最終更新:ID:+Xwrtkf4FQ 2007年11月02日(金) 15:26:16履歴
コウ、クー
LP :1250
手札 :1枚、2枚
モンスター:なし
魔法or罠 :なし
伏せカード:なし
ヒート、ヴァーミリオン
LP :4350
手札 :1枚、1枚
モンスター:ヴォルカニック・デビル
魔法or罠 :バーニングブラッド
伏せカード:なし
クー「どうする……コウ。ヴォルカニック・デビルを倒す手段は……」
コウ「いや、あるはずだ、大丈夫! 俺は必ず逆転のカードを引いてみせる!」
コウ「俺のターン! ドロー!」
コウ「俺はカードをセット! ターンエンド!」
ヒート「ボクのターン! ドロー!」
ヒート「ボクはミラクル・フュージョンを発動! 墓地のフェザーマンとバーストレディを除外してE・HERO フェニックスガイを融合召喚!」
ヒート「とどめだ! フェニックスガイでダイレクトアタック! フェニックス・シュート!」
コウ「罠カード! 和睦の使者でダメージは0に!」
ヒート「ターンエンドだ!」
クー「わたしのターン! ドロー!」
クー「わたしは強欲な壺を発動! カードを2枚ドロー!」
クー「(もうわたしにはミラーフォースなどの除去もない、ヴォルカニック・デビルやフェニックスガイの攻撃力を上回る術もない)」
クー 「(コウの手札は1枚、それにわたしの中の4枚も大したカードはない)」
クーLP1250→750「(それに加えて下手したらこのターンで負ける……一か八かだ!)ツイスター発動! バーニングブラッドを破壊!」
ヴァーミリオン「いまさらフィールドを破壊したところでどうにもならん!」
クー「さらにわたしははモンスターをセット! カードを2枚セットしてターンエンド!」
ヴァーミリオン「私のターン、ドロー!」
つ聖なる−バリアミラーフォース
ヴァーミリオン「(この有利な状況で今更必要はないカードだな)とどめだ。ヴォルカニック・デビルで裏守備を攻撃!」
クー「わたしは罠カード! 蘇りし魂を発動! 墓地から青眼の白龍を守備表示で特殊召喚!」
《蘇りし魂/Soul Resurrection》
永続罠
自分の墓地から通常モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターを破壊された場合もこのカードを破壊する。
ヴァーミリオン「バカめ、ヴォルカニック・デビルの効果を忘れたわけではあるまい。壁は無力だ!」
ヴァーミリオン「ヴォルカニック・デビルでモンスターを破壊すれば全てのモンスターは破壊、その後にフェニックスガイで攻撃すれば終了」
ヴァーミリオン「その上青眼を攻撃すれば裏守備も危惧しなくてすむ」
クー「…………」
クーの心臓の音が高鳴る。
この一瞬で勝負が決まってしまうかもしれなかったからだ。
ヴァーミリオン「相手モンスターが増えたことにより巻き戻し、攻撃対象の変更が出来る!」
クー「(よし……)」
ヴァーミリオン「私はヴォルカニック・デビルで青眼の白龍を攻撃! ヴォルカニック・キャノン!」
クー「青眼は破壊……」
ヴァーミリオン「そしてヴォルカニック・デビルの効果発動! ヴォルカニック・チェーン! 裏守備を破壊して500のダメージだ!」
クー「させない! わたしはその瞬間罠カード! フュージョン・ガードを発動!」
クー「ダメージ効果は無効! さらにわたしは融合デッキからランダムに融合モンスターを墓地に送る!」
デュエルディスクがランダムに墓地に送るモンスターをセレクトする。
クー「墓地に送られたのは……青眼の究極竜だ!」
《フュージョン・ガード/Fusion Guard》
カウンター罠
ダメージを与える効果が発動した時に発動する事ができる。
その発動と効果を無効にし、自分の融合デッキからランダムに
融合モンスター1体を墓地へ送る。
ヴァーミリオン「だがフュージョン・ガードがあろうと裏守備は破壊された! これでお前達のフィールドはがら空き!」
