・オペ子と主です
・オペ子が随分弱気?です
・ヱロはしばらくなし
・というかあるかもわからん

駄文でもいけるぜメルツェェェルな方はどうぞ








乱暴にドアを開け、部屋に入ると直に鍵をかける。
自分でも何故、これ程までに動揺しているのかが解らなかった。
「何故、あんなものを見たくらいで・・・・・・」

「ふぅ、こんなところか。」
腕には大量の生活消耗品があった。
友に生活しているパートナーとは当番製での買出しが決められていたが、今日は彼女の日だった。
・・・世界を震撼させたORCA旅団による、世界各地へのアルテリアの襲撃事件から数ヶ月がたった。
ORCA旅団によってもたらされた傷跡も徐々に癒えつつあった。
あの一件以来、企業はクラニアム攻防戦での英雄の一人である彼を、
血眼になって手に入れようとしたが、彼は元来の独立傭兵の立場を貫いていた。
「・・・フフッ。」
弟子であり、弟のような存在であり、そしてパートナーである、
彼のことを考えると自然と笑みがこぼれてくる。
だが、顔に出てしまった事を恥じるかのように頬を染めると、いつもの顔に戻る。
だが、心中ではやはり彼のことを考えていた。
(このところ、ハードな依頼ばかりだったからな。・・・少し奮発してやるか。)
浮かぶのは彼の笑顔。
ならばまずは食材だな、と思い足を進めた。
その時だった。

ギリギリで視認できる距離。
そこに居たのはパートナーである彼と・・・
「・・・・・・ウィンディー?」
自分の後輩であり、現役のインテリオル最強のリンクスだった。
楽しそうに話をしている彼と、それを微笑みながら聞き入ってるウィンディー。
あれではまるで・・・・・・・
「っ!!」
その思考が頭をよぎる前に駆け出していた。

買ったものを投げ出し、そのままベッドに倒れこむ。
幸せそうに並んで歩いている二人。
誰が見てもあれは、恋人のようだった。
クラニアムでの一件以来、あの二人が何度か連絡を取り合っているのは知っていたし、ここ最近、彼は頻繁に外出していた。
・・・恐らく彼女に会うためだったのだろう。
二人が一緒にいるのを見ただけで、胸が締め付けられるようだった。
今までの関係が、崩れ去ったように思えてしまった。
知らずの内に目頭が熱くなり、雫が頬を流れていった。
(涙など・・・当の昔に枯れた筈だったんだがな・・・・・・)
いつから、自分は弱くなってしまったんだろうか。
いつから、彼はこんなにも大きな存在になったんだろうか。
自分に問うが、その答えは返ってこない。
ただ、嗚咽のみが部屋に響いていた。

翌日の朝食は只ならぬ雰囲気に包まれていた。
「・・・・・・セレンさん?」
あまりにも重苦しい雰囲気を発している本人に尋ねる。
「何だ?」
「い、いや何でも・・・・・・。」
先ほどから数回このやり取りが続いている。
しかし、いつまでもこのままでは埒が開かない。
意を決して尋ねてみる。
「あの、もしかして・・・・・・怒ってます?」
「何にだ?」
「できれば、それも含めて教えて欲しいんd「怒ってない。」」
しばし、沈黙が訪れる。
「・・・・・・依頼がいくつか来ている。早めに目を通しておけ。」
彼女はそういって朝食の席を立ち、自分の部屋に戻ってしまった。

部屋に入ると彼女は自己嫌悪に陥った。
(全く・・・・・私は何をやっているんだ・・・・・・)
只の八つ当たりじゃないか、と己を恥じる。
「・・・少し頭を冷やそう。」
そう言って彼女は逃げるように意識を闇に沈めた。

目が覚めると既に日は真上に達している時間帯だった。
部屋から出るが、彼の気配は無い。
ふと、テーブルの上の何かが目に入った。
どうやら書置きらしい。
そこに書かれていたのは、外出してくるという簡潔なものだった。
浮かぶのは、彼と自分の後輩の微笑ましい光景。
その瞬間、自分の中で何かが溢れてきた。
しかし、それを辛うじて押しとどめると、心の中で呟く。
(所詮、私はオペレーター。・・・・・・いいんだ、これで。)
くしゃくしゃになった書置きと共にそれを・・・・・・捨てた。

