kagemiya@ふたば - アルベルト・シュペーア

基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】アルベルト・シュペーア
【異名・別名・表記揺れ】アルバート・シュペーア、アルベルト・シュペール
【性別】男
【身長・体重】184cm・69kg
【肌色】白【髪色】黒【瞳色】黒
【スリーサイズ】
【外見・容姿】スーツ姿の白人男性
【地域】ドイツ
【年代】1905年〜1981年
【属性】中庸・悪
【天地人属性】人
【その他属性】人型・男性・ナチス
【ステータス】筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:E 幸運:B 宝具:A+

【クラス別スキル】

陣地作成:E

建築家として、自らに有利な建物を建造する。
十分な魔力と時間を得られれば巨大なビルや邸宅なども作成できるが、
魔術師の陣地としての性能は皆無である。

道具作成:EX(D+相当)

軍需省で扱った兵器や武器弾薬などを製造する職権。
銃火器から戦車や戦闘機まで、様々な武器兵器とその燃料弾薬を製造できる。
ドーラやマウスなどの超大型兵器やV2ミサイル、
あるいは連合国の手によって収奪ないし封印されて現代では失われれた超兵器の類も理論上は製造可能。
だが、ヒトラーのゴリ押しで作らされたこれらの兵器を「見かけは派手だがコストに見合う戦果を伴わない」と嫌っているため、
マスターの要請があってもキャスターはこれらの製造を却下する。

【保有スキル】

テクノクラート:A

科学技術の専門知識と政策立案を併せ持ち、それらを活用して国家の発展に貢献する上級技術官僚としての有能さ。
道具作成と、対象を大幅に限定したカリスマおよび話術の複合スキルとして機能する。
(道具作成はクラススキルとしても所持しているため、その性能を向上させる)

大量生産:B

道具作成スキルの作成数にブーストをかける。
軍需大臣としてのキャスターは、生産体制の効率化によって軍需生産の増大に成功している。

自己保存:D

致命的な攻撃を受けた際、攻撃の一部を他者に押し付けることで自身の消滅を回避する。
キャスターは、建設総監および軍需大臣として、五百万人以上の外国人(捕虜やユダヤ人)を強制労働させたが、
その責任のすべてを労働力配置総監になすりつけることでキャスターは死刑を回避している。
スキル名こそ自己保存だが、その実態はスケープゴートに近い。

【宝具】

『大独逸世界首都ゲルマニア(ワルトハウプトシュタット・ゲルマニア)』

ランク:A+ 種別:対国宝具 レンジ:1〜99 最大捕捉:1000人
ヒトラーが構想し、キャスターが数十年もの歳月を掛けて築き上げようとしたベルリンの新しい姿「ゲルマニア」。
連合国との戦争の最中にも計画が進められたゲルマニアは、ロンドンやパリを遥かに凌ぐ「世界首都」の冠に相応しい壮大な巨大都市であると共に、
ナチスの魔術部門と共同開発した都市型極大術式でもある。
これは平安京や江戸のように、建造物や街路を魔術的に配置した巨大結界魔法陣都市であり、
劣等人種をナチスに忠実なアーリア人に、トヨタ車やフォード車はVW車に、退廃芸術を公認芸術にと、結界内部のすべてを「ドイツ第三帝国に相応しいもの」へと置換する。
ただし、複雑な構造の巨大都市を魔力のみで作成することとなるため、国家規模の魔力を常に供給し続けなければ完成することなく即座に崩壊してしまう。
そのため、実質的にこの宝具は発動不可能である。
また、七体のサーヴァントを吸収して完成した聖杯を結界内部の聖杯神殿に設置することで、聖杯の莫大な魔力を全て使用して結界は拡大を始め、ゲルマニアを中心に全世界をゲルマン化する。
これこそがヒトラーの治世の完成形であり、第三帝国がどれ程劣勢に追いやられていようとも、ゲルマニアが聖杯を得て起動した時点で宇宙勝利ならぬゲルマニア勝利による大逆転が確定する。

