当wikiは、高橋維新がこれまでに書いた/描いたものを格納する場です。

 2016年6月2日放映のアメトーークを見た。テーマは、「猫舌芸人」だった。
 熱い飲食物が苦手な芸人が悪戦苦闘する様子を楽しむケナシ回である。そこに、熱さにビックリして食べ物を吐き出すなどといったような、リアクション芸の要素も入ってくる。

 まあ、悪くはなかったが、ひな壇の面々にツッコミを入れる立場の宮迫とマギーが少し猫舌芸人たちをバカにしている感じが過ぎ、その点が鼻についた。バラエティ番組では、アツアツのおでんやラーメンに熱がるリアクション芸というのはいくらでもある。宮迫も、やったことないわけがないはずである。今回スタジオで用意された飲食物も、猫舌芸人たちの分かりやすいリアクションを引き出すために通常より熱めに作ってあった可能性もあるだろう。それなのに、宮迫は平然と食べ過ぎであった。だから、宮迫の「こんなん全然平気やん」という反応がわざとらしくて、鼻についたのである。
 宮迫が演技でリアクションをしているように思えてしまうと、スタジオで出てきた飲食物の温度がどれくらいなのかが分からなくなってしまう。すると翻って、猫舌芸人たちの反応もマジなのか演技なのかがよく分からなくなってしまうのである。そして、マジで猫舌かどうかが怪しくなってしまうと、ケナして笑っていいかどうかがよく分からなくなり、笑いを阻害するのである。
 宮迫が「これはさすがに熱すぎるやろ!」とスタッフを怒るなどと言ったような、猫舌たちに寄り添う演出がもう少しあっても良かったと思う。それは、違うパターンの笑いにもなる。

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