第十五話【悪夢の衝動】
最終更新：ID:dRiOZd0fNw 2010年04月03日(土) 02:49:31履歴
前回のあらすじ
黒ローブを纏った闇の者が再び現れ、ブーンと対峙する。
再生力の高い昆虫族デッキによって敗北寸前まで追い込まれたブーンであったが不屈の闘志で勝利をもぎ取った。
（ ФωФ）「オッホン、これより本大会の最終試合、即ち決勝戦を行うのである！」
（ ФωФ）「右サイドは昨年の覇者、荒巻君！」
（ ФωФ）「ドラゴン族を扱う様はまさに竜王と呼ぶにふさわしいデュエリストである」
（ MoB）「キングー！俺だー！結婚してくれー！！」
/ ,' 3「…」
荒巻は黙ったまま軽く片手を挙げ、生徒の歓声と拍手に答えながら中央のデュエルスペースへと進む。
（ ФωФ）「左サイドは今大会のダークホース、テン君！」
（ ФωФ）「雲魔物同士の絆を重んじ、全力でドローを行うプレイスタイルには好感が持てるのである」
（ MoB）「…誰もこないぞ」
コールされても入場しない選手のせいで会場がざわめく。
(´・ω・｀)「…あれ、雲澤の奴入ってこないじゃないか」
（；ФωФ）「いかに優秀なデュエリストであろうと遅刻するようではいけないのである」
（ ФωФ）「残念ではあるがこのデュエルは棄権とみなｓ―」
（；α_α）「だぁーっ！ちょーっと待ったー！！！俺はここに居るぜ！」
(´・ω・｀)「どうやら間に合ったみたいだね。うちのクラスの面子もあるし棄権したら吊るし上げだったぞ」
（；α_α）「あ、先生。すみません。事情が色々込み合ってまして」
(´・ω・｀)（事情、ね。闇のゲームがらみかな？）
(´・ω・｀)「それに関しては後で聞くよ。それと口の周りのカスタードクリームぐらい拭いとけ」
（ α_α）「サーセンｗｗｗｗ」
―――いくら菓子パンを食べかけだったからって走り食いはないでしょ
（ α_α）（走りながらパン食べてたら曲がり角で運命的な出会いがあると思ったがそんなこと無かったぜ！）
(´・ω・｀)「ボーっとしてないでさっさとスタンバイすること」
（ α_α）「へいへい」
ショボンの言葉を半ば聞き流しながらデュエルディスクにデッキをセットする。目の前にいるのはVIP校キング。
（ α_α）「キングとのデュエル楽しみにしてたぜ！」
/ ,' 3「ああ。私も【君達】に興味があった。期待しているよ」
―――【君達】だってさ
（ α_α）（おいおい考えすぎだって。スモボは普通の人には見えないんだしさぁ）
―――だといいけど。でもテン。注意したほうがいいよ、このデュエル。精霊の勘がそう言ってる
（ α_α）（留意しときまーす）
―――やれやれ…
（ ФωФ）（どうやら進行してもよさそうな雰囲気である）
（ ФωФ）「出場選手が出揃ったのである。お互いに最高のデュエルを！」
(´・ω・｀)「セット、スタンバイ！」
（ α_α）「デュエル！！！」/ ,' 3
（ α_α）「先攻は俺からだぜ！ドロー」
（ α_α）（今日は早速仕事をしてもらうぜ。相棒！）
（ α_α）「雲魔物−タービュランスを召喚！自身の効果で乗ったカウンターを取り払い効果発動」
雲魔物−タービュランス
ATK800
（ α_α）「デッキから雲魔物−スモークボールを特殊召喚！」
雲魔物−スモークボール
DEF600
（ α_α）「さらに魔法カード、コート・オブ・ジャスティスを発動するぜ」
＜コート・オブ・ジャスティス＞
永続魔法
自分フィールド上にレベル１の天使族モンスターが表側表示で存在する場合、
手札から天使族モンスター１体を特殊召喚する事ができる。
「コート・オブ・ジャスティス」の効果は１ターンに１度しか使用できない。
―――あれ、そんなカード持ってたっけ？
（ α_α）（ブーンのくれたWATAPAN!に付いてたんだよ）
（ α_α）（エンゼルフーズはこういうおまけ商法も上手いんだよなぁ。美味くてレアカードまで付いてくるんだからそりゃヒット商品にもなるぜ！）
―――へぇー。把握したよ
（ α_α）（説明も済んだところでデュエルに戻るぞ）
（ α_α）「俺の場にはレベル1の天使族モンスターであるスモボが存在する。よって発動条件を満たされた！」
（ α_α）「光神機−轟龍を特殊召喚するぜ！」
＜光神機(ライトニングギア)−轟龍(ごうりゅう)＞
効果モンスター
星８/光属性/天使族/攻2900/守1800
このカードは生け贄１体で召喚する事ができる。
この方法で召喚した場合、
このカードはエンドフェイズ時に墓地へ送られる。
また、このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が越えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
（ α_α）「リバースカードを二枚セットしてターンエンド！」
/ ,' 3「いきなりの大型展開。流石といったところか。私のターン。ドロー！」
/ ,' 3「しかし展開力なら私も負けん！仮面竜を召喚しそのまま除外する」
＜仮面竜(マスクド・ドラゴン)＞
効果モンスター
星３/炎属性/ドラゴン族/攻1400/守1100
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから攻撃力1500以下のドラゴン族モンスター１体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
/ ,' 3「現れよ、レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン！！！」
