21 無題 Name としあき 18/12/21(金)23:50:42 No.11197007 del
ジュラにゃんは今ラーメン屋の前にいる
大食いのヨシカルノが喜んで話していたラーメン屋だ
絶賛して「ジュラにゃんも行くといいぞー」と言われその余りにも幸せそうな顔を見て気になってしまったのだ
ジュラにゃんはラーメン「トプ二郎」のドアをくぐり券売機の前に立った
「ふむふむ事前に聞いていた通りここで食券を買うましね」
並みラーメンと書かれたボタンを押し食券を買いパチュリー系ジュラシックやユユコ系ジュラシックで賑わう店のカウンターに座った

待っていると店員のラプトルがやって来てyasaiと脂とニンニクはどうするのか聞いてきた(ラプトルはキュイキュイとしか言えないがジュラシックには暗号化されたメッセージとして伝わる)
後ろでは店主のトプスが忙しなく麺とyasaiを茹でている
(最初はあんまり調子に乗っても怖いましね。でもジュラにゃんも大柄で名の通るジュラシックましから普通は足りないまし。ここは様子を見てマシで行くまし)
「全部マシましね」
「キュイキュイー」

22 無題 Name としあき 18/12/21(金)23:52:14 No.11197012 del
「キュイキュイ!(ラーメンアブラyasaiマシマシだよー)」
5分程の後
ジュラにゃんの前にそれは運ばれてきた
「なっ、何ましかこれは…!?」
凡そ一般に想像するラーメンをかけ離れた異形
天高く聳え立つmoyashiとkyabetuの巨塔
輝く脂の巨人族
ジュラにゃんはラーメンを前にかつてヘカTレックスと対峙した時のような戦慄を覚えていた
これは…ヤバいまし…
しかし店内のジュラシックたちはこれをものともせず胃袋に納めている
ここは生半可なジュラシックが来る場所ではなかった
然りとてジュラにゃんもジュラシックの祖にして邪悪の頂点の名を戴く身
ここで引くなど出来はしない
ジュラにゃんは覚悟を決めて箸を取った
「…いただきまし」

23 無題 Name としあき 18/12/21(金)23:53:02 No.11197013 del
10分後、まだ1/3ほどの麺とyasaiを器に残したままジュラにゃんの手は止まっていた
最初は濃厚なスープと太麺に満足感を抱いていた
しかし食べ進めるにつれ胃にそれらは重くのし掛かる
苦しみすら感じ始めているジュラにゃんの目は(もともとめっちゃ細いから分からないけど)虚空を捉え口は半開きだ
(無理まし…死にまし…でも…)
ジュラにゃんは事前に調べて知っていたのだ
ラーメントプ二郎においてお残しは最大のタブーでありその禁を冒した者は誰であれ厚切りのチャーシュー用のnikuと脂にされてしまうと言い伝えられている、と

24 無題 Name としあき 18/12/21(金)23:53:18 No.11197014 del
だが止まった手は動かない
胃は鉛のように重く心は脂の泥濘に沈んでしまったままだ
もう無理まし…このままではこの場で吐いてしまいまし…
諦めたジュラにゃんはなんと誰も見ていない隙を見計らって足元に穴を開け下水管に残されたラーメンを流してしまったのだ
「ごっ、ごちそうさままし…」
「キュイ!」
命からがら店を出たジュラにゃん
一息ついたその時だった

次は無いからな

「ひっ」
腹の内側からそんな声が確かに聞こえた気がしたのだ
ジュラにゃんは余りの恐ろしさに重い腹を抱えて一目散に家へと逃げていった

25 無題 Name としあき 18/12/21(金)23:53:36 No.11197015 del
後日
「うおージュラにゃんトプ二郎に行きたいぞー!」
「絶対駄目まし!勘弁しまし!」
マシマシの恐怖は終わらない

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