FFシリーズ総合エロパロスレのまとめ

ノックをしても返事がないので、ローザはそっとノブを回してみた。
鍵はかかっていなかった。

窓から差し込む月明かりを背に、カインはベッドに座っていた。
衣類は身につけていたが、上半身は裸だった。
ローザが後ろ手にドアを閉めると、こちらへおいでというように片手を差し伸べる。
おずおずと歩み寄り、その手にふれると、我慢出来ないというかのような強い力で抱きすくめられた。
「冷たい手だ」低い声が耳元でささやく。
カインの吐息は夏の草原のような野生の匂いがして、耳朶を甘噛みされただけで、ローザは膝の力がぬけるのを感じた。

ローザの華奢な肩を抱き寄せると、柔らかな髪から甘い花の香りがしてカインの鼻腔をみたした。
2人は向き合って、カインはローザを自分の膝の上に跨るような姿勢で座らせた。
はだけた薄い夜着の隙間から、手を滑り込ませ、彼女の背と腰に直接触れ、抱き寄せようとする。
ローザはカインの頬をそっと両手で挟んだ。

ためらうような一瞬の空白の後、どちらからともなく唇をもとめた。
唇と唇があわさり、舌が絡み合う。

そのキスが、次第に呼吸が苦しくなるほど、貪るようなものになるのにあわせ、
カインは、指先で背筋や腰のくびれをなぞり、そのまま乳房に指を這わせていった。
ローザの肌はてのひらにすいつくようで、胸はふっくらと弾力があり、
揉みしだくと夜着の薄い衣越しにも、自分の指が食い込んでいるのがわかる。
カインはローザの白い首筋、肩、鎖骨へと、唇をすべらせていった。
彼の指や唇が肌にふれる度、ローザはぞくぞくと背中を駆け上がってくる快感と、下腹部に熱い潤いが広がるのを感じた。
カインは彼女のやわらかなふくらみに夜着の上からくちづけた。
頼りないほど薄い布ごしに、舌で愛撫する度ぴくんと震えては先端が硬く尖っていく感触が伝わる。

カインがそっと体を離すと、窓から差し込む夜光で、ローザの姿がよく見えた。
薄い夜着の胸元は彼の唾液で濡れ、しっとりと肌に張り付き、刺激に耐えきれず固くつきだした薄紅色の乳首が透けて見える。
顔にかかる髪を梳きあげると、羞恥に紅く染めた頬があらわになり、押さえきれない劣情に濡れた唇は妖艶だった。
胸の膨らみをなぞるように手を動かし、指先で先端に触れながら、カインはもう片方の胸に音を立ててキスをした。
それは二人の間で、急速に昂り熱を持ち始めていた。
カインに跨った姿勢のまま、ローザは器用に彼の衣類をずらし、細い指を絡めていく。
固さを確認するかのように絡めた指を数回動かした後、ローザはそっと手を添えてそれを自身の内奥へ導いた。
彼女は自分で体を沈めながらも、胎内に質量を伴った異物が侵入してくる違和感に耐えきれず思わず息を吐いた。
一旦全てを収めてしまうと、ローザはさらなる快感を求めるように自分から腰を動かしはじめた。
おしつけるように。あるいは浅く、あるいはさらに深くくわえこむように。
「ん・・・はぁっ、カイン・・・」
濃厚な蜜に満たされた内壁はうねりながら、カインを暖かく優しく包み込む。
ローザの内肉が巻き付くように自分を締め付けているのを感じつつ、カインは彼女の顔をうかがい見る。
紅潮した白い肌も、切なく歪んでいる顔も美しい。
普段、白魔導師として清廉と立っているローザが、自分に突き上げられ、乱れ、
まるで獣の雌の様な姿になるのをこうして見上げるのは悪くない。
甘く、かすれた声で密やかに自分の名前を呼ばれるのも悪くない。
右手をローザの腰の動きに添えながら、左手はやわらかなカーブを描く下腹部へすべらせてゆく。
結合部をなぞって溢れる淫液を指に絡め、彼女の充血しぷくりと立ち上がった肉芽を指先で転がすと、
内壁が震え、その動きはまるで粘液にまみれた無数の襞が奥へ奥へと導くようだった。
よせては返す快楽の波に任せたまま、カインは何度もそれを繰り返し深く突き上げる。

