最初の依頼-6
最終更新：
naminagares 2015年02月25日(水) 09:44:45履歴
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
青年「…」
青年「…？」ｷｮﾛｷｮﾛ
青年「ちょっと…待って下さい……」
姉剣士「ど、どうしましたか？」
妹魔法師「どうしたのー？」
青年「なんか、感じます…」
妹魔法師「…感じるって、まさか！」ｸﾞﾜｯ!
姉剣士「ち、違うから！落ち着きなさい！」
姉剣士「…たぶん。」
青年「……こっちに、何かある？」ｸﾙｯ
ﾀﾀﾀﾀﾀｯ……
姉剣士「あっ、青年さん！？」
妹魔法師「勝手に行ったら危ないよ！」
青年「なんか、あるような気がするんです！」
青年「何か分からないけど、何か…！」
ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ……
……
姉剣士「…追いかけよう！」
妹魔法師「うんっ」
…………
……
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 岩場の一角 】
ﾀﾀﾀﾀｯ､ｽﾞｻﾞｻﾞｧｯ……
青年「はぁ、はぁ……！」
青年「この辺に、何か…感じる……！」ｷｮﾛｷｮﾛ
姉剣士「…ココに、何かが？」
妹魔法師「気のせいじゃないのかなー？」
青年「いや、何かこう…」
青年「光る…わずかな……魔力のようなものが……」
姉剣士「…しかし、ココは既に探しています。」
青年「…」ｷｮﾛｷｮﾛ
姉剣士「…？」
青年「……この辺、かな」ｸﾙｯ
ﾄｺﾄｺﾄｺ……ｽｯ
青年「この、岩と土の間……！」
ｻﾞｯｻﾞｯ…!
妹魔法師「んー？」
姉剣士「土を、掘って…？」
青年「…っ」
ｻﾞｼｭｯｻﾞｼｭｯ……
青年「ここの岩場の間の土の中に、何か……！」
ｻﾞｼｭｻﾞｼｭｻﾞｼｭｯ!!!ｻﾞｽｯ!!
姉剣士「…青年さん？」
妹魔法師「青年…？」
青年「…」
青年「…っ」
青年「……っ！」
青年「…………あっ！！」
姉剣士「！」
妹魔法師「…あっ！」
青年「こ、これっ！」ﾊﾞｯ!!
ｷﾗｯ､ｷﾗｷﾗｷﾗｯ!!ｼｭﾊﾟｱｱｱｯ……!!
姉剣士「こ、これは！」
妹魔法師「この輝き、魔力…！」
姉剣士「ま、紛れもなく…」
妹魔法師「銀の…薬草……！」
姉剣士「だ、だけど……」
青年「…！」
ｷﾗｷﾗｯ…!
姉剣士「銀の薬草は薬草でも、土の中で…このサイズということは…」
妹魔法師「まさか…」
姉剣士「"薬草の芽！？"」
青年「あ、姉剣士さん！妹さん！これは…！」
姉剣士「芽で、不完全な銀の薬草は初めて見ました……」
姉剣士「恐らく、土へ吸い込んだであろう魔力の雫が、たまたま銀の薬草化をしたのでしょう…」
青年「こ、これは使えますか！？」
姉剣士「…薬草の芽は、柔らかすぎる故に能力が少なく…薬草としては不完全です」
青年「えっ…」
姉剣士「…の、はずなのですが」
青年「…へ？」
姉剣士「この芽から感じる魔力は、紛れもない銀の薬草のそのまま。」
姉剣士「可能性ですが、薬草の芽と魔力の雨の相性が良く、薬草の芽ながらも完成した銀の薬草へなったものと…」
青年「…ってことは」
姉剣士「…はいっ」
姉剣士「それは、銀の薬草として…扱うことが出来ると思います」ﾆｺｯ
青年「……っ！！！」
姉剣士「…良かった。」
姉剣士「私たちの力ではありませんでしたけど、無事に…見つかりましたね…」
青年「い、いえ…！」
青年「貴方たちが居てくれたからこそ、薬草を見つけれたのです！！」
青年「本当に…有難うございました……」ﾌﾞﾙｯ
妹魔法師「…でもさ、気になるんだけど」
姉剣士「何が？」
妹魔法師「どうして、青年はその芽を見つけることができたのかな？」
姉剣士「…そういえば、よくあんな遠くからこの僅かな場所を発見することが出来たもので……」
