The Japan Association for Transnational Studies

第2報告

日本の電機産業の現状と課題 ―新たなグローバル優位性の構築へ向けて─

 報告者:奥山 紘史氏(日本電気(株)NEC社会起業塾顧問)
 司会者:山内 清史氏(神奈川大学国際経営 研究所客員研究員)

報告要旨

 電機産業は日本最大の産業であり、技術立国日本の成長を担うべき重要な使命を有している。
日本の電機業界はこの使命に応えていくためにどんな挑戦課題を抱えているのだろうか。
現在の日本の電機業界は、大手9社が国内市場を重点とし、また技術面ではハードウェアを中心に熾烈な競争を続けている。
 この結果、収益力でも欧米・韓国に後塵を拝している。一方、市場においては、ソフトウェアの製品価値に占める割合が増大し、製品差別化はソフトウェアに依存するところが益々大きくなっている。
 日本の電機業界にとっての挑戦課題は、今や製品の世界標準化の鍵を握るこのソフトウェア能力をグローバル優位のレベルまで高めることである。この課題克服に向け4つの経営戦略を提起し議論する。
  1. 異質人材の登用
  2. 経営モデル・文化の革新
  3. ナショナルフラッグ業種への注力
  4. 世界に先行する技術開発とグローバルCOEの構築。
(奥山 紘史記)


関連ページ:2009年度研究会第2回-12009年度研究会第2回-3

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