俺ロワ・トキワ荘にて行われている二次創作リレー小説企画の一つ。Perfect World Battle RoyaleのまとめWikiです。

「……一つだけ聞かせろ」
長いようで短い沈黙の後、ゾルダートは短く口を開く。
「俺が協力したとして、どうやって首輪を調べるんだ?」
ほう、と余裕を浮かべていたマルコの顔が、固まる。
「貴様自身の首輪は調べれない、かといって危険をはらんでいる以上俺の首輪を命と共に差し出すこともできん。
 協力しよう、と言ったところで、何も進展しないではないか」
ゾルダートの指摘は真っ当かつ当然のこと。
外部仕様書はある、そして内部に使われている技術の仕組みも分かった。
だが、それを"どの"首輪で調べるというのか?
自分の首輪では精密動作ができるわけがない。
他人の首についている首輪ならできるかもしれないが、常に死が隣り合わせの危険がある。
喜んで差し出す人間など、いないだろう。
「……俺を協力させたいというのならば、首輪を用意してからにしろ。
 それとも何だ、ここで協力せぬと言うのならば、殺すか?」
脅し文句のように、マルコにぶつけていく。
自分に危害の及ばない"首輪"を持ってこい、それがゾルダートの要求だ。
首輪の解除という魅力的な話も、自分の命がなくなってしまうのならば何の意味もない。
自分の安全が第一、技術と情報を貸与するにはそれが必要不可欠だ。
「俺もお前を見逃す、そしてお前も俺を見逃す。それまでこの話は、保留だ」
マルコは黙ったまま、動かない。
彼の手持ちには、首輪なんてあるわけもない。
この地に来て誰かに出会ったのは、目の前のゾルダートが初めてなのだから。
ましてや、彼に命を捧げてくれる人間なんて居るわけもない。
「……じゃあよ」
だが、悪あがきという名の提案は出来る。
「首輪見つかるまで、一緒にいてくれよ」
「なっ……!?」
驚くゾルダートに、今度はマルコが言葉を被せていく。
「いい提案だと思うぜ? 首輪が見つかりゃそこから即外せるかもしれねえ。
 もし外せないと分かれば、その時は好きにすりゃいい。
 正直なところ、電光機関持ちのお前にタイマンで勝てる自信はねーからな」
首輪が見つかったらまた会いましょう、より一緒に首輪を探しましょうと言うこと。
確かに、発見後即調査に移れる利点はあるし、そこでうまく行けばこの忌々しい首輪を解き放つことが出来る。
だが彼の目が黒い内は、人間を殺すことなど出来ないと言うデメリットもある。
しかし、この殺し合いに呼ばれているのは殆どが旧人類。
自分が手を下すまでもなく、大半が死に絶えるだろう。
「……首輪が見つかるまで、だ」
「オーケイオーケイ、そこからは好きにすればいいさ」
ゾルダートは、ゆっくりと要求を飲み込んだ。
首輪が見つかるまで、それまでは仮の同盟を組んでやる。
もし首輪が解除できれば、そこからは自分の好きなようにする。
完全者の元へ、向かう。
「まっ、俺を倒せたら、だけどな」
「ふん、大口を」
高ぶるゾルダートを横目に、マルコは笑う。
ともかく、一歩前進だ。それは変わらないのだから。

【F-8/無学寺/1日目・昼】
【エレクトロ・ゾルダート(エヌアイン捜索部隊)@エヌアイン完全世界】
[状態]:健康だがやや消耗
[装備]:電光機関
[道具]:基本支給品、不明支給品0〜3
[思考・状況]
基本:全参加者及びジョーカーを撃破後ミュカレを倒し、先史時代の遺産を手に入れる。
1:首輪入手まではマルコに協力
2:首輪を入手すればマルコに情報の提供
3:その後は……

【マルコ=ロッシ@メタルスラッグ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品(0〜1)、小冊子、アノニム・ガードの二丁拳銃(二丁一組、予備弾薬無し)
[思考・状況]
基本:殺し合いの打破
1:一刻も早く首輪サンプルを取得
2:その後、得た電光機関の知識を元に解除に挑戦
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055
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054:おたんじょうびおめでとう
時系列順
056:自由を掴め 〜最初で最後の放送〜
投下順
040:DOG WAY
マルコ=ロッシ
063:私と誰か、貴方と私。
エレクトロ・ゾルダート(エヌアイン捜索部隊)

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