妹魔法師「…私たちにすら、これは感じられなかったのに。」
青年「ど、どうしてでしょうね」
姉剣士「ふむ…」
姉剣士「…」
姉剣士「…」
姉剣士「……あっ」ﾊｯ
青年「な、何か気づきましたか…？」
妹魔法師「お姉ちゃん、何か心当たりがあったの？」
姉剣士「……いえ、なんでもないです」
姉剣士「最悪なことをされましたが、こればっかりは感謝をしないといけないですね」ｸｽｯ
姉剣士「きっと、青年さんの想いが神様へ通じたんですよ」
青年「神様に…」
姉剣士「…さてっ！」
姉剣士「無事に銀の薬草も見つかりましたし、今日はこの辺にしておきましょう。」
姉剣士「…今日はもう遅いですし、青年さんに部屋も用意します。」
姉剣士「姉妹堂に戻ったら、そこで今晩はすごしてください。」
姉剣士「明日の朝、一番で森の外へご案内しますので」
青年「…そ、そうですか。」
青年「では、お言葉に甘えさせていただきますね…」ﾍﾟｺｯ
姉剣士「はいっ♪」
妹魔法師「…」
妹魔法師「……うーん？」
…………
……
…
…
……
…………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 そして深夜 お風呂 】
ｶﾎﾟｰﾝ……
ｻﾞﾊﾞｧﾝｯ…
姉剣士「ふぅ〜…」
妹魔法師「はぁ〜…」
姉剣士「…青年さんは、もう寝たのかな？」
妹魔法師「うん、ベッドになだれ込むようにして寝てたよ」
姉剣士「…緊張が解けて、疲労がドっと出たんだよ」
妹魔法師「かもね〜」
妹魔法師「…」
妹魔法師「……ってか、それよりさ」
姉剣士「うん？」
妹魔法師「お姉ちゃん、さっきのことなんだったの？」
姉剣士「さっきのこと？」
妹魔法師「青年が、銀の薬草の芽を見つけられたこと。何か気づいてたでしょ」
姉剣士「あぁ、あのこと」
妹魔法師「神様からの贈り物なわけないし、なんだったのかなーって」
姉剣士「……青年さんには、内緒にしててね」
妹魔法師「うん」
…………
…
…
…………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
姉剣士「…ということ。」
姉剣士「操っていたマジシャンゴブリンが発動していた、"欲望によって能力を高める魔法"のせいだったの」
妹魔法師「…その魔法の残りが、私の一撃でやる気になった青年さんに、上手いこと発動したってわけだったんだ」
姉剣士「偶然が偶然を呼んだから、これは神様の贈り物ってことなの」
妹魔法師「…そっか。確かにそれは、神様の贈り物かもしれないなぁ」
姉剣士「…」
姉剣士「……えへっ」
妹魔法師「ん、どうしたの？」
姉剣士「ううん、青年さんに銀の薬草が見つかって良かったなって♪」
姉剣士「…どんな形であれ、最終的に見つかったんだったら良かった」ﾎｯ
妹魔法師「うん、そうだねっ♪」
姉剣士「でも、疲れたなぁ…」ﾌｩ
妹魔法師「…」
妹魔法師「…あっ、そうだ」ｼﾞﾄｯ
姉剣士「な、何？」
妹魔法師「お姉ちゃんってば、あんな操られた男に色々触られて…」
妹魔法師「それほど嫌じゃなかったでしょ。ビクビクしてたし…」ｼﾞﾄｰ
姉剣士「…だ、だから違うってば！！」
妹魔法師「じゃあなんで、振りほどかないでいたの！」
姉剣士「あ、あれは凄い力だったから…」
妹魔法師「…お姉ちゃんの力使えば、簡単に振りほどけたじゃんっ！！」
姉剣士「一般人相手に、あれを使ったら吹き飛んじゃうでしょ！」
妹魔法師「…えぇ、じゃああのまま身体を弄ばれて良かったっていうの！？」
姉剣士「そんなことは言ってないから！」
妹魔法師「うっ、うぅぅ〜〜〜…！」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
妹魔法師「お姉ちゃんの、バカァァァッ！！」
妹魔法師「お、お姉ちゃんは私だけのものなんだからぁ〜〜！！」ｶﾞﾊﾞｧｯ!!
