FFシリーズ総合エロパロスレのまとめ

過ち……
タブーを犯した私への裁き
それを理解するのはもっともっと先のことだった。



ルシになった五人の旅は長く続かなかった。
元々馴れ合った仲ではない。
その場に居合わせ、目的が同じだからこそ彼らは共に行動したに過ぎない。
結束は無く各々が自分のために行動することを選んだ。
スノウはクリスタル化したセラを救う為に残り、ライトは一人で先を進むことを選んだ。
ホープはそんな彼女を追い、サッズとヴァニラの二人が残されてしまった。
ヴァニラはサッズにもライトの後を追うように勧めたが彼は中々重い腰をあげようとしなかった。
その選択が仇となり決断をした時にはライトとホープが向かった道は崩れ落ちてしまい進むことが出来なくなってしまった。
とは言え道は一つではない、別の道を進み二人は逃亡の足を進めた。

当てなき道を進んでいた二人だったが、突然先を進むヴァニラの足が止まってしまった。
疲れたわけではない、突如彼女の体を襲った違和感。
「どうしたんだ? 疲れたか?」
歩みを止めたヴァニラに追いついたサッズが彼女を心配し問いかけた。
「ううん、なんでもない」
彼の問いかけに振り向いて答えるヴァニラ。
無理して笑顔を作ろうとするが彼女は自分が思うほど演技は上手くない。
明らかにおかしい作り笑いにサッズは合点がいかなかった。
「今は俺たち二人しかいないんだ。隠し事なんざ水臭いぜ」
やれやれと彼女と向き合いその場に腰を下ろす。
歩きつかれたのなら休めと言うことを態度で示す。
なにより自分が休んでしまったら相手も休まざるを得ないだろう。
「言ったら答えてくれる?」
座り込んだサッズに姿勢を低くして見つめてくるヴァニラ。
何故かそのヴァニラの顔に熱っぽい症状が見て取れた。
「ものにもよるが……」
真っ直ぐ見つめてくる視線をサッズは素直に受け止めれなかった。
今まで接してきた彼女の行動が純粋すぎたのだ。
そんな彼女が隠し事をする……相手に知られたくないこと。
すなわち一筋縄でいかないことだとサッズは簡単に予測できてしまう。
「あのね……体が疼くの……性欲が溢れてて……そういう時ってある? かな?」
サッズがそうしなくてもヴァニラは恥ずかしげに自ら視線を逸らした。
もじもじと体をくねらせ、いかにも自分の現状が今の言葉に当てはまると体言する。
「なっ!? なんだそれ?」
信じられないとばかりに目を丸くしてサッズが聞き返した。
そんな彼に顔を朱に染めたヴァニラが詰め寄ってくる。
「答えてよ」
恥を忍んで質問したのにと解答どころか返事を澱むサッズに苛立ちを覚えているようだ、
「ま、まぁ無いこともないだろうが……俺を見てか?」
まともに彼女と目を合わせれないのは先程とはまた違った理由からだった。
男として好意が無い相手でもそういう気分にならないことも無い。
生理的反応は健全な男子たるものあって当たり前なのだから……
「違う」
サッズの期待を裏切るように即答するヴァニラ。
考える間も無かった返事に彼の肩が力なくうな垂れる。
「おいおい……」
「えへ、今ちょっと期待したでしょ?」
ヴァニラがいつものように無邪気に聞いてくる。
昨日今日あったばかりの少女に言いように玩ばれサッズは腰を上げることにした。
ここで腰を据えてまで話す必要がないと悟ったからだ。
「ガキ相手に期待なんかするかよ」
「ウソ! 鼻の下のびてたよ!」
自分より頭二つほど高いサッズを見上げ、彼を指差し警告する。
僅かながらも色艶めいた想像をしてしまったサッズはそれを取り払うように頭を振った。
「大人をからかうのも大概にしとけ、行くぞ」
「やだ」
突然腰を落とすヴァニラ。
まるで駄々っ子のようにその場に座り込んでしまう。
「はぁん?」
「今さっき言ったよ……体が乾くの……なんとか、して……」
これもヴァニラの演技ではない。
彼女の顔には普段とは違う色っぽさを感じさせるものがあった。
男を引き寄せるフェロモンが彼女から湧き出ているようだ。
「おいおい、父ちゃん犯罪者はごめんだぜ……」
