GURPSよろず - 規制レベル
ベーシックセット』第19章「ゲーム世界」の「法と慣習」より。

規制レベル(CR:Control Rating) B480P / 2B160P

 規制レベルCR)とは、政府の規制を一般的な数値で現したものです。規制レベルが低いと政府の規制も弱く、誰でも自由にものを所有することができます。社会体制(「社会と政府体制」482ページ)は規制レベルとは直接関係ありません。とても自由な君主制や、自ら選んだ政府によって厳格に規制される直接民主制国家というのもあり得ます。
目次

規制レベルの指針

 規制レベルの指針は以下のとおりです。
CR0:無政府状態(Anarchy)
 法律も無ければ税金も規制もありません。

CR1:かなり自由(Very free)
 他の市民に暴力を振るったり、強迫することは違法ですが、それ以外なら何をしてもかまいません。税金はとても軽いか、自発的寄付に頼っています。LC0の装備だけが規制されています(「合法レベル」参照)。

CR2:自由(Free)
 法がいくらか存在します。個人を守るためのものがほとんどです。軽い税金が課せられます。LC0と1の装備は規制されます。

CR3:ふつう(Moderate)
 多くの法が存在します。しかしその大半は個人を守るためのものです。ふつうの税金が公正に課せられています。LC0〜2の装備が規制されます。

CR4:規制されている(Controlled)
 多くの法が存在していますが、ほとんどが国家のためのものです。放送や通信は規制されます。個人的な放送(たとえば市民ラジオ)や出版は制限されています。税はたいてい重く、不公平なときがあります。LC0〜3の装備が規制されます。

CR5:弾圧(Repressive)
 法と規制にあふれており、それらは厳格に適用されています。税金は重く、たいてい不公平です。パソコン、コピー機、印刷機、放送機材など、情報技術は厳しく規制されます。すべての装備が実質的に規制されています。配給拳や書類がなければ何も買うことができません。

CR6:完全な統制社会(Total control)
 法律があふれています。しかも複雑です。個人は国家に奉仕するために存在しています。違反者はふつう死刑です。裁判は――もしそんなものがあったとしても――茶番です。破壊的な税制度は収入のほとんどを奪っていきます。検閲はありふれています。情報機器の個人所有は禁止されています。すべての品物が統制されています。基本的な必需品ですら政府が独占しています。

備考

 その世界で合法か違法か微妙な問題が発生したり、政府による入国審査や外国人の扱いがどれだけ厳しいものかを決めるためには、サイコロを1個ふります。出目が規制レベルよりも低ければ、その行動は違法ということになります。さまざまな役人の審査であれば嫌がらせがあったり、時間がかかったりします。場合によっては逮捕されることもあるでしょう(「法の執行と投獄」481ページ)。もし出目が規制レベルより高かったら、トラブルを脱したことになります。その行動は合法だったか、政府が見逃してくれたのでしょう。出目が規制レベルと同じだったときには、どちらもありえます。その遭遇を最後までロールプレイするか、反応判定を行なってください。
 論理的な結果が1つしかない状況であれば、GMはサイコロによる判定をとばすべきです。例えば、CRに関わらず、航空機や宇宙船の乗客が武器を持ち込むのは、ほとんどの場合受け入れられません。


種々の規制レベル(Split Control Rating) B480P / 2B160P

[[種々の規制レベル>規制レベル#Split_Control_Rating]]
 1つの社会が、たった1つのCRですませる必要はありません。GMが望む場合(そして、超過労働を気にかけない場合)、1つの社会でも複数のCRを指定することができます。基本的人権のために1つ、もう1つは税収のために、3つめは武器の所有に関して......などです。もし魔法超能力、超常的能力が実在する世界であれば、こうしたものについても同様に別々のCRがあるかもしれません。