【Weapon】

『武器・兵器群』

道具作成スキルで製造された第二次大戦期ドイツの武器や兵器。
現代人にとっては時代遅れな過去の遺物だが、魔力で構成されているため一応はサーヴァントにも通用する代物。
キャスターはテクノクラートとしてこれらについての知識を所有しているが、軍人としてこれらを使用する技能は持たない。
キャスター自身が扱える範囲は、個人携行火器や単身で操縦可能な車両程度に留まる。

【解説】

20世紀ドイツの建築家にして、ナチス政権下の軍需大臣。
建築助手として大学で働いていたが、ビアホールでのヒトラーの演説に惹かれてナチスに入党する。
党関係の建物改修などを行ううちにヒトラーに気に入られ、党主任建築家の地位を得て党大会会場やドイツ・スタジアムなど様々な大建築の設計を手がけていく。
1937年、ベルリン建設総監に任じられ、ベルリンを世界の誰もが褒め称えるような壮大な「世界首都」として大改造する「ゲルマニア計画」の指揮を任される。
首相官邸を皮切りに多大な労働力を投じて計画を進行させるが、1939年の第二次世界大戦開戦によって建造自体は中断される。
1942年、軍需大臣フリッツ・トートが事故死したことでその後任に任命されると、
これまでの功績とヒトラーの寵愛による高い発言力で、トートが生前構築していた効率改善化案を実行に移し、軍需生産を増大させる。
その後、戦況が悪化し敗戦が確定的になると、自国の産業や生活基盤を徹底的に破壊するヒトラーの焦土作戦「ネロ指令」に真っ向から反対し、戦後の復興を優先して行動する。
敗戦後、ニュルンベルク裁判で他のナチス幹部共々戦争犯罪者として裁かれるが、ドイツの侵略行為やその中での自分の犯罪を認め、死刑ではなく禁固20年の刑に処される。
獄中で執筆し、刑期満了後に出版された回顧録はナチスの内幕を知るための貴重な資料としてベストセラーになっている。
ユダヤ人虐殺については知らなかったと語るが、ユダヤ人の強制退去や強制収容所建設への関与が後に明らかになっている他、
戦中にユダヤ人収奪した芸術品を、釈放後に高額で売却していたことも判明している。

ヒトラーがかつて画家の他にも建築家を志していたこともあってか、側近の中でもヒトラーとかなり親しい関係にあった。
ゲルマニア計画について話し合うためにヒトラーを訪ねた際の様子を、ヒトラーは恋人を迎えたかのように仕事を放り出して何時間も楽しそうに話し合ったと伝えられている。
また、戦中キャスターが過労で倒れていた時期には、ヒトラーが「私が愛していると、シュペーアに伝えてくれ」と発言していたことが知られている他、
後にキャスター自身も「ヒトラーに友人がいたとしたら、それは私だったろう」と語っている。
ただし、その一方で、「打ち解けられたと思っても、ヒトラーはすぐに壁を作ってしまう」とも記している。
その他の面でもヒトラーと完全に意気投合できていたというわけではなく、ゲルマニア計画において二人が目指した方向性には食い違いが見られた他、
戦時中には、専門外の分野にまで口を出して、派手な新兵器の開発を押し付け、軍需や前線の負担を増やしてきたことへの不満や
大戦末期の焦土作戦の強行への反発など衝突する姿も見られる。
終戦後はヒトラーを筆頭としたナチスへの批判を重ね、ニュルンベルク裁判では大戦末期にヒトラー暗殺を計画していたとさえ証言している。
しかし、それらのどこまでが真実でどこまでが保身のための虚言なのかは定かではなく、
「もし私が何もかも知っていたならば、私は別の行動を取っただろうか。(中略) 私はそれでもなお、この男が戦争に勝つように、なんとかして協力しただろう」とも釈放後に語っている。