頭痛に悩まされるサッズは額に手をあて、ため息を吐く。
いくら欲望に心を動かされようと彼の理性と倫理が歯止めを利かせる。
「同意の上なら問題ないでしょ? それとも彼女に悪い?」
「彼女なんて居ないさ……あいつはもう死んじまった」
遠い目で空を見上げるサッズ。
そんな彼の仕草を見てヴァニラの心がズキンと痛んだ。
「ごめん」
「構わんさ。……ほら、立てるな? 先を急ごう」
へたり込んでいる少女に優しくサッズが手を差し伸べた。
ヴァニラはその手を一瞥したものの再び頭を垂れ呟き返す。
「ごめん、それも無理」
「おいおい……聞き分けの無いガキだな」
色よい返事をしない彼女にサッズは腰を落として目線を合わせた。
僅かだが彼の目に怒りの色が携えられている。
だが顔を上げたヴァニラはまるで彼を威圧するように言い放った。
「ガキじゃないよ! 大人だよ! 胸もあるし、子供だって産める!」
「簡単に言うんじゃねぇよ! 子供は産みゃおしまいってわけじゃねぇ! そんな考えだから不幸な子供が増えるんだ!」
そんな彼女を一喝するサッズの叫び。
気丈に振舞ったヴァニラだが彼の勢いにたじろいでしまった。
人生経験においてサッズはヴァニラの二倍は生きている。
彼女の年は彼の子供と言っても無理の無い年齢なのだ。
「子供が出来れば誰でも親になれんだよ……だが子供をしっかり育て守ってこそ、本当に親って呼ばれて良いんだよ……」
サッズが彼女に初めて見せる怒った顔。
なのにその表情にはとても哀しく、寂しさが混じっていた。
「ごめん……」
サッズに気圧されてヴァニラは小さくわびの言葉を紡いだ。
「それにお前の相手はホープってガキだろ? 大人をからかうのもいい加減にするんだ」
「違うよ……彼とはそんな仲じゃない」
ビルジ湖でホープと肉体関係を持ってしまったヴァニラ。
それは秘密にしていたが、不幸にもあの場に居合わせたみんなが知っている事だった。
「けど、誰でもいいって訳じゃないだろ?」
念を押すように問いかけるサッズ。
あくまで彼はヴァニラをそういう目では見ていないと言いたげであった。
「うん……でも今は……慰めて欲しい、それと我慢できないの……」
熱を帯びた瞳でサッズに寄り掛かるヴァニラ。
彼女の小さな体では耐え切れないと今にも涙を流しそうな雰囲気だった。
「バカ野郎……こ、今回だけだからな……」
ヴァニラの身を案じてか、ついにサッズは彼女に根負けしてしまった。
本位ではない、しかしこれ以上制欲をできない彼女を見ているのも辛かった。
(一回だけ……だからごめんよ、母ちゃん、ドッジ……)
サッズは心の中でこれから行うことへ謝罪の念を唱えていた。



「サッズ……あぁ……そこ……いい、いいよぉ」
口論をしてから五分が経った今、サッズはヴァニラの秘部を舐めていた。
生憎と周囲にはクッションになるような場所が無く、放置されていた瓦礫の山に仕方なく彼女を座らせていた。
足を開き、サッズの愛撫に酔いしれるヴァニラ。
この行為に至る前から彼女の秘裂からはおびただしいほどの愛液が溢れ、下着を濡らしていた。
彼女が言った「我慢が出来ない」という言葉は嘘ではなかった。
まるで腫れ物を触るような手つきで男は彼女の大事な部分を愛でる。
ずいぶんとご無沙汰、いやこのような若い女性を相手するのは彼も初めてのことだった。
長らく失っていた記憶を掘り起こし、頭の中で考えて次の手を下す。
「あはぁ……とっても、じょう……ず。あはん!」
サッズが求めた口付けは彼女に拒まれた、それはなぜだか分からない。
男は愛を深めるためにこの行為を行うわけではない。
彼女を快楽に、絶頂に誘うために愛でていく。

ぢゅぱ、ぢゅるるる……

蜜をすすり、舌の代わりに指を挿し入れ膣の中を撫ぜる。
その指の動きにヴァニラは火照った顔で歓喜の喘ぎを漏らす。
「ね、ねぇ……サッズも、……してほしいんでしょ?」
ヴァニラの熱を帯びた声が彼に問いかける。
「いや、俺はいい」
あくまで冷静に男は答えた。
願わくば一線を越えることなく彼女が満足してくれることを願っていた。