それからまた数日、あの時の様な重苦しいものは消えたが、
やはり、彼とは距離が出来てしまった。
そして、今日は朝食後に
「最近、働きすぎなんですから今日は気分転換でもしてきて下さい。」
と言われて外に追いやられてしまった。
せっかくなので彼の好意を受け入れ、久々の休日を楽しむことにしたのだが、
(さて、どうしたものか・・・・・・。)
突然のことだったので、何も予定が無い。
(彼が隣に居れば・・・)
そんな思考が頭をよぎるが、必死に振り払う。
とりあえず町をぶらついてみようとしたところで、
携帯型の通信端末に通信が入る。

「久しぶりだな、ウィンディー。」
「そうだな、霞スミカ・・・いや、セレン・ヘイズ。」
先ほどの通信は、ウィンディーからのものだった。
内容は、久しぶりに会って話をしないか、と言う誘いだった。
一瞬、あの光景が蘇るが、
(もう・・・アレは関係ない)
そう自分に言い聞かせ誘いを受けることにした。
会ってからは、取り留めのない話をしていた。
リンクスを辞めてからのこと、彼を育てているときの事、現在の企業連について、など。
カフェで昼食を挟み、気が付くと陽は既に傾きかけていた。
そこで突如、ウィンディーが質問をしてきた。
「しかし、あなたは結婚は考えていないのか?
現役を引退して、静かなところにでもにでも移り住めばいいだろうに。」
「こんな時世にそんなことをする必要もあるまい。」
「まぁ、・・・・・・それはそうだが。」
ウィンディーが口篭る。
「全く・・・相手が居る奴は気楽でいいな。」

「どういうことだ?」
ウィンディーがまるで解らないと言う様に尋ねてくる。
「とぼけるなよ。・・・いつだったかあいつと一緒に歩いていたじゃないか。」
「!!!」
ウィンディーの顔が変わる。
「・・・・・・見たのか?」
沈黙でその問いに答えを返す。
「別に黙っていることでもないだろう。そうと言えば祝福してやったのに。」
嘘だ。祝福なんて出来るはずがなかった。
「あれは・・・・!」
そこでウィンディーは押し黙ってしまった。
溜息をつき、時間を確認する。
「ん、もういい時間だな。今日はありがとう、楽しかったよ。」
カフェでの代金をテーブルに置きそのまま立ち去ろうとする。
途中でウィンディーが何か言いかけたようだったが、そのまま逃げるように立ち去った。

「・・・・・・見られているとはな、予想外だった。」
そう呟くと通信端末で彼に通信を繋ぐ。
「彼女は今帰ったよ。程なくそちらに着くと思う。それともう一つ、どうやら見られていたらしい」
『・・・それはマズったな・・・。』
「だが、バレてはいない。問題ないだろう?」
『まぁな。時間稼ぎ、ありがとよ、ウィンディー。』
「ふっ、気にするな。じゃあ成功を祈ってるよ。」
『ありがとな、じゃあ。』
そういって通信を切る。
「・・・・・・全く、不器用なコンビだな。」
そう呟いてウィンディーは人ごみに姿を消した。