【人物・性格】

温和で理知的な人物だが、自分の目的のために平然と他人に犠牲を強いる冷酷さを持つ。
自らの戦闘力のなさは理解しているため、聖杯戦争での勝ち残りははじめから諦めている。
生前の行いについては罪深いものだと思っているが、ゲルマニア建造の願いを捨てたわけではない。
そのため、勝ち筋が見えたならばどんな手段を用いてでも聖杯を狙い出す。
ただし、その際も他陣営に袋叩きにされないような立ち回りを心がける。
もし、ヒトラーが同時に現界していた場合は、彼?が属する陣営の味方となる。

イメージカラー:灰色
特技:建築指揮
好きなもの:建物の設計、世界首都ゲルマニア、アドルフ・ヒトラー
嫌いなもの:君側の奸、コストパフォーマンスの悪い兵器とその開発を強いる者
天敵:マルティン・ボルマン
願い:世界首都ゲルマニアの完成を見ること

【一人称】私 【二人称】君 【三人称】彼/彼女

【因縁キャラ】

アドルフ・ヒトラー
身勝手に振り回されて時々ぶっ殺してやろうかと思うこともあったが、なんだかんだで親友だと思っている。
最側近の一人なのでTSについても知ってる組。けれど、まさか英霊になってまでその姿とは思わなかった。

ハンス・ウルリッヒ・ルーデル
ドイツ空軍の大英雄なので、当然ながら知っている。
彼のような優秀な軍人の戦果を勝利につなげられなかったことを、ナチス幹部として心から申し訳なく思っている。

フォン・ブラウン
戦果に見合わぬ金食い虫のロケット開発を進めていたため、嫌っている。
「戦果に見合わぬ金食い虫」の評には自分のゲルマニア計画も当てはまりそうなものだが、それについては完全に棚に上げている。

キニチ・ハナーブ・パカル1世
古代異文明の建築王と聞いて、一建築家として興味がある。
もし実際に出会った場合、「どこに行ったロケットキチガイ! 彼に一体何をしたあアアアアアアァァァッ!!!」とフォン・ブラウンを追いかけ回す。

戦艦大和?雪風ツァーリ・ボンバなど兵器擬人化系:
もし生前あれらがいたら、あれ欲しい!うちも作るぞ!作れ!とせっつかれてたんだろうなあ…
原子爆弾開発推進派だったため、ソ連製核爆弾であるツァーリ・ボンバに対しては若干複雑な感情もないではない。

V-2号
彼女の生みの親がフォン・ブラウンとするならば、育ての親は数多の捕虜を犠牲にして彼女を造り上げたキャスターとなることだろう。
ただし、キャスターは彼女よりも姉に相当するV1飛行爆弾の方を費用対効果の面から好んでいたとされる。
「アヴェンジャー、報復兵器フェアゲルトトゥングス・ヴァッフェ。ああ、ゲッペルスがそんな呼び方をしていましたものね。
とはいえ、戦時中ならいざ知らず、今更になって復讐だなんだと言われても……。まあ、祖国ドイツや人理に貢献するあり方であれば私は構わないのですが」

VIII号戦車マウス試作二号機
水子。
「私とて総統閣下の幻想ロマンを解さなかったわけではない。しかし、私の職責において、あれら超重戦車は膨大なコストをかけたガラクタとしか言いようがないものだ」

アドルフ・フンダーツト
「かつての」ヒトラーに似た外見から、その正体をある程度察する。
親友の忘れ形見のようなもの、と気にかけて面倒を見出すかもしれない。

【コメント】

ナチスと聖杯についてぐぐって出た世界首都ゲルマニアのワードに頭を撃ち抜かれて作成した。
特異点っぽい宝具名にしたかったが、あまりうまくいかなかった。
宝具は使えずスキルで作成された武器を使って戦うが、独力では大した戦闘力を持たない。
役回りとしては、パラケルススのような穏健に見えてえげつない悪役。
もしくは、ネオナチが聖杯を求める目的として、南米辺りにこつこつゲルマニア作ってましたという設定だけが登場。