概要 
- C社・・・中規模生命保険会社
- 顧客サービス部が営業支店と営業所を統括
モバイル営業システムの導入
- 目的：顧客との障害プロセスの向上
- リッチクライアント技術の採用
- モバイル端末にあらかじめプログラムとデータを保存、オフライン作業を可能とする
取り扱うデータの種類
- 共通データ・・・プレゼンツールと営業統計データ
- 新規顧客開拓用データで、全営業職員が使用する
- 個別データ・・・既契約者向けのデータ
モバイル端末上のプログラム・データ更新
- サーバ接続時の同期処理で更新する
＜同期・更新処理の流れ＞
- モバイル端末側のプログラムバージョンをチェック。古い場合はサーバから新プログラムを配信する。（配信記録をサーバに保存する）
- 共通データのバージョンチェック。同様に古い場合は新データを配信のうえ、サーバに記録
- 個別データは「人事管理システム」のDBへ問い合わせを行う。サーバに配信履歴が記録されないかわりに個別データ抽出記録を保存。
オフライン/オンライン状態での処理の違い
(1)オフライン状態
- 更新データなどはモバイル端末に一時保存。⇒同期の際にサーバへ送信される
(2)オンライン状態
- 内部プログラムの時限起動で、自動送信。送信データにはタイムスタンプが付与される
- 再送信対策として、送信後も内部保有のデータは削除されない
ユーザ教育
- 営業支店の職員を対象にモバイル端末の使用についてユーザ教育
- 上記の中から教育担当を選任し、各営業支店が所轄する営業所の職員に対しユーザ教育を展開
ユーザ教育の実施方法は各営業支店の選任者に一任した ＝ 営業支店間で差異がある
システム導入による効果の測定
- 営業成績がが伸びた営業職員もいるが、低下した職員も増加していることが判明
モバイル営業支援システムの運用・使用状況についての監査
（１）顧客サービス部へのインタビュー
「直近1か月間の予想契約高と実保険料収入との間に差異がみられる」
＜調査結果１＞
- 保険料計算プログラムの改修が1週間前にあったことが判明
- その2日後、保険料収入データの誤りを検出
- ⇒ 上記の改修作業によるバグにより発生。
【対応状況】
- バグ・・・システム部で修正
- 誤処理されたデータ・・・顧客サービス部が修正し、作業内容を記録
＜指摘事項１＞
誤処理されたデータの修正を作業記録で確かめたが、対象データの網羅性に疑問があるため、
さらに調査する必要がある。
【追加調査のポイント】
- プログラム改修から二日間のうちに誤処理されたデータ総数を抑える必要がある。
- サーバに保存されているプログラム配信記録により、誤りを含んだプログラムで処理された期間がわかる''
プログラム配信記録と誤ったプログラムのデータ処理記録が突き合わされていることを確認する
＜調査結果２＞
- システム部/顧客サービス部への問合わせ記録を査閲
- 同期処理の際にサーバとの接続が切れたので、再度同期処理をした
切断タイミングで同じデータが2回追加されるケースと、1回だけ追加されるケースが発生している
＜不具合の発生原因特定のための調査方法＞
- タイムスタンプに注目する ＝ 更新データに付加されるタイムスタンプ
既存データと同一のトランザクション番号およびタイムスタンプを持つデータの追加が排除されるか
（２）職員の異動とシステム障害
- ある営業職員について、異動が発生した際に担当している契約者の個別データが配信されずデータ引き継ぎが発生しなかった。
- プログラムの改修はなかった
- 異動に伴いおこなった顧客サービス部の作業に原因があると思われる
マスタ変更ミスと想定される。具体的には
営業職員番号と所属営業拠点番号が対応テーブル上、正しく登録されていない可能性がある
（３）使用率について
- 営業所により使用率が大きく異なる。
- 契約高とは比例関係になっている
使用率の状況調査について調査すべきこと
着目点は
↓
以下について違いがどのようにあるかを調査する。
- 使い方の観点
- 教育の観点
↓
以下について違いがどのようにあるかを調査する。
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��各営業支店で実施した教育方法の違い
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