「ただいm「パァーン!!」
家に入った瞬間けたたましい音が彼女を出迎えた。
わけも解らず、その場で硬直する。
「…プッ……アハハハハ!何て顔してるんですか、セレンさん。」
どうやらその音を出した張本人らしい彼が出迎える。
彼の手にあるのは、少し大きめのクラッカー。
そして自分に、色とりどりの紙吹雪や何やらが被さっていることに気が付く。
「……おい、これは何のつもりだ?」
混乱状態に陥っている頭から、やっと一つの指令が届いた。
すると彼は、キョトンとした表情になり、やがてそれは呆れへと変わっていった。
「………もしかして覚えてないんですか?」
その言葉にやはり理解不能といった雰囲気を出していると、彼が呆れた口調で話す。
「……今日は誰かの誕生日じゃなかったですか?」
「……………あ。」
今日は彼女、セレン・ヘイズの誕生日だった。
全く、と彼が呟く。
「……まぁ、いいです。それより早く来てください。料理が冷めちゃいますよ。」
「お、おい。」
まだ、よく状況を理解できないまま手を引っ張られる。
「さぁ、早く座ってください。」
ダイニングに着くとそこには、数々の料理がテーブルの上に所狭しと並んでいた。
そこでようやく、冷静な思考が出来るようになった。
「……これは、お前一人で作ったのか?」
「まぁ、そういうことです。作り方とかはウィンディーに教えてもらったりしましたけど。」
「………何?」
「その事については、料理を食べながら話しましょう。」
座って、座ってと促されそのまま席に着く。

「で、ウィンディーとの事なんで何ですけどね。」
「…………」
料理をとる手は休めずに彼の話を聞く。
「最初に言っときますけど、ウィンディーとは付き合ってるとかそういう関係じゃありませんよ。最近、彼女と連絡を取り合っていたのは、セレンさんについて色々と聞くためですよ。ほら、俺ってセレンさんと一緒に過ごしてきた割に、セレンさんのこと、何も知らないじゃないですか。だから、セレンさんの後輩だって言う、ウィンディーに色々聞いたんですよ。」
確かに、今食卓に並んでいる物は、いずれも彼女の好きなものだった。
「まぁ、料理が思いのほか難しくて、プレゼントは用意できませんでしたけどね。」
乾いた笑いをしながらそう言ってくる彼の手には、何枚かの絆創膏が貼られていた。
(………私の為、だったのか………)
そして、自分がこの数日間、彼にとってきた態度を思い出す。
祝うべき相手に冷たくされながらも、彼は懸命に努力してきたのだった。
そう思うと、急に涙が溢れてくる。
見せるまいと必死に堪えるが、それは決壊したダムのように溢れてきた。
次第に嗚咽が口から漏れ出す。
それに気づいたのか、彼が慌ててくる。
「ど、どうしたんですかセレンさん!?ま、不味かったですか!?」
嗚咽の中から必死に言葉を搾り出す。
「そん…な、わけ無いだ…ろう……馬鹿、野郎が……。」
涙がとめどなく溢れてくる。
しばらく、あたふたしていたがそんな彼女を彼は、優しく抱きしめた。


「いやー、セレンさんでもあんなに泣くことがあるんですね。」
夜、寝室。
時刻は深夜だが、二人とも寝る気になれずにベッドの上で談笑していた。
「……そのことは、もういいだろう。」
少し、頬を染めながら呟くが、彼はいいもの見させてもらいました、などと言ってさっきからずっと茶化してきていた。
「でも、すみませんね。プレゼント用意できなくて。」
「いいんだよ、あの手料理だけで十分すぎるほどさ。」
彼はそれでも、納得できないというような顔をしている。
そこで、しばし沈黙が訪れるが、不意に彼が思い出したかのように尋ねてくる。
「そういえば、セレンさん、ウィンディーと一緒にいるのを
目撃した辺りからなんか、冷たかったですよね?」
「あ、あれは………」
顔に血液が集まってくるのを感じた。
それを見て何か察したのか、少しニヤけながら
「もしかして………妬いてたんですか?」
「な!!そ、そんなことは………」
顔が真っ赤になり言葉も尻すぼみになってしまう。
「ぷっ、アハハハハ!」
どうも、今日は彼のほうが、一枚上手らしかった。
そんなことが堪らなく悔しく、堪らなく嬉しかった。
更に、さっきの一言で、彼女の中で必死に押し殺していたものが、
洪水のように溢れかえった。