ｯﾋﾟｮｰﾝ……
姉剣士「ちょっ！？」
…ｻﾞｯﾎﾞｫｫｫﾝｯ!!ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬｯ!!!…
妹魔法師「私も一緒のことしてやる〜〜！！」ﾜｼｬﾜｼｬ!
姉剣士「ちょっ、こらぁぁっ！！」
妹魔法師「え〜い！！」
ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬｯ!!ｼｭﾙﾝｯ…!!
姉剣士「やっ…！こらっ……！」
妹魔法師「えへへ〜♪」
姉剣士「…っ！」
…………
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 風呂場の外 】
…ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬｯ…!
青年（…）
青年（と、トイレに起きてみたら色々聞こえてくるし……）
青年（仲…いいんだなぁ……）ﾊﾊ…
青年（…っ）
青年（それにしても、姉剣士さんと妹さんを弄んだっていうか……。）
青年（実は、妹さんに殴られた拍子にやったことを思い出したなんて言えない……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ
青年（む、胸の奥にしまっておこう。）
青年（……でも、凄いことしちゃったな）ｶｧｧ
…………
……
…
青年「…」
青年「…？」ｷｮﾛｷｮﾛ
青年「ちょっと…待って下さい……」
姉剣士「ど、どうしましたか？」
妹魔法師「どうしたのー？」
青年「なんか、感じます…」
妹魔法師「…感じるって、まさか！」ｸﾞﾜｯ!
姉剣士「ち、違うから！落ち着きなさい！」
姉剣士「…たぶん。」
青年「……こっちに、何かある？」ｸﾙｯ
ﾀﾀﾀﾀﾀｯ……
姉剣士「あっ、青年さん！？」
妹魔法師「勝手に行ったら危ないよ！」
青年「なんか、あるような気がするんです！」
青年「何か分からないけど、何か…！」
ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ……
……
姉剣士「…追いかけよう！」
妹魔法師「うんっ」
…………
……
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 岩場の一角 】
ﾀﾀﾀﾀｯ､ｽﾞｻﾞｻﾞｧｯ……
青年「はぁ、はぁ……！」
青年「この辺に、何か…感じる……！」ｷｮﾛｷｮﾛ
姉剣士「…ココに、何かが？」
妹魔法師「気のせいじゃないのかなー？」
青年「いや、何かこう…」
青年「光る…わずかな……魔力のようなものが……」
姉剣士「…しかし、ココは既に探しています。」
青年「…」ｷｮﾛｷｮﾛ
姉剣士「…？」
青年「……この辺、かな」ｸﾙｯ
ﾄｺﾄｺﾄｺ……ｽｯ
青年「この、岩と土の間……！」
ｻﾞｯｻﾞｯ…!
妹魔法師「んー？」
姉剣士「土を、掘って…？」
青年「…っ」
ｻﾞｼｭｯｻﾞｼｭｯ……
青年「ここの岩場の間の土の中に、何か……！」
ｻﾞｼｭｻﾞｼｭｻﾞｼｭｯ!!!ｻﾞｽｯ!!
