この世には幸福の量が決まっているというが、それは嘘だ。


 ラダム樹が生い茂っていた裏山も、今ではすっかり整地され新たな雑木と雑草が生い茂る、地球の風景になった我が母校で、俺はとても目立っていた。
 「統夜!」
 「統夜?」
 「統夜ー。」
 身寄りがないので、やはり身寄りのない俺と同じところに住む事になった、カティア・グリニャール、フェステニア・ミューズ、メルア・メルヤ・メイアらと、同じ高校に通うことになった俺、紫雲統夜は昼間や下校時になると、三人から探される身になった。
 攻略本ではノーマルエンドとさげすまれている、あのエンドの形こそ真のハッピーエンドであるから、今の俺は幸福だ。女の子に探されるような身分になるだけでも難しいのに、この場合は三人だからな。
 「おーい、俺はここだよ。」
 可能な限り、普段どおりにしているけど顔がほころぶのはしょうがない。
 「いままで何処に?」
 「多分、弁当が足りないと思って、パンを買ってきたんだ。でも、相良がまたやっちまって・・・。かくかくじかじか、さ。」
 「さっきの銃声がそうね。廊下を疾走していた彼女は?」
 「さあ? 器用だから心配は要らないさ。教室に戻ってお弁当食べよ。」
 「ハイ!」
 こんな調子で、俺と彼女達の日常は過ぎていく。
 でも、誰も一線を越えようとはしなかった。確実に訪れる変化を皆恐れていた・・・


 変化が訪れたのはその夜だった。
 俺のマンションは浴室が普通より広いのか、三人は良く一緒に入る。
 「うう、健全な男子としてはこういう状況は辛いな・・・。」
 バスルームからは黄色い声が出る事があるので、それが非常に悩ましい。
 「統夜、開いたから入って!」
「わかった。」
 全然内容が入ってこないTVから目を外して着替えとタオルを用意する。
 入れ違いに入ると、幾つか女の子の痕跡が目に入る。
 浴槽も彼女達が入ったと思うと、落ち着けない。
 「まさか、匂いやら味を見るわけにもいかんし。」
 さっさと済ませて風呂から出る。リビングに行くと、カティアとテニアがチャンネルでもめていた。
 メルアは地元スーパーのチラシを見ている。
 パジャマの色っぽさが台無しだ。
 「メルア、二人は何が見たいって?」
 「はい? ええ、テニアは美食料理人世界大会の中継を見たくて、カティアは動かない鳥の特集を見たいって。」
 「動かない鳥? それはいいとして、どっちか録画すれば・・・」
 「もう録ってるそうです。」
 テレビにくっ付いているデッキを見ると、確かに録画中だ。
 「そういえばあれ、俺が今朝やっていったヤツだな。」
 ため息をつきながら言う。
 「アタシが見たいの! 今日は世界チャンピオンがきまるんだから!」
 「私のほうが大事よ! 大自然の偉大さが解からないの!?」
 黄色い声で口げんかをされるので、頭が痛くなる。
 「まあ、落ち着けよ。TVが一台しかないのはしょうがないだろ?今ここでローテーション決めて、見たいのが重なったら順番の人に譲ればいい。そういうのは早い方がいいから、今ここで決めたら?そうだな、どうやって決めるか・・・。じゃんけんはあれだし、いや、あれってなんだよ。」
 俺は少し思案する。
 「あの、私に名案があります。」
 「なに? メルア。」
 カティアとテニアも注目する。メルアが手を挙げて言う意見は珍しいからな。
 「私、統夜の事が好きです。だから、後の残った物はあなた達が好きにしていいわ。」
 「「ダメ。(アタシ・私)も好きだもん!」」
 「うん、それでって、えええ!?」
 三者二様の反応より、踏ん切りのつかない俺自身に大きなダメージがあった。
 「それこそローテーションなんて関係ない! だって、統夜はいつも辛かったアタシ達を本当に助けてくれたんだもん騎士様だもん! アタシだって・・・」
 そう言うとテニアは泣き出す。
 「私も。」
 カティアも同意する。今にも泣きそうな顔をしている。
 メルアは驚きで硬直したが、すぐに、
 「ごめんなさい! 私、軽い気持ちで!」
 当の本人は途惑っていた。
 「いいの。だって、はっきりさせるべきことでしょ?四人でひとつ屋根の下なんて、続くはず無いもの・・・」
 「ほら、顔を上げてメルア。アタシ達怒ってなんか無い。これから、正直になろ!」
 「うん!」
 どうも、事態は俺の予想を超え始めたようだ。
 「カティア、テニアにメルア、なんの冗談・・・」
 うろたえているのが自分でも解かる。
 あの戦いのご褒美だと思っていた新たな日常。それに一番甘えていたのは自分のはずなのに・・・、彼女らはもしかしてずっと苦しんでいたのか?
