市立図書館

街外れにあった空地に、新たに図書館が建てられた。
まだ書棚には空きが目立つが、裕福な商人からの寄贈などによって、蔵書は徐々に集まりつつある。


寄贈された本の中には、かなり貴重な物もあるようだ。街の歴史についてまとまった資料を作ろうという活動もあり、図書館の中はなかなかの活気である。
蔵書を整理したり、目録を作ったりして働く。


休憩時間に、蔵書をずっと物色していた少年に声をかけられた。抱えた羊皮紙の束には、絵や文字がびっしりと書き込まれているようだ。
「こんにちは。お仕事お疲れさま」
少年――エルールと言うらしい――は、「新聞」なる物を作ろうと、日々図書館に通っているらしい。
「カッパンって知ってる? カで発明された物で、1文字ずつのハンコを並べて、何枚も同じ文章の書かれた紙を作れる機械なんだ。それを皆に配るのが『新聞』さ。僕はハンスリームの新聞を作りたいんだ!!」


「そうだ、面白いことを教えてあげるよ」
エルール少年は、羊皮紙の束をパラパラとめくり出した。
「昔の大海賊ビルガノの『三賢』のひとりに、ブラナイっていう神官がいるでしょ。
この人はなかなか怖い人だったらしくて、例えば99人の人が死んで100人の人が助かるなら躊躇なく99人殺す、という人だったみたいだね。一生の間に10回信じる神を変えて、その間にはいろんな生贄を捧げる儀式なんかもやったみたいだ。少しだけ古い文献が見つかったんだけど、解読してて気持ち悪くなっちゃったよ」
そんなことを話して、エルール少年はまた調べ物に行ってしまった。
さて、こちらも仕事に戻ろう。


無事に一日の仕事を終え、報酬を受け取った。


47Gp手に入れた。
1Exp手に入れた。
羊皮紙を手に入れた!
2005年09月12日(月) 14:13:30 Modified by lunatic_dog




スマートフォン版で見る