最終更新:ID:aeCyPLhxBg 2010年05月03日(月) 21:48:03履歴
デッドエンドと死者の指環のようです
第二語り「デッドエンドとヴァンパイア」
( ・∀・)「せりゃあぁぁぁ!」
モララーは上体を後方にそらし、すんでのところで刃をかわす。そのまま地面に手を着き、バク転をする要領でアンデット・ウォリアーの頭部を蹴り上げ粉砕する。
( ・∀・)「うっ! しまった!」
着地点では待構えるように龍骨鬼が振りかぶっていた。身体能力が強化されたモララーでもこの位置関係ではよけきれない。
少しでも損傷を抑えるべく、無理をして身体をひねるが龍骨鬼は襲いかかってこなかった。
ミセ*゚ー゚)リ「罠術札、サンダー・ブレイク発現!」
それもそのはず、なぜなら龍骨鬼は雷に撃ち貫かれ崩れ落ちていたからだ。ミセリはモララーの戦闘を補助するために、事前にいくつか罠をしかけていた。
( ・∀・)「すみません、助かりました!」
ミセ*゚ー゚)リ「修復以外は役立たずなんて思われたら嫌だからね」
( ・∀・)「そんなこと思っていません、よっと!」
会話をしながらも気を引き締め直していたモララーは、飛び込んでくる達人キョンシーの足刀を手のひらで受け、コロの原理で回転させてさばく。
( ・∀・)「ひゅうっ!」
そして着地の隙を逃さず、半円を描くような右内回し蹴りを放ち、達人キョンシーの首をはねた。
ミセ*゚ー゚)リ「ふう、今ので最後みたいだね」
( -∀-)「世のなかは空しきものとあらむとぞ、この照る月は満ち欠けしける。お前達は僕のようにいざよわず逝けよ」
ミセ*゚ー゚)リ「世の無常を詠ったものだっけ? それにしても疲れたねー。最近仕事が多過ぎだよ、アンデッドなんてそうそう出てくるものじゃないはずなんだけど」
( ・∀・)「食いっぱぐれる心配がないのはいいことですけどね。実はマスターが小遣い銭稼ぎに、影でアンデッドを作っていたりして」
ミセ*゚ー゚)リ「もう、なにそれ。私はモララー一筋なんだからね」
( ・∀・)「冗談ですよ。重用くださりありがとうございます」
ミセ*゚ー゚)リ「わかってくれればよろしい。でも珍しいね、モララーが冗談いうなんて」
そういわれてモララーはハッとする。自分が冗談をいうなど思い当たる原因はただ一つ、どうやら気がつかない間にドクオに毒されていたらしい。
ミセ*゚ー゚)リ「でさ、そろそろ本契約しないかな? パートナーになってもう六年。さっきもいったように私はモララー一筋だし、仮契約じゃそのうち問題がでると思うからさ。契約の儀も、私はモララーとなら気にならないよ」
( ・∀・)「……できれば遠慮させていただきたいです。いくら儀式とはいいましても、ああいう行為は愛し合っている者同士でないと、おこなってはいけないことだと思いますから」
ミセ*゚ー゚)リ「純だねえ。私も経験多いわけじゃないけどさ」
( ・∀・)「ちなみに僕が生きていた時代では、マスターぐらいの年齢で独り身のかたをいき遅れと呼びました」
ミセ* ‐ )リ「……それも冗談かな?」
あまり見たことがないミセリの怒気を受け、モララーは自分が無自覚にいった言葉の意味に気づき怖じける。
このあとミセリから受けるであろう暴行を想像し、これも全てドクオのせいだと決めつけて、明日はドクオへ八つ当たりをすることにした。
…………
一般の高校では考えられない広さをもつ中庭で、いつも通り自作の弁当を広げ昼食をとるモララー。
そこへいつも通りどこからともなくドクオが現れる。そして指定席といわんばかりに、モララーの隣りに並んで座りパンをほお張り始めた。
( ・∀・)「いつもパンだけでは栄養が偏るぞ。たまには学食なりレストランなりを利用したらどうだ?」
('A`)「学園内の施設は、なんか上品ぶってて苦手なんだよ」
( ・∀・)「僕もマナーを覚えるのは苦労したから気持ちはわからんでもない。……そうだな、しかたがないから僕のおかずをわけてやる」
('A`)「よっしゃ、そうこなくっちゃな! ところでこれはなんだ?」
( ・∀・)「ああ、それか?」
モララーはフライを差し出し、ドクオが口に含むのを見とどける。
そして口内でサクッと小気味よい音がたつと共に、
( ・∀・)「それはカラシの塊フライだ」
正体を告げた。
(;'A`)「ぶっ! あびゃびゃびゃ! はいひんだ! いまおえのひたがひんだよ!」
ドクオはろれつが回っていない状態でなにかをしゃべりながら転げ回る。
それから少しして落ち着いたのか、舌を外気にさらすように突き出しながら座り直す。
('A`)「……はあああ。もう食べ物ネタはやらないって約束したじゃないですか!」
( ・∀・)「誰との約束だ」
('A`)「だいたいカラシとか懐かし痛いんだよ!」
( ・∀・)「懐かしい?」
そう聞き返すだけ聞き返すと、モララーは中庭に設置されている時計を確認する。予想通り昼休みも終わりが近づいてきていた。
('A`)「そう、あれは俺が小学生のときの話だ」
そしてドクオが語り始めると同時に手際よく弁当を片づける。