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン
ATK2800
（；α_α）「あー！早速おいでなすったか」
/ ,' 3「更にレダメのモンスター効果により私は手札のダーク・ホルス・ドラゴンを特殊召喚！」
＜ダーク・ホルス・ドラゴン＞
効果モンスター
星８/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守1800
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手のメインフェイズ時に魔法カードが発動された場合、
自分の墓地からレベル４の闇属性モンスター１体を特殊召喚する事ができる。
この効果は１ターンに１度しか使用できない。
/ ,' 3「バトルだ！ダークホルスで轟龍へ攻撃するぞ」
（ α_α）「なら罠カード発動だ！シフトチェンジ！」
＜シフトチェンジ＞
通常罠
相手が魔法・罠・戦闘で自分のフィールド上モンスター１体を指定した時に発動可能。
他の自分のフィールド上モンスターと対象を入れ替える。
（ α_α）「入れ替え対象はスモークボール！」
―――おい、相棒労われよ
（ α_α）（信頼してるからこその対象変更です）
―――この裏切りものぉ！！
ダーク・ホルス・ドラゴン（ATK3000） vs 雲魔物−スモークボール（DEF600）
/ ,' 3「ほお。攻撃をいなしたか。ならばレダメでタービュランスへの攻撃を行う！」
（ α_α）「そのダメージも通しはしない！ガード・ブロック発動ッ」
（ α_α）「ダメージを0にしワンドローするぜ」
/ ,' 3「メインフェイズ２に移行し私は二枚のカードを場に伏せる。ターンエンドだ」
Turn1
（ α_α）LP：4000 手札：2
�、□□□◆）癲�罠 �．魁璽�
ＡＢ□□□ モ Ａ：タービュランス Ｂ：轟龍
ＦＧ□□□ モ Ｆ：レダメ Ｇ：ダークホルス
■■□□□ 魔・罠 セットカード×2
/ ,' 3LP：4000 手札：1
（ α_α）「ドロー！」
（＋α_α）（キングも大型を二体並べてきたがこのターンで全滅させる算段はある）
（ α_α）「手札から雲魔物−ゴースト・フォッグ召喚！」
雲魔物−ゴースト・フォッグ
ATK0
（｀α_α）「バトルに入るぜ。まずは轟龍でレダメを吹き飛ばすッ」
/ ,' 3「甘いぞチャレンジャー！ダメージステップに収縮を発動。これで返り討ちにする」
光神機−轟龍
ATK2900→1450
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン（ATK2800） vs 光神機−轟龍（ATK1450）
（ α_α）LP：4000→2650
（ α_α）「流石に一筋縄じゃあいかないか！ならプランＢでいくぜ」
（ α_α）「ゴースト・フォッグでレダメへ攻撃！」
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン（ATK2800） vs 光神機−轟龍（ATK1450）
（ α_α）「攻撃力0のゴーストは破壊されるがモンスター効果によって戦闘ダメージは受けない」
（ α_α）「そして戦闘破壊されたこの瞬間、破壊したモンスターと同じ数のフォッグカウンターをおくことが出来る！」
（ α_α）「レダメを対象に10個のカウンターを乗せるぜ！」
/ ,' 3「ほお…」
（ α_α）「これがレダメ突破のキーカードだ！魔法カード、ダイヤモンドダスト・サイクロン！」
（ α_α）「フォッグカウンターが四個以上乗っているモンスターを破壊し―」
（ α_α）「カウンター四個につき一枚のカードをドローするぜ！！」
（ α_α）「つまり二枚のカードをドロー！」
/ ,' 3「収縮が無ければ私の場は全滅していたと訳か。恐ろしいものだ」
（ α_α）「そーいうこと！バトルはこれで終了。二枚のカードをセットしてターンエンドするぜ」
/ ,' 3「実に面白いデュエルだ。行くぞ、私のターン。ドロー！」
/ ,' 3「私のレダメはそう易々と退場したがる奴ではなくてな」
（；α_α）「いや、退場してくれたままでいいッス」
/ ,' 3「そうもいくまい。魔法カード、死者転生を発動させるぞ」
＜死者転生(ししゃてんせい)＞
通常魔法
手札を１枚捨てて発動する。
自分の墓地に存在するモンスター１体を手札に加える。
/ ,' 3「手札を一枚コストとして墓地に送り、レダメを手札に加える！」
/ ,' 3「ダークホルスを除外することで再びレダメを特殊召喚！」
（ α_α）「よし、だがこれでダークホルスは消えたぜ」
/ ,' 3「君が友達のデュエルを見ていたのならそんな安直な答えには行き着かないはずだ」
（；α_α）「…ハッ！まさかあのカードが！」
/ ,' 3「察しのよさは美徳だ。私にはこいつがある。罠カード、闇次元の開放を発動！」
/ ,' 3「除外されている闇属性モンスター、すなわちダークホルスを私の場に特殊召喚する」
ダーク・ホルス・ドラゴン
ATK3000
/ ,' 3「ではバトル。レダメでタービュランスへ攻撃する！」
（ α_α）「そのダメージ、お断りだ！罠カード、レインボー・ライフ！」
＜レインボー・ライフ＞
通常罠
手札を１枚捨てる。
このターンのエンドフェイズ時まで、自分が受けるダメージは無効になり、
その数値分ライフポイントを回復する。
