10無題Nameとしあき 20/05/22(金)22:03:20No.13044576そうだねx13
「はにぃ……」
まゆマジロはご機嫌ななめだった。鈴瑚さんが立つ台所からは忌々しきものの臭いが漂っている。
「ただいまプスー。おっ今日はカレープスか。やっぱりFridayはカレーに限るプスな。毎日がSurvivalなジュラシック達にとって曜日感覚を忘れないルーティンは大事プス。」
「平日きっちり働いて土日休むの生活のくせに何いってるのよ。ほら、外から帰ったら手洗いうがい!」
「了解プス。」

ジュラシックスレに流れ着いてからトプスさんに保護され、つきのみやこのみんなと毎日を楽しく送っていたまゆマジロだった。だが、トプスさんから"カレーデブ"という二つ名を貰いかけた時だけは顔をしかめた。過度な肥満は言わずもがなだが、まゆマジロは太ることに対して本能的な拒否感があった。そして今日その"カレー"が食卓に並ぼうとしているのだ。

11無題Nameとしあき 20/05/22(金)22:04:54No.13044583そうだねx11
「キュイー♪」カチャカチャ
ラプトルさんは楽しみそうに皿を並べている……ああ……あの"カレー"を食べればきっとたちまち太って名実ともに"カレーデブ"になってしまうだろうに……。
「ほい甘口。清蘭とラプトルの分ね。」
「何よ!いいじゃない別に!」
「……まだ何も言ってないんだけど?」
「まゆちゃんの分は……とりあえず甘口にしておこうか。」

「「「いただきます!(キュイ!)」」」
「うまあじプスな……スパイスの香りスーッと鼻に抜けてこれは……ありがたい。」
「キュウゥ……」
「どうしたのラプトル。ん?まゆちゃんが食べてない……?」
「初めてのカレーだから警戒してるのかな。」
「ほらまゆマジロ、とりあえず食べてみるプス。食わず嫌いは損プスよ?ほらあーん……」
分かっている。鼻孔をくすぐるこの香り……おいしいのだろうけど……でも……。……まゆマジロは己の本能より、主への忠節とあと空腹を優先した。

12無題Nameとしあき 20/05/22(金)22:05:30No.13044589そうだねx20
パクッ……
「はに!!」
うおォン私はまるで人間火力発電所だ!今なら私!ブタと呼ばれてもいいっ!幸せなブタちゃんです!
タイトなスパイスに舌を揺さぶる具材の旨味、それらを受け止める林檎とハチミツの甘さ!そしてご飯!カレーがご飯を!ご飯がカレーを引き立てる!例えるなら清蘭に対する鈴瑚!ラプトルに対するトプス!
「キュイー♪」
「良かった。気に入ってくれたみたいね。」
「だね。明日はカレーうどんにしようか。」
「楽しみプスねぇ……。」

おわりんごとハチミツ

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