片づけが終わると、ドクオに気づかれないよう気配を消し、そのまま音も立てずに教室へ戻っていった。
('A`)「縁日の屋台でジャンボフランクフルトが売っていたんだ。当時の俺はあの肉厚に目がなくてねえ。速攻で買って、備えつけのケチャップとマスタードを大量にかけた!」
ドクオは自分の演技がかった話に熱が入り、モララーがいないことはおろか、始業のチャイムが鳴ったことにすら気づかない。
('A`)「だが、一口食うとなんとしたことかっ! 黄色い容器の正体はマスタードではなくカラシだったのだ! ケチャップとセットという巧妙な手口で騙された俺は……」
(,,゚Д゚)「授業始まってんのになにやってんだゴルァ! ……誰かと思えばまたドクオかっ!」
生活指導の教師であるギコが、授業中に出歩いている生徒を見とがめるためにやってきた。しかしそれがドクオだとわかったとたん、諦めにも似た呆れの表情をつくる。
(,,゚Д゚)「お前とモララーが今までにおこした問題は百二十三件。どうやったらたった二ヶ月で、学園創立以来おこされてきた問題の総回数をこえられるんだ!」
('A`)「って、誰も俺の話を聞いてないじゃないかーい!」
ドクオは指を揃えてのばし、手の甲で勢いよくギコの胸を叩く。
(,,゚Д゚)「なんだ、教師に暴力か?」
(;'A`)「ただのツッコミじゃないかーい!」
(,,゚Д゚)「二度もふるうとはいい度胸だゴルァ! そろそろお前には鉄拳制裁が必要そうだな!」
(;'A`)「ピンチだ、限りないほどのピンチだ! 助けて僕のスーパーピンチブレイカー! 助けてPTAーーー!!」
その後やつれた様子で教室に戻ってきたドクオを見て、日頃の意趣返しにしても少しやり過ぎたかと、人のよいモララーは罪悪感にさいなまれることとなった。
…………
( ・∀・)「あいつに同情なんてするんじゃなかった。なんで僕がこんなめに……」
モララーは遅くなってしまった帰り道で、ぼやきながら歩を進める。
ζ(゚ー゚*ζ「やめてください! でないと……」
すると争うような声が耳に入りそちらへ目を向けると、一人の少女がバトラー服を着た男性に腕を掴まれていた。
モララーは躊躇することなくそこへ割って入る。
( ・∀・)「なにをしているんですか?」
从 ゚∀从「なんだお前? こっちは忙しいんだ。どっか消えろよ」
( ・∀・)「まさか幽霊じゃありませんし、消えたりなんてできませんよ。まずは落ち着いて話し合いましょう」
从 ゚∀从「……喧嘩売ってんのか? いい度胸だ!」
( ・∀・)「話し合いには応じませんか、しかたありませんね。こっちです!」
ζ(゚ー゚*ζ「あっ、きゃっ!」
モララーは少女の手を掴むと引っ張り寄せ、その場から逃げ出した。
…………
( ・∀・)「あの、マスター? お話しがあるのですが」
ミセ*゚ー゚)リ「捨ててらっしゃい」
( ・∀・)「まだなにも申しておりませんが」
ミセ*゚ー゚)リ「顔を見たらわかるよ。また犬か猫を拾ってきたんでしょ?」
( ・∀・)「それが、その……」
モララーは言葉に詰まる。ミセリの予想は半分正解だった。間違っている半分は拾ってきたのが犬や猫ではなく、
ζ(゚ー゚*ζ「あの、初めまして。デレと申します」
人だということだった。
ミセ*゚ー゚)リ「ふーん、女の子連れ込むから私には家を空けろって話? そんな子がいるなら、私みたいないき遅れとの契約は嫌がるわけだよね」
( ・∀・)「なにを怒っているんですか。この子は帰り道で拾って……」
ミセ*゚ー゚)リ「捨ててらっしゃい」
( ・∀・)「そんな犬や猫みたいに!」
ζ(゚ー゚*ζ「…………」
( ・∀・)「捨て犬みたいな目で僕を見ないでください!」
ミセ*゚ー゚)リ「冗談はさておき、……面倒なの拾ってきたね」
ミセリは声のトーンを下げ、真面目な顔つきになる。
( ・∀・)「どういうことですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「その子、人間じゃないよ。ヴァンパイアだね」
( ・∀・)「えっ?」
ζ(゚ー゚*ζ「あの、その、すみません……」
ミセ*゚ー゚)リ「おおかた別のヴァンパイアに襲われてたのを助けたってところじゃないかな? ヴァンパイア達は権力争いの最中だからね」
( ・∀・)「権力争い、ですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「先日ヴァンパイアの王が亡くなっちゃってね、今は貴族達が王位争いをしてるんだよ。それで四大貴族であるブーン公の娘、デレちゃんは身柄や命を狙われててもおかしくないってわけ」
ζ(゚ー゚*ζ「…………」
ミセ*゚ー゚)リ「わからないのはなんでデレちゃんが一人で出歩いてるかなんだよね。普通は護衛とかつくんじゃないかな?」
ζ(゚ー゚*ζ「それは……」
川 ゚ -゚)「それは、家に黙って私に会いにきたからだな」
( ・∀・)「なにやつ!」
突如現れた人影、モララーはここまでの侵入を許したことに歯がみする。
ζ(゚ー゚*ζ「クーさん、なんで私を……」