ヴァーミリオン「とどめだ! フェニックスガイでこうげ……」
クー「それは出来ない、お前のターンはもう終了している!」
ヴァーミリオンはクーの言葉に驚愕した。
ヴァーミリオン「何! そんなバカなことが……」
クー「わたしの裏守備モンスターはこれだったんだ」
クーが破壊されたモンスターをヴァーミリオンに見せる。
ヴァーミリオン「それは……!」
《ネコマネキング/Neko Mane King》
効果モンスター
星1/地属性/獣族/攻 0/守 0
相手ターンにこのカードが相手の魔法・罠・モンスターの効果によって
墓地に送られた時、相手ターンを終了する。
クー「このモンスターの効果でお前のターンは強制終了していた!」
クー「さぁ、次はコウのターンだ! コウ! 後は任せたよ!」
クー「(わたしのやることは終わり……あとはコウに全てを託す!)」
コウ、クー
LP :750
手札 :1枚、なし
モンスター:なし
魔法or罠 :なし
伏せカード:なし
ヒート、ヴァーミリオン
LP :4350
手札 :1枚、2枚
モンスター:ヴォルカニック・デビル、
魔法or罠 :なし
伏せカード:なし
ヴァーミリオン「だが寿命が延びただけだ! 次のターンで終わらせてやろう!」
コウ「いや、勝つのは俺達だ! 俺の奇跡のドローで逆転してみせる!」
コウ「(クーの意思は受け取った。あとは俺が!)いくぜ! 俺のターン! ドロー!」
コウ「俺は貪欲な壺を発動! 墓地の仮面竜2枚、デコイドラゴン1枚、デーモンの召喚1枚、カオス・ソルジャー1枚をデッキに戻しカードを2枚ドロー!」
コウ「(まず1枚目は……っと)」
つハーピィ・ガール
コウ「(ハハハ……そういえばちゅるやに返してもらったんだったな。俺のラッキーカード)」
ちゅるや→||゚ ヮ゚ノ|| にょろ〜
コウ「(本来ならこれが来ても困るが……だがこれが来るっていうことは俺に奇跡が起こるってことだ!)」
コウ「さらにもう1枚ドロー!」
コウ「…………」
コウ「ヴァーミリオン先生、ヒート、俺達の勝ちだ!」
ヴァーミリオン「何!? だがこの状況の手札3枚でそんな手が……」
コウ「あるんだよ。それが奇跡のドローの力だ!」
コウ「意思の強さで……勝利への道を切り開くためのドローカードがあるんだ! まずはハーピィ・ガールを召喚!」
ヴァーミリオン「ハーピィ・ガール……ただの弱小バニラではないか」
コウ「確かにステータスは低いがこいつこそが俺のラッキーカードでね。さらに装備魔法、戦線復活の代償を発動!」
ヴァーミリオン「何!」
《戦線復活(せんせんふっかつ)の代償(だいしょう)/Symbols of Duty》
装備魔法
自分フィールド上の通常モンスター1体を墓地へ送る。
墓地に存在するモンスター1体を選択して自分フィールド上に
特殊召喚し、このカードを装備する。このカードがフィールド上に
存在しなくなった時、装備モンスターを破壊する。
コウ「俺はハーピィ・ガールを墓地に送り墓地からフェルグラントドラゴンを特殊召喚! そして効果発動!」
コウ「墓地で一番レベルの高いモンスターは青眼の究極竜! よってフェルグラントドラゴンの攻撃力は5200へアップ!」
コウ「究極竜のレベルは12だからな。さらにこいつを発動! 龍の鏡!」
《龍の鏡(ドラゴンズ・ミラー)/Dragon's Mirror》
通常魔法
自分のフィールド上または墓地から、
融合モンスターカードによって決められたモンスターをゲームから除外し、
ドラゴン族の融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)
コウ「俺は墓地のカオス・ソルジャーと青眼の究極竜を墓地融合! 出でよ! 究極竜騎士を融合召喚!」
《究極竜騎士(マスター・オブ・ドラゴンナイト)/Dragon Master Knight》
融合・効果モンスター
星12/光属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