そうすれば彼女を穢すことなく、自身の罪も最小限に食い止めれるという算段。
「だめ、ずるいよ……されるだけなんて……」
彼女はサッズの愛撫を続ける手を制した。
そして自身の手の指を男根に見立てて舌で舐めあげて見せる。
彼女の艶っぽいその仕草はまるで淫魔を彷彿させるようだった。
「ね?」
そしてとどめとばかりに無邪気に子悪魔の笑みをサッズへ投げかけた。
「お見通しか……しょうがねえな」
観念したとばかりにお手上げのポーズで答えるサッズ。
彼はズボンのベルトをはずし、手早くズボンを脱ぎ捨てる。
ブリーフの下から盛り上がりを見せる股間にヴァニラは目を輝かせていた。
「父ちゃん、どうなっても知らねえぞ?」
「早く早く! お・と・う・さ・ん♪」
手を叩いてサッズのイチモツが姿を現すのを催促するヴァニラ。
まるでお菓子をもらえる子供のように……
「ほらよ」
一思いにブリーフを脱ぐと、僅かな光源の中で黒光りする男根が姿を現した。
肌の色と同様のソレは、まだ十分に力を蓄えてはいないようだった。
それでいても長く大きなソレにヴァニラは一瞬たじろいでしまう。
「やめとくか?」
予想以上の大きさに彼女が目を見開いているのが分かった。
自慢ではなかったがサッズのソレは普通の人より一回りも二回りも大きなものだ。
まだ成長段階のホープを見た後ではその差は歴然たるものだった。
「言ったでしょ? 大丈夫って」
「ガキが無理すんなよ?」
まだ活力を得ていない男根を手に取り、ヴァニラはそれに舌を這わせた。
それを頬張り、口腔内で舌を巧に使い奉仕を続ける。
最初のうちこそ硬度はなかったものの、愛撫を続けるうちに彼女の口の中で徐々に堅く太く変化していった。
「あぁん! もうだめぇ!」
サッズの男根を咥えているのには限界があった。
ヴァニラの唾液が塗布され、先程以上に滑り光るサッズの男根。
「まだ今なら……」
「やだ! ちょっと怖いけど、ここで辞めたらお互い毒だよ?」
「そ、そりゃ……なぁ」
再三の警告をも跳ね除けるヴァニラについにサッズも覚悟を決めることにした。
懐にしまっていた財布から袋に入った避妊具を取り出した。
「なにそれ?」
「あん? 知ってるだろ? ガキを作らないためのお守りだ」
ヴァニラの問いかけに答えながら、袋から取り出した避妊具をつけ始める。
もちろん問われた意味は違うと分かっていたものの興ざめする彼女を横目に手早くそれを装着し終える。
彼の男根は肌の色と同じ褐色に近い黒色ゴムに覆われた。
「舐めるか?」
「やだよ、ゴム臭い」
そんな返事に苦笑いをしながら、サッズは再び彼女の股間に手を伸ばした。
繊細な動きで指は彼女の膣の中狭しと蠢く。
「後悔ってのは少ないに越したことはねぇよ」
小さく呟くサッズ。
しかし彼の声はヴァニラの喘ぎにかき消されてしまう。
機械いじりが得意なせいか、それは器用に女性への愛撫にも活かされていた。
サッズのもう片方の手がヴァニラの胸にあてがわれる。
「ん?」
柔らかくも堅い感触……ブラをずらすとその原因が姿を現した。
不織布で作られたパッド、女性の膨らみをサポートするいわばダミーの詰め物。
とはいえそれほどヴァニラの胸は小さいわけでもない……取りこし苦労だとサッズは思った。
とはいえ、本人にそのことを伝えることなく露にした乳房に吸い付いた。
すでに先端の突起は堅くしこり興奮の度合いを露呈していた。
「やぁん……あっ、あぅ……サッズのスケベ!」
おいおい今更それはないだろ、と心の中での反論をするサッズ。
軽い文句を言ったものの、直後に彼の愛撫にヴァニラは喘ぎを漏らしてしまう。
感度の高まりを示すように彼女の花弁は濡れそぼっていた。
「そろそろ……いいよな?」
「うん……きて。きて、サッズ」
彼を招くように両手を広げて希求するヴァニラ。
念のためにとサッズは自分の唾を手に吐き、それを男根を覆うゴムに擦り付ける。
少しでも潤滑に、挿入の負担を減らそうと努めるのだった。
「そうだ、そこに手を突いてお尻を向けな」
「え?」