川 ゚ -゚)「私の行動理念は一つ。全ては兄様を王にするために決まっている」
ζ(゚ー゚*ζ「ショボンさんは争いを望まれるかたでは」
川 ゚ -゚)「兄様は優しいからな。だが私はそんな兄様だからこそ王にしたいのだ、例え兄様がそんなことを望まなかろうと! デレ、私達は友人だよな? ならば私のために捕まってくれ。最低限命の保証はしよう」
( ・∀・)「勝手なことを! なにが命の保証はしようだ! 僕はお前みたいに自分本位な理由で人を傷つけるやつが大嫌いなんだよ!」
川 ゚ -゚)「ほう、私が気に入らなければどうする。四大貴族であるショボン家とことを構えようとでもいうのか?」
ζ(゚ー゚*ζ「モララーさん、私……」
( ・∀・)「安心して。君は僕が守る!」
ミセ*゚ー゚)リ「デレちゃんを守ればブーン家からの報酬と保護が期待できるか、いうほど悪くもないかな」
川 ゚ -゚)「フン、いいだろう。ハイン!」
从 ゚∀从「ここにおりますぜ、お嬢」
川 ゚ -゚)「お前が相手をしてやれ!」
ハインと呼ばれたバトラー服姿の男はうなずき、こちら向き直す。
从 ゚∀从「さて、聞いての通りだ。どうする? 俺は二人がかりでも一向に構わないぜ?」
ミセ*゚ー゚)リ「それじゃあ、お言葉に甘えて……」
( ・∀・)「マスター、ここは僕一人でいきます! 相手が一人で来るのに二人がかりなんてできません!」
ミセ*゚ー゚)リ「そういうと思ったよ。じゃあデュエルフィールドを形成するよ! ヴァンパイアは強いから油断しないでね!」
( ・∀・)「了解しました! デュエルフィールド形成!」
从 ゚∀从「デュエルフィールドを張られたか。だが、望むところだ!」
( ・∀・)「デュエル!」从 ゚∀从
( ・∀・)「僕のターンからだ、ドロー! 守備表示でモンスターを招来。これでターンエンドだ!」
从 ゚∀从「いくぜ、俺のターンドロー! 手札から『スカル・コンダクター』を墓地に送る。こいつの効果で『カース・オブ・ヴァンパイア』特殊召喚だ!」
( ・∀・)「攻撃力2000で蘇生効果持ち、少し厄介か」
从 ゚∀从「カースオブヴァンパイアで守備モンスターにアタック!」
( ・∀・)「モンスターは『ピラミッド・タートル』。戦闘破壊されたことによりデッキから『スカル・フレイム』特殊招来!」
从 ゚∀从「攻撃力2600だと! ちっ、ターンエンドだ!」
( ・∀・)「僕のターンドロー! よし、邪神機‐獄炎を招来。獄炎でカースオブヴァンパイアに攻撃する! 滅せよ!」
从;゚∀从 LP8000→7600
从 ゚∀从「つっ! この瞬間ライフを支払い、次のスタンバイフェイズにカースオブヴァンパイアを蘇生させるぜ!」
从;゚∀从 LP7600→7100
( ・∀・)「ならば加撃だ! スカルフレイムで直接攻撃! 紅蓮の炎に耐えられるかっ!」
从;゚∀从 LP7100→4500
从;゚∀从「ぐうっ! やってくれるじゃねえか!」
( ・∀・)「これで僕のターンエンド! 次はお前の番だ」
从 ゚∀从「倍返しにしてやる、俺のターンドロー! スタンバイフェイズに、攻撃力を500上げて墓地のカースオブヴァンパイアを蘇生する! ここで永続魔法、一族の結束を発動だ!」
( ・∀・)「一族の結束で更に800上昇し、攻撃力は3300になるのか!」
从 ゚∀从「まだ終わりじゃないぜ。俺もピラミッドタートルを召喚させてもらう。ピラミッドタートルで獄炎にアタックだ!」
从;゚∀从 LP4500→4100
从 ゚∀从「ピラミッドタートルが戦闘破壊されたことで、デッキから『ヴァンパイア・ロード』を特殊召喚だ。形勢逆転だな、ロードで獄炎にアタック!」
(;・∀・) LP8000→7600
从 ゚∀从「ロードの効果でデッキの魔法カードを一枚墓地に送らせる!」
( ・∀・)「墓地に送るのは……地砕きだ」
从 ゚∀从「カースオブヴァンパイアでスカルフレイムにアタック! いっくぜぇぇぇ!」
(;・∀・) LP7600→6900
(;・∀・)「ぐああぁぁ! やる、だがまだ勝負はついていない!」
从 ゚∀从「一枚伏せて俺のターンエンドだ!」
( ・∀・)「僕のターンドロー! まずは『ゾンビ・マスター』を招来。そのゾンビマスターの効果で、手札の『ゾンビ・キャリアー』を捨てて、墓地のゾンビキャリアーを守備表示で特殊招来する!」
从 ゚∀从「おっと! ここで永続罠、超古代生物の墓場を発動だ。レベル6以上の特殊召喚されたモンスターは攻撃できず効果も使えない!」
(;・∀・)(シンクロ読みだったのだろうがこれは痛い! 火車が使えなくなったか)
( ・∀・)「……僕のターンエンドだ」
从 ゚∀从「俺のターンドロー! カースオブヴァンパイアをリリースして、二体目のヴァンパイアロードを召喚する! ロードでゾンビマスターにアタック!」
(;・∀・) LP6900→5900
从 ゚∀从「ロードの効果でデッキの魔法カードを一枚墓地に送れ」
( ・∀・)「墓地へ送るのは、手札抹殺だ」
(;・∀・)(このままでは逆転の芽が摘まれていく!)