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン（ATK2800） vs 雲魔物−タービュランス（ATK800）
（ α_α）LP：2650→4650
/ ,' 3「ほお。ならば私はターンを終了する」
Turn2
（ α_α）LP：4650 手札：0
�、�□□□ 魔・罠 �．魁璽函．札奪肇�ード
Ａ□□□□ モ Ａ：タービュランス
ＦＧ□□□ モ Ｆ：レダメ Ｇ：ダークホルス
一□□□□ 魔・罠 一：闇次元の開放
/ ,' 3LP：4000 手札：0
（；α_α）（正直、このドローでとりあえず生存できるかが決まる）
―――マスター自慢のドロー力！ここで見せずにいつ見せるの
（ α_α）（ですよねー。じゃあ引くぞ）
（ α_α）「ふぅー…。ドローッ！」
（＊α_α）「っしゃあ！いける！」
（ α_α）「まずはタービュランスを守備表示に変更するぜ」
（ MoB）「なん…だと…」
（ α_α）「当然守備表示になった雲魔物は自壊するが、これをトリガーとして発動できる罠がある」
（ α_α）「アグレッシブ・クラウディアンを発動！」
（ α_α）「墓地からタービュランスを蘇生してフォッグカウンターを一つ追加するぜ」
（ α_α）「カウンターが乗ったことで効果をもう一度発動！蘇れ、スモークボール」
/ ,' 3「リリースを揃えてきたか…！」
（ α_α）「キングも分かってるとは思うが上級モンスターを呼ぶ！二体のモンスターをリリース！」
（ α_α）「雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーンをアドバンス召喚ッ！！」
雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーン
ATK3000
（ α_α）「タイフーンでレダメを攻撃するぜ。パーフェクト・ストーム！」
雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーン（ATK3000） vs レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン（DEF2600）
（ α_α）「今度こそレダメ撃破成功！ターンエンドする」
/ ,' 3「私のターン、ドローするぞ」
荒巻は静かに山札に手をのせると勢いよくデッキトップを捲った。
（；α_α）（くっ、なんてプレッシャーだ）
/ ,' 3「これがキングのドロー力！ボマー・ドラゴンを召喚！」
＜ボマー・ドラゴン＞
効果モンスター
星３/地属性/ドラゴン族/攻1000/守 0
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
このカードを破壊したモンスターを破壊する。
このカードの攻撃によって
発生するお互いの戦闘ダメージは０になる。
/ ,' 3「タイフーンの効果で守備表示となったダークホルスを攻撃表示に変更後、バトルフェイズに移行！」
/ ,' 3「ボマー・ドラゴンでタイフーンへ攻撃。ダイナマイト・クラッシュ」
ボマー・ドラゴン（ATK1000） vs 雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーン（ATK3000）
/ ,' 3「破壊されたことでタイフーンは道ずれとなる！」
（；α_α）「ぐっ、しまった！」
/ ,' 3「テン、偉大なる竜の力をその身に刻め。ダークホルスの攻撃！」
ダーク・ホルス・ドラゴン（ATK3000）→（ α_α）
（ α_α）LP：4650→1650
―――本日のスーパーやられタイムｋｔｋｒ！
（ α_α）（喜んでじゃねーよｗ）
―――開始早々相棒を墓地へ叩き込んだのはどこのどいつだ
（´α_α）（き、きこえないなぁ）
/ ,' 3「私の手札はない。これでターンエンドだ」
Turn3
（ α_α）LP：1650 手札：0
�、□□□◆）癲�罠 �．魁璽函�
□□□□□ モ
Ｆ□□□□ モ Ｆ：ダークホルス
一□□□□ 魔・罠 一：闇次元の開放
/ ,' 3LP：4000 手札：0
（ α_α）「ドロー！オッケー、まだいける。モンスターをセットしてターンエンドするぜ」
/ ,' 3「私のターン。ドロー」
/ ,' 3「ダークホルスでセットモンスターへ攻撃しよう」
（ α_α）「セットモンスターはグリズリーマザーだ」
ダーク・ホルス・ドラゴン（ATK3000） vs グリズリーマザー（DEF1000）
（ α_α）「効果で二体目のグリズリーをリクルート！」
/ ,' 3「メインフェイズ2にセットカードを追加してターンを終えよう」
Turn4
（ α_α）LP：1650 手札：0
�、□□□◆）癲�罠 �．魁璽函�
Ａ□□□□ モ Ａ：グリズリー
Ｆ□□□□ モ Ｆ：ダークホルス
一■□□□ 魔・罠 一：闇次元の開放 セットカード
/ ,' 3LP：4000 手札：0
（ α_α）「まだ俺の神引きは終了してないぜ！ドロー！」
（ α_α）⊃■
ドローしたカード
【ギルフォード・ザ・ライトニング】
（ α_α）「＼(＾o＾)／」
（ α_α）（しかしまだ終わったわけじゃない。今は耐えるんだ…）
（ヽα_α）「グリズリーを守備表示に変更してターンエンドッス…」
/ ,' 3「いいカードは引けなかったようだな。だが容赦はせん。ドロー」
/ ,' 3「バトルフェイズ、ダークホルスの攻撃」
ダーク・ホルス・ドラゴン（ATK3000） vs グリズリーマザー（DEF1000）
（；α_α）（ここでグリズリーを引っ張るべきか。それとも…）