 「どう思う? 統夜。」
 「正直に言って!」
 「私たち、覚悟できてます!」
 俺は出来てない。
 俺の気持ちは、気持ちを、
 「俺は今までの日常が好きだ。だって、俺はみんなに恋している!!一人なんて選べるか! カティア、テニア、メルア。みんな俺の女だ!!わかったか!」
 言ってやったぞ! そうだ、迷う事なんざない!
 「「「統夜・・・」」」
 「みんなの気持ちは解かったから答えた。それに対してどう思う?」
曲がりくねった人間に俺はなれない。ストレートにぶつかるのみ。
 「大好き!」
 「愛してます!」
 「やったー!」
 三人娘は俺に抱きついてくる。
 新しい日常が始まった瞬間でもあったが、明日からの話しは健全スレやらに書き込めばいいので、
 「統夜、私達の愛情受け取って・・・。」
 誰とも無く、キスをする。口付けをかわし、唇を塞ぎ合う。
 これからはもう、恋人としての四人はもつれてソファーに寄りかかる。
 赤毛の彼女のうじなに舌を這わす。
 「うあぁ、統夜!」
 左手は黒髪の少女の胸を愛撫する。
 「きゃう! うん・・・。あ。」
 右手が金色の髪を持つ女の子の秘部にのびる。
 「くぅん、はう・・・。」
 同時に、彼女らからも俺の体に愛撫をしようと、懸命に手を伸ばすが届かない。
 みんなの服を脱がす。綺麗で真っ白な肌。
 パイロットスーツにあいた、胸の穴にそって薄く日焼けした跡。
 「大丈夫、優しくね。」
 本当に地球の命運をかけた戦いに参加しとは思えないほど、彼女らの存在と姿はか弱く、保護欲をかきたてる。
 「じゃあ、まずはメルアからね。」
 「は、はい。き、来てください・・・!」
 俺は少し微笑を浮かべると、彼女の股にある男を受け入れる穴に顔を近づける。
 「ペロッ。」
 「あ、ダメ! 汚いです! うくぁ・・・」
 少し、周りを唾液で湿らし、小さな豆を向く。
 外気に久しぶりに触れたそれは真っ赤に充血していた。
 「汚くなんてないよ。それにしても、もう感じてるんだ?」
 「うん! はい、感じてます!」
 すでに絶頂も近い感じだ。
 俺は膣に指を入れる。何人おも拒むように閉じらているそれを侵略すると、その壁は存在を主張し始める。
 「んあぁ! それに触らな・・いで・・・、統夜!」
 「だめだよ。今しかないんだしね。そうだ、ベッドルームに行こう。」
 メルアを抱き上げ、二人を導く。全裸の少女を引き連れる。
 ベッドの上にメルアを下ろす。
 洗ったばかりのシーツが、蛍光灯の光を反射し眩しい。
 「統夜? どうして、ここに?」
 「気にしなくていい。・・・入れるよ!」
 「うん!」
 目をぎゅっと瞑り、くるであろうそれを待つ。
 すでに愛液の洪水を起しているそこは、比較的容易にそれを受け入れた。
 途中、抵抗があるも、それを突き破る。
 メルアを奪ったと実感する。
 「メルア! メルア! メルア!」
 「統夜! 統夜! 統夜!」
 痛みも忘れ、子宮の入り口に届いた俺の分身を、彼女の膣はつたない蠢動でもてなす。
 いきなりピストンをするわけにも行かず、ゆっくりと左右の壁にペニスの形を押し付ける。
 「あう! 痛いよ、統夜! でも・・・、あああぁ!」
 (キツイな、やっぱり。)
 その瞬間はいきなりやってきた。気が着かぬうちに彼女の性感帯を刺戟したらしいのか、膣は強烈な締め付けを、俺の「分身」にする。
 耐えられない!