从 ゚∀从「ロードでゾンビキャリアーにアタック! 戦闘破壊だ。これで俺のターンエンド!」
( ・∀・)「僕のターンドロー! ……守備でモンスターを招来。ターンエンドだ」
从 ゚∀从「俺のターンドロー! 守備で時間稼ぎなんぞしてんじゃねえ! 断罪の魔法カード、シールドクラッシュ! 守備モンスターを破壊だ!」
( ・∀・)「くっ、モンスターは『馬頭鬼』だ!」
从 ゚∀从「いくぜ、ロードでダイレクトアタック! これでもくらいな!」
(;・∀・) LP5900→3100
(;・∀・)「ぐうぅぅ!!」
从 ゚∀从「さあ、ロードの効果でデッキの魔法カードを墓地へ送れ」
(;・∀・)「くうっ、墓地に送るのはライトニングボルテックスだ……」
从 ゚∀从「もう一つ! ロードでダイレクトアタックだ!」
(;・∀・) LP3100→300
(;・∀・)「ぐうああぁぁぁぁ!!」
从 ゚∀从「ほれ、ロードの効果でデッキの魔法カードを墓地に送れよ」
(;・∀・)「はあ、はあ、墓地に送るのは団結の力……」
从 ゚∀从「ふふん、これでターンエンドだぜ!」
( ・∀・)「僕のターンドロー! 状況は悪い……が、負けるわけにはいかない! 永続魔術札、ミイラの呼び声発現! ミイラの呼び声の効果で『酒呑童子』特殊招来だ!」
( ・∀・)(専心しろ、己が力を全て引き出せ!)
( ・∀・)「酒呑童子の効果で墓地のゾンビマスターとピラミッドタートルを除外して、一枚ドローする!」
从 ゚∀从「いいカードは引けたかよ」
( -∀-)「…………ああ」
( ・∀・)「最高だ! 墓地の馬頭鬼を除外して、墓地のゾンビマスターを特殊招来! 更に手札一枚をデッキトップに戻し、墓地のゾンビキャリアーを特殊招来!」
从 ゚∀从「シンクロは無意味だぜ!」
( ・∀・)「狙いはこいつだっ! ゾンビマスターとゾンビキャリアーを生贄に捧げる! 閻魔の裁きを体現せよ! 『赤鬼』生贄招来!」
从;゚∀从「赤鬼だと!? アドバンス召喚に超古代生物の墓場は適用されない!」
( ・∀・)「赤鬼の効果で手札の火車と異次元からの埋葬を捨てて、ヴァンパイアロード二体を手札に戻す! 黄泉路をたどれ! 酒呑童子で直接攻撃!」
从;゚∀从 LP4100→2600
( ・∀・)「これで終わりだ! 赤鬼で直接攻撃! 討ち滅ぼす!」
从;゚∀从 LP2300→0
从 ゚∀从「俺が、負けた……?」
( ・∀・)「どちらが勝ってもおかしくない、いい勝負だった」
从 ゚∀从「まっ、確かにな。いい勝負だったぜ!」
負けたのにこんなにすっきりしたのは初めてだと、天井を仰ぐハイン。そこへ怒声が飛ぶ。
川 ゚ -゚)「ハイン! 誰が負けていいといった!」
从 ゚∀从「お嬢、そうはいってもな。俺よりこいつのほうが強いんだからどうしようないぜ」
川 ゚ -゚)「……わかった。ではハインリッヒ、お前には暇を出す」
( ・∀・)「お前はっ! ハインとやらが、お前のためにどれだけ死力を尽したと思っているんだ!」
川 ゚ -゚)「そんなことは関係ない。無能な者は切る、それが正しい選択だろう?」
( ・∀・)「このっ!」
モララーは飛びかかろうとするが、ハインによって制される。
从 ゚∀从「やめろ! クー様、長い間お世話になりました。これは従者としての最後の苦言です。このままではデレ様を初め、真に貴女を想う人物は、貴女の側を去ってしまいます」
川 ゚ -゚)「くだらん戯言を! 今日のところは引き下がる。だがデレ、王の座はブーン公に渡したりはせぬ。ゆめゆめ忘れるな!」
クーの身体は周囲に溶けだし、たちまち霧となって霧散した。
ζ(゚ー゚*ζ「クーさん……」
ミセ*゚ー゚)リ「とりあえずデレちゃんを迎えに来てもらわないといけないし、ブーン公には連絡入れとこうかな。それであなたはどうするの?」
从 ゚∀从「どうすっかな。そうか、もう帰るところもねえんだよな」
ミセ*゚ー゚)リ「よかったらウチに来ない? 人手は多いにこしたことはないからね」
从 ゚∀从「俺を雇うのか? ……まあ、いいだろう。これから厄介にならせてもらうぜ」
ミセ*゚ー゚)リ「モララーも異存はないよね?」
( ・∀・)「マスターが構わないのでしたら僕からはなにもありません」
从 ゚∀从「モララーだったか? よろしく頼むぜ!」
ハインはモララーの手をとると固く握手をする。モララーは軋む手を見やり、苦笑いをしながら握手を返した。
第二語り 完
第二語り「デッドエンドとヴァンパイア」
( ・∀・)「せりゃあぁぁぁ!」
モララーは上体を後方にそらし、すんでのところで刃をかわす。そのまま地面に手を着き、バク転をする要領でアンデット・ウォリアーの頭部を蹴り上げ粉砕する。
( ・∀・)「うっ! しまった!」
着地点では待構えるように龍骨鬼が振りかぶっていた。身体能力が強化されたモララーでもこの位置関係ではよけきれない。
