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戦争

リクシャマー帝国によって北方帝国が一時的にではあるが滅亡させられ、また占領された戦争。
この戦争において魔術師師団が使われ、その有効性を発揮した事は、戦争技術や戦術のみならず世界の技術史・社会の大きな転換点へとつながることになる。

概要

強大な力を誇っていた北方帝国であるが、草の民との戦争後にその力は減衰し、地方の小領主の内紛への介入に端を発したリクシャマー帝国からの侵略によりその歴史に一度幕を下ろすこととなる。

開戦前夜

北方帝国

皇帝パトゥーサの遠征の失敗および、その後草の民の王ハルバンデフにより逆侵攻を受けたことは北方帝国に経済・政治・治安の各面に深い傷跡を残した。
これらの諸問題に対し、北方帝国政府は財政・軍事・政治を国に一元化する政策を取ろうとするが、元々各本国からの強圧的な支配を嫌って出来た国なこともあり、これらは新たな混乱を生み出すばかりで状況の好転には至らなかった。
そのような中、バキスタ地方と国境を接するカシューナ央機卿領で親リクシャマー帝国派市民と反リクシャマー帝国派の市民との間で、交易税の増額案に端を発する衝突・暴動事件が発生する(4月事件?)。領内の軍隊では事態の収集が図れなくなった代官は、中央政府に対して派兵を依頼する。しかし、北方帝国政府軍は、「カーズガンの子ら」という軍事結社によって草の民の中で再び統一の気運が高まっていたことを警戒して軍を動かす余裕がない状態だった。
困りあぐねた代官は、この問題をバキスタ卿に相談し、事態収拾のための援軍を請う。当時バキスタ卿だったゼダ家当主は、この代官からの要請を受け、自身の私兵集団である単眼神の群を派兵する。
事件は収集したが、このバキスタ卿による派兵を、北方帝国諸侯・市民は「リクシャマー帝国からの侵略」として抗議、当時央機卿であったゼダ家縁者に対して各種施設の焼き討ち、一門に対する暴行・暗殺未遂事件を起こす。北方帝国政府は現状が外国勢力の力を借りなければ収集が付かないことを知ってはいたが、市民の不満が暴動・政府転覆へとつながることを恐れてこれらの事件を看過する(異説あり)。
結果、彼らは北方帝国北部の港町ノーストンに逃れ、リクシャマー帝国本国のゼダ家の救援を要請した。ゼダ家当主は彼ら縁戚を救うため、ゼダ家の私兵集団を海路より派遣することを決定。またリクシャマー帝国も、皇帝縁戚であるゼダ家の縁戚救助を名目に陸路より侵攻を開始する。

リクシャマー帝国

バキスタの戦いの敗北により壊滅的被害を受け、その後バキスタ地方防衛のために国庫が圧迫して治安が悪化し、ロズゴール契による政治クーデターとグレフ・ディ・モズル率いる改革派?による改革で反って国内が混乱したリクシャマー帝国だったが、その後民間から登用した財務大臣であるマグドゥール・ドゥ・ギボンによる財政改革、ガレフィン・ヴュ・ディスガルドによる政治改革、ヴォイグナン・ダゥ・グロシエによる軍事改革によってその勢力を盛り返す。こと、[[ガレフィン・ヴュ・ディスガルド]による政治改革の賜として、仇敵とはいかなくとも何かと対立していたゼダ家と皇帝一族が縁戚関係を結び、ゼダ家の血を引いた皇子が皇帝となることで各国とも抱えていたゼダ家との軋轢という問題からも解放されたことは大きく、政治の中央集権化が大きく進むこととなった。
結果、国力が回復したリクシャマー帝国バキスタの戦いの戦後のどさくさにまぎれてロズゴール王国から奪われていた国境地域の領土の回復と、同国より侵攻を受け占領されていたステアトの解放に成功する(失地奪回)。
戦前の領土を回復し、最大版図の回復を狙うリクシャマー帝国の次の目標はカリデ王国への侵攻であったが、バキスタの戦いにおいてロズゴール王国と共に静観を決め込み被害が無かったカリデ王国の守りは堅く、直接戦闘を行っても大きな損害を出すことは明白であった。また、失地奪回において敗北したとは言え、ロズゴール王国軍の本体は未だ健在であり、無理な侵攻を行えば第二次継承戦争の時のような各国の介入による戦争および西方諸国の混乱化も招きかねなかった。
さらに、あらたに帝国軍再編において主軸とした新機軸の部隊である魔術師師団の実戦経験は無く(失地奪回においては既存の騎士団・歩兵団が使われ、この編成されたばかりの魔術師師団が実戦投入されることはなかった)、来るべきカリデ王国侵攻に大しての有効性が疑問視されていた。
そこで、魔術師師団を実験投入すべき戦場として、またカリデ王国侵攻において諸国に政治的圧力を加える材料とすべくリクシャマー帝国は政治的混乱の続く北方帝国への侵攻を計画する。ただし、この時点ではリクシャマー帝国北方帝国の占領は考えておらず、むしろ「北方帝国に戦争で勝ち、一部を切り取った」ぐらいの成果しか狙っていなかった。

