妖々夢編〜魔法使いVS剣士


前回のあらすじ
春になったが未だに幻想郷には雪が降っていた。
霊夢と緑風はこの異変の黒幕を探しに出かけた。
魔理沙と合流し、一緒に黒幕を探しに行く。
途中で雪の妖怪に襲われるが緑風が撃退。
迷い家に到着し、霊夢と魔理沙が強奪を始めようとするが、緑風が阻止。
橙に迷い家の出口を聞き先に進む。
夜になり、アリスという少女に出会い、魔理沙をおいて先に進む。
怪しい門の近くでプリズムリバー3姉妹と戦い勝利。
そして門の結界を破り先に進む・・・


妖々夢編〜魔法使いVS剣士

「長い階段だな・・・・・・」
「そうね。」
霊夢と緑風は長い階段を進んでいた。
しばらく進んでいると・・・・・・
「あなた達人間ね・・・ならちょうど良い。あなた達の持っているなけなしの春をすべて頂くわ!」
横から2本の刀を持った少女が切りかかってきた。
「いきなりかよ!強化発動、対象、杖!」
緑風は鞄から刀と同じくらいの長さのある杖を取り出し魔法で強化し、少女の剣を止めた。
「霊夢、たぶん黒幕は近い!この剣士は俺に任せて先に行け!」
「・・・・・・頼んだわよ。」
霊夢は先に進んだ。
「待て!」
少女が追いかけようとしたが、
「行かせるか!ウインドアロー!」
緑風が少女に向けて風の矢を撃ち、足止めした。
「まあいい。あなたを倒してからあの紅白を追いかければいい。魂魄 妖夢(こんぱく ようむ)、いざ参る!」
「魔法使い、草野緑風が相手になる。弾幕じゃなく、剣でこい!」
「この妖怪が鍛えた桜観剣に切れぬものなど、あまりない!」
「そこは無いと言い切れよ!」
こうして緑風 VS 妖夢の勝負が始まった。

一方、霊夢も少し経ち黒幕の所に到着した。
「見事な桜だけど、集めた春を返してくれる?」
「・・・もう少しなのよ。もう少しで西行妖が満開になるの。」
「なんなのよ、西行妖って?」
「うちの妖怪桜、この程度の春じゃ、この桜の封印が解けないのよ。けど、あなたの持っているなけなしの春があれば、封印が解けるのよ。」
「あら、そうなの?けど私の持っている春を渡すことは出来ないわ。」
「あら、残念だわ。じゃあ力づくになっちゃうわね。」
二人の間に沈黙が流れた・・・
「花の下に還るがいいわ、花の亡霊!」
「花の下で眠るがいいわ、紅白の蝶!」
2人は同時にそう言い、戦い始めた。

そして再び緑風サイド。妖夢は緑風に切りかかるが緑風はすべて避けていた。
「反撃してこないのですか?それでは勝てませんよ?」
「はっ、そういうお前こそ一回も俺に当たってないじゃないか。」
「なめるなー!」
妖夢はおおきく上段から切りかかった。
「(かかった!)瞬風!」
「消えた!どこに・・・?」
緑風の姿が消え、妖夢は辺りを見渡したが緑風は見当たらなかった。
そして妖夢のいる所が少し薄暗くなった。
「上!?」
妖夢が上を見ると杖を振りかぶった緑風がいた。
「光よ、纏え!ウエポン・ホーリー!喰らえ、光打閃!」
緑風が魔法を唱えると杖が光った。
妖夢は杖を剣で防御したが吹き飛ばされた。
「まだだ!」
緑風は吹き飛んだ、妖夢に杖を向けた。すると杖の先端から光の弾が妖夢に向かって飛んでいった。
妖夢は体勢を整え、光の弾をすべて切った。
「なかなかやりますね・・・。けど、次で決めさせてもらいます!」
妖夢は剣を構えなおした。
「いいだろう、逆に俺がこれでお前を倒す。強化、魔力付加。」
緑風は杖に魔力をこめ、居合の体勢で構えた。
2人の間に緊迫した空気が流れる・・・・・・。
この一撃で勝負が決まるというこの時、霊夢は・・・・・・

「桜符『完全なる墨染めの桜ー開花ー』」
そう、霊夢のほうも勝負が終わりそうだった。
「・・・さすがにそろそろきついわね。」
霊夢は掠りながらも避けていた。そして・・・・・・
「よし、終わり!」
スペルを攻略した。しかし・・・・・・

     身のうさを思ひしらでややみなまし          
          そむくならひのなき世なりせば

            『反魂蝶−八分咲き−』 
 
ラストスペルが発動した。
「ここでこの弾幕はきついわね・・・・・・。倒せるかしら?」
霊夢はラストスペルの攻略を始めた。

そして再び緑風VS妖夢
先に動いたのは・・・・・・
「行きます!」
妖夢だった。
「人符『現世斬』」
妖夢は緑風に向かって突っ込んでいった。
「風華一閃!」
緑風は杖を振りぬいた。
そして2人は互いに背を向けた状態になった。
「・・・・・・やっぱ剣でやる技を杖でやるのは無理があったか・・・。」
緑風はそう呟いた。そして緑風の杖が折れた。
しかし・・・
「くっ、私の負けですね・・・・・・。」
妖夢は片膝をついた。
「先に行かせてもらうぞ。」
緑風は霊夢を追いかけて奥に行こうとしたが・・・
「緑風、終わったわよ。」
前から霊夢がやってきた。
「そうか、よかった・・・。俺も残り魔力が少なかったんだ。」
緑風は安心した様子でそう呟いた。
「そ、そんな・・・幽々子様が負けるなんて・・・・・・」
妖夢は霊夢が勝った事が信じられないようだった。
「さ、緑風、帰ってお花見するわよ!」
「そうだな。」
2人は白玉楼を後にした。




東方シリーズに戻る
2010年10月26日(火) 22:23:24 Modified by kq800




スマートフォン版で見る