少しでも損傷を抑えるべく、無理をして身体をひねるが龍骨鬼は襲いかかってこなかった。
ミセ*゚ー゚)リ「罠術札、サンダー・ブレイク発現!」
それもそのはず、なぜなら龍骨鬼は雷に撃ち貫かれ崩れ落ちていたからだ。ミセリはモララーの戦闘を補助するために、事前にいくつか罠をしかけていた。
( ・∀・)「すみません、助かりました!」
ミセ*゚ー゚)リ「修復以外は役立たずなんて思われたら嫌だからね」
( ・∀・)「そんなこと思っていません、よっと!」
会話をしながらも気を引き締め直していたモララーは、飛び込んでくる達人キョンシーの足刀を手のひらで受け、コロの原理で回転させてさばく。
( ・∀・)「ひゅうっ!」
そして着地の隙を逃さず、半円を描くような右内回し蹴りを放ち、達人キョンシーの首をはねた。
ミセ*゚ー゚)リ「ふう、今ので最後みたいだね」
( -∀-)「世のなかは空しきものとあらむとぞ、この照る月は満ち欠けしける。お前達は僕のようにいざよわず逝けよ」
ミセ*゚ー゚)リ「世の無常を詠ったものだっけ? それにしても疲れたねー。最近仕事が多過ぎだよ、アンデッドなんてそうそう出てくるものじゃないはずなんだけど」
( ・∀・)「食いっぱぐれる心配がないのはいいことですけどね。実はマスターが小遣い銭稼ぎに、影でアンデッドを作っていたりして」
ミセ*゚ー゚)リ「もう、なにそれ。私はモララー一筋なんだからね」
( ・∀・)「冗談ですよ。重用くださりありがとうございます」
ミセ*゚ー゚)リ「わかってくれればよろしい。でも珍しいね、モララーが冗談いうなんて」
そういわれてモララーはハッとする。自分が冗談をいうなど思い当たる原因はただ一つ、どうやら気がつかない間にドクオに毒されていたらしい。
ミセ*゚ー゚)リ「でさ、そろそろ本契約しないかな? パートナーになってもう六年。さっきもいったように私はモララー一筋だし、仮契約じゃそのうち問題がでると思うからさ。契約の儀も、私はモララーとなら気にならないよ」
( ・∀・)「……できれば遠慮させていただきたいです。いくら儀式とはいいましても、ああいう行為は愛し合っている者同士でないと、おこなってはいけないことだと思いますから」
ミセ*゚ー゚)リ「純だねえ。私も経験多いわけじゃないけどさ」
( ・∀・)「ちなみに僕が生きていた時代では、マスターぐらいの年齢で独り身のかたをいき遅れと呼びました」
ミセ* ‐ )リ「……それも冗談かな?」
あまり見たことがないミセリの怒気を受け、モララーは自分が無自覚にいった言葉の意味に気づき怖じける。
このあとミセリから受けるであろう暴行を想像し、これも全てドクオのせいだと決めつけて、明日はドクオへ八つ当たりをすることにした。
…………
一般の高校では考えられない広さをもつ中庭で、いつも通り自作の弁当を広げ昼食をとるモララー。
そこへいつも通りどこからともなくドクオが現れる。そして指定席といわんばかりに、モララーの隣りに並んで座りパンをほお張り始めた。
( ・∀・)「いつもパンだけでは栄養が偏るぞ。たまには学食なりレストランなりを利用したらどうだ?」
('A`)「学園内の施設は、なんか上品ぶってて苦手なんだよ」
( ・∀・)「僕もマナーを覚えるのは苦労したから気持ちはわからんでもない。……そうだな、しかたがないから僕のおかずをわけてやる」
('A`)「よっしゃ、そうこなくっちゃな! ところでこれはなんだ?」
( ・∀・)「ああ、それか?」
モララーはフライを差し出し、ドクオが口に含むのを見とどける。
そして口内でサクッと小気味よい音がたつと共に、
( ・∀・)「それはカラシの塊フライだ」
正体を告げた。
(;'A`)「ぶっ! あびゃびゃびゃ! はいひんだ! いまおえのひたがひんだよ!」
ドクオはろれつが回っていない状態でなにかをしゃべりながら転げ回る。
それから少しして落ち着いたのか、舌を外気にさらすように突き出しながら座り直す。
('A`)「……はあああ。もう食べ物ネタはやらないって約束したじゃないですか!」
( ・∀・)「誰との約束だ」
('A`)「だいたいカラシとか懐かし痛いんだよ!」
( ・∀・)「懐かしい?」
そう聞き返すだけ聞き返すと、モララーは中庭に設置されている時計を確認する。予想通り昼休みも終わりが近づいてきていた。
('A`)「そう、あれは俺が小学生のときの話だ」
そしてドクオが語り始めると同時に手際よく弁当を片づける。
片づけが終わると、ドクオに気づかれないよう気配を消し、そのまま音も立てずに教室へ戻っていった。
('A`)「縁日の屋台でジャンボフランクフルトが売っていたんだ。当時の俺はあの肉厚に目がなくてねえ。速攻で買って、備えつけのケチャップとマスタードを大量にかけた!」
ドクオは自分の演技がかった話に熱が入り、モララーがいないことはおろか、始業のチャイムが鳴ったことにすら気づかない。
