21 無題 Name としあき 18/02/03(土)01:46:51 No.10033681
>なんでもかんでも美少女化すればいいってもんじゃないと思うなあ…
>正直引くわ
吸血鬼の美少女やら聖徳太子の美少女化やらやってる東方を語る板でこれを言える度胸、
その胆力の何たるかに強く強く深く胸を打たれたトプスは自分も野球の世界で輝けるのだと思いたち、ソフトバンクのキャンプに潜り込み早速素振りを始めた。

プロの世界がトプスを待っている。

「カモフラ万全プスー」

勿論の事、トプスは体に黒い帯を書き込んだのでソフバンのチームカラーにもマッチしている。

22 無題 Name としあき 18/02/03(土)01:47:38 No.10033684
「ホームラン王、なっちゃうプスねぇ…!」

トプスはそう呟くと柵越えを連発、新戦力に怯えた三塁手の清蘭はぴいしか喋れなくなってしまった。

「トプ自身、一塁に拘りを感じているプスから…」

無様な言い訳だった。

守備練習で中学生レベルの守備である事を見せつけたトプスを見て清蘭三塁手が言語を取り戻した。

23 無題 Name としあき 18/02/03(土)01:51:24 No.10033697
数ヶ月経ち、守備難から二軍に落とされたトプス選手
大きな頭が災いしてか頭部に思い切りデッドボールを受けてしまう。
流れる血、ぐらついた足を感じれば見つめる景色は地面となり、目がゆっくりと閉じていく。

これまで生きてきたことが巡る、走馬灯が回り始めた
生まれた時、歩いた時、見た驚き、風を切って走った感覚
そんなあるはずの、三年から前の記憶がない
トプスは必死で三年よりも前の過去を手繰り寄せる最中に気づいてしまった。

「これまで過ごして来た時間も全ては幻だったプスねぇ」

24 無題 Name としあき 18/02/03(土)01:55:33 No.10033711
全ては三年間のうちに物語の登場者として作られたに過ぎない己を知覚すれば、
その脳内に去来する感情は様々だった、全ては作り物、感情ですらも、
しかしどんなに紛い物であろうと、どんなに偽りであろうと、トプスはトプスだった。

開震える体が頭の痛みを振り払い、握り込んだバットは力強く、トプスの眼が開かれた
死球を心配して駆け寄った清蘭三塁手を静止するとバットを構え、トプスは打席へ立ち上がった

審判ですら固唾を飲んで見守る中、トプスが見つめる先で戦車娘投手がイビルアイ投法を示した。

トプスがバッターボックスに持っていけるものはバットだけなのだ
ならば、記憶も感情も意味を持たない、刹那の戦場に在っては何もない


投げられたボールを捉え、振り抜いたトプスのトプスイングは、確かに本物だった。

■ SEARCH

■ JURASSICS BIRTHDAY

■ SHELTER

■ OMAKE ver.2024

どなたでも編集できます