22 無題 Name としあき 18/10/31(水)00:43:17 No.11042602 del
「ゆっ!恐竜さん!とってもゆっくりしているね!!」生首に話しかけられるトプス
片目を開けて 声の主が生首だと理解すると また目を閉じて眠る
無視してたら生首がなんか垂れ耳の内側に侵入してきた のれんみたいに被ってきた
「ここはとってもゆっくりできるよ!」「何プス」
トプスは気づくとマスコットキャラの世界にいた いや最初からそこに住んでいたのかもしれない 今日何食ったかも覚えていないトプスにはどうでもいいことだが…ちなみにそのへんの草くった 当たり前だろ 動かねえんだから…そのへんの草喰うしかねえだろ…!
「ゆっくりか…トプはゆっくりできているだろうか…?ゆっくり…ゆっくりってなんだプス」
「ゆっくりはゆっくりだからゆっくりしてるんだよ」「わかんねえ…」
トプスは己の使命を見つけて立ち上がった「ならトプは…トプスだから…トップリできるところを探すプスな!!」「恐竜さんは既にお腹のあたりがトップリしているよ」「てめっ…言っていい事と悪いこともわかんねえのかッ!!」トプスの冒険が始まる……!

24 無題 Name としあき 18/10/31(水)00:49:45 No.11042616 del
それから川を越え海を越え空を越え星々を巡り…文字にすると一行で済むトプスの冒険は終わりまた元の草原へと戻ってきた
「はぁ〜やれやれどっこいしょっと」生首の前で胡坐をかいて座るトプス
「おかえりー」「ただいま」長い旅で手に入れたのは焼酎の入った一升瓶だけだった
とりあえずあとで柿の渋抜きをするとして しかしトプスは物とは交換できない大切なことを学び身に着けたのだ
「どうやらトプはな…東方ってゲームの…鈴瑚ってキャラらしい」
宇宙の真実だった…そう 鈴瑚トプスは元ネタ的に鈴瑚なのだ…!
「わかんないー」「そっか…そうだな…そうだね×2 スマホからもっかいそうだね×3…自分の正体なんてわかんないし…わかっても…わかんないプスな」
ごろんと巨体を横にして青空を仰ぎ見る鈴瑚トプス
「でもなんか…すげー晴れやかな気持ちプス…自分が誰か解るってのは…」そのままトプスは眠る
風が草原と生首の髪を洗った
ゆっくりだからゆっくりする それもいいだろう
恐竜なのに鈴瑚だった それもいいだろう
どうでもいいだろう 全ては色即是空 ただ風の中に心を溶かして2匹は眠る

26 無題 Name としあき 18/10/31(水)00:53:25 No.11042626 del
再び目を覚ますとトプスの前からあの生首は消えていた
「?」呼ぼうにも名前を知らないし ゆっくりって名前なの? そもそも言葉が話せなくなっていた
「?」そうだ さっきはなんだか不思議で複雑な鳴き声で誰かと話していた気がしていたが それは夢だった
四足歩行の獣は寝ぼけた頭を振って何となく良い感じの方角を目指して小走りでその場を後にした
彼は鈴瑚トプス 種族は鈴瑚トプス 名前は鈴瑚トプス お母さんは鈴瑚トプスだし 将来の夢も鈴瑚トプスだ (完)
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