘違いしないでよ? 私とルーネスの関係を考えて都合がいいと思ったからルーネスに頼んだだけなんだからね。
 これで調子に乗って恋人面とかされたらトードかけて四つの像のど真ん中に放り込むからそのつもりでね。
 今から頼むのは100%私の快楽のためであって実行の権利は私にしかないから終わったら忘れなさい、いいわね!?」
「は、はい!」
 言葉の内容より、それだけ一息にまくしてた勢いに押されてルーネスは頷いた。
 指を突き付けられて追い込まれるうちに壁に背中が当たり、いつの間にかいつもの体勢になっていた。
「それで、何すればいいんだよ。胸とか触ればいいのか?」
「いつも通りルーネスは一切何もしちゃ駄目。そこに立って……ううん、ちょっと腰屈めて」
「……こうか?」
 二人の顔の位置が合った。
 合ったときにはもう、レフィアの眼鏡がルーネスの鼻に触れていた。
「……!?」
「んっ……」
 唇が触れ合ったのを確かめると、レフィアは本を落とし、手を自分の服の下に滑り込ませた。
「……気分を盛り上げるためなんだから、ルーネスは黙ってキスされててよね」
 一睨みした後、驚きに半開きになっているルーネスの唇を割り、舌を挿し入れた。
「んっ……んぁ……」
 返していいものか迷っているルーネスの舌を、挑発するように舌先で弄る。
 ようやく絡め返してきた舌の動きを感じ、レフィアは握りしめるように自分の乳房を揉んだ。
 二度三度その小さな快感を味わった後、煩わしくなり背中の留め具に手を回した。
 体温を残した下着が本の上にぱさりと落ちる。
 小さなエンジン音が鳴る中、二人の耳には頭の内側から響く粘着音しか聞こえていなかった。
「はっ……ん……」
「はぁ……は…んん……!」
 混ざり合った唾液が顎を伝うのを感じ、レフィアは空いた手でそれを受けた。
 ルーネスに気付かれないことを願い、その手も服の下に突っ込んだ。
 固く膨らんだ胸の先端に触れ、そこを中心に唾液を塗り広げる。
 粘液のぬめりがまったく別種の快感を呼び起こし、意思と関係なく瞳が潤んだ。
 胸の感覚だけで全身が痺れ、自分が自分でないように思考がぼやける。
 その大きな原因が目の前の相手だと自覚し、レフィアは零れた唾液を塗るように唇を擦り付けた。
「んぅぅ……!」
 脚が震え、今にも体が倒れそうになる。
 それを見計らうように、ルーネスの腕が腰に回され、しっかりと支えた。
 そのことを咎めることもなく、レフィアは舌の触れ合いと胸への愛撫に没頭した。
 口の中に溜まった二人分の唾液を嚥下した途端、早くも限界が訪れた。
「ん…はぁっ……ルーネス……!」
 最後の瞬間どういった感情からその名を呼んだのか、ルーネスはもちろん、レフィア自身にも分からなかった。
「はぁ……はぁ……」
「……大丈夫か?」
 崩れ落ちて焦点の合わない目で中空を見上げるレフィアに、ルーネスは思わず訊ねた。
 眼鏡は顔の密着で曇り、顎から服の胸元までは唾液でべっとりと汚れている。
「……大丈夫だから、もう忘れて、行って」
 息も絶え絶えにそう言われ、「この勢いでやっぱり今日もしてもらおうかな」とも言い出せず、ルーネスは退散した。
 ルーネスが去った後も、かつてない深い絶頂の余韻にレフィアはしばし呆然としていた。
 やがて焦点が合うにつれ、その表情に浮かぶのは自己嫌悪のそれだった。
「はぁ……」
 袖口で口元を拭い、もそもそと下着を付け直す。
 唾液まみれの乳房を拭き忘れたことに気付き、濡れた布地の感触に眉をひそめる。
「……バカ。私のバカ。素直にキスしてほしいって言えばいいのにあれじゃ私が変態じゃない……」
 とうとうぐったりと床に倒れ込み、やはりいつも通りの長い長い溜息をつくのだった。



ルーネス×レフィア7
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