「・・・くっ」
もう耐え切れないくらいなのに、それでもローザの内壁はカインを更に貪欲に求めるように収縮を繰り返し、
搾るようにして何度も何度も締め付けている。

「っん、ああ・・・!」
ローザはカインの長い指が与える電流のような刺激に限界を感じて、彼の肩に顔をうずめた。
何千もの戦闘で鍛えられた体は逞しく、背中や肩には癒しきる事が出来なかった傷痕が残っている。
その中にはもちろん、仲間を、ローザをかばって負ったものもあった。
筋肉質な長い腕は自分の腰にまわされていて、嫌でも男に抱かれているのだと実感する。
抑えようにも腰が勝手に動き、ローザは理性を胸の奥にしまいんだまま、
厚い胸板にしがみついて、深い欲望の縁に沈み、快楽の波に身をゆだねる事しかできずにいる。
彼女はのぼりつめようとしていた。こぼしてはいけないもので、自分の内側が満たされて行く。押し寄せてくる快感から逃げようと腰がひける。
「まだ、だ」
カインの手が、ローザの腰を押さえ込む。
ローザがほっそりした腕でカインの首に抱きつくと、カインの金色の髪が指に絡まった。
彼女は身を捩りながら漏れそうになる声を必死で抑えた。
熱いものが、滴り落ちて冷えて行く。

俺達は、しょうきじゃないのかもしれない。
カインは思った。
この世界を、再び覆おうとしている暗い影に、全てを奪われるのではないかとおびえている。
昔一緒に戦った仲間達も安否がしれない。今まで自分達が生きて来た事、全てが無に帰するかもしれない。
ほんとうは、ローザはセシルを失うかもしれないという恐怖から逃れたくて、俺に身を任せているだけかもしれない。

だけど、少なくともこうやって抱き合っている間は、俺達は生きている事を実感出来る。
自分と彼女をつなぐ熱いものが、間違いなくここにある。
この感情を、愛とよんでいいのか?
この、胸の奥から溢れそうなほどの、狂おしいまでの愛しさがそれか?
カインは強い力でローザを抱きしめた。
お互いが、お互いを求め合うように動き、その激しさに、頭の芯が甘く痺れてカインはうまく考えられなくなった。
吐き出される荒い息は、もうどちらのものかわからない。
何度目かわからない絶頂の波が襲って来て、ガクガク震えているローザの腰を抑え、
カインは、彼女の深いところに、欲望を解き放った。


本当に唐突に、部屋のドアが開いた。
「カインさん?母さんを知りませんか?」
少年の影が廊下の照明に照らされて長く部屋の中に侵入していた。

手元にあった自分のガウンをローザの肩にかけてカインはすっと立ち、何気なく衣服の乱れを直した。
その動きはごく自然で、少年の目には先ほどまでの秘め事の片鱗すらとどまらなかった。
それでもカインは大きく窓を開け、吹き込んでくる夜風で情事の匂いをかき消した。
「昼間の怪我が熱をもってきてな。具合を見てもらっていたんだ。」
「大丈夫ですか?」
すぐ脇にかけより、心配そうに自分を覗き込む少年の表情には疑いのかけらも見られない。
親友の表情がそれにかさなる。
だが、カインの心はさほど乱れなかった。
それくらいで自己嫌悪に陥るくらいなら、最初の夜にローザを拒絶していただろう。
「心配かけて悪かったな。ローザ、ありがとう」
「えっ、いいえ・・・」
「もう夜も遅い。二人とも休むんだ」
「カインさん、無理しないで下さいね」
ありがとう、といってローザとセオドアの肩に手を添え、部屋の入り口まで連れ添い、
二人が自分たちの部屋のドアをしめるのを見守った後、カインは自室のドアをしめた。

開け放った窓から満月が見える。夜風がカインの髪を揺らした。

セオドア、もっとお前が大きくなって、
今よりいろんな事を理解出来る年になったら、俺の事を憎むだろうか?
それとも、俺に同情するだろうか?

カインは独白した。

それでもお前やお前の母さんを大切に思う気持ちに嘘はないんだ。
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