姉剣士「…青年さん？」
妹魔法師「青年…？」
青年「…」
青年「…っ」
青年「……っ！」
青年「…………あっ！！」
姉剣士「！」
妹魔法師「…あっ！」
青年「こ、これっ！」ﾊﾞｯ!!
ｷﾗｯ､ｷﾗｷﾗｷﾗｯ!!ｼｭﾊﾟｱｱｱｯ……!!
姉剣士「こ、これは！」
妹魔法師「この輝き、魔力…！」
姉剣士「ま、紛れもなく…」
妹魔法師「銀の…薬草……！」
姉剣士「だ、だけど……」
青年「…！」
ｷﾗｷﾗｯ…!
姉剣士「銀の薬草は薬草でも、土の中で…このサイズということは…」
妹魔法師「まさか…」
姉剣士「"薬草の芽！？"」
青年「あ、姉剣士さん！妹さん！これは…！」
姉剣士「芽で、不完全な銀の薬草は初めて見ました……」
姉剣士「恐らく、土へ吸い込んだであろう魔力の雫が、たまたま銀の薬草化をしたのでしょう…」
青年「こ、これは使えますか！？」
姉剣士「…薬草の芽は、柔らかすぎる故に能力が少なく…薬草としては不完全です」
青年「えっ…」
姉剣士「…の、はずなのですが」
青年「…へ？」
姉剣士「この芽から感じる魔力は、紛れもない銀の薬草のそのまま。」
姉剣士「可能性ですが、薬草の芽と魔力の雨の相性が良く、薬草の芽ながらも完成した銀の薬草へなったものと…」
青年「…ってことは」
姉剣士「…はいっ」
姉剣士「それは、銀の薬草として…扱うことが出来ると思います」ﾆｺｯ
青年「……っ！！！」
姉剣士「…良かった。」
姉剣士「私たちの力ではありませんでしたけど、無事に…見つかりましたね…」
青年「い、いえ…！」
青年「貴方たちが居てくれたからこそ、薬草を見つけれたのです！！」
青年「本当に…有難うございました……」ﾌﾞﾙｯ
妹魔法師「…でもさ、気になるんだけど」
姉剣士「何が？」
妹魔法師「どうして、青年はその芽を見つけることができたのかな？」
姉剣士「…そういえば、よくあんな遠くからこの僅かな場所を発見することが出来たもので……」
妹魔法師「…私たちにすら、これは感じられなかったのに。」
青年「ど、どうしてでしょうね」
姉剣士「ふむ…」
姉剣士「…」
姉剣士「…」
姉剣士「……あっ」ﾊｯ
青年「な、何か気づきましたか…？」
妹魔法師「お姉ちゃん、何か心当たりがあったの？」
姉剣士「……いえ、なんでもないです」
姉剣士「最悪なことをされましたが、こればっかりは感謝をしないといけないですね」ｸｽｯ
姉剣士「きっと、青年さんの想いが神様へ通じたんですよ」
青年「神様に…」
姉剣士「…さてっ！」
姉剣士「無事に銀の薬草も見つかりましたし、今日はこの辺にしておきましょう。」
姉剣士「…今日はもう遅いですし、青年さんに部屋も用意します。」
姉剣士「姉妹堂に戻ったら、そこで今晩はすごしてください。」
姉剣士「明日の朝、一番で森の外へご案内しますので」
青年「…そ、そうですか。」
青年「では、お言葉に甘えさせていただきますね…」ﾍﾟｺｯ
姉剣士「はいっ♪」
妹魔法師「…」
妹魔法師「……うーん？」
…………
……
…
…
……
…………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 そして深夜 お風呂 】
ｶﾎﾟｰﾝ……
ｻﾞﾊﾞｧﾝｯ…
姉剣士「ふぅ〜…」
妹魔法師「はぁ〜…」
姉剣士「…青年さんは、もう寝たのかな？」
妹魔法師「うん、ベッドになだれ込むようにして寝てたよ」
姉剣士「…緊張が解けて、疲労がドっと出たんだよ」
妹魔法師「かもね〜」
妹魔法師「…」
妹魔法師「……ってか、それよりさ」
姉剣士「うん？」
妹魔法師「お姉ちゃん、さっきのことなんだったの？」
姉剣士「さっきのこと？」
