架空国家を作ろう　亜空世界線

国際通貨基金によると、2013年のアナヤ人民共和国のGDPは430億ドル。一人当たりのGDPは977ドルであり、世界平均の10%に満たない水準である。 国際連合による基準に基づき、後発開発途上国と位置づけられている。2011年に同組織が公表した資料によると、1日2ドル未満で暮らす貧困層は国民の80%を超える3800万人と推定されている。

アナヤは1953年の建国以来、社会主義経済を固持している。1994年の核実験後、アナヤは極度の経済難に襲われる。経済難の中でも最大の問題は大飢饉と核実験による被害・それに対する諸外国の経済制裁だったであった。大飢饉は実質的には1994年に始まっていたと考えられている。大飢饉が発生した理由は複合的であると考えられている。まずアナヤ当局が主張しているように、1995年の大水害以降、気象災害が相次いでアナヤを襲ったことが食糧不足の一因となったことは確かである。しかしより根本的な原因は化学肥料や農薬を大量に使用し、耕地面積を広げるために無理な段々畑を作るなど、アナヤ農法に代表されるアナヤの農業政策そのものの欠陥にあった。ソ連の社会主義システムの崩壊にともなうアナヤ経済の悪化は、化学肥料や農薬の調達可能量の激減を招いた。更に永年にわたる化学肥料の大量使用は地力の低下を招き、段々畑の拡大など無理な耕地の拡大とともに、水害に著しく脆弱な農業環境を作り出してしまっていた。また、増産運動など精神的刺激ばかり与えられ、物質的な刺激に乏しいアナヤ集団農業の非効率性も農業生産の大きな低迷原因であった。アナヤの穀物生産高は1990年代に入って低下していたものと考えられ、食糧の配給が滞るようになり、1996年には食糧配給がほぼ止まり、アナヤの多くの人々の生活を支えていた配給制度が崩壊し、少ない食料を分配する能力を失ったアナヤ当局の無策によって飢餓は拡大していった。また、2010年代からはテロリスト撲滅のために核兵器を使用したことで国土の40％が居住不可能な土地になってしまったことも大きな要因である。さらに周辺諸国からの経済制裁によりアナヤ経済は混迷を極めている。1999年4月30日『アナヤ中央放送』によると、アナヤ1号発射には最低6億ドルかかり、6億ドルで国際市場のトウモロコシを買えば約650万トンになり、それだけでアナヤ全国民の1年分の食糧となる。1999年4月22日『労働新聞』は、サ・チヨの「（1998年8月のアナヤ1号発射について）敵は何億ドルもかかっただろうと言っているが、それは事実だ」「私は、わが人民がまともに食べることができず、他人のようによい生活ができないということを知りつつも、国と民族の尊厳と運命を守り抜いて明日の富強祖国を建設するため、資金をその部門に振り向けることを承諾した」という発言を報じている。アナヤの政治に詳しいジャーナリストのアン・ヤヨンによると、1990年代後半にサ・チヨは「反乱が起きたら全部殺せ。餓死者は死なせておけばいい。私には4千4400万全部のアナヤ人民が必要なのではなく、600万の党員がいればいいんだ」と発言した。