（ _ ）「…」
（ α_α）「…ここは、勝負に出る！」
（ α_α）「グリズリーの効果で二体目のタービュランスをリクルートするぜ」
雲魔物−タービュランス
ATK800
/ ,' 3「敢えて守りを捨てたか。私はセットカードを更に追加。ターンエンドするぞ」
Turn5
（ α_α）LP：1650 手札：1
�、□□□◆）癲�罠 �．魁璽函�
Ａ□□□□ モ Ａ：タービュランス
ＦＧ□□□ モ Ｆ：ダークホルス
一■■□□ 魔・罠 一：闇次元の開放 セットカード×2
/ ,' 3LP：4000 手札：0
（ α_α）「俺のターン、ドロー！」
（＋α_α）「生きてて良かった！魔法カード、サルベージを発動！」
（ α_α）「手札に回収するのはグリズリーマザー、そして雲魔物−ストーム・ドラゴン！」
/ ,' 3（ストーム・ドラゴンはレインボー・ライフの手札コストで落としていたようだな）
（ α_α）「墓地のタービュランスを除外することで俺はストーム・ドラゴンを特殊召喚するぜ」
（ α_α）「そしてストドラの効果でタービュランスにカウンターを追加し本日三回目の効果を発動！」
（ α_α）「スモークボールを蘇生する」
―――忙しすぎワロタ
（ α_α）（お前そういうキャラじゃねーだろーが）
（ α_α）「さーてと。最高の舞台が整った今、最高のモンスターを呼ぶぜ！」
（ α_α）「タービュ、スモボ、ストドラをリリース！」
（｀α_α）「未来指し示す稲妻の剣士、今ここに降臨。ギルフォード・ザ・ライトニング、アドバンス召喚！」
（ α_α）「三体リリースでの召喚に成功したことでフィールドのモンスターは全破壊だ！」
/ ,' 3「…」
（ α_α）「やっとこっちからの攻撃がキングに通せるぜ！ギルフォード、行っけぇぇぇ！」
/ 3「…。残念だがその攻撃は通らない。速攻魔法、終焉の焔発動」
＜終焉(しゅうえん)の焔(ほのお)＞
速攻魔法
このカードを発動する場合、
自分は発動ターン内に召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
自分のフィールド上に「黒焔トークン」
（悪魔族・闇・星１・攻／守０）を２体守備表示で特殊召喚する。
（このトークンは闇属性モンスター以外の生け贄召喚のための生け贄にはできない）
怪しく揺らめく漆黒の焔がフィールド上に姿を現した。
（ α_α）「トークンを一つ潰すぜ」
/ 3「ふふふ…」
―――テン！キングの様子が変だよ！
（；α_α）（あぁ、雰囲気が明らかに変わってる。この雰囲気は―）
（；α_α）（闇のそれに限りなく近い！）
テンは素早くロマネスクとショボンにアイコンタクトを取ろうと視線を走らせる。
/ 3「どうした？テン。君の相手はこの私だ」
その言葉と同時にテンの視界を黒い靄が覆い隠した。
＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋
いきなりの黒い靄の登場に場内はざわめいた。
（；ФωФ）「まっ、まさか！！闇のゲームであるか！」
(；´・ω・)「ロマネスク！早く生徒を逃がす作業に移るんだ！
（；ФωФ）「それでは靄の中心部にいるテン君はどうするのである！」
(；´・ω・)「あいつなら大丈夫だと思うし、兎に角事情の知らない生徒を巻き込めない！」
（；ФωФ）「グッ、仕方ないのである…。今は一般生徒の非難を最優先するのである」
＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋
（；α_α）「まさか、キング！あんたは…」
/ 3「ふむ。察しのよさは美徳、だ。本当に君は面白いデュエリストだ」
（｀α_α）「闇の者…！」
/ 3「どうだテン。そして精霊・スモークボールよ。私達の仲間に加わらないか？」
（ α_α）「誰がそんな話に乗るか！俺たちは闇になんて屈しない」
―――いい事と悪いことの分別ぐらいは付くってことさ
/ 3「蛮勇は感心できないが、そういうなら仕方あるまい。一度痛い目にあったほうがよさそうだ」
/ 3「私のターン。ドロー！」
荒巻はデッキトップのカードをドローすると静かに確認した。
/ 3「今、君の運命は決した…」
（ α_α）「っ…」
/ 3「ドローフェイズに罠カード、ナイトメア・デーモンズ発動！」
＜ナイトメア・デーモンズ＞
通常罠
自分フィールド上に存在するモンスター１体をリリースして発動する。
相手フィールド上に「ナイトメア・デーモン・トークン」
（悪魔族・闇・星６・攻／守２０００）３体を攻撃表示で特殊召喚する。
「ナイトメア・デーモン・トークン」が破壊された時、
このトークンのコントローラーは１体につき８００ポイントダメージを受ける。
/ 3「黒焔をリリースし、ナイトメア・デーモン・トークンを君の場に三体特殊召喚する」
揺らめく焔は悪夢となって荒巻のフィールドからテンのフィールドへ這い出る。
ケラケラケラ―
悪魔の笑い声が靄に覆われた世界で木霊する。
/ 3「スタンバイフェイズ、墓地より死者転生のコストで落ちたミンゲイドラゴンを蘇生する」
ミンゲイドラゴン
ATK400
/ 3「そしてメインフェイズ、今ここに【黒き精霊】を解き放つ！」
（ α_α）「やめろッ！やめるんだッ！！！」
/ 3「抑えられぬ、この憤怒！何人にも止められぬ、破壊の衝動！」
―――テン、身構えて！来るよっ！！！
/ 3「全てを飲み込み無に還さん。世界を蹂躙せよ…、破壊竜ガンドラ降臨！！！！」
この瞬間だ。初めて【彼】と彼の【小さき精霊】が【黒き精霊】と対峙したのは。
第十五話・完 次回につづく
