システム監査のノート(仮)

概要

  • T社:機械工具などの製造販売会社
  • 競争力強化のため、生産管理システムを再構築
  • 要件定義のレビューがおわり、基本設計の開始準備中

⇒ 基本設計に進む条件を満たしているか妥当性を監査する

体制/契約など

  • T社 ――(保守委託)―→ X社 なので 開発も委託依頼
  • 契約
    1. 要件定義・・・SES契約:X社にて要件定義書作成
    2. 基本設計〜・・・請負:各工程でT社システム部+関係部門参加でレビューと検収
    3. 必要な資材はT社が提供
  • その他
    1. T社システム部は人員が少ない⇒システムオーナは製造管理部が担当し、X社と共同開発。(システム部自体は支援担当)

システム監査結果

(1)要件定義書の様式違い

X社は自社の様式で要件定義書を作成してしまった。
     ↓
T社―X社間で記載内容/レベル感に認識相違あり
     ↓
X社はこの指摘をうけてT社フォーマットで書き直した。
◆指摘事項
基本設計以降の工程で、リスクが顕在するおそれがある
リスク⇒2社間で用語/ドキュメントの記載内容に齟齬をおこし、設計内容で誤解が生じるリスク
     ↓
使用する用語の意味や定義が一致しているかを確認すべき

(2)要件定義書の作成とレビュー

  • X社にて現場工場代表者にヒアリング調査、整理を実施
  • 機能要件領域⇒製造管理部(システムオーナ)がレビュー⇒要件定義書へ
  • システム基盤領域⇒製造管理部では判断不能⇒そのまま横流し
◆指摘事項1
システム基盤に依存する記述のレビューはどのように実施されたのかチェックが必要
◆指摘事項2
契約に関して確認をすべき。
SESで要件定義をやっているので、T社の責任で意思決定や確認をしているか
⇒つまり、発注者であるT社の責任で要件定義が作られているか確認が必要

(3)業務要件が未確定のサブシステムがある

  • 具体的な設計に着手するための要員は準備済み
  • システム稼働時期が決まっている
⇒ 業務要件が一部決まってないが、予定通り工程開始とする想定
◆指摘事項
T社としてX社へ基本設計着手前に提示すべき前提条件がある。
    ↓考えられるリスク
未確定部分が確定した際、すでに着手した基本設計について、手戻りが発生するリスクがある
つまり、
未確定の業務要件が確定することによって、確定済みの要件に影響が出た場合の対応方針の提示
をすべき

(4)非機能要件の考慮不足

・判明している業務要件
  • 工場の稼働時間帯に特注品の製造指示書が出力されなくなると、生産停止に陥るので考慮すること
   ↑
これに対し、可用性の業務要件にはバックアップの頻度のみ記述している。
◆指摘事項
つまり可用性への対応不足。
可用性は稼働率で定義されるものである
工場の稼働時間帯におけるシステムの稼働率を定義すべき

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