サッズは先程まで彼女が座っていた瓦礫の山を指差した。
「ほら、こんなところだと背中が痛いだろう?」
些細なことだが、ヴァニラに気を使った彼の優しさ。
「う、うん」
彼女は気にしなくても良いのにといいかけた言葉を飲み込んだ。
彼の言うとおり立ち上がり、瓦礫に向かおうとするがついつい彼女の目はそそり立つサッズの男根に注がれてしまう。
恐ろしいほどに大きな大人のモノ……それが本当に自分の中に入るのかと思うと急に怖くなってしまった。
ヴァニラは瓦礫に手を付きお尻を高く上げる。
そんな彼女の秘裂に己のものを押し当て、サッズはゆっくりと腰を進めていった。
ずぶりと白い雪のようなヴァニラ臀部にサッズの黒い男根が埋まっていく。
「あぁん!」
秘裂はサッズの三分の二を咥えたところで行き止まりに達してしまう。
ごりごりと子宮の入り口を肉棒の先端が摩触する。
「んあぁん……お、奥に……あはぅ……」
程なくしてサッズは前後に腰を動かし始めた。
徐々にピッチを上げ、速度が増すにつれてヴァニラの声も大きくなる。
しかしヴァニラの喘ぎの色合いが濃くなった時を見計らってサッズは動きを止めた。
「どうしたの?」
サッズは返事の代わりに彼女の丸い臀部に平手打ちを落とした。
乾いた音が周囲に響く。
「やんっ!」
「これは言うことの聞かなかった子供にお仕置きだ」
二度、三度繰り返すうちに彼女のお尻に真っ赤な手形の跡が刻まれていく。
「いたい、やめてよぉ」
「じゃあ分かったな? もう我慢できないからってこんなことしちゃダメだぞ」
酷い仕打ちをしながらもサッズの声には優しさが伺えた。
彼女を、ヴァニラを思うからこその制裁を加えていたのだ。
しぶしぶ返事をするヴァニラ……そんな彼女に体罰をやめ、サッズは再び腰を動かし始める。
「あぁん!はっ、げし……サッズ、すごぉい!ああぁん!」
大きなストロークで入り口から奥までを一気に擦りあげる動き。
力強く子宮穴にぶつかる男根にまるで押し上げられるようだった。
ゆっくりだが、彼の動きは一歩一歩確実にヴァニラを絶頂の頂きに導いていく。
「ああぁ、あっ、ああぁん! サッズぅ……あっ! ……っくに、きて……きてるぅ───!」
「無理せず……逝っちまって……良いんだぜ?」
規則正しい動きで腰を振るサッズ。
彼の顔にはまだ余裕の色がうかがえる。
「あっ! はぁあん! もっと、もっと激しくしっ……てぇ、サッズ! あっ、あぁぁぁぁ─────!」
彼女の要望に応えるようサッズは腰の動きを早めた。
律動というより振動に近い動きで、最奥に押し当てたまま腰を振る。
「くひぃ……いいのぉ! サッズ、いく、いくいくいっちゃう! ああぁぁ────ん! はあぁ──────ん!」
辺りに頂に踏み入れたヴァニラの嬌声が轟く。
可変したサッズの動きに一瞬で引導を渡されたヴァニラ。
崩れそうになる体を後ろから抱きかかえると、彼女が浸る快楽の波が引くのをじっと待った。
「大丈夫か? なんならもう終わりにしても構わないぜ」
「優しいね。でもサッズは良くてもここがまだ嫌って言ってるよ?」
二人が繋がっているモノに手を添え、悪戯っぽく笑うヴァニラ。
「ませガキ」
「ガキじゃないもん」
休憩がてらに会話を楽しむ二人。
一度彼女の中から男根を抜き取り、彼は今までヴァニラが手をついていた瓦礫に今度は自分が腰を下ろした。
「じゃあ俺の上に座ってくれ。後ろ向きでだ」
サッズの言葉におとなしく従おうとするヴァニラ。
彼の膝の上に座ると少し腰を上げてそそり立つ男根を股の間に挟んだ。
自分の秘裂を彼のモノに照準をあわせ、ゆっくりと腰を下ろし始める。
「ああっ……はいって、くる……」
先程と違い自分の体が彼のモノを迎え入れる体位。
より深く、より奥へとヴァニラの体を男根が割り入っていく。
それでもサッズの全てを彼女の中に埋没することはなかった。
「いくぞ?」
ヴァニラの返事を待たずにサッズは腰を振動させる。
突き上げるような細かな動き、微振動。だが奥まで蹂躙するそれは未知の感覚を生み出していた。