妹魔法師「青年が、銀の薬草の芽を見つけられたこと。何か気づいてたでしょ」
姉剣士「あぁ、あのこと」
妹魔法師「神様からの贈り物なわけないし、なんだったのかなーって」
姉剣士「……青年さんには、内緒にしててね」
妹魔法師「うん」
…………
…
…
…………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
姉剣士「…ということ。」
姉剣士「操っていたマジシャンゴブリンが発動していた、"欲望によって能力を高める魔法"のせいだったの」
妹魔法師「…その魔法の残りが、私の一撃でやる気になった青年さんに、上手いこと発動したってわけだったんだ」
姉剣士「偶然が偶然を呼んだから、これは神様の贈り物ってことなの」
妹魔法師「…そっか。確かにそれは、神様の贈り物かもしれないなぁ」
姉剣士「…」
姉剣士「……えへっ」
妹魔法師「ん、どうしたの？」
姉剣士「ううん、青年さんに銀の薬草が見つかって良かったなって♪」
姉剣士「…どんな形であれ、最終的に見つかったんだったら良かった」ﾎｯ
妹魔法師「うん、そうだねっ♪」
姉剣士「でも、疲れたなぁ…」ﾌｩ
妹魔法師「…」
妹魔法師「…あっ、そうだ」ｼﾞﾄｯ
姉剣士「な、何？」
妹魔法師「お姉ちゃんってば、あんな操られた男に色々触られて…」
妹魔法師「それほど嫌じゃなかったでしょ。ビクビクしてたし…」ｼﾞﾄｰ
姉剣士「…だ、だから違うってば！！」
妹魔法師「じゃあなんで、振りほどかないでいたの！」
姉剣士「あ、あれは凄い力だったから…」
妹魔法師「…お姉ちゃんの力使えば、簡単に振りほどけたじゃんっ！！」
姉剣士「一般人相手に、あれを使ったら吹き飛んじゃうでしょ！」
妹魔法師「…えぇ、じゃああのまま身体を弄ばれて良かったっていうの！？」
姉剣士「そんなことは言ってないから！」
妹魔法師「うっ、うぅぅ〜〜〜…！」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
妹魔法師「お姉ちゃんの、バカァァァッ！！」
妹魔法師「お、お姉ちゃんは私だけのものなんだからぁ〜〜！！」ｶﾞﾊﾞｧｯ!!
ｯﾋﾟｮｰﾝ……
姉剣士「ちょっ！？」
…ｻﾞｯﾎﾞｫｫｫﾝｯ!!ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬｯ!!!…
妹魔法師「私も一緒のことしてやる〜〜！！」ﾜｼｬﾜｼｬ!
姉剣士「ちょっ、こらぁぁっ！！」
妹魔法師「え〜い！！」
ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬｯ!!ｼｭﾙﾝｯ…!!
姉剣士「やっ…！こらっ……！」
妹魔法師「えへへ〜♪」
姉剣士「…っ！」
…………
…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 風呂場の外 】
…ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬｯ…!
青年（…）
青年（と、トイレに起きてみたら色々聞こえてくるし……）
青年（仲…いいんだなぁ……）ﾊﾊ…
青年（…っ）
青年（それにしても、姉剣士さんと妹さんを弄んだっていうか……。）
青年（実は、妹さんに殴られた拍子にやったことを思い出したなんて言えない……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ
青年（む、胸の奥にしまっておこう。）
青年（……でも、凄いことしちゃったな）ｶｧｧ
…………
……
…
- 最初の依頼-7-?（完結）へ続く
コメントをかく