保守ついでに投下


今夜も彼が来ると、リズは黙って椅子から立ち上がり、階段を昇っていつもの部屋に向かった。
外ではすでに雪は止み、冷たい月が白に染まった植え込みを静かに照らしている。廊下の窓から外に目をやると、家へと急ぐ歩行者達と車が、薄汚れた道への精一杯の化粧を乱しているのが見えた。
彼らはこれからどうするのだろうか、とリズは思う。恋人と過ごすのだろうか。暖かい食事と妻が待っているのだろうか。それとも、友人と酒を飲みながら、今日も酷い一日だったと愚痴をこぼすのだろうか。どれも彼女には当てはまらない事だった。
彼女には、これから自分を抱く男が待っている。
リズが部屋のドアを開けると、彼はすでに上半身裸でベットに腰掛けていた。
彼はこの店の常連で、ここの娼婦達の関心を最も集める客だった。最低限の事以外は何も喋らず、名前さえも分からない。
だが、彼の気前のよさと鍛えられた体、そして二つの銃創を見れば、彼が平凡な人間ではないことはすぐに分かる。そのことから、娼婦達の噂の中では、彼は傭兵だという説が主流だった。
リズは彼の下にひざまづくとズボンのジッパーを下げ、すでに用意ができているそれを露出させた。
裏側にゆっくりと指を這わせながら、先端をチロチロと舐め回す。そしてそれを口に含むと、頭をゆっくりと上下させる。その動きが段々と激しくなっていくにつれて、彼の欲望がさらに高まっていくのを、彼女は感じた。

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