 白い、白濁液が彼女を汚していく。彼女から溢れたそれは、シーツに染みを作り彼女の血と混じり妖艶な芸術品となる。
 引き抜いた俺の分身はまだ猛りを失わない。
 カティアとテニアはそれを凝視する。
 テニアが言う。
 「統夜、犯して・・・」
 風呂に入ったはずの彼女からだには多くの汗が浮かぶ。胸は熱く赤くなり、乳首は起立する。太ももには愛液の川が流れている。
 彼女の顔には興奮と願望を吐き出したせいか、目にうっすらと涙が浮かぶ。
 「解かった。文句はなしだよ?」
 ぐったりとして、余韻につかるメルアの横に、彼女を押し倒す。
 「あ・・・」
 小刻みに震える体は、雪の降る夜に捨てられた子犬のようだ。
 いきなり唇を奪い、胸をもむ。
 「大きくなれよ?」
 俺は胸に言う。
 「あう、言わない・・・、ウゥン!」
 巧みに乳首を嬲ると、大きく体が弓なりになる。
 そこを、俺はねらう。腰を両手でしっかりと固定し、薄い割れ目に肉棒を挿入する。
 抵抗はあっさりと、鎮圧できた。
 「気持ちいいよ! テニア、いい子だ!」
 「あああぁぁぁ!! 我慢するから、もっと激しくしてぇ!」
 痛みと嬉しさの涙だ。その懇願を聞かずにじらす。その間に、うっすらを純潔の証が股間に確認する。
 「じゃあ、がんばってね。」
 腰を引いて、ドスンを打ち込む。
 「うあああああぁぁぁぁ!!!」
 涙を振りまき、絶叫。それを数回すると、彼女はm
 「あれ? ・・・、アタシ、変になってる。変になってるよおぉ!」
 「いい事だ! テニア!」
 最後の一撃で彼女に子宮の入り口に精液が降り注いだ。
 シーツは又も、コントラストを受け入れる。
 「カティア。おいで。」
 「うん!」
 二人の行為に当てられたのか、カティアの瞳は焦点が合っていない。
 彼女は飛び込んできた。ので、俺はしっかりと受け止める。
 お尻の肉を鷲掴みにする。
 「はう! 私そこは!」
 「気持ちいい?」
 意地悪く、普段の彼女を変身させる。座って、向き合ったまま、抱き合う。
 「うん! 私は全部あなたの物! 好きにしてぇ!」
 一際その存在を主張する胸を、相手の胸板に押し付けてくる。
 その胸に俺は吸い付く。
 「ちゅーーーー!」
 「うなあああ!! だめぇ、それ以上したら、わたしぃ!」
 口を離して言う。
 「どうしちゃうの?」
 俺は彼女と一体となるべく、俺のそれを突き入れた。
 「――――――!!!!!」
 入れた瞬間、彼女は達する。喪失の痛みと喜びと歓喜の抱擁が俺を包む。
 俺は彼女を抱きかかえて立ち上がる。カティアはしがみ付いたままだが。
 歩くたびに、彼女からは嬌声が響く。
 「うあ、あん! くあぁぁ。」
 手に力が入らないのか、弱弱しい手の感触を楽しむ。
 部屋を一周した。
 「出すよ! カティア!」
 「あ、あ、あ、あ! 出して・・・」
 三回目の射精。
 シーツは、少女が女になった瞬間を記録した芸術品として、今度こそ完成した。



 「ねえ? 歩き辛いから、ちょっと離れて?」
 翌日、俺たち四人の登校の仕方は激変した。
 「だめよ。浮気なんて出来ないようにしないと。」
 「私達だけです。」
 「アタシ達のナイトだもん!」

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