('A`)「だが、一口食うとなんとしたことかっ! 黄色い容器の正体はマスタードではなくカラシだったのだ! ケチャップとセットという巧妙な手口で騙された俺は……」
(,,゚Д゚)「授業始まってんのになにやってんだゴルァ! ……誰かと思えばまたドクオかっ!」
生活指導の教師であるギコが、授業中に出歩いている生徒を見とがめるためにやってきた。しかしそれがドクオだとわかったとたん、諦めにも似た呆れの表情をつくる。
(,,゚Д゚)「お前とモララーが今までにおこした問題は百二十三件。どうやったらたった二ヶ月で、学園創立以来おこされてきた問題の総回数をこえられるんだ!」
('A`)「って、誰も俺の話を聞いてないじゃないかーい!」
ドクオは指を揃えてのばし、手の甲で勢いよくギコの胸を叩く。
(,,゚Д゚)「なんだ、教師に暴力か?」
(;'A`)「ただのツッコミじゃないかーい!」
(,,゚Д゚)「二度もふるうとはいい度胸だゴルァ! そろそろお前には鉄拳制裁が必要そうだな!」
(;'A`)「ピンチだ、限りないほどのピンチだ! 助けて僕のスーパーピンチブレイカー! 助けてPTAーーー!!」
その後やつれた様子で教室に戻ってきたドクオを見て、日頃の意趣返しにしても少しやり過ぎたかと、人のよいモララーは罪悪感にさいなまれることとなった。
…………
( ・∀・)「あいつに同情なんてするんじゃなかった。なんで僕がこんなめに……」
モララーは遅くなってしまった帰り道で、ぼやきながら歩を進める。
ζ(゚ー゚*ζ「やめてください! でないと……」
すると争うような声が耳に入りそちらへ目を向けると、一人の少女がバトラー服を着た男性に腕を掴まれていた。
モララーは躊躇することなくそこへ割って入る。
( ・∀・)「なにをしているんですか?」
从 ゚∀从「なんだお前? こっちは忙しいんだ。どっか消えろよ」
( ・∀・)「まさか幽霊じゃありませんし、消えたりなんてできませんよ。まずは落ち着いて話し合いましょう」
从 ゚∀从「……喧嘩売ってんのか? いい度胸だ!」
( ・∀・)「話し合いには応じませんか、しかたありませんね。こっちです!」
ζ(゚ー゚*ζ「あっ、きゃっ!」
モララーは少女の手を掴むと引っ張り寄せ、その場から逃げ出した。
…………
( ・∀・)「あの、マスター? お話しがあるのですが」
ミセ*゚ー゚)リ「捨ててらっしゃい」
( ・∀・)「まだなにも申しておりませんが」
ミセ*゚ー゚)リ「顔を見たらわかるよ。また犬か猫を拾ってきたんでしょ?」
( ・∀・)「それが、その……」
モララーは言葉に詰まる。ミセリの予想は半分正解だった。間違っている半分は拾ってきたのが犬や猫ではなく、
ζ(゚ー゚*ζ「あの、初めまして。デレと申します」
人だということだった。
ミセ*゚ー゚)リ「ふーん、女の子連れ込むから私には家を空けろって話? そんな子がいるなら、私みたいないき遅れとの契約は嫌がるわけだよね」
( ・∀・)「なにを怒っているんですか。この子は帰り道で拾って……」
ミセ*゚ー゚)リ「捨ててらっしゃい」
( ・∀・)「そんな犬や猫みたいに!」
ζ(゚ー゚*ζ「…………」
( ・∀・)「捨て犬みたいな目で僕を見ないでください!」
ミセ*゚ー゚)リ「冗談はさておき、……面倒なの拾ってきたね」
ミセリは声のトーンを下げ、真面目な顔つきになる。
( ・∀・)「どういうことですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「その子、人間じゃないよ。ヴァンパイアだね」
( ・∀・)「えっ?」
ζ(゚ー゚*ζ「あの、その、すみません……」
ミセ*゚ー゚)リ「おおかた別のヴァンパイアに襲われてたのを助けたってところじゃないかな? ヴァンパイア達は権力争いの最中だからね」
( ・∀・)「権力争い、ですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「先日ヴァンパイアの王が亡くなっちゃってね、今は貴族達が王位争いをしてるんだよ。それで四大貴族であるブーン公の娘、デレちゃんは身柄や命を狙われててもおかしくないってわけ」
ζ(゚ー゚*ζ「…………」
ミセ*゚ー゚)リ「わからないのはなんでデレちゃんが一人で出歩いてるかなんだよね。普通は護衛とかつくんじゃないかな?」
ζ(゚ー゚*ζ「それは……」
川 ゚ -゚)「それは、家に黙って私に会いにきたからだな」
( ・∀・)「なにやつ!」
突如現れた人影、モララーはここまでの侵入を許したことに歯がみする。
ζ(゚ー゚*ζ「クーさん、なんで私を……」
川 ゚ -゚)「私の行動理念は一つ。全ては兄様を王にするために決まっている」
ζ(゚ー゚*ζ「ショボンさんは争いを望まれるかたでは」