「あぁぁぁ。だめ、もっとゆ、ゆっくり! あぁぁん! あっあっ! ふぁあぁぁ」
揺れ動く上ではまともな言葉を発することなどできなかった。
喘ぎ声ですら断続的に、震えるようなものが搾り出される。
「自分で動けるか?」
動きを止め問いかけるサッズ。
こんな姿勢では手を置くところが無ければ、自分の体を支えることさえ出来ない。
半裸でなければ親の膝の上に座る仲の良い父娘に見えないことも無い。
「む、無理だよ……あぁぁぁっ! あっあぁぁぁあん!」
無理という言葉に反応してサッズが再び動き始める。
今の状態から動けないということは逃れることもできない。
ただヴァニラはサッズから供給される快楽に悶えることしかできあなかった。
「はぁぁぁ、はぁ……あああぁぁぁ!」
「ど、どうだ? こ、このまま……最後まで、逝っちまうぞ!」
耳元で囁きかけるサッズ。
彼はヴァニラの声質が代わったことに気が付いていた。もうじき絶頂が訪れることを……
「あぁぁ……はぅん! あっ、っくぅん! また、またぁ! くる、くるのぉぉ!」
程なく彼の予想通りヴァニラが限界を口にする。
「な、何度でも、かまわねぇ!」
しかしそれはサッズにとっても他人事ではなかった。ようやく見え始めた絶頂へ兆し。
それを目指しひた走るサッズ。
「あぁぁ、もうだめぇ……サッズぅ────! いくぅ─────んんん!!」
そんな彼より先にヴァニラは頂に達していた。
叫びに近い喘ぎ声を発し、口の端から溜まった唾液がだらしなく垂れ落ちる。
しかし今度はサッズも動きを止めることは無かった。
間近に迫ったエクスタシーに手を伸ばし、それを訴える。
「お、俺も! いくぞ! ヴァニラぁ!」
自分の種子をぶちまけようと最後のあがきを見せる。
「あああぁぁああ─────!!」

ぶりゅりゅりゅりゅっ!

怒号と同時にサッズの男根から種子が放たれた。
それらは男根を覆うゴムの中を、大量に満たしていく。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
彼の太ももの上で、ヴァニラは快感の中に溺れながらも息を整えようしていた。
未だに彼女の中に埋もれているものはその力を失っていない。
「す、すまねぇ。途中からその……歯止めが利かなくなっちまった」
「いいよ、とっても気持ちよかったし……ぁん」
ヴァニラは彼の上から立ち退くと、乱れた髪を整え始めた。
彼女の中から抜け出た男根は徐々にその力を失い頭を垂れる。
「でも、すっごい量ね」
彼女の言葉は避妊具の中に溜まった白濁液を示していた。
そして指でサッズのモノをつつく。
「やめろぃ……ご無沙汰してたんだからよっ」
男は男根から使用済みのそれの取ると口を結び、無造作に後方へと捨てた。
「なんならまた相手してあげよっか?」
腰に手をあて前かがみにヴァニラがサッズに問いかける。
すでに彼女の顔には熱気を帯びた様子は残っていない。
いつにもまして悪戯っぽい笑顔でサッズに近寄る。
「大人をからかうなっての。ガキが……」
彼女の視線から逃れるようにサッズは立ち上がり、ズボンを履こうとしていた。
「あー! またガキって言った!」
「ガキにガキって言って何が悪い」
ぼそりと呟く言葉。独り言のようで独り言でないヴァニラに向けた皮肉。
それを聞いた彼女は身を翻し、軽い足取りで瓦礫の山を登り始める。
「おっさんのそういうところ……ダイッキライ!いーだ!」
彼女は振り向きざまに口を指で広げて歯をむき出しに威嚇する。
「おい! まて! 一人で先に進むな!」
慌ててベルトのバックルを締めようとするがヴァニラを目で追いかけていたため、慣れた事でさえもてこずってしまう。
「ちくしょう……」
サッズは悔しさにまかせ地面に向かって唾を吐き捨てた。
そんな彼の目が捉えたもの……ヴァニラが着用していたショーツ。
「おぉーい、大事なもん忘れてるぞー!」
その言葉でヴァニラはしぶしぶ彼の元に戻ってくるのだった。
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