12. 無題 Name としあき 2018/06/07 20:55:23 No.10505262
マリサーモンが遡上する前の時期、その身体に力を蓄え強靭に整える為に食べるのがこのジュンコクラゲ

ジュンコジュラシックではなくジュンコ帽子ジュラシックなのであまり強力ではない割に系統の名残から魔力や霊力、味覇を含むので貴重な魔分源となっているのです
見た目の不吉さや特有の毒素から捕食を警戒されますが、マリサーモンだけはゲテモノ食いなので毒も効かないおそるべき相手なのです

ジュンコクラゲは高揚し、発光するとまるで狐の尾のように広がる触手のような器官を露わにしながら、海中を乱舞します
その状態は見た目的にもかなりやばい感じがするので、誰も近寄りません

16. 無題 Name としあき 2018/06/08 05:48:02 No.10506811
純狐クラゲ、タカアシ純狐、そして純狐サウルス。これらはかつて同系統の生物であるとされ純狐クラゲが進化するとタカアシ純狐に、タカアシ純狐が進化すると純狐サウルスになると信じられていた。
しかし生物学の発展とともにこの説は否定された。進化とは世代をまたぐことで起こる時間的な変化であり同時期に存在するこれら三種はそれぞれが進化して行き着いた最先端であるに相違ないと考えられたからだ。
それからさらに分子系統解析、すなわちDNA解析の技術が発展することで話は新たな展開を迎える。上記三種のDNA配列は97%の割合で適合したのだ。97%はサンプルが同種であると判断される基準となる数値である。形態的・生態的にことなるこれら三種は同種なのか。もしくは分子系統解析という技術は種別の判断になりえないものなのか。学会は大きく揺れた。

17. 無題 Name としあき 2018/06/08 05:48:17 No.10506812
そんな中、決定的な答えを提示したのはかの鬼人博士の研究グループであった。非常に凶暴で何かの拍子に恐ろしいほど攻撃的になる純狐サウルスの生態を3年にわたって観察し続け長年の疑問を解き明かす糸口を見つけた。
生物の中には複数の方法で繁殖するものが多数存在する。たとえば植物のジャガイモなどは花をつけ受粉し、種を残す一方で、地下にいわゆるイモを作る。こうしてできた種も種イモもそれぞれが次代に種を繋ぐためのものであるが、種は交配した有性世代、すなわち親子の関係に当たり、種イモは同じ遺伝子情報を持つクローン的な存在となる。
さらに一部の菌類ではこうした繁殖の違いを代ごとに交代して行うものもいる。植物病原菌として知られるものは分生子(クローン的な胞子)を出す世代→分生子から生まれた夏胞子(夏季に放出される胞子)を出す世代→夏胞子から生まれた冬胞子を出す世代→冬胞子から生まれた分生子を出す世代、といったような世代交代を行っている。これらの世代間では形態や生息環境が異なっていることもままある。

18. 無題 Name としあき 2018/06/08 05:49:01 No.10506813
正邪博士は長年のフィールドワークから純狐クラゲ、タカアシ純狐、純狐サウルスはこれら世代ごとに形態が変化する同種であると結論付けたのである。学界に提出された論文によると陸上で草食ジュラシックとして生活している純狐サウルスは普段年に一回の繁殖期を迎え、大型の卵を一つ産み落とす。しかし極度の環境悪化(極度の乾燥や気温の変化、食料の不足、イグアノウドンの長期的な不在)を感じると繁殖期とは別に小型の卵を多数産卵する。ここから生まれるのがタカアシ純狐である。タカアシ純狐は強固な外骨格に覆われており環境からのストレスに耐えながら海辺を目指して移動する。海までたどり着いたタカアシ純狐は海浜性の植物や海藻、水生ジュラシックの死骸などを食べながら成長していく。数年かけて生長した個体は死亡すると同時に海中に多数の卵を産卵し、これらの卵からは純狐クラゲが生まれる。

19. 無題 Name としあき 2018/06/08 05:49:18 No.10506814
純狐クラゲは海水の中で小型のプランクトンや魚、水生ジュラシックを捕食しながら成長し、やがて秋になると一斉に川を遡上を開始する。この間に純狐クラゲは複数の個体が集まりコロニーを形成、カツオノエボシのようにそれぞれが特定の機能に分化し群体を作り上げる。最終的に岸辺に打ち上げられた純狐クラゲのコロニーは乾燥により収縮し繭状に変化、そして越冬した翌年の春に純狐サウルスが繭の中から生まれるのである。

この発表は分子系統解析一辺倒に傾きつつあったジュラシック学会に大きな衝撃を与えた。サンプルさえあればDNAを読むだけで判別ができると一種の万能感さえ持っていた研究者たちもフィールドでの観察の重要性を再認識せざるをえなかった。またこの発表を受け、形態こそ違えど陸上だけでなく海や川にも純狐サウルスがいるということを知ったイグアウドンは総じて耳をシワシワにさせ、imoは何かを深く考え込んだという。

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