草の民

暴君ハルバンデフの死後、彼を打ち倒したアルプデギンの統率力の低さも手伝い、草の民は分裂して政治的に大きく混乱していた。
しかし、その混乱に終止符を打つ動きが草原地方北部で起きつつあった。英雄カーズガンの部下達が立ち上げた軍事結社「カーズガンの子ら?」の誕生である。
彼らは基本的には軍事研究の私設機関であったが、カーズガンを「新たなる神」として祀り上げ、その至上目標である「草の民の混乱の終結」と「新たな秩序による統一」という目標に合うと判断した場合には傭兵派遣および軍事指導にもあたった。
その甲斐あって、草原地方北部全域はカーズガンの子ら?の勢力下に入り、草原地方西部でもこれに迎合しようという気運が高まった。
しかし、有力部族の多い草原地方の中部や南部、東部は彼らに従うを善しとせず、逆にこの動きを警戒した。
草の民統一のための決定打となる軍事力を欲したカーズガンの子ら?の元にバキスタ卿であるゼダ家当主の元より使者が来たのはそのような最中のことだった。

開戦

ゼダ家私兵集団を乗せた海軍は一路ノーストンを目指し、ゼダ家縁戚一族はノーストンの守りを固める。
その動きを察知した北方帝国軍および反リクシャマー帝国派市民による義勇軍は彼らの上陸を阻止すべく帝都ソフォフからはノーストン攻略を目的とした歩兵を中心とした陸軍を、周辺の港町からは海軍を出動させる。
しかし、ゼダ家私兵集団が上陸したのはノーストンではなく、その中間に位置するレグナンであった。
この動きを全く察知していなかったレグナンはゼダ家私兵集団の前に短期間で陥落。騎兵を中心としたゼダ家私兵集団は瞬く間にノーストン攻略を目指す北方帝国軍の後背を突き、これを撃破した。
この迅速な動きが可能であった理由として、戦前よりゼダ家マグドール商会を通じて北方帝国の地理を把握しており、また北方帝国を仮想敵とした訓練を行っていたから、という点が上げられる。
北方帝国軍を撃破したゼダ家はノーストン入りしてゼダ家縁者一族と合流、周辺の各諸侯を調略・説得して守りを固めた。
ゼダ家のこの動きに動揺した北方帝国政府は、同国内におけるゼダ家縁者一族の安全の約束と今回の暴動の関係者を全員逮捕することを条件にゼダ家との和平交渉を行おうと画策する。
一旦は北方帝国のこの和平条件を呑み、和平条約の締結を行おうとしたゼダ家であるが、ノーストンから帝都ソフォフへ向かう途中の使者が北方帝国の反リクシャマー帝国派の市民達によって暗殺されるという事件が発生する。
北方帝国はすぐさま自分達が関与していない旨宣言したが、ゼダ家はこれを北方帝国による謀として非難、遂にノーストンに向けてその主力である単眼神の群を出動させる。
リクシャマー帝国もノーストンのゼダ家一族救出を名目に、主力部隊を二つに分けて、バキスタ地方を経由し、北方帝国北西部・南西部よりそれぞれ侵攻させる。
また、リクシャマー帝国との密約に従い、草の民の人間が不当に奴隷として誘拐・売買されていることを理由に、彼らの救助を名目としてカーズガンの子ら?の軍隊も北方帝国南部より侵攻を開始した。