川 ゚ -゚)「兄様は優しいからな。だが私はそんな兄様だからこそ王にしたいのだ、例え兄様がそんなことを望まなかろうと! デレ、私達は友人だよな? ならば私のために捕まってくれ。最低限命の保証はしよう」
( ・∀・)「勝手なことを! なにが命の保証はしようだ! 僕はお前みたいに自分本位な理由で人を傷つけるやつが大嫌いなんだよ!」
川 ゚ -゚)「ほう、私が気に入らなければどうする。四大貴族であるショボン家とことを構えようとでもいうのか?」
ζ(゚ー゚*ζ「モララーさん、私……」
( ・∀・)「安心して。君は僕が守る!」
ミセ*゚ー゚)リ「デレちゃんを守ればブーン家からの報酬と保護が期待できるか、いうほど悪くもないかな」
川 ゚ -゚)「フン、いいだろう。ハイン!」
从 ゚∀从「ここにおりますぜ、お嬢」
川 ゚ -゚)「お前が相手をしてやれ!」
ハインと呼ばれたバトラー服姿の男はうなずき、こちら向き直す。
从 ゚∀从「さて、聞いての通りだ。どうする? 俺は二人がかりでも一向に構わないぜ?」
ミセ*゚ー゚)リ「それじゃあ、お言葉に甘えて……」
( ・∀・)「マスター、ここは僕一人でいきます! 相手が一人で来るのに二人がかりなんてできません!」
ミセ*゚ー゚)リ「そういうと思ったよ。じゃあデュエルフィールドを形成するよ! ヴァンパイアは強いから油断しないでね!」
( ・∀・)「了解しました! デュエルフィールド形成!」
从 ゚∀从「デュエルフィールドを張られたか。だが、望むところだ!」
( ・∀・)「デュエル!」从 ゚∀从
( ・∀・)「僕のターンからだ、ドロー! 守備表示でモンスターを招来。これでターンエンドだ!」
从 ゚∀从「いくぜ、俺のターンドロー! 手札から『スカル・コンダクター』を墓地に送る。こいつの効果で『カース・オブ・ヴァンパイア』特殊召喚だ!」
( ・∀・)「攻撃力2000で蘇生効果持ち、少し厄介か」
从 ゚∀从「カースオブヴァンパイアで守備モンスターにアタック!」
( ・∀・)「モンスターは『ピラミッド・タートル』。戦闘破壊されたことによりデッキから『スカル・フレイム』特殊招来!」
从 ゚∀从「攻撃力2600だと! ちっ、ターンエンドだ!」
( ・∀・)「僕のターンドロー! よし、邪神機‐獄炎を招来。獄炎でカースオブヴァンパイアに攻撃する! 滅せよ!」
从;゚∀从 LP8000→7600
从 ゚∀从「つっ! この瞬間ライフを支払い、次のスタンバイフェイズにカースオブヴァンパイアを蘇生させるぜ!」
从;゚∀从 LP7600→7100
( ・∀・)「ならば加撃だ! スカルフレイムで直接攻撃! 紅蓮の炎に耐えられるかっ!」
从;゚∀从 LP7100→4500
从;゚∀从「ぐうっ! やってくれるじゃねえか!」
( ・∀・)「これで僕のターンエンド! 次はお前の番だ」
从 ゚∀从「倍返しにしてやる、俺のターンドロー! スタンバイフェイズに、攻撃力を500上げて墓地のカースオブヴァンパイアを蘇生する! ここで永続魔法、一族の結束を発動だ!」
( ・∀・)「一族の結束で更に800上昇し、攻撃力は3300になるのか!」
从 ゚∀从「まだ終わりじゃないぜ。俺もピラミッドタートルを召喚させてもらう。ピラミッドタートルで獄炎にアタックだ!」
从;゚∀从 LP4500→4100
从 ゚∀从「ピラミッドタートルが戦闘破壊されたことで、デッキから『ヴァンパイア・ロード』を特殊召喚だ。形勢逆転だな、ロードで獄炎にアタック!」
(;・∀・) LP8000→7600
从 ゚∀从「ロードの効果でデッキの魔法カードを一枚墓地に送らせる!」
( ・∀・)「墓地に送るのは……地砕きだ」
从 ゚∀从「カースオブヴァンパイアでスカルフレイムにアタック! いっくぜぇぇぇ!」
(;・∀・) LP7600→6900
(;・∀・)「ぐああぁぁ! やる、だがまだ勝負はついていない!」
从 ゚∀从「一枚伏せて俺のターンエンドだ!」
( ・∀・)「僕のターンドロー! まずは『ゾンビ・マスター』を招来。そのゾンビマスターの効果で、手札の『ゾンビ・キャリアー』を捨てて、墓地のゾンビキャリアーを守備表示で特殊招来する!」
从 ゚∀从「おっと! ここで永続罠、超古代生物の墓場を発動だ。レベル6以上の特殊召喚されたモンスターは攻撃できず効果も使えない!」
(;・∀・)(シンクロ読みだったのだろうがこれは痛い! 火車が使えなくなったか)
( ・∀・)「……僕のターンエンドだ」
从 ゚∀从「俺のターンドロー! カースオブヴァンパイアをリリースして、二体目のヴァンパイアロードを召喚する! ロードでゾンビマスターにアタック!」
(;・∀・) LP6900→5900
从 ゚∀从「ロードの効果でデッキの魔法カードを一枚墓地に送れ」
( ・∀・)「墓地へ送るのは、手札抹殺だ」
(;・∀・)(このままでは逆転の芽が摘まれていく!)