黒ローブを纏った闇の者が再び現れ、ブーンと対峙する。
再生力の高い昆虫族デッキによって敗北寸前まで追い込まれたブーンであったが不屈の闘志で勝利をもぎ取った。
（ ФωФ）「オッホン、これより本大会の最終試合、即ち決勝戦を行うのである！」
（ ФωФ）「右サイドは昨年の覇者、荒巻君！」
（ ФωФ）「ドラゴン族を扱う様はまさに竜王と呼ぶにふさわしいデュエリストである」
（ MoB）「キングー！俺だー！結婚してくれー！！」
/ ,' 3「…」
荒巻は黙ったまま軽く片手を挙げ、生徒の歓声と拍手に答えながら中央のデュエルスペースへと進む。
（ ФωФ）「左サイドは今大会のダークホース、テン君！」
（ ФωФ）「雲魔物同士の絆を重んじ、全力でドローを行うプレイスタイルには好感が持てるのである」
（ MoB）「…誰もこないぞ」
コールされても入場しない選手のせいで会場がざわめく。
(´・ω・｀)「…あれ、雲澤の奴入ってこないじゃないか」
（；ФωФ）「いかに優秀なデュエリストであろうと遅刻するようではいけないのである」
（ ФωФ）「残念ではあるがこのデュエルは棄権とみなｓ―」
（；α_α）「だぁーっ！ちょーっと待ったー！！！俺はここに居るぜ！」
(´・ω・｀)「どうやら間に合ったみたいだね。うちのクラスの面子もあるし棄権したら吊るし上げだったぞ」
（；α_α）「あ、先生。すみません。事情が色々込み合ってまして」
(´・ω・｀)（事情、ね。闇のゲームがらみかな？）
(´・ω・｀)「それに関しては後で聞くよ。それと口の周りのカスタードクリームぐらい拭いとけ」
（ α_α）「サーセンｗｗｗｗ」
―――いくら菓子パンを食べかけだったからって走り食いはないでしょ
（ α_α）（走りながらパン食べてたら曲がり角で運命的な出会いがあると思ったがそんなこと無かったぜ！）
(´・ω・｀)「ボーっとしてないでさっさとスタンバイすること」
（ α_α）「へいへい」
ショボンの言葉を半ば聞き流しながらデュエルディスクにデッキをセットする。目の前にいるのはVIP校キング。
（ α_α）「キングとのデュエル楽しみにしてたぜ！」
/ ,' 3「ああ。私も【君達】に興味があった。期待しているよ」
―――【君達】だってさ
（ α_α）（おいおい考えすぎだって。スモボは普通の人には見えないんだしさぁ）
―――だといいけど。でもテン。注意したほうがいいよ、このデュエル。精霊の勘がそう言ってる
（ α_α）（留意しときまーす）
―――やれやれ…
（ ФωФ）（どうやら進行してもよさそうな雰囲気である）
（ ФωФ）「出場選手が出揃ったのである。お互いに最高のデュエルを！」
(´・ω・｀)「セット、スタンバイ！」
（ α_α）「デュエル！！！」/ ,' 3
（ α_α）「先攻は俺からだぜ！ドロー」
（ α_α）（今日は早速仕事をしてもらうぜ。相棒！）
（ α_α）「雲魔物−タービュランスを召喚！自身の効果で乗ったカウンターを取り払い効果発動」
雲魔物−タービュランス
ATK800
（ α_α）「デッキから雲魔物−スモークボールを特殊召喚！」
雲魔物−スモークボール
DEF600
（ α_α）「さらに魔法カード、コート・オブ・ジャスティスを発動するぜ」
＜コート・オブ・ジャスティス＞
永続魔法
自分フィールド上にレベル１の天使族モンスターが表側表示で存在する場合、
手札から天使族モンスター１体を特殊召喚する事ができる。
「コート・オブ・ジャスティス」の効果は１ターンに１度しか使用できない。
―――あれ、そんなカード持ってたっけ？
（ α_α）（ブーンのくれたWATAPAN!に付いてたんだよ）
（ α_α）（エンゼルフーズはこういうおまけ商法も上手いんだよなぁ。美味くてレアカードまで付いてくるんだからそりゃヒット商品にもなるぜ！）
―――へぇー。把握したよ
（ α_α）（説明も済んだところでデュエルに戻るぞ）
（ α_α）「俺の場にはレベル1の天使族モンスターであるスモボが存在する。よって発動条件を満たされた！」
（ α_α）「光神機−轟龍を特殊召喚するぜ！」
＜光神機(ライトニングギア)−轟龍(ごうりゅう)＞
効果モンスター
星８/光属性/天使族/攻2900/守1800
このカードは生け贄１体で召喚する事ができる。
この方法で召喚した場合、
このカードはエンドフェイズ時に墓地へ送られる。
また、このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が越えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
（ α_α）「リバースカードを二枚セットしてターンエンド！」
/ ,' 3「いきなりの大型展開。流石といったところか。私のターン。ドロー！」
/ ,' 3「しかし展開力なら私も負けん！仮面竜を召喚しそのまま除外する」
＜仮面竜(マスクド・ドラゴン)＞
効果モンスター
星３/炎属性/ドラゴン族/攻1400/守1100
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから攻撃力1500以下のドラゴン族モンスター１体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
/ ,' 3「現れよ、レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン！！！」
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン
ATK2800
（；α_α）「あー！早速おいでなすったか」
/ ,' 3「更にレダメのモンスター効果により私は手札のダーク・ホルス・ドラゴンを特殊召喚！」
＜ダーク・ホルス・ドラゴン＞
効果モンスター
星８/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守1800
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手のメインフェイズ時に魔法カードが発動された場合、
自分の墓地からレベル４の闇属性モンスター１体を特殊召喚する事ができる。
この効果は１ターンに１度しか使用できない。
/ ,' 3「バトルだ！ダークホルスで轟龍へ攻撃するぞ」
（ α_α）「なら罠カード発動だ！シフトチェンジ！」
＜シフトチェンジ＞
通常罠
相手が魔法・罠・戦闘で自分のフィールド上モンスター１体を指定した時に発動可能。
他の自分のフィールド上モンスターと対象を入れ替える。
（ α_α）「入れ替え対象はスモークボール！」
―――おい、相棒労われよ
（ α_α）（信頼してるからこその対象変更です）
―――この裏切りものぉ！！
ダーク・ホルス・ドラゴン（ATK3000） vs 雲魔物−スモークボール（DEF600）
/ ,' 3「ほお。攻撃をいなしたか。ならばレダメでタービュランスへの攻撃を行う！」
（ α_α）「そのダメージも通しはしない！ガード・ブロック発動ッ」
（ α_α）「ダメージを0にしワンドローするぜ」
/ ,' 3「メインフェイズ２に移行し私は二枚のカードを場に伏せる。ターンエンドだ」
Turn1
（ α_α）LP：4000 手札：2
�、□□□◆）癲�罠 �．魁璽�
ＡＢ□□□ モ Ａ：タービュランス Ｂ：轟龍
ＦＧ□□□ モ Ｆ：レダメ Ｇ：ダークホルス
■■□□□ 魔・罠 セットカード×2
/ ,' 3LP：4000 手札：1
（ α_α）「ドロー！」
（＋α_α）（キングも大型を二体並べてきたがこのターンで全滅させる算段はある）
（ α_α）「手札から雲魔物−ゴースト・フォッグ召喚！」
雲魔物−ゴースト・フォッグ
ATK0
（｀α_α）「バトルに入るぜ。まずは轟龍でレダメを吹き飛ばすッ」
/ ,' 3「甘いぞチャレンジャー！ダメージステップに収縮を発動。これで返り討ちにする」
光神機−轟龍
ATK2900→1450
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン（ATK2800） vs 光神機−轟龍（ATK1450）
（ α_α）LP：4000→2650
（ α_α）「流石に一筋縄じゃあいかないか！ならプランＢでいくぜ」
（ α_α）「ゴースト・フォッグでレダメへ攻撃！」
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン（ATK2800） vs 光神機−轟龍（ATK1450）
（ α_α）「攻撃力0のゴーストは破壊されるがモンスター効果によって戦闘ダメージは受けない」
（ α_α）「そして戦闘破壊されたこの瞬間、破壊したモンスターと同じ数のフォッグカウンターをおくことが出来る！」
（ α_α）「レダメを対象に10個のカウンターを乗せるぜ！」
/ ,' 3「ほお…」
（ α_α）「これがレダメ突破のキーカードだ！魔法カード、ダイヤモンドダスト・サイクロン！」
（ α_α）「フォッグカウンターが四個以上乗っているモンスターを破壊し―」
（ α_α）「カウンター四個につき一枚のカードをドローするぜ！！」
（ α_α）「つまり二枚のカードをドロー！」
/ ,' 3「収縮が無ければ私の場は全滅していたと訳か。恐ろしいものだ」
（ α_α）「そーいうこと！バトルはこれで終了。二枚のカードをセットしてターンエンドするぜ」
/ ,' 3「実に面白いデュエルだ。行くぞ、私のターン。ドロー！」
/ ,' 3「私のレダメはそう易々と退場したがる奴ではなくてな」
（；α_α）「いや、退場してくれたままでいいッス」
/ ,' 3「そうもいくまい。魔法カード、死者転生を発動させるぞ」
＜死者転生(ししゃてんせい)＞
通常魔法
手札を１枚捨てて発動する。
自分の墓地に存在するモンスター１体を手札に加える。
/ ,' 3「手札を一枚コストとして墓地に送り、レダメを手札に加える！」
/ ,' 3「ダークホルスを除外することで再びレダメを特殊召喚！」
（ α_α）「よし、だがこれでダークホルスは消えたぜ」
/ ,' 3「君が友達のデュエルを見ていたのならそんな安直な答えには行き着かないはずだ」
（；α_α）「…ハッ！まさかあのカードが！」
/ ,' 3「察しのよさは美徳だ。私にはこいつがある。罠カード、闇次元の開放を発動！」
/ ,' 3「除外されている闇属性モンスター、すなわちダークホルスを私の場に特殊召喚する」
ダーク・ホルス・ドラゴン
ATK3000
/ ,' 3「ではバトル。レダメでタービュランスへ攻撃する！」
（ α_α）「そのダメージ、お断りだ！罠カード、レインボー・ライフ！」
＜レインボー・ライフ＞
通常罠
手札を１枚捨てる。
このターンのエンドフェイズ時まで、自分が受けるダメージは無効になり、
その数値分ライフポイントを回復する。
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン（ATK2800） vs 雲魔物−タービュランス（ATK800）
（ α_α）LP：2650→4650