彼をベッドの上に押し倒し、そのまま唇を自分のそれで塞ぐ。
「!?」
彼の困惑など気にも留めず、そのまま舌を滑り込ませ口内を蹂躙する。
そして一旦唇を離し一言、
「………妬いて悪いか………」
蚊の鳴くような声で呟いた後、すぐさま先ほどのような濃厚な口付けをする。
彼に嫌われてしまうかもしれない。
それでも、彼女は止めることが出来なかった。
ただ、愛する人に触れていたい。それだけだった。
………くちゅ………
その時、彼女は己の舌に何かを感じ取った。
気が付くと彼の手が後頭部に周り、押し付けられるようになっている。
どちらからともなく唇を離すと、唾液が糸を引いて切れた。
「…悪いなんて言ってないですよ。
むしろ好きな人に妬かれるなんて嬉しいじゃないですか。」
一瞬その言葉の意味を理解しかねるが、本能は理解していた。
涙が、数日前とは違う涙が溢れてくる。
「……愛してるよ、セレン。」
「……馬鹿野郎が……。」
「さ、セレンさんはどうなんですか?」
「そんなの決まっているだろう。」
再び口付けをする。もっと深く、お互いを感じるように。
「………愛しているよ。」

「セレンさんって綺麗な体しているんですね。」
「……あまり見るな。その、恥ずかしい…。」
「これから、もっと恥ずかしいことするのに?」
ただでさえ、赤かった顔に更に赤みが増す。
やはり今日の彼には勝てないらしい。
そこにはベッドの上で、一糸纏わぬ姿で寄り添っている二人がいた。
「ここもすごい綺麗ですよ。」
そう言って下半身、またの間にある割れ目をそっと指でなぞる。
「あぁっ!!」
彼女の体が、電気が走ったかのように跳ねる。
そんな光景を楽しむかのように、徐々に中へと指を沈めていく。
「ふぁぁぁあああ!!」
徐々に溢れ出す愛液。それを手にとって彼女に見せる。
「ほら、もうこんなに濡れちゃいましたよ。」
「……そんなもの、見せるな。」
「ふふっ、可愛いですよ。セレンさん。」
それじゃいきますよ、と言って彼女の秘部に肉棒をあてる。
だが、いつまで経っても何の感覚も来ないことに、彼女は疑問を抱いた。
「どう、した……早くこい…。」
既に彼女は我慢がきかなくなっていた。
「何をどうして欲しいのか言わないと解りませんよ?」
「!!」
確信犯のような彼の笑み。
だが、彼女は限界寸前だった。恥も何も忘れてしまうほどに。
「…………お前の、その…………が………欲しい………」
「解りました。それじゃいきますよ。」
唇に軽くキスをして彼は肉棒を彼女の中に挿し込んでいった。

「ひゃぁう、んんぁああ!!」
前後のピストン運動をひたすらに繰り返す。
抜ける寸前まで引き、次の瞬間には奥を突いている。
「はぁんっ、ひゃう、ひぃあ!!!」
彼女の喘ぎ声が一段と激しさを増してくる。
そして彼女の甘い声が彼に興奮をもたらす。
「あぁくぅ!あ、あ、あ!」
それが中を擦る度に、奥を突く度に甘い声が口から出てくる。
「!?」
突如、彼は彼女を抱きしめそのまま身を反転させる。
彼女が馬乗りになっている状態だ。
彼に質問を投げかける前に行為が再開される。
「!?あぅぅっ、ひぃあ!!」
先ほどまでとは違う下から突き上げられる感覚。
「はぁっ、ダメ、だ、もう…!!」
「中に、出します、よ」
「な、中に来てく、れ、…も、ダメ……イ、く!」
熱い、彼自身が流れ込む。
彼女はそれを全て己で受け止め、二人は果てた。


自分の脇で眠りこけている彼を見つめる。
「私を………こんな風にしたのはお前だ。」
―――これから先、覚悟しろよ―――
そう呟くと、答えるかのように彼が寝返りを打ち、こちらを向いた。
(…夢の中でも会えるといいな…)
セレン・ヘイズは彼に包まれるように、そのまま意識を手放した。

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