「カオス・ソルジャー」+「青眼の究極竜」
このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードを除く自分のフィールド上のドラゴン族モンスター1体につき、
このカードの攻撃力は500ポイントアップする。
ヒート「この状況でフェルグラントドラゴンに究極竜騎士! 攻撃力5000以上が2体も……!」
ヴァーミリオン「相手のモンスターの攻撃力の合計は10700、それに比べて私達のモンスターは5100」
ヴァーミリオン「私達のライフは4350……削り切れてしまう」
コウ「ヴァーミリオン先生、あんたの判断がもう少し違っていれば俺達は負けていた」
ヴァーミリオン「……さっきのターンか」
コウ「そうだ。あんたは裏守備のネコマネキングに攻撃していれば勝っていた」
ヒート「でも……そんなの結果論じゃ……」
コウ「いや、結果論じゃない。蘇りし魂をクーは使った時、それを先生はただの無駄な抵抗と決め付けてしまった」
コウ「それがクーの罠だと知らずにね」
ヒート「…………」
クー「わたしもこれは賭けだと思った……だけど先生はわたしの思惑には気づかなかった」
クー「先生は裏守備のことを警戒してしまって理を、最善の方法を、安定性をとってしまったんだよ」
コウ「しかしここでデュエリストとしての勘を働かせて、クーの動きが少しでも怪しいと思ったら……結果は違ってたかもな」
コウ「それにこのモンスター達が出せたのは俺だけの力じゃなかった。もしクーのサポートがなかったら負けていただろう」
コウ「フュージョン・ガードで究極竜を落とせる運の強さ、そして先のターンで未来の状況を予測してフェルグラントドラゴンを蘇生させたこと」
コウ「それがあったから俺は奇跡のドローを起こせたんだと思う」
クー「そう、これがわたし達二人の力だ!」
ヴァーミリオン「…………」
ヴァーミリオン「(私の手札にはミラーフォースがあった、これを伏せておけば私達の勝ちだった……)」
ヴァーミリオン「(長年デュエルをやっている私がこんなところで失敗するとは……)」
ヴァーミリオン「(やはり若さは力なのだろう。私が持っていない……)」
ヴァーミリオン「(いや、すでに失くしてしまったものをやつらは、平地聖と須名空流は持っている)」
ヴァーミリオン「(……やはり君たちは選ばれただけあるな)」
ヴァーミリオン「完敗だ、平地聖、須名空流。さぁとどめを刺すがいい!」
ヴァーミリオン「それでお前達は自分の運命を切り開くのだ!」
コウ「あぁ、いくぜクー!」
クー「うん!」
クー「フェルグラントドラゴンでヴォルカニック・デビルを攻撃! ライトニング・イレイズクロー!」
コウ「究極竜騎士でフェニックスガイを攻撃! ギャラクシー・クラッシャー!」
ヴァーミリオン LP4350→0「ぬぅおぉぉぉぉ!!」
二人がそれぞれの切り札でヴァーミリオンにとどめを刺すと、ソリッドビジョンが消えた。
ヴァーミリオン「これで……私の任務は完了だ」
ヴァーミリオン「さぁ、お前達の運命は回り始めた。行くがいい……平地聖、須名空流……」
ヴァーミリオンがそういうと、突然大きな地震が起きた。
かなりの震度だった、コウ達は足がすくんでへたりこんでしまった。
コウ「な……地震!?」
ヴァーミリオン「あちらへ行くための魔力は今このデュエルで満ちた……」
コウ「あっちって……な……何のことだ? 何を言ってるんだ先生!」
クー「ヒートちゃん! ヒートちゃんたちは何がしたかったの!?」
コウとクーがヒートとヴァーミリオンに叫ぶが、二人とも何も答えなかった。
そして突然コウ達の視界が真っ白な光に包まれ、コウ達は体が何かに運ばれていくような感覚を感じた。
落ちていくようで、上がっていくような感覚、何倍もの重力が体にかかってるようで無重力のような感覚。
気がつくとコウ達がいたのはさっきデュエルしていた旧校舎の屋上ではなかった。
二人が……いや、皆がたどりついた先とは……。
つづく
LP :1250
手札 :1枚、2枚
モンスター:なし
魔法or罠 :なし
伏せカード:なし
ヒート、ヴァーミリオン
LP :4350
手札 :1枚、1枚
モンスター:ヴォルカニック・デビル
魔法or罠 :バーニングブラッド
伏せカード:なし
クー「どうする……コウ。ヴォルカニック・デビルを倒す手段は……」
コウ「いや、あるはずだ、大丈夫! 俺は必ず逆転のカードを引いてみせる!」
コウ「俺のターン! ドロー!」
コウ「俺はカードをセット! ターンエンド!」
ヒート「ボクのターン! ドロー!」
ヒート「ボクはミラクル・フュージョンを発動! 墓地のフェザーマンとバーストレディを除外してE・HERO フェニックスガイを融合召喚!」
ヒート「とどめだ! フェニックスガイでダイレクトアタック! フェニックス・シュート!」
コウ「罠カード! 和睦の使者でダメージは0に!」
ヒート「ターンエンドだ!」
クー「わたしのターン! ドロー!」
クー「わたしは強欲な壺を発動! カードを2枚ドロー!」
クー「(もうわたしにはミラーフォースなどの除去もない、ヴォルカニック・デビルやフェニックスガイの攻撃力を上回る術もない)」
クー 「(コウの手札は1枚、それにわたしの中の4枚も大したカードはない)」
クーLP1250→750「(それに加えて下手したらこのターンで負ける……一か八かだ!)ツイスター発動! バーニングブラッドを破壊!」
ヴァーミリオン「いまさらフィールドを破壊したところでどうにもならん!」
クー「さらにわたしははモンスターをセット! カードを2枚セットしてターンエンド!」
ヴァーミリオン「私のターン、ドロー!」
つ聖なる−バリアミラーフォース
ヴァーミリオン「(この有利な状況で今更必要はないカードだな)とどめだ。ヴォルカニック・デビルで裏守備を攻撃!」
クー「わたしは罠カード! 蘇りし魂を発動! 墓地から青眼の白龍を守備表示で特殊召喚!」
《蘇りし魂/Soul Resurrection》
永続罠
自分の墓地から通常モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターを破壊された場合もこのカードを破壊する。
ヴァーミリオン「バカめ、ヴォルカニック・デビルの効果を忘れたわけではあるまい。壁は無力だ!」
ヴァーミリオン「ヴォルカニック・デビルでモンスターを破壊すれば全てのモンスターは破壊、その後にフェニックスガイで攻撃すれば終了」
ヴァーミリオン「その上青眼を攻撃すれば裏守備も危惧しなくてすむ」
クー「…………」
クーの心臓の音が高鳴る。
この一瞬で勝負が決まってしまうかもしれなかったからだ。
ヴァーミリオン「相手モンスターが増えたことにより巻き戻し、攻撃対象の変更が出来る!」
クー「(よし……)」
ヴァーミリオン「私はヴォルカニック・デビルで青眼の白龍を攻撃! ヴォルカニック・キャノン!」
クー「青眼は破壊……」
ヴァーミリオン「そしてヴォルカニック・デビルの効果発動! ヴォルカニック・チェーン! 裏守備を破壊して500のダメージだ!」
クー「させない! わたしはその瞬間罠カード! フュージョン・ガードを発動!」
クー「ダメージ効果は無効! さらにわたしは融合デッキからランダムに融合モンスターを墓地に送る!」
デュエルディスクがランダムに墓地に送るモンスターをセレクトする。
クー「墓地に送られたのは……青眼の究極竜だ!」
《フュージョン・ガード/Fusion Guard》
カウンター罠
ダメージを与える効果が発動した時に発動する事ができる。
その発動と効果を無効にし、自分の融合デッキからランダムに
融合モンスター1体を墓地へ送る。
ヴァーミリオン「だがフュージョン・ガードがあろうと裏守備は破壊された! これでお前達のフィールドはがら空き!」
ヴァーミリオン「とどめだ! フェニックスガイでこうげ……」
クー「それは出来ない、お前のターンはもう終了している!」
ヴァーミリオンはクーの言葉に驚愕した。
ヴァーミリオン「何! そんなバカなことが……」
クー「わたしの裏守備モンスターはこれだったんだ」
クーが破壊されたモンスターをヴァーミリオンに見せる。
ヴァーミリオン「それは……!」
《ネコマネキング/Neko Mane King》
効果モンスター
星1/地属性/獣族/攻 0/守 0
相手ターンにこのカードが相手の魔法・罠・モンスターの効果によって
墓地に送られた時、相手ターンを終了する。
クー「このモンスターの効果でお前のターンは強制終了していた!」
クー「さぁ、次はコウのターンだ! コウ! 後は任せたよ!」
クー「(わたしのやることは終わり……あとはコウに全てを託す!)」
コウ、クー
LP :750
手札 :1枚、なし
モンスター:なし
魔法or罠 :なし
伏せカード:なし
ヒート、ヴァーミリオン
LP :4350
手札 :1枚、2枚
モンスター:ヴォルカニック・デビル、
魔法or罠 :なし
伏せカード:なし
ヴァーミリオン「だが寿命が延びただけだ! 次のターンで終わらせてやろう!」
コウ「いや、勝つのは俺達だ! 俺の奇跡のドローで逆転してみせる!」
コウ「(クーの意思は受け取った。あとは俺が!)いくぜ! 俺のターン! ドロー!」
コウ「俺は貪欲な壺を発動! 墓地の仮面竜2枚、デコイドラゴン1枚、デーモンの召喚1枚、カオス・ソルジャー1枚をデッキに戻しカードを2枚ドロー!」
コウ「(まず1枚目は……っと)」
つハーピィ・ガール
コウ「(ハハハ……そういえばちゅるやに返してもらったんだったな。俺のラッキーカード)」
ちゅるや→||゚ ヮ゚ノ|| にょろ〜
コウ「(本来ならこれが来ても困るが……だがこれが来るっていうことは俺に奇跡が起こるってことだ!)」
コウ「さらにもう1枚ドロー!」
コウ「…………」
コウ「ヴァーミリオン先生、ヒート、俺達の勝ちだ!」
ヴァーミリオン「何!? だがこの状況の手札3枚でそんな手が……」
コウ「あるんだよ。それが奇跡のドローの力だ!」
コウ「意思の強さで……勝利への道を切り開くためのドローカードがあるんだ! まずはハーピィ・ガールを召喚!」
ヴァーミリオン「ハーピィ・ガール……ただの弱小バニラではないか」
コウ「確かにステータスは低いがこいつこそが俺のラッキーカードでね。さらに装備魔法、戦線復活の代償を発動!」
ヴァーミリオン「何!」
《戦線復活(せんせんふっかつ)の代償(だいしょう)/Symbols of Duty》
装備魔法
自分フィールド上の通常モンスター1体を墓地へ送る。
墓地に存在するモンスター1体を選択して自分フィールド上に
特殊召喚し、このカードを装備する。このカードがフィールド上に
存在しなくなった時、装備モンスターを破壊する。
コウ「俺はハーピィ・ガールを墓地に送り墓地からフェルグラントドラゴンを特殊召喚! そして効果発動!」
コウ「墓地で一番レベルの高いモンスターは青眼の究極竜! よってフェルグラントドラゴンの攻撃力は5200へアップ!」
コウ「究極竜のレベルは12だからな。さらにこいつを発動! 龍の鏡!」
《龍の鏡(ドラゴンズ・ミラー)/Dragon's Mirror》
通常魔法
自分のフィールド上または墓地から、
融合モンスターカードによって決められたモンスターをゲームから除外し、
ドラゴン族の融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)
コウ「俺は墓地のカオス・ソルジャーと青眼の究極竜を墓地融合! 出でよ! 究極竜騎士を融合召喚!」
《究極竜騎士(マスター・オブ・ドラゴンナイト)/Dragon Master Knight》
融合・効果モンスター
星12/光属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
「カオス・ソルジャー」+「青眼の究極竜」
このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードを除く自分のフィールド上のドラゴン族モンスター1体につき、
このカードの攻撃力は500ポイントアップする。
ヒート「この状況でフェルグラントドラゴンに究極竜騎士! 攻撃力5000以上が2体も……!」
ヴァーミリオン「相手のモンスターの攻撃力の合計は10700、それに比べて私達のモンスターは5100」
ヴァーミリオン「私達のライフは4350……削り切れてしまう」
コウ「ヴァーミリオン先生、あんたの判断がもう少し違っていれば俺達は負けていた」
ヴァーミリオン「……さっきのターンか」
コウ「そうだ。あんたは裏守備のネコマネキングに攻撃していれば勝っていた」
ヒート「でも……そんなの結果論じゃ……」
コウ「いや、結果論じゃない。蘇りし魂をクーは使った時、それを先生はただの無駄な抵抗と決め付けてしまった」
コウ「それがクーの罠だと知らずにね」
ヒート「…………」
クー「わたしもこれは賭けだと思った……だけど先生はわたしの思惑には気づかなかった」
クー「先生は裏守備のことを警戒してしまって理を、最善の方法を、安定性をとってしまったんだよ」
コウ「しかしここでデュエリストとしての勘を働かせて、クーの動きが少しでも怪しいと思ったら……結果は違ってたかもな」
コウ「それにこのモンスター達が出せたのは俺だけの力じゃなかった。もしクーのサポートがなかったら負けていただろう」
コウ「フュージョン・ガードで究極竜を落とせる運の強さ、そして先のターンで未来の状況を予測してフェルグラントドラゴンを蘇生させたこと」
コウ「それがあったから俺は奇跡のドローを起こせたんだと思う」
クー「そう、これがわたし達二人の力だ!」
ヴァーミリオン「…………」
ヴァーミリオン「(私の手札にはミラーフォースがあった、これを伏せておけば私達の勝ちだった……)」
ヴァーミリオン「(長年デュエルをやっている私がこんなところで失敗するとは……)」
ヴァーミリオン「(やはり若さは力なのだろう。私が持っていない……)」
ヴァーミリオン「(いや、すでに失くしてしまったものをやつらは、平地聖と須名空流は持っている)」
ヴァーミリオン「(……やはり君たちは選ばれただけあるな)」
ヴァーミリオン「完敗だ、平地聖、須名空流。さぁとどめを刺すがいい!」
ヴァーミリオン「それでお前達は自分の運命を切り開くのだ!」
コウ「あぁ、いくぜクー!」
クー「うん!」
クー「フェルグラントドラゴンでヴォルカニック・デビルを攻撃! ライトニング・イレイズクロー!」
コウ「究極竜騎士でフェニックスガイを攻撃! ギャラクシー・クラッシャー!」
ヴァーミリオン LP4350→0「ぬぅおぉぉぉぉ!!」
二人がそれぞれの切り札でヴァーミリオンにとどめを刺すと、ソリッドビジョンが消えた。
ヴァーミリオン「これで……私の任務は完了だ」
ヴァーミリオン「さぁ、お前達の運命は回り始めた。行くがいい……平地聖、須名空流……」
ヴァーミリオンがそういうと、突然大きな地震が起きた。
かなりの震度だった、コウ達は足がすくんでへたりこんでしまった。
コウ「な……地震!?」
ヴァーミリオン「あちらへ行くための魔力は今このデュエルで満ちた……」
コウ「あっちって……な……何のことだ? 何を言ってるんだ先生!」
クー「ヒートちゃん! ヒートちゃんたちは何がしたかったの!?」
コウとクーがヒートとヴァーミリオンに叫ぶが、二人とも何も答えなかった。
そして突然コウ達の視界が真っ白な光に包まれ、コウ達は体が何かに運ばれていくような感覚を感じた。
落ちていくようで、上がっていくような感覚、何倍もの重力が体にかかってるようで無重力のような感覚。
気がつくとコウ達がいたのはさっきデュエルしていた旧校舎の屋上ではなかった。
二人が……いや、皆がたどりついた先とは……。
つづく
コメントをかく