/ ,' 3「ほお。ならば私はターンを終了する」
Turn2
（ α_α）LP：4650 手札：0
�、�□□□ 魔・罠 �．魁璽函．札奪肇�ード
Ａ□□□□ モ Ａ：タービュランス
ＦＧ□□□ モ Ｆ：レダメ Ｇ：ダークホルス
一□□□□ 魔・罠 一：闇次元の開放
/ ,' 3LP：4000 手札：0
（；α_α）（正直、このドローでとりあえず生存できるかが決まる）
―――マスター自慢のドロー力！ここで見せずにいつ見せるの
（ α_α）（ですよねー。じゃあ引くぞ）
（ α_α）「ふぅー…。ドローッ！」
（＊α_α）「っしゃあ！いける！」
（ α_α）「まずはタービュランスを守備表示に変更するぜ」
（ MoB）「なん…だと…」
（ α_α）「当然守備表示になった雲魔物は自壊するが、これをトリガーとして発動できる罠がある」
（ α_α）「アグレッシブ・クラウディアンを発動！」
（ α_α）「墓地からタービュランスを蘇生してフォッグカウンターを一つ追加するぜ」
（ α_α）「カウンターが乗ったことで効果をもう一度発動！蘇れ、スモークボール」
/ ,' 3「リリースを揃えてきたか…！」
（ α_α）「キングも分かってるとは思うが上級モンスターを呼ぶ！二体のモンスターをリリース！」
（ α_α）「雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーンをアドバンス召喚ッ！！」
雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーン
ATK3000
（ α_α）「タイフーンでレダメを攻撃するぜ。パーフェクト・ストーム！」
雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーン（ATK3000） vs レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン（DEF2600）
（ α_α）「今度こそレダメ撃破成功！ターンエンドする」
/ ,' 3「私のターン、ドローするぞ」
荒巻は静かに山札に手をのせると勢いよくデッキトップを捲った。
（；α_α）（くっ、なんてプレッシャーだ）
/ ,' 3「これがキングのドロー力！ボマー・ドラゴンを召喚！」
＜ボマー・ドラゴン＞
効果モンスター
星３/地属性/ドラゴン族/攻1000/守 0
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
このカードを破壊したモンスターを破壊する。
このカードの攻撃によって
発生するお互いの戦闘ダメージは０になる。
/ ,' 3「タイフーンの効果で守備表示となったダークホルスを攻撃表示に変更後、バトルフェイズに移行！」
/ ,' 3「ボマー・ドラゴンでタイフーンへ攻撃。ダイナマイト・クラッシュ」
ボマー・ドラゴン（ATK1000） vs 雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーン（ATK3000）
/ ,' 3「破壊されたことでタイフーンは道ずれとなる！」
（；α_α）「ぐっ、しまった！」
/ ,' 3「テン、偉大なる竜の力をその身に刻め。ダークホルスの攻撃！」
ダーク・ホルス・ドラゴン（ATK3000）→（ α_α）
（ α_α）LP：4650→1650
―――本日のスーパーやられタイムｋｔｋｒ！
（ α_α）（喜んでじゃねーよｗ）
―――開始早々相棒を墓地へ叩き込んだのはどこのどいつだ
（´α_α）（き、きこえないなぁ）
/ ,' 3「私の手札はない。これでターンエンドだ」
Turn3
（ α_α）LP：1650 手札：0
�、□□□◆）癲�罠 �．魁璽函�
□□□□□ モ
Ｆ□□□□ モ Ｆ：ダークホルス
一□□□□ 魔・罠 一：闇次元の開放
/ ,' 3LP：4000 手札：0
（ α_α）「ドロー！オッケー、まだいける。モンスターをセットしてターンエンドするぜ」
/ ,' 3「私のターン。ドロー」
/ ,' 3「ダークホルスでセットモンスターへ攻撃しよう」
（ α_α）「セットモンスターはグリズリーマザーだ」
ダーク・ホルス・ドラゴン（ATK3000） vs グリズリーマザー（DEF1000）
（ α_α）「効果で二体目のグリズリーをリクルート！」
/ ,' 3「メインフェイズ2にセットカードを追加してターンを終えよう」
Turn4
（ α_α）LP：1650 手札：0
�、□□□◆）癲�罠 �．魁璽函�
Ａ□□□□ モ Ａ：グリズリー
Ｆ□□□□ モ Ｆ：ダークホルス
一■□□□ 魔・罠 一：闇次元の開放 セットカード
/ ,' 3LP：4000 手札：0
（ α_α）「まだ俺の神引きは終了してないぜ！ドロー！」
（ α_α）⊃■
ドローしたカード
【ギルフォード・ザ・ライトニング】
（ α_α）「＼(＾o＾)／」
（ α_α）（しかしまだ終わったわけじゃない。今は耐えるんだ…）
（ヽα_α）「グリズリーを守備表示に変更してターンエンドッス…」
/ ,' 3「いいカードは引けなかったようだな。だが容赦はせん。ドロー」
/ ,' 3「バトルフェイズ、ダークホルスの攻撃」
ダーク・ホルス・ドラゴン（ATK3000） vs グリズリーマザー（DEF1000）
（；α_α）（ここでグリズリーを引っ張るべきか。それとも…）
（ _ ）「…」
（ α_α）「…ここは、勝負に出る！」
（ α_α）「グリズリーの効果で二体目のタービュランスをリクルートするぜ」