戦争の流れ

各地より侵攻を開始するゼダ家リクシャマー帝国カーズガンの子ら?の軍隊に対し、北方帝国はまずはリクシャマー帝国軍の撃破を目論む。
ゼダ家には既に一度敗北し、また草の民には過去に侵攻に失敗した挙句、逆に侵攻され帝都ソフォフにまで迫られるという経験があったため、これに軍隊を向かわせて低い士気で戦闘をするより、戦闘経験が無く、また旧宗主国の一つであるリクシャマー帝国相手であれば高い士気で戦闘が行え勝てる確率が高まると踏んでである。
また、リクシャマー帝国の軍隊が魔術師師団という全く聞いたことの無い種類の兵士を中心とした部隊であるとの情報を得たことも彼らの判断を誤らせた。もちろん、これらはリクシャマー帝国の事前の謀略である。
結果、騎兵を中心とした北方帝国軍主力はクゥーゲル平原において行われた戦場において惨敗し壊滅的な被害を受けることになり(クゥーゲル平原の戦い)、また続く重要拠点であるウェルスも陥落させられてしまう(ウェルスの城塞守備戦?)。
同じ頃、ゼダ家私兵集団の船団は北方抵抗圏内に同船団が入るのを阻止しようとした北方帝国海軍および義勇軍を打ち破って壊滅させ、北方帝国海域のほぼ全土を制圧した。
ゼダ家およびリクシャマー帝国にしてみれば、北方帝国と自分達に有利な条件で講和を結び戦争を終わりにしても良かったが、カーズガンの子ら?が彼らの予想を超える速度でソフォフに迫っており、また一連の敗北によって北方帝国政府を見限った同国内諸侯から政府を倒すことを強く要望され、その後押しもあり戦争は当初の予定を超えてさらに帝国最深部へと移っていくことになる。(これにはリクシャマー帝国およびゼダ家当主は反対し、撤収を命令したが、現場の指揮官達、特に魔術師師団の現場指揮官であるギュンター・ヴュ・ディート将軍が暴走してさらに戦争を推し進めたという説もある)
既に北方帝国政府に失望した諸侯・市民達からは一部を除き抵抗らしい抵抗も受けず、ゼダ家私兵集団は北部からリクシャマー帝国軍は合流して西部からソフォフへと迫った。
北方帝国軍は残存兵力および義勇軍をまとめ、ソフォフの防衛を試みるが、ソフォフにて央機卿や親リクシャマー帝国派の市民達が反乱を起こして皇帝府および政府中枢各機関を制圧、皇帝を暗殺し、リクシャマー帝国軍にソフォフを明け渡した。
このことにより、北方帝国制圧戦争は一年経たずして終結した。

戦後

国際情勢・国際政治

ソフォフ入りしたリクシャマー帝国軍が行ったのは自分達に抵抗しようとした勢力の粛清と、市民に対する殺戮・略奪であった。
これはこの時代の戦場において当たり前のように行われていたことであったが、普通軍隊による粛清や殺戮・略奪にはある程度の節度やそれに至るまでの手続きがあった。しかし、この一連の蛮行にはそのようなものは無かったと伝えられている(ただし、そのようなものは行われず、後に第二次建国戦争の際にロズゴール王国あるいは北方帝国の反乱軍によって作られた噂であるとの異説もある)。これには魔術師師団を構成する兵士の大半が今まで戦争に参加することが無かった階層の市民であったことや、北方帝国民が彼らにとって全く異なる神を信仰する異教徒であった事も影響しているだろう。
この事は後に「ソフォフを忘れるな」という合言葉と共に、北方帝国全域の民からリクシャマー帝国が深い恨みを受ける要因になった。
予想外の北方帝国全域の支配という成果を得たリクシャマー帝国であるが、喜んでばかりはいられなかった。統治問題と各国との条約という問題があったからである。
広大な領土を持ち、多数の資源を持つ北方帝国ではあったが、その政治形態は央機卿という政治中枢になる存在がいたとはいえ、実際は野合政治とも言える状態で諸勢力が複雑に噛み合っており、簡単に代官を派遣して支配できる状態には無かったからである。
また、バキスタの戦い以前に結ばれた諸国との条約において、条約参加国のいずれかが北方帝国を制圧・滅亡させた場合には旧宗主国が北方帝国建国前に持っていた利権を回復するという条項があった。
さらにはカーズガンの子ら?北方帝国南部を制圧しており、これをどうするか?という問題があった。
リクシャマー帝国は自分達の息がかかった人間を皇帝として立てて傀儡政府を樹立してこれに対処しようとするが、結局戦後処理の失敗がたたって第二次建国戦争という新たな戦争を巻き起こすことになる。

技術・政治

魔術師師団が戦争に使われ、リクシャマー帝国首脳部が期待していた以上の成果を上げたことは周辺諸国に大きな衝撃を与えた。今までその威力は認められていたものの、詠唱時間を初めとする準備時間に時間がかかり、また汎用性の問題点から戦場での補佐としての役割しか与えられていなかった魔術に、主力兵器としての脚光が浴びせられたのだ。戦場でもっとも汎用性のある歩兵が魔術と言う効果的な手段を持つ、ということは今までできなかった戦術を可能にすることであり、使い方によっては寡兵で大軍を相手にするという、奇策を奇策でなくすることだからである。
しかしながら、ビーンズ式詠唱法には、魔術式を保存するためのビーンズ(理論的には何でも良いのだが、保存と効果をより発揮させる問題からある種の金属・宝石類を使うのが良いとされた)が必要であり、そのビーンズの生産にはコストと工業力が必要とされた。
そのため、各国の政治は軍事優先から経済優先へとシフトされ、また経済発展も領土拡張による手段から国内の産業育成による手段へと大きくシフトチェンジされていく。
また、歩兵の魔術をより効果的に発揮させるためには普段からの鍛錬が必要であり、戦争になれば必要なだけ傭兵もしくは徴兵により民間人から歩兵を集めるという今までのやり方から、常備軍人を置いてそれを軍として編成し、普段から調練させておくというやり方に戦争は変化する。そのことは、常備軍人層という新たな階級を生み出すこととなった。

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