从 ゚∀从「ロードでゾンビキャリアーにアタック! 戦闘破壊だ。これで俺のターンエンド!」
( ・∀・)「僕のターンドロー! ……守備でモンスターを招来。ターンエンドだ」
从 ゚∀从「俺のターンドロー! 守備で時間稼ぎなんぞしてんじゃねえ! 断罪の魔法カード、シールドクラッシュ! 守備モンスターを破壊だ!」
( ・∀・)「くっ、モンスターは『馬頭鬼』だ!」
从 ゚∀从「いくぜ、ロードでダイレクトアタック! これでもくらいな!」
(;・∀・) LP5900→3100
(;・∀・)「ぐうぅぅ!!」
从 ゚∀从「さあ、ロードの効果でデッキの魔法カードを墓地へ送れ」
(;・∀・)「くうっ、墓地に送るのはライトニングボルテックスだ……」
从 ゚∀从「もう一つ! ロードでダイレクトアタックだ!」
(;・∀・) LP3100→300
(;・∀・)「ぐうああぁぁぁぁ!!」
从 ゚∀从「ほれ、ロードの効果でデッキの魔法カードを墓地に送れよ」
(;・∀・)「はあ、はあ、墓地に送るのは団結の力……」
从 ゚∀从「ふふん、これでターンエンドだぜ!」
( ・∀・)「僕のターンドロー! 状況は悪い……が、負けるわけにはいかない! 永続魔術札、ミイラの呼び声発現! ミイラの呼び声の効果で『酒呑童子』特殊招来だ!」
( ・∀・)(専心しろ、己が力を全て引き出せ!)
( ・∀・)「酒呑童子の効果で墓地のゾンビマスターとピラミッドタートルを除外して、一枚ドローする!」
从 ゚∀从「いいカードは引けたかよ」
( -∀-)「…………ああ」
( ・∀・)「最高だ! 墓地の馬頭鬼を除外して、墓地のゾンビマスターを特殊招来! 更に手札一枚をデッキトップに戻し、墓地のゾンビキャリアーを特殊招来!」
从 ゚∀从「シンクロは無意味だぜ!」
( ・∀・)「狙いはこいつだっ! ゾンビマスターとゾンビキャリアーを生贄に捧げる! 閻魔の裁きを体現せよ! 『赤鬼』生贄招来!」
从;゚∀从「赤鬼だと!? アドバンス召喚に超古代生物の墓場は適用されない!」
( ・∀・)「赤鬼の効果で手札の火車と異次元からの埋葬を捨てて、ヴァンパイアロード二体を手札に戻す! 黄泉路をたどれ! 酒呑童子で直接攻撃!」
从;゚∀从 LP4100→2600
( ・∀・)「これで終わりだ! 赤鬼で直接攻撃! 討ち滅ぼす!」
从;゚∀从 LP2300→0
从 ゚∀从「俺が、負けた……?」
( ・∀・)「どちらが勝ってもおかしくない、いい勝負だった」
从 ゚∀从「まっ、確かにな。いい勝負だったぜ!」
負けたのにこんなにすっきりしたのは初めてだと、天井を仰ぐハイン。そこへ怒声が飛ぶ。
川 ゚ -゚)「ハイン! 誰が負けていいといった!」
从 ゚∀从「お嬢、そうはいってもな。俺よりこいつのほうが強いんだからどうしようないぜ」
川 ゚ -゚)「……わかった。ではハインリッヒ、お前には暇を出す」
( ・∀・)「お前はっ! ハインとやらが、お前のためにどれだけ死力を尽したと思っているんだ!」
川 ゚ -゚)「そんなことは関係ない。無能な者は切る、それが正しい選択だろう?」
( ・∀・)「このっ!」
モララーは飛びかかろうとするが、ハインによって制される。
从 ゚∀从「やめろ! クー様、長い間お世話になりました。これは従者としての最後の苦言です。このままではデレ様を初め、真に貴女を想う人物は、貴女の側を去ってしまいます」
川 ゚ -゚)「くだらん戯言を! 今日のところは引き下がる。だがデレ、王の座はブーン公に渡したりはせぬ。ゆめゆめ忘れるな!」
クーの身体は周囲に溶けだし、たちまち霧となって霧散した。
ζ(゚ー゚*ζ「クーさん……」
ミセ*゚ー゚)リ「とりあえずデレちゃんを迎えに来てもらわないといけないし、ブーン公には連絡入れとこうかな。それであなたはどうするの?」
从 ゚∀从「どうすっかな。そうか、もう帰るところもねえんだよな」
ミセ*゚ー゚)リ「よかったらウチに来ない? 人手は多いにこしたことはないからね」
从 ゚∀从「俺を雇うのか? ……まあ、いいだろう。これから厄介にならせてもらうぜ」
ミセ*゚ー゚)リ「モララーも異存はないよね?」
( ・∀・)「マスターが構わないのでしたら僕からはなにもありません」
从 ゚∀从「モララーだったか? よろしく頼むぜ!」
ハインはモララーの手をとると固く握手をする。モララーは軋む手を見やり、苦笑いをしながら握手を返した。
第二語り 完
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