雲魔物−タービュランス
ATK800
/ ,' 3「敢えて守りを捨てたか。私はセットカードを更に追加。ターンエンドするぞ」
Turn5
（ α_α）LP：1650 手札：1
�、□□□◆）癲�罠 �．魁璽函�
Ａ□□□□ モ Ａ：タービュランス
ＦＧ□□□ モ Ｆ：ダークホルス
一■■□□ 魔・罠 一：闇次元の開放 セットカード×2
/ ,' 3LP：4000 手札：0
（ α_α）「俺のターン、ドロー！」
（＋α_α）「生きてて良かった！魔法カード、サルベージを発動！」
（ α_α）「手札に回収するのはグリズリーマザー、そして雲魔物−ストーム・ドラゴン！」
/ ,' 3（ストーム・ドラゴンはレインボー・ライフの手札コストで落としていたようだな）
（ α_α）「墓地のタービュランスを除外することで俺はストーム・ドラゴンを特殊召喚するぜ」
（ α_α）「そしてストドラの効果でタービュランスにカウンターを追加し本日三回目の効果を発動！」
（ α_α）「スモークボールを蘇生する」
―――忙しすぎワロタ
（ α_α）（お前そういうキャラじゃねーだろーが）
（ α_α）「さーてと。最高の舞台が整った今、最高のモンスターを呼ぶぜ！」
（ α_α）「タービュ、スモボ、ストドラをリリース！」
（｀α_α）「未来指し示す稲妻の剣士、今ここに降臨。ギルフォード・ザ・ライトニング、アドバンス召喚！」
（ α_α）「三体リリースでの召喚に成功したことでフィールドのモンスターは全破壊だ！」
/ ,' 3「…」
（ α_α）「やっとこっちからの攻撃がキングに通せるぜ！ギルフォード、行っけぇぇぇ！」
/ 3「…。残念だがその攻撃は通らない。速攻魔法、終焉の焔発動」
＜終焉(しゅうえん)の焔(ほのお)＞
速攻魔法
このカードを発動する場合、
自分は発動ターン内に召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
自分のフィールド上に「黒焔トークン」
（悪魔族・闇・星１・攻／守０）を２体守備表示で特殊召喚する。
（このトークンは闇属性モンスター以外の生け贄召喚のための生け贄にはできない）
怪しく揺らめく漆黒の焔がフィールド上に姿を現した。
（ α_α）「トークンを一つ潰すぜ」
/ 3「ふふふ…」
―――テン！キングの様子が変だよ！
（；α_α）（あぁ、雰囲気が明らかに変わってる。この雰囲気は―）
（；α_α）（闇のそれに限りなく近い！）
テンは素早くロマネスクとショボンにアイコンタクトを取ろうと視線を走らせる。
/ 3「どうした？テン。君の相手はこの私だ」
その言葉と同時にテンの視界を黒い靄が覆い隠した。
＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋
いきなりの黒い靄の登場に場内はざわめいた。
（；ФωФ）「まっ、まさか！！闇のゲームであるか！」
(；´・ω・)「ロマネスク！早く生徒を逃がす作業に移るんだ！
（；ФωФ）「それでは靄の中心部にいるテン君はどうするのである！」
(；´・ω・)「あいつなら大丈夫だと思うし、兎に角事情の知らない生徒を巻き込めない！」
（；ФωФ）「グッ、仕方ないのである…。今は一般生徒の非難を最優先するのである」
＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋ ＋
（；α_α）「まさか、キング！あんたは…」
/ 3「ふむ。察しのよさは美徳、だ。本当に君は面白いデュエリストだ」
（｀α_α）「闇の者…！」
/ 3「どうだテン。そして精霊・スモークボールよ。私達の仲間に加わらないか？」
（ α_α）「誰がそんな話に乗るか！俺たちは闇になんて屈しない」
―――いい事と悪いことの分別ぐらいは付くってことさ
/ 3「蛮勇は感心できないが、そういうなら仕方あるまい。一度痛い目にあったほうがよさそうだ」
/ 3「私のターン。ドロー！」
荒巻はデッキトップのカードをドローすると静かに確認した。
/ 3「今、君の運命は決した…」
（ α_α）「っ…」
/ 3「ドローフェイズに罠カード、ナイトメア・デーモンズ発動！」
＜ナイトメア・デーモンズ＞
通常罠
自分フィールド上に存在するモンスター１体をリリースして発動する。
相手フィールド上に「ナイトメア・デーモン・トークン」
（悪魔族・闇・星６・攻／守２０００）３体を攻撃表示で特殊召喚する。
「ナイトメア・デーモン・トークン」が破壊された時、
このトークンのコントローラーは１体につき８００ポイントダメージを受ける。
/ 3「黒焔をリリースし、ナイトメア・デーモン・トークンを君の場に三体特殊召喚する」
揺らめく焔は悪夢となって荒巻のフィールドからテンのフィールドへ這い出る。
ケラケラケラ―
悪魔の笑い声が靄に覆われた世界で木霊する。
/ 3「スタンバイフェイズ、墓地より死者転生のコストで落ちたミンゲイドラゴンを蘇生する」
ミンゲイドラゴン
ATK400
/ 3「そしてメインフェイズ、今ここに【黒き精霊】を解き放つ！」
（ α_α）「やめろッ！やめるんだッ！！！」
/ 3「抑えられぬ、この憤怒！何人にも止められぬ、破壊の衝動！」
―――テン、身構えて！来るよっ！！！
/ 3「全てを飲み込み無に還さん。世界を蹂躙せよ…、破壊竜ガンドラ降臨！！！！」
この瞬間だ。初めて【彼】と彼の【小さき精霊】が【黒き精霊】と対峙したのは。
第十五話・完 次回につづく
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