無菌操作のビデオを見てTPN操作上の注意点、手順をあげなさい。 
- 基本的に注射器の調整と同じである。 TPNは無菌室、クリーンベンチで調整を行う。
- TPN調整にてビタミンは使用直前に調整する。 長時間投与する際には光分解に注意する。
- 配合変化に注意する。
- 糖とアミノ酸の配合変化（メイラード反応）に注意する。
- 高カロリー輸液を調整するとき、簡便性を重視する点でメイラード反応の問題を解決したのが、ダブルパック製剤である。 これは1つのソフトバックの中央に隔壁を作り基礎液とアミノ酸液を分け、使用時に隔壁を圧迫して結合する。
実習書の「調整・混合の方法」を参照し、アンプルの開封、薬液の摂取、固形バイアル注射薬の溶解、バイアルからの薬液の接種時の各注意点をあげなさい。
- アンプルの開封
- 先端部を指ではじくか先端部を持って軽く人振りし、薬液をすべてアンプルへ落とす
- アンプルネックを消毒用消毒用エタノールで湿らせた滅菌タオルで拭く
- イージーカットの印を手前にして片手でアンプルの胴体部を持ち、軽い力で折る。 その際アンプル内にガラス片が落ちていないことを確認する。
- アンプルからの薬液の摂取
- 注射器に適当量の空気を吸引する
- 針先がアンプルの外側や切断面に触れないようにアンプルに挿入する
- 針先を下に向け、右手（注射器を握っている手）の親指と人差し指で吸子を引き上げて、薬液を吸引する。
- 一部を採取する場合には目的量よりも多めに吸い上げて注射器内の気泡を除いたあとに液量を調節する。
- 固定バイアル注射器の溶解
- 適当量の溶解量を注射器に取る。
- ゴム栓の指定部位（IN、○印）にまっすぐ刺し、溶解液をゆっくり注入する。
この時点ではバイアルが陽圧となっているため、注入した溶解液の容量だけ注射筒で空気を抜いて外部との圧力差亡くした後、針を抜き、リキャップする。 - 攪拌して注射薬を溶解する。
- バイアルからの薬液の摂取
- 注射器に適当量の空気を吸引する。
- ゴム栓にさし、注射器内の空気をバイアルに注入して内部を陽圧とした後、バイアルを傾け、薬液を吸引する。
- 注射針をゴム栓に刺すときに、針でゴム片が削り取られることがある。 この現象をコアリングという。
- コアリングを少なくするために、ゴム栓の指定位置にゴム栓垂直かつゆっくりと刺す。このとき、注射針を途中で回転させたり、同一箇所に複数回刺すことがないように注意する。
次の処方について
| ハイカリック液2号 | 700ml | 1P |
| アミパレン | 300ml | 1B |
| オーツカMV注 | 4ml | 1V |
| ボルビック注 | 2ml | 1A |
| 10%塩化ナトリウム注射液 | 20ml | 1A |
上記処方の輸液の混合手順とその理由を示しなさい。
ハイカリック2号にボルビック注を加えてよく混和する。
アミパレンのなかにオーツカMV 10%塩化ナトリウムを加えて混和。
アミパレンのパックをハイカリックのパックに連結菅で接合して中身をハイカリックのパックに移す。
アミパレンのなかにオーツカMV 10%塩化ナトリウムを加えて混和。
アミパレンのパックをハイカリックのパックに連結菅で接合して中身をハイカリックのパックに移す。
本処方での全カロリー量はいくらか？ なお、ハイカリック液2号700ml中の糖含有量は25%であり、アミパレン300ml中のアミノ酸含有量は10%である。 ただし、糖質及びアミノ酸は4.1kcal/g 脂肪は9.1kcal/gとして計算しなさい。
ハイカリックは糖含有量から計算するに
700ml×25(％)=185ml の糖が含まれている。 1ml＝1gとし、
185（g）×4.1kcal/g＝758.5kal
アミパレン300mlの場合アミノ酸含有量が30gであることから
30g×4.1kcal/g=123kal
全カロリー数は758.5+123＝891.5kal
700ml×25(％)=185ml の糖が含まれている。 1ml＝1gとし、
185（g）×4.1kcal/g＝758.5kal
アミパレン300mlの場合アミノ酸含有量が30gであることから
30g×4.1kcal/g=123kal
全カロリー数は758.5+123＝891.5kal
ビタミンB1欠乏による代謝性アシドーシスとはどのようなものか？ その発現機構について調べなさい。 またTPNに混注したビタミンB1の安定性について調べなさい。
高カロリー輸液の場合、ビタミンB1の欠乏により、グルコースなどの代謝異常がおこるため、乳酸が生成する結果、血中乳酸値が上昇する。
ビタミンB1の体内量の低下により、それを補酵素とするピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体とα-ケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ複合体の活性が低下する。 そのためピルビン酸からアセチルCoAへの代謝が抑制され、嫌気的解糖系（グルコース→ピルビン酸→乳酸）の方へと代謝が進み、代謝性アシドーシスが起こる
高カロリー輸液製剤中には亜硫酸塩濃度に応じて分解される。 そのため、亜硫酸塩を混合している高カロリー輸液製剤では、ビタミンB1を添加・調整した後の安定性が悪いため長期保存が出来ない。
ビタミンB1の体内量の低下により、それを補酵素とするピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体とα-ケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ複合体の活性が低下する。 そのためピルビン酸からアセチルCoAへの代謝が抑制され、嫌気的解糖系（グルコース→ピルビン酸→乳酸）の方へと代謝が進み、代謝性アシドーシスが起こる
高カロリー輸液製剤中には亜硫酸塩濃度に応じて分解される。 そのため、亜硫酸塩を混合している高カロリー輸液製剤では、ビタミンB1を添加・調整した後の安定性が悪いため長期保存が出来ない。
E/N比を求めよ。
E/N比とは
・必須アミノ酸/非必須アミノ酸のことであり、アミパレンの場合1.44である。
・必須アミノ酸/非必須アミノ酸のことであり